こんにちは。仙台二華高等学校1年の川村琉菜です。皆さんもご存じだとは思いますが地球上に生存する生物の中で一番大きな卵はダチョウの卵です。ですが鳥類の中で最大とすると17世紀に絶滅したエピオルニクスの卵が最大だそうです。なんと鶏の卵180個分の重さがあるとか。この卵だったらぐりとぐらのカステラも作れそうですね。
さて今回は第5回の講義について書いていきます。
今回の授業は「哺乳類の進化における歯の重要性」「エンザイムハンター~暮らしの役に立つ酵素を見つけ出し、利用する~」についての講義でした。
まずは、福本先生の「哺乳類の進化における歯の重要性」について。
歯はエナメル質と象牙質と歯髄からできています。エナメルの硬さは水晶と同じくらい。ですので治療の際に歯を削る場合ダイヤモンドの粉が使われているドリルなどで治療するそうです。ではそんな丈夫な歯があるのに生え変わりが起きるのでしょう。答えは簡単です。長生きするためです。詳しく説明しますと、永久歯を完全に作るのには何年もの時間が必要になります。そのため永久歯しか生えないと栄養が摂取できません。例えば歯の生え変わりのないキリンだと寿命は10~15年、歯が生え変わるゾウだと60~70年生きるといわれています。
また、皆さんは食事のときよく噛んで食べなさいと言われたことはないでしょうか?それにはちゃんと理由があるのです。よく噛むことで脳が活性化されますし、唾液に含まれる抗がん作用や消化酵素を分泌することで健康にもなります。健康のために数回噛んですぐに飲み込む、硬いものを食べないなどは避けましょう!
そして、歯が再生医療に活用できるかもしれないというのは知っていましたか?歯の中の歯髄という部分には歯髄細胞というものがあります。そのほんの一部に歯髄「幹」細胞というものがあります。これは歯髄細胞になる前のもので歯と同じ発生過程をたどる肺、肝臓、腎臓、腺組織の再生医療に活用できるようです。ES細胞やiPS細胞のように倫理的な問題やがん化のリスクが少ない、かつ抜けた歯からも採取でき約1万人を救うことができるという素晴らしいものです。これからも歯を大切にしていこうと思います。
次に中山先生の「エンザイムハンター~暮らしの役に立つ酵素を見つけ出し、利用する~」について。
みなさんは酵素というものは知っていますか?酵素は化学反応を円滑に進める作用を持つ物質です。タンパク質でできており生物が作り出すことができるものです。20種類のアミノ酸が100~数100個つながってできているのでアミノ酸配列が少しでも異なると違う酵素が作り出されることになります。その数約10¹³⁰種類。宇宙に存在している星の数よりも多いことになりますね。酵素が化学反応を円滑に進めると書きましたが、どのくらい円滑になるかというと10⁶~10¹⁴倍です。なかなか想像ができない数字ですよね。アルビノ、色素欠乏症というメラニンをもともと持っていないまたは持っていても少ないため肌や髪の色が白くなってしまう病気はアミノ酸配列が異なるためにおこる病気です。また洗濯用洗剤にも分解酵素が含まれており、衣服の汚れを分解してくれます。目には見えませんが意外と身近にも利用されてると知り驚きました。
また、先生の研究についてのお話の中でも様々な発見がありました。例えば花の色にかかわるフラボノイド化合物についてです。十種類あるフラボノイド化合物のアントシアニジンやオーロン、カロテノイドなどが色とりどりの花を作る重要なものとなります。アントシアニジンを構造式で表した時の右側の環の修飾基(OH)の数が多いほど花の色が青くなるそうです。赤い花と青い花全く違う色のようですが両方ともアントシアニジンが使用されていると聞き植物の仕組みに興味がわきました。
その現象を利用して、青い花が咲かない品種に修飾基を多くつける遺伝子を組み込んで作られたのが青いバラ「アプローズ」です。正確には青というより藤色に近いのですがバラの歴史上もっとも青いバラが作られたことになるそうです。同じ方法で青みを帯びたカーネーション、胡蝶蘭、ダリア、ユリが作られたそうです。どれも美しい色をしています。
また、先生は黄色い花が咲かない品種に黄色い花を咲かせる研究をしてらっしゃるのですが、黄色い花を作る研究には(すべての研究でもそうですが)長い時間と労力が必要だということがひしひしと伝わってきました。
今回のブログは第6回講義の後に書いているのですが、書くのがすごく大変なのでこれからはためずに書けるように頑張ります!!ここまで読んでいただきありがとうございました。皆さんもお体に気を付けてお過ごしください。
投稿者:宮城県仙台二華高等学校