第一回は渡辺正夫先生による「ダーウィンも注目した高等植物の自家不和合成~花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構~」の講義でした。自家不和合成とは他殖性植物において同じ形質の種の花粉では受粉しないというシステムです。
この自家不和合成がSP11とSRKという遺伝子のしくみで説明できること、またダーウィンの実験で6代目で自殖弱性が覆されたことが面白かったです。
調べたのは、「哺乳類において、ダーウィンの実験で見られたような自殖弱性の変化の記録はないか」「自家不和合成を防ぎ自家受粉させる方法はあるのか」の2点です。
自家不和合成の打破として、一般的に使われているのは、「蕾受粉」、「老花受粉」、「二酸化炭素処理」などです※²。講義で説明されていた自家不和合成の制御システムは開花~数日間働き、その後機能しなくなるそうです。そのため、この数日間の前後で受粉を行えば、自殖種を得ることが出来ます。開花前、SRKタンパク質が雌しべ先端の乳頭状突起細胞に準備されていないことを利用したのが「蕾受粉」で、数日後に雌しべ側決定因子のSRKタンパク質が機能しなくなり可能になるのが「老化受粉」です。蕾受粉は、数十年後、二酸化炭素利用に代わるまで、ハクサイ、カブ、ブロッコリーなど多くのアブラナ科野菜をF1に変えていったそうです※³。二酸化炭素などの外的要因を用いたやり方が出来る理由は解明されていないそうで、どうしてこのやり方を思いついたのか、疑問に思いました。
以下、参考にしたサイトの一覧です。
※¹ https://www.aquarium-favorite.com/entry/guppy-platy-bs-breed/
※² https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=3459
※³ http://noguchiseed.com/hanashi/imamukashi9.html
東北大に足を運ぶのは昨年のオープンキャンパス以来2回目です。山の上の落ち着いた立地で、施設もきれいで私が一番好きなキャンパスです。
講義前に驚いたのは、周りの会話が東北地方の方言だったことです(笑)「なんだか文化が違う...!」と思い、ワクワク半分、緊張半分のスタートでした。講義が始まると、他の受講生の積極的な姿勢、また 先輩方からの熱いエールが非常に刺激になりました。質問を考えつつレポートを書くのは難しくすっかりテンパってしまい、ほとんど埋めることなく回収されてしまいました。悔しくて帰りの新幹線は半泣きで、いかに自分がボーっと時間を使っていたか身に浸みました。
これから毎日一歩ずつ成長し、殻を破っていけるように、頑張りたいです。
投稿者:東京都立大泉高等学校