こんにちは。青森県立青森東高等学校1年の澤田瑚倖です。9月6日に4回目の科学者の卵養成講座が行われました。行われたのはサイエンスカフェ、講座、パネルディスカッションの3つです。
まず午前に行われたのは長神教授によるサイエンスカフェ「科学・社会・生命倫理」です。この講義ではまず、10〜20年後に初めて実用化されそうな技術について考えました。班で考えた意見を共有すると、自分では思いつかない意見がたくさん出て、驚きました。次に、考えた意見が悪用されるとしたらどんな悪用をされるかを考えました。私は色が簡単に変わる布があれば、たくさん服を買うことの出来ない人にいいと思いましたが、その反面壁に同化したり、周りの風景に同化したりすることで犯罪に利用されてしまうという問題点がありました。開発がうまく進んだとしても、社会に出す前に本当に社会に出してよい物なのか、何か問題点がないか確かめてから出すべきだと思いました。
午後は、滝澤教授による「化学反応の場を探る〜マテリアル・デザインと新物質探索〜」でした。高校ではまだ化学を習っておらずとても不安でしたが、自分の好きな分野だったので楽しみでもありました。この講義を聴いて、これからはただ元素を組み合わせて新たな物質を作ることだけでなく、いろいろな条件下での研究が鍵になっているということを強く感じました。鉱石などが作られる超高圧力下での研究が行われ、人工ダイヤモンドの合成に成功したり、大気圧では気体だったり、固体だったり、液体だったりと様々な状態で存在する元素が超高圧力下ではすべて金属になったりと化学反応を起こす場をかえるだけで違う物が出来る可能性があることにとても興味が湧きました。また、マイクロ波を使うと、1つの物だけを反応させ、自己発熱させることが出来ることにも驚き、興味が湧きました。化学は今後さらに発展していけると思うので高校で習う前から自分で知識を高めていけたらいいなと思いました。
午後2つ目の講義は、東北大ー京都大共同企画のパネルディスカッションでした。テーマは「これからの科学、社会を考えよう!!」で、5つの課題について話し合われました。私が心に残った課題2つあります。1つ目は、高校時代にやっておいてよかったことは?という課題です。5人のパネリストのうち2人が英語と回答していました。論文を読む上でのスピードに差が出るということや、資格の取得状況によって授業が免除されたりというメリットがあるということを知り、今まで漠然と大切だと思っていた英語が実際どのように役に立っているかを知れて、さらに頑張っていこうと思いました。2つ目は科学は社会・世界を幸せにするか?という課題です。この課題では5人のパネリストの方々でも意見が分かれました。幸せにする必要はないという意見の方や幸せにしなければならないという意見の方などそれぞれの意見が分かれていて、それぞれの主張にも納得するところがあってとても興味深かったです。
今回の科学者の卵養成講座では、自分の興味のある分野でありながら、理解することが難しく、自分の知識不足を感じました。興味のある分野だからこそもっと勉強して知識を深めたいと思いました。また、将来研究職を目指している身としては、今回学んだ倫理観について、自分でも深く考えていきたいと思いました。回数を重ね以前よりもレポートが書けるようになってきているのでこれからさらに知識を増やし、内容の濃いレポートが書けるようになりたいです。
投稿者:青森県立青森東高等学校