こんにちは。仙台二華高校の渋谷陽歌です。科学者の卵卒業文集、第二弾として、科学者の卵への応募に際して少々注意していただきたいことを書きます。それは、「科学者の卵じゃなきゃいけない」という目的意識をもつことです。
参考サイト1は、科学技術振興機構(JST)さんのご支援によるグローバルサイエンスキャンパス(GSC)開催校一覧です。GSCとは、科学者の卵など、大学及び研究機関による高校生向けの科学講座です。また、京大さんのELCAS、阪大さんのSEEDSなどなど、GSCとしての支援は受けていないプログラムも存在します。
リストをご覧になると分かりますが、GSCにも共通性と多様性があります。ちなみに、共通性と多様性は生物学において重要な視点です。このように他分野を応用する思考法が身についたのは、科学者の卵のおかげだと思います。
話を戻します。GSCに共通しているのは、「多くの講座において2段階選抜式が採用されており、選抜後に研究活動を体験することができる」「優秀な受講生は2年目に研究を行う場合がある」「主に高校1,2年生を対象とする」点です。例外もありますので、各自ご確認ください。多様性については、「分野横断型」「分野特化型」に分けることができます。
「分野横断型」:科学者の卵(東北大)など。幅広い分野の講義に触れることができる。特定分野への興味がひじょうに強い方は、興味のなかった分野に触れる機会を得ることになる。科学全般が好きな方は、特に極めたい分野を探すことができる。
「分野特化型」:情報科学の達人(国立情報学研究所)、医学・医療の学際的修学、半学半教(慶応大)など。特定分野に特化した講義、研修を受けることができる。
また、多くのGSCでは、大学や研究所を訪問して活動することが計画され、コロナ前は海外研修も行われていました。交通費は支給の場合が多いです。わーい。しかし、現在は対面講義や実習が難しく、Zoomを用いたオンラインでの活動が主流のようです。科学者の卵のように、対面とオンラインのハイブリッド型を実施した講座も多くあります。実地研修ができないのは残念ですが、遠方の大学のGSCに参加しやすくなる可能性もあります。各GSCの本年度の実施方針は、ご自身で最新情報を確認していただきたいと思います。
ここまで、日本全国のGSCの情報をざっくりまとめてみました。私が言いたいことは、高校生活全体を見通し、限られた機会を存分に生かしてほしいということです。
東北大の科学者の卵養成講座は、一年間受講した者として、自信をもっておすすめできるGSCです。上記観点を参考にし、科学者の卵への参加を決意した暁には、ぜひ飛び込んできてほしいと心から思います。読んでくださり、ありがとうございました!
(注:JSTさんによる科学者の卵へのご支援は、平成30年度より4年間でした。これは昨年度をもって終了したようです。三菱みらい財団さんや一般の方々からのご支援により、科学者の卵養成講座はこれからも続きます。参考サイト2は新サイトです。初年度にGSCとして採択されたプログラムは、同様にご支援が終了したはずです。他大学に関しても、新年度の最新情報を集めることを強くお勧めします。)
参考サイト
1. 『グローバルサイエンスキャンパス 企画紹介』国立研究開発法人科学技術振興機構
https://www.jst.go.jp/cpse/gsc/about/shoukai.html
2. みらい型科学者の卵養成講座 https://mirai-eggs.org/
卒業文集①:http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/activity_r03/2022/04/05123954.php
投稿者:宮城県仙台二華高等学校