東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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令和元年度 活動ブログ

令和元年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2019.07.07

第一回の振り返りとその後

こんにちは。東京都立大泉高校の岩野志織です。
講義から一週間の振り返りと事後学習を綴りたいと思います。
 最初に、講義についてです。
第一回は渡辺正夫先生による「ダーウィンも注目した高等植物の自家不和合成~花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構~」の講義でした。自家不和合成とは他殖性植物において同じ形質の種の花粉では受粉しないというシステムです。
この自家不和合成がSP11とSRKという遺伝子のしくみで説明できること、またダーウィンの実験で6代目で自殖弱性が覆されたことが面白かったです。
実は、講義前は十分な予習をしていませんでした。講義で追いつけなかった部分の補習と疑問に思った部分を調べたので、以下にまとめます。ネットからの情報が多いので、間違っている部分があればご指摘をお願いします。
調べたのは、「哺乳類において、ダーウィンの実験で見られたような自殖弱性の変化の記録はないか」「自家不和合成を防ぎ自家受粉させる方法はあるのか」の2点です。
1点目については、そのような記録は見つかりませんでした。近親交配による悪影響についての記事は多く、特に家庭用の観賞魚を同じ水槽内で飼い続けたところ、寿命が短くなったり奇形が出来たりする※¹とのことでした。奇形がどのような仕組みで現れるのかわかりませんが、ダーウィンがHeroと名付けたマルバアサガオも、実は特異的なものだったのでは...と思いました。
2点目については、渡辺先生の投稿記事が沢山...(笑)改めて先生がアウトリーチ活動に熱心な方なんだなあと思い、また丁寧な説明で感動しました。
自家不和合成の打破として、一般的に使われているのは、「蕾受粉」、「老花受粉」、「二酸化炭素処理」などです※²。講義で説明されていた自家不和合成の制御システムは開花~数日間働き、その後機能しなくなるそうです。そのため、この数日間の前後で受粉を行えば、自殖種を得ることが出来ます。開花前、SRKタンパク質が雌しべ先端の乳頭状突起細胞に準備されていないことを利用したのが「蕾受粉」で、数日後に雌しべ側決定因子のSRKタンパク質が機能しなくなり可能になるのが「老化受粉」です。蕾受粉は、数十年後、二酸化炭素利用に代わるまで、ハクサイ、カブ、ブロッコリーなど多くのアブラナ科野菜をF1に変えていったそうです※³。二酸化炭素などの外的要因を用いたやり方が出来る理由は解明されていないそうで、どうしてこのやり方を思いついたのか、疑問に思いました。
私が調べた記事は2年ほど前のもので(それ以上調べる余裕がなく...)、現在は解明されていることもあるかも知れません。渡辺教授、また他の受講生の方で追加や新しい発見があれば、ぜひご指摘をよろしくお願い致します。
以下、参考にしたサイトの一覧です。
※¹ https://www.aquarium-favorite.com/entry/guppy-platy-bs-breed/
※² https://jspp.org/hiroba/q_and_a/detail.html?id=3459
※³ http://noguchiseed.com/hanashi/imamukashi9.html
 次に、6/29一日を通しての私の感想に移りたいと思います。
東北大に足を運ぶのは昨年のオープンキャンパス以来2回目です。山の上の落ち着いた立地で、施設もきれいで私が一番好きなキャンパスです。
講義前に驚いたのは、周りの会話が東北地方の方言だったことです(笑)「なんだか文化が違う...!」と思い、ワクワク半分、緊張半分のスタートでした。講義が始まると、他の受講生の積極的な姿勢、また 先輩方からの熱いエールが非常に刺激になりました。質問を考えつつレポートを書くのは難しくすっかりテンパってしまい、ほとんど埋めることなく回収されてしまいました。悔しくて帰りの新幹線は半泣きで、いかに自分がボーっと時間を使っていたか身に浸みました。
終わってからこの一週間で気づいたのは、発展コースへ選ばれるための努力が、研究者としての眼を養うのだということです。今までの自分は興味がある物理分野についてしか調べず、生物は少し嫌いな面もありました。しかし、この講義後気になったことを調べていくのはとても楽しく、この研究を物理と結び付けられないかな~と考えている自分がいました。多方面の知識を身に着けることで、自分の考える幅や興味の範囲が広がり、見えている世界が変わっていくのを感じました。
最近は「まちかどサイエンス」のネタ探しをしています。科学の眼を通してみると、色々なアイディアや疑問が出て来ます。友達から良いアドバイスをもらうこともあり毎日ワクワクしています。
これから毎日一歩ずつ成長し、殻を破っていけるように、頑張りたいです。
ここまで長文を読んでくださり、ありがとうございます。一年間よろしくお願いします。

投稿者:東京都立大泉高等学校

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