東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

中間発表 新たな視点からの観察(会:宮野 はるな)

2024年11月28日 (木)

こんにちは、宮野はるなです。やっと定期考査が終わりました。今日の科目は割とできたほうだったので気分が上がりながら記事を書いています。(笑)定期考査もあり、中間発表の記事を書くのが締め切り一日前になってしまいました。すみません。

では、中間発表です。

目次

1.栽培を通して驚いたこと

2.参考になった記事

3.参考になったコメント

4.双方向という講義について

5.今後の栽培に向けた目標


1.栽培を通して驚いたこと

 私が栽培を通して驚いたことは植物の成長の速度です。約5mmの小さい種なのに1週間後には子葉が生えてきて、約1ヶ月後には収穫ができるほどになりました。人間は大人になるまでに20年かかるのに、植物は大人(収穫)になるまでに2ヶ月あれば足りると考えると植物の成長はとても早いように感じます。(例えがおかしいような気がしますが...)

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 また、葉の形の違いにも驚きました。まず、当たり前なことではありますがミックスの葉の違いです。最初は種の形がすべて同じで丸かったので、正直、ミックスといっても植物の種類は2種類くらいしかないのではないか、と種を播くときは思っていました。しかし、成長するにつれてギザギザの葉、丸っこい葉、少し黄緑っぽい色の葉などと同じ形状の種からこんなにもいろいろな種類の葉が育つのかととても驚きました。また、ハツカダイコンについても同じ形状でもギザギザの向きや数が違ったりして面白いと思いました。

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 他には、植物の繊細さです。強風が吹いたり、一日でも水やりを忘れてしまったりして土が乾いている状態を放置してしまうとその次の日にはしおれていた、という時が少なからずありました。私はいつも学校に行く前に水やりをしているのですが、学校に遅れそうなとき、今日くらいは大丈夫だろうと思い、水やりをしていかなかった時がありました。しかし、その大丈夫だろう、という気持ちが植物には生死に関わることであるということを学びました。

 続いては、栽培を通して苦労したことです。それはやはり虫害です。適度に水をあげて、日光をあてて適度に肥料をやれば植物は育つものだと思っていた部分がありました。しかし、実際は植物を育てる、ということはそんなに甘いことではないということがわかりました。今回私は、自分の栽培した野菜を売るわけではないので多少虫害を受けても食べる部分に支障がなければ問題はないですが、実際農家となり栽培し、それを売るとなると虫害を受けている食物は売れないため、育てた植物は無意味なものとなってしまいます。普段食している野菜は数ある栽培された野菜から選びぬかれたものであると考えるととても貴重なものだと感じます。この講座を受けていっそう野菜の大切さを実感することができました。

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2.参考になった記事

 栽培において、他の受講生の記事を参考にして気付いたことは、観察はただ一方向から植物を見る」ことのみではなく、観察する対象を「様々な視点から見る」ことであるということです。例として、植物の成長率の測り方について、私は成長率を葉の縦の長さのみを測って調べていました。しかし、植物の成長率は葉の縦の長さだけではなく横の長さや茎の長さなど様々な観点から求められることがわかりました。このように観察する対象は植物で、皆同じでも別の方向から観察するとまた新たな知見が生まれてくるということです。以下の二人の受講生の方々が具体的に参考になった記事です。

 まず、金濱さんの記事です。日光の照量を数値化していたりハツカダイコンの成長具合をグラフにし、グラフからその傾向を掴んでいました。私は、植物の成長率を調べるのに、植物の大きさを測定してはいましたが、実際に表にまとめたりしなかったために成長率は感覚的にしか調べることができませんでした。しかし、その成長率をグラフ化することで新たな気付きを得ることができ、より理解を深めることができるということを学びました。

 続いては三浦さんの記事です。葉の大きさの成長を楕円の面積という観点から捉えていました。葉の大きさの成長は葉の縦方向だけだと勝手に思っていましたが、面積を測ることで横の長さも考慮することができより正確な葉の成長を記録できるということを学びました。

 同じ植物を観察していても視点によっては全く違う発見が生まれるというのはとても面白いことだと思いました。

 また、日々の栽培については同じハツカダイコンを育てている金濱さんやミックスを育てている武田さんを参考にしました。金濱さんについては前回記事に載せましたが肥料のまき方についてかなり参考になりました。

3.参考になったコメント

 ミックスは昨年などもみてみると育てている方が多いのですがハツカダイコンは育てている方が比較的少なく、また他の受講生の方より種を植えた時期が早いために成長が早く、食害も受けているという状況だったので他の受講生のコメントよりも自分の投稿のコメントを参考にして栽培をしていました。

 まず、自分の「初めての野菜栽培! part6」についてのコメントで「植物生育日数」について教えていただきました。確かに5℃以下になると今まで成長していた植物が成長しなくなり新しい葉が芽生えてこなくなってしまいました。植物栽培において気温はとても重要であり特に5℃が大きな境目になるということを学びました。

また、上で挙げたpart6の投稿のコメントと「初めての野菜栽培 part7」についてのコメントでオルトラン粒剤についてコメントをしていただきましたが、前年度などの受講生を見ても農薬を使っている人が見当たらなかったので農薬については主にインターネットを使用して調べていました。しかし、インターネットはあまりにもたくさんの情報があることや私の農薬の知識も乏しかったことが原因でどの情報が正しいのかがわからず試行錯誤していました。その面で、自分の投稿に対するコメントは、自分が育てている植物に対して正しい情報を供給していただけるのでとても役に立ちました。

 また、part7のコメントについて、加水分解は酵素の分解というイメージが強かったのですが農薬の分解にも使用されることを初めて知り興味深く感じました。農薬は人体に悪い影響を与えるなどと悪いイメージをもたれやすいですが昔の農薬よりも分解性が優れていて悪い影響を与えることは少なくなってきているということを学べました。

 4.双方向という講義について
 

 記事を通して教師の方と双方向のやり取りをするという授業の形態が私にとっては初めてで、少し戸惑いながらも講義を行っていました。私は最初、通常型の講義をオンラインで受けると聞いていたので、学校に栽培キットが来たときはとても驚きました。また、毎週レポートを書く、ということに対して「大変そう」「自分だけ高校生だから大丈夫かな」などと不安な気持ちがありました。しかし、自分の投稿に返ってくるコメントは私の知らなかったことや次回への対策などが書かれており新たなことが毎週毎週学べてブログを上げることが楽しみと感じてきました。

 この講義の良い点は一人ひとりに対してコメントで正確なアドバイスをいただけるということだと感じます。私は栽培の際にインターネットの情報も参考にしましたが、どうしてもインターネットだと自分の環境にあった対策が見つかりにくく苦労しました。しかし、この講義では自分の環境にあった解決策を的確に指摘していただけるので栽培をスムーズに行うことができました。
 この講義の悪い点については、受講生の意思の強さによって左右されるということだと思います。通常の講義と違って授業がないので自分に負けて怠けてしまいやすい傾向にあると感じます。

5.今後の栽培に向けた目標

これからの目標は、毎週日曜日にブログをあげることです。また、ハツカダイコンの収穫とスプラウトを育てていきたいと思います。
ハツカダイコンについては今週中収穫したいと考えています。スプラウトは2〜3週間ほどで収穫できるとお聞きしたのでスプラウトと並行して新たにミックスとハツカダイコンを育てようと思います。これからの季節は会津は雪が降るので家で育ててみて室内と屋外の植物の成長の差を比較したいと思います。また、成長率について次回からは数値化して比較していきたいです。(3184字)

コメント

会津学鳳高 宮野さん
 
 高校生はこの時期、定期試験のようですね。そうした中でも継続できていることはよいことです。高校生として、中間発表までたどり着いたのは、2人目です。是非、最後まで完遂してください。また、今回のように計画性を持って物事を行えるように習慣としてください。さて、本題の中間報告ですが、成長の速さの比較はなるほどです。ただ、ヒトと比較するのよいのか考えて見て下さい。ハツカネズミのように成長が速い哺乳類もいますので。樹木のように成長が遅い植物もあります。
 
 植物栽培の大変さを実感した前半戦でしたね。書かれているように水やりをして、適当に肥料をやればよいと思うのは、これまでの学習で栽培しやすい植物種を使っていたからです。害虫による食害もひどかったですね。コナガによる食害と書きましたが、以前に。大きくなった幼虫を見る限り、もっと大きなチョウ目(鱗翅目)によるものですね。この秋はずいぶん気温が高かったことも要因ですが、農家が栽培していることの大変さを実感できたこともよかったと思います。進路選択、これからのまなびの参考になっていれば、講義を開いた側としてはありがたいです。
 
 参考になった記事で、同期の受講生以外のがあるとよいですね。是非、過去の先達の学びも参考にして下さい。今年が暖かいことも理解できますし、高校での課題研究での先行研究の大事さも分かると思います。年齢を重ねるというか、若い頃はこれを学ぶというのが決まっています。でも、社会に出るようになれば、自分で何を学ぶのか考えることが大事です。なので、ある種の意志の強さの習得は大事ですから。最後まで完遂してください。
 
 ミックスとハツカダイコンの栽培、気温が低くなっていますので、10月とは違うと思います。そんな比較を大事にして下さい。では、後半戦も頑張ってください。
 
 
 わたなべしるす