東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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令和元年度 活動ブログ

令和元年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2019.10.03

殻の中を突く私

 こんにちは、そして初めまして。米沢興譲館高等学校の1年高梨美佳です。ブログを書くことをためらっていた私ですが、自らの殻を破るべく、初投稿に至りました。

 第1回目の講義を受けた自分と比べ、4回の講義を受けてきた自分は違ったものとなったと自覚しています。多方面からいらっしゃる優秀な方、毎回楽しい講義を用意してくださる先生方に囲まれた中で、質問をしたり、外国人留学生の方と英語のみで話したりなど自分の力が向上することを経験、実行してきたからだと思います。(多少度胸もつきました)しかし、世界で通用する科学者には今の自分では到底及びません。だからこそ、さらに科学を学び科学者に必要な力をつけていきたいと思っています。

 第4回目の卵は、サイエンスカフェ「科学・社会・生命倫理」「化学反応の場を探る~マテリアル・デザインと新物質探索~」「京都大-東北大共同企画(パネルディスカッション)」の3本立てでした。

 始めに受講したサイエンスカフェでは、科学における倫理を話題とし、グループワークを行いました。初めに10~20年後に実現されそうな技術を個人個人で考えだし、グループで話し合いました。次に、その技術をいかに悪用するかを考えました。初めに考えたときは生活にとても役立つ存在だったはずなのに、人々を恐怖に陥れる存在へと変わってしまったことに衝撃を受けました。つまり技術は表向きだけでなく裏もあるという二面性を兼ね備えているといえます。現代では様々な素晴らしい技術がありますが、中にはデザイナーベビーといった倫理に触れるものがあります。悪用や被害が出た場合に技術を生み出した側が悪いのか、利用者側が悪いのかという問題があり、現状では明確な答えは出ていません。両者の責任が調和することが望ましく即急に答えを出さなければ、その技術で救えたはずのことが救えなかったといったことも出てきます。非常に難しいことですが、個人個人がよく考え最善策を考え出すことこそがこの問題の解決策なのではないかと私は考えています。

 次に受講した化学反応の場を探るという講義は化学の分野で、新物質の探索、マイクロ波を使った電熱に依らない加熱の方法について学びました。まだ化学を履修していない私にとって未知の世界で、同じ原子から構成されているのに、結びつきや配列によってできるものが違ってくるということに一番驚きました。現代に至るまでにあらゆる新物質は誕生してきましたが、熱力学によれば誕生の余地がないそうです。そこで、滝澤先生は超高圧下でなら探索できるのではないかと考えられました。超高圧力下ではOやHなどの気体に限らず全元素が金属の状態だという驚くべき事実があり非常に興味がそそられました。金属状態の酸素をぜひ見てみたいものです。と言いたいところですが、調べたら写真が出てきました!これもまた超低温状態では超電導状態に変化するそうです。ほかの元素もたくさん調べてみようと思います。

 マイクロ波は電波の一種です。この波と物質には相互作用があり、マイクロ波加熱(選択加熱内部加熱急速加熱)をすることで、従来の熱伝導を利用した方法ではなしえなかったことが可能になります。つまりある物質は加熱し、ある物質は低温にしておくことが可能になるのです。電子レンジでコーヒーを温める時に中身は熱くなるが、コップはそうでないのと同じ現象です。さきほど、電子レンジを例に用いましたが原理は同じです。ということは家で様々な実験ができることになります。どの物質が加熱されやすいかなどを調べてみたいと思います。ところで質問ですが、電子レンジといった身近にあるものが実験器具にもなりうるということは、実は身の周りには非常に多くの科学実験を行うことができる道具があると思いませんか?私も意識して探してみようと思います。

 最後に受講したパネルディスカッションでは、東北大学、京都大学、プリンストン大学といった名門校の方々がいらっしゃりパネルディスカッションという形で「これからの科学、社会をかんがえよう」というテーマに基づき、話をしてくださいました。なかなか会えない優秀な方々に会うことができ、さらにはお話も聞けることを楽しみにしていました。なかでも、科学は世界や社会を幸せにするかという話題では、皆さんの意見は似たものがあっても、それぞれ違った意見に私には思えました。同じ研究者としてご活躍されているにもかかわらず、全くの同じ意見にならないということに面白みを感じました。なかでも松岡さんの科学は道具であるという意見に納得しました。例えばハサミは紙をよく切ることができますが、使い方を変えると人を傷つける道具にもなってしまいます。つまり科学も同様で、使い方に気を付けることで人々を幸せにでき、またその逆もしかりだと思います。研究についての話題もありました。海外では近くの大学同士でディスカッションすることが多くあるんだそうです。他大学、他分野の方と交流することでより良い研究ができるというのです。現代では分野の融合が広まりつつあるそうで、連携が少ない日本も見習う必要があるのではないかと私は思います。これらの話題のみならず、聞いてよかったと思える意見も多数ありました。

 今回も大変身になる、楽しい講義でした。次回は「進化する航空機~ライト兄弟から火星飛行機まで~」という講義があり、宇宙や物理が好きな私にとって、宇宙に関連した題材なので大変楽しみです。また、留学生との英語サロンもあるので英語を重点的に学習しようと思います。これからの講義も意欲的に参加し、新しい知識と考えを身につけるとともアウトプット力も強化していきたいと思います。

投稿者:山形県立米沢興譲館高等学校

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