皆さんこんにちは。最近好奇心の暴走が抑えられない穂積尚子です。
今回の科学者の卵は午前中から「ピンポン玉が四つ載る構造物を作ろう!」ということで、割りばし2膳とモール30本、はさみとやる気となけなしの知識をフル動員して頑張りました。楽しかった!その一言に尽きます。班員は四人、私以外の方は皆さん高校二年生でしたが、先輩・後輩の上下関係なしにああでもないこうでもないと話し合うことの楽しさ!そしてちゃっかり、選択科目を相談できる距離感。科学者の卵ならではだと思います。私たちのグループは途中まで一位だったのですが、50㎝の大台を突破することはかなわず、無念、入賞もできませんでした。あらかたの構造は間違っていなかったと思います。悔しいのでもう一回自分でやって、まちかどサイエンスに載せようかとも思っています。
午後は二コマ、最初は「量子アニーリングと未来の情報科学」という題で、「組み合わせ最適化」を「量子アニーリング」で早く、正確に行うという研究についてでした。私は二次関数、どちらかといえば好きなほうなのですが...難しかった。この上なく難しかった。でも、やろうとしていることがどう役に立つのか、災害時の避難経路検索、バスの効率の良い運行などの具体例が、量子アニーリングをずっと身近に感じさせてくれました。課題の「二次方程式の立式」は条件の付け方に自信が持てず、結局先生が示してくださったようなシンプルな例のコピーで終わってしまいました。惜しいことをしました。いつも、知ってしまうとわくわくが半減するのではないかと予習はあえてしていません。が、今回のように、生き物があまり関わらない、私の少し苦手な分野は、積極的に予習をしようと思います。ですがこの講義は、まったくの「???」だけで終わったわけではありません。D-Waveがつくった世界初の量子コンピュータの仕組みについては、理科の授業をオーバーラップすることが出てきたのです。その名も「超電導」。今はとても低い温度にすることでしかその状態を導くことはできませんが、常温でも超電導になる金属はないものかと研究が盛んに行われているということを理科の授業で習いました。その時は、送電線の抵抗による送電ロスが話題だったのですが、今回はコンピュータ内臓のコイル。演算処理にかかる電力は、希釈冷凍機含む消費電力の比にならないほど少ないのです。超電導の金属が見つかってほしい!そう思いました。
二コマ目は、DNAと遺伝子組み換え植物についてでした。正直遺伝子組み換え食品について良い印象のなかった私は、どんな研究をしているのか、ということよりも安全性を懐疑する見方のほうが強かったのですが...。遺伝子組み換え植物の可能性に、今は感動しています。「稲わらの糖化性の向上」という研究は、収穫後の稲わらを燃料有用物質にできないかというものです。私は「バイオエタノール」と同じような存在、植物から作り出す燃料だから、環境に優しい存在であるという理解でこの話を聞いていました。私の祖父母は長野県で農家をしていますが、農家というのは儲からない仕事だと常日頃から母が嘆いています。農家の収入が増え、環境に優しい燃料が全国に普及する...これ以上ない好循環です。それから、もう一つ驚いたのは、サツマイモがアグロバクテリアによって遺伝子組み換えがされた作物だということです。驚きでした...リンゴの果実はお母さんの種類で、種はハーフだと知ったときと同じくらい衝撃でした。生物は面白いです。次回もとても楽しみにしています。
投稿者:宮城県仙台二華高等学校