東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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令和元年度 活動ブログ

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2020.01.12

講座7回目を終えて-人生戦略と進路計画−

こんにちは。仙台南高校2年の丸子ちひろです。毎回講座が終わって、考えをまとめようと書いては消しを繰り返した結果ついぞ今日までポートフォリオを投稿するに至りませんでした。情けない限りです。ですが今回の講義を通して、多少不完全でも投稿しようと考えたため、こうして稚拙な文面ながら投稿させて頂きました。前書きはここまでとして、早速今日の講座の振り返り・反省点について述べていきたいと思います。

前回に引き続き、ディスカッション形式で行われた英語交流サロンですが、前回とは異なり、賛成反対といった明確な立場はなく自身の意見を述べていたため、各々の個性や考え方が顕著に現れたディベートになっていたように感じられます。私のグループでは地球温暖化、ごみの埋立地の不足、都市部の有害スモックなど、国内外問わず多くの問題が挙げられていました。

私は複数考えていた内容の中から、森林伐採と森の保水機能の劣化、そして海の環境への繋がりについて述べてみました。「海、里、森の環境問題は分断して考えられがちだが、環境の相互作用を無視して縦割りしていては根本的に解決するのは難しい」という内容を述べたかったのですが、今の私の英語力では冗長な言い方になってしまい、ディスカッションで1人に時間が集中するのはバランスが悪いと引け目を感じたため、保水機能と地盤機能の低下を述べるに留まりました。言いたいことを和文和訳し、簡潔に要約して述べられるような英語力が今の私には不足しているのだと思います。

しかしその一方で、近頃時事英語にアプリ等で触れていた為、若干専門性の高い用語も交えながらより実際に即したような解決方法を述べる事ができました。改めて言語学習をコンスタントに行うことの大切さを感じるとともに、僅かながらではあるものの自身の成長を実感出来て嬉しかったです。新しい気づきや学びを得られた良いディスカッションになったと思います。また、グループ内では最近話題になっていた紙ストローがゴミ問題の解決に繋がるのではという意見が挙げられ、個人的にとても良いアイディアだと感心しました。

次に「教授の進路選択アドバイス~人生を戦略的に考える~」という題で、渡辺教授にキャリアを形成していくにあたり大切なことや、必要な能力について詳しく講義して頂きました。

序盤の内容で印象に残ったのは、今は灘高しか使っていないと仰っていた数研出版の数学の教材です。解答までの道のりは記載されておらず、それにより工夫して自分なりの解法を導出する論理的思考力を養える教材であるとのことでした。私も数研出版の教材を使っていますが、自分の場合は某青色の網羅系参考書なので解答が真下に書いてあります。解答を隠して同じように使うことも可能だとは思いますが、そういった甘えのない教材を使っていたからこそ、教授のように論理性を持った研究者になれるのだと思いました。

そしてもう一つは真っ当な師匠のもとで次世代の有能な人材が育つということです。「勇将の下に弱卒無し」という諺もあるように、学びと成長を得る環境に自分を置くことが大切だと心に留めておこうと思います。また、優れた師を見極めるには当然ながら人を知る事が必要になるため、まずはしっかりと後述の情報収集をしなければいけないと思いました。加えて、良い師匠のもとにつくためには、その師匠に弟子入りできるだけの人間である必要があるのだと思います。具体的にどういった人材かは分かりませんし漠然と優秀で、教授と人間的に相性の良い人なのだろうかとは思いますが、ともあれ師事して頂くのに相応しい人材になれるよう努めることも同様に大切だと思いました。

次は、中盤の英語やグローバル化についてです。「もしも列強の支配下となり、母国語が英語となっていたら?」というスライド最初の問い掛けですが、確かに他の植民地支配を受けた国が示すように、英語に囲まれて育つことによって英語の扱いに長けた人物になるのだと思います。しかし教授が仰っていたように、日本語のみが表現できるニュアンス等が失われて、科学において深い議論が出来なくなるというリスクが伴うこと、また日本人としてのアイデンティティとして「日本語」が一助を担っているということも考慮すると、母国語が英語とならなくて良かったのかもしれないと思いました。言語はその国固有の文化が顕著に現れるツールであるため、習得する機会を失うことは、国際人としては高い英語能力を非常に歓迎されることなのかもしれませんが、日本的な精神風土を持たない人間に成長する事になるのではないかと思います。

勿論、「日本らしさ」と一括りにすると若干度の過ぎた協調性であったり、謙り過ぎていっそ消極的と言う方が似つかわしかったりといった側面を含めてしまうため、これを全面的に支持するわけではありませんが、実際に日本人の科学者が海外の研究所に行くにあたって、その勤勉さや真面目さといったブランド性が評価されて歓迎される事が多かったという内容を聞き、日本人のならではの特徴が消失せずに済んだことが、今の日本に繋がっているのだと考えました。

次に情報と戦略についてです。これは今回の講義名にも用いられている「人生を戦略的に考える」という内容にも大きく繋がる中核の部分だと思いました。ここで特に印象に残ったのは「諜報」というキーワードです。私は、

Observe:監視、Orient:情勢判断、Decide:意思決定、Act:行動

から成る、OODAサイクルというものについて最近知ったばかりだったのですが、これと関連付けて考えると、監視と情勢判断を合わせたものが「諜報」に相当するのでしょうか。内容が逸れましたが、とにかく計画、選択は何より基盤となる情報がしっかりしていないと不安的なものになってしまいます。ですから常に選択に溢れる人生を歩む上で、情報収集及び諜報を怠らないよう常にアンテナを高く張り、情報無くして戦略は立てられないと言うことを意識して生活していきたいと思いました。また、最新情報は忙しい人から、というポイントにも合点がいきました。確かに暇な人や積極的に活動していない人は外気に晒されない、つまり外部情報に疎いことが殆どです。更に活動の量は経験の量に比例するので、やはり忙しい人に聞くべきなのだと自分なりに解釈しました。

次に高校までにつける力についてです。この内容についてはスライド三枚に渡って重要なポイントが多々挙げられていましたが、個人的に特に印象に残ったことを3項目挙げていきます。

まず、数学の問題集(前述)のようなツールを用いて論理性を養いつつ基礎力をつけることです。これは圧倒的に自分に足りていない能力だと痛感しています。根底とプロセスを理解する事が、研究をし、科学と向き合っていく上で基盤になるのだと知り、今までの学習方法を改めていく必要があると思いました。加えて、来年に控える受験においても今日学んだ「論理性」が問われることになるので、この項目については特に重要視する必要があると思いました。

次にチャレンジと実体験で得られるということ、そして失敗から学びを得るということです。私は行動することが億劫になったり引け目を感じたりして、結局何もしないことが往々にしてあります。しかし、行動した結果どうなったのかという経験を積まなければ、改善のしようもないというのが事実です。教授の人生の歩みからも、実体験がキャリア形成に大きく影響することは明らかだと思ったので、挑戦を怠るのは即ち成長を怠ることだと肝に銘じて、自分の性根を叩き直したいです。

そして、自分の器の大きさ、勝てる領域を見つける事がキャリアを形成するにあたり大事だということです。これも諜報に続き、人生戦略において大切になってくると思いました。人により持って生まれたものには細胞や遺伝子その他諸々違いがあります。だからこそ、その違いを強みとして活かすにはどうすれば良いかという戦略を練ることが大事なのだと分かりました。私自身同年代で既に華々しい成果を挙げている人に引け目を感じるところがあります。しかし、講義で勝てないような相手にはマッチングしない、別のフィールドを選択して活躍することを目指す方が勝機はあると学び、自分の強みや器を理解することが上手く立ち回りながら生きるコツなのだと分かりました。

まとめると、論理的思考、挑戦し失敗に学ぶチャレンジ精神、自分という器への理解(即ちメタ認知でしょうか)以上この3つが特に大事だと感じました。人生やキャリアというと今まで壮大に感じて捉え難いものだと思っていましたが、その複雑な過程や今まで見えなかったビジョンが見えてきた上に、その人生を生き抜き、自分の望む将来を実現させていくために必要とされる能力についても理解を深められた教訓となる様な講義でした。

最後に、科学者の卵OB・OG、東北大学の学生・院生との交流会がありました。これでかなり将来に対してのモチベーションが上がり、進路や意思の明確化に繋がりました。三度テーブルを移ってお話を伺いましたが、どれも身になる内容ばかりでとても密度の濃い時間になったと思います。

まず1つ目のテーブルでは、私が第一志望としている薬学部の方のところへ行きました。薬学部は医学部の次に難関だと聞いたことがあったため、敷居が高く、試験対策に追われ血の滲むような勉強をするような偏見がありました。しかし、学内の様子や学生生活の様子についてお話を伺うにつれて、学業のみならず実生活面もそれなりに充実させられると知り、まだ遠い話かもしれませんが、キャンパスライフに対する不安が払拭されました。

2つ目のテーブルでは、稲の冷害について研究している院生の方にお話を伺いました。東北大は院からで、元々は別の大学に在籍していたという経緯を聞き、目の前の大学受験は勿論のこと、その先の大学院への進学について考える良い機会となりました。大学受験ではなく、大学院で挑戦することもまた一つの戦略なのかもしれないと思いました。加えて、一つのプランに固執するのではなく、広く視野を持って、計画の変更にも臨機応変に対応できるような戦略を立てていくことも重要なのだと、前の時間の講義内容と併せて考えました。

3つ目のテーブルでは、工学部のバイオ・化学系の学生の方にお話を伺いました。学内の様子や試験の内容や期間、大学での処世術諸々について教えて頂き、特に気になっていた化バイから薬学系の研究室への進学についても聞くことができました。伺った限りでは薬学部からの内部進学がほとんどで、化バイから...という人はいないらしいです。やはり薬学について研究するには専門からして薬学部から進学するのが常道なのだと分かりました。

今日得たこの貴重な情報をただ知ったというだけに留めるのではなく、自分のキャリア形成に具体的に活かせるように自分なりにまとめて整理しておこうと思います。

矢鱈と長くなってしまいましたが、こうしてまとめる事で自分なりに今回のプログラムを振り返り、これからの自分に繋げる糧になりました。次回は考査直前なのでポートフォリオを書くのは厳しいかもしれませんが、私が最も楽しみにしている薬学に関連する講義があるため、何とか考査後に自分なりのまとめを上げられるようにしたいと思います。散文的で読みにくい文章であったにも関わらずここまで読んで頂いた方、本当にありがとうございました。

投稿者:宮城県仙台南高等学校

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