皆さんこんにちは。群馬県立中央中等教育学校の栁澤明日美です。
今日は2つの講義がありました。
1つ目は大関先生による「量子アニーリングと未来の情報化学」です。
私は今まで量子アニーリングという言葉を聞いたことがありませんでした。講義を見る前までは難しそうだな、自分に理解できるのかなと少し不安でしたが、いざ講義を受けてみると、量子アニーリングがどのようなもので社会にどう役立っているのか、大関先生の分かりやすい説明のおかげでよく理解することができました。
量子アニーリングとは、いくつもある選択肢の中からベストな選択肢を選び、問題を高速で解く計算技術のことを言います。これは無人搬送車の衝突を避けたり、津波災害が起こった際迅速に避難したり、渋滞を避けて最適な経路を選ぶのに活用されています。社会で重要な役割を果たしている量子アニーリングの凄さを知ることができました。
また、事前の動画で先生がおっしゃっていたあることに感銘を受けました。それは「コンピューターや人工知能がいくら発達しても、それらは人間から指示されたことをやるだけ。人間が人間を幸せにするのは私たち人間にしかできない。」ということです。人間が人間を幸せにするのは人間にしかできない、なんて当たり前のことを言っているように思いますが、この当たり前のことを私達人間はできていないのだと思います。便利なものが数多く登場してきた今の時代、私達はすぐに便利なものに頼ってしまい、自分で考えようとしません。風邪を引いた際、人間が開発した薬を飲めば治るように、結局は人間を幸せにできるのは人間だけなのだと思います。量子アニーリングは計算は全てしてくれますが組み合わせ最適化問題は提供してくれません。先生がおっしゃっていた通り、世の中を見渡して、自分がどのような問題を解くと人を幸せにできるのかよく考えることが大事だと思いました。
今日の講義で初めてコメントスクリーンを使いました。普通の授業より他の人の意見を聞きやすい上、自分も発言しやすいのでとても便利な機能だなと思いました。コロナの影響で様々なことが制限されてしまいましたが、今まで見つからなかった新しいこと・方法が見つかったと思います。私の学校でもコメントスクリーンを活用して欲しいです。
2つ目は堀井先生による「21世紀のがん医療〜 Precision Medicineと遺伝子医療〜」です。
がん細胞には異常な増殖性があること、遺伝子変異が原因で生じることなど、がんについて知らないことばかりでしたが今回の講義で自分の知識を増やすことができました。また、今までがんは自分には全く関係ない存在だと思っていましたが一生の間に2人に1人はかかると聞き、自分も今後かかる可能性が十分あると考えるとがんという言葉がとても恐ろしく感じました。
今日の講義でのマスクの話が興味深かったです。マスクの表面の材質によって結果が変わるという最新のデータを教えていただき、貴重な話を聴講することができ良かったです。また、マスクは5日まで袋に保存していいという事実に驚きました。
現在コロナの影響で、来院者が半分ほど減っているそうです。がんは早期発見が大切ですがコロナ感染のリスクもあり、行きたくても行けない人が多くいるのが現状です。コロナ感染かがん発見か、どちらをとるのか難しい問題だと思いました。
最後にミニ講義で「科学記事を読みこなす:地球の未来を考える討論会」というものをやりました。
事前にNature10月の記事「森林破壊と種の絶滅がパンデミック発生リスクを高める」を読んだのですが、この記事もなかなか興味深いもので、「なるほど」と思う点がいくつもありました。例えば新興感染症予防のためにはワクチンの開発、早期診断ではなく、根本的な原因を考えないといけないことです。野生動物の輸出で、動物が持っている菌が動くことによって起こる感染症(例えば鳥インフルエンザなど)が増えているので、研究者達は生物多様性と新興感染症との関連を理解し、その情報を使用して将来の感染症の発生を予測および阻止するための取り組みを行っています。私達も1つのことだけを考えるのではなく、他の視点から見てそれらの関連性を見つけ、またそこから考えることが大切なのではないかと思いました。
身近にある環境問題とそれらの解決方法をグループのメンバーと話し合いました。プラスチックごみによる海洋汚染や、地球温暖化による気温の上昇など様々なことが挙がりました。解決策は時間がなく、あまり話し合うことができなかったのですが、ハングアウトという便利なグーグルの機能を使って次回の講座までに色々なアイデアを出すことが出来たらいいなと思います。
次の講座はもう4回目。本当に毎回の講座があっという間に終わってしまいます。次回は環境問題についての発表もあるので、気を引き締めて集中して挑みたいです。
投稿者:群馬県立中央中等教育学校