【アウトリーチ活動】今治市立関前中学校、岡村小学校、吹揚小学校、波止浜小学校、日高小学校、桜井中学校、九和小学校、鴨部小学校、玉川中学校・ふるさと出前授業、四国中央市理科同好会・第3回研修会(10/23, 25, 26, 27追記)
2018年10月23日 (火)
6月にふるさと出前授業の今年度の第1弾を。秋の第2弾は、今年はこの時期。ちょうど、秋の果物の収穫、収穫前の時期。ナシ、モモ、ブドウ、カキなどは、ほぼ収穫を終えて、この後、リンゴ、ミカンの時期へ。リンゴに続いて、ブドウも着色しない系統に品種の更新がなされていると。。。着色には、むらがあったり、やっぱり栽培が大変なようです。これでよいのか。。。このことは、「リンゴ」の講義をする学校でと思います。また、この週末は「サイクリングしまなみ2018」が開催されると言うことから、同じ船に、多くの自転車に乗っている方も。。。
同じ頃に伺った、石川県では、加賀野菜の「源助ダイコン」の収穫が始まっていると。。。小松市内でお世話になった先生も表彰されていて。。。おめでとうございます。
10/23(火):今治市立関前中学校、岡村小学校・ふるさと出前授業「ヘチマとそのなかまたち」
秋のふるさと出前授業は、かつての関前村、今は今治市に合併した関前中学校、岡村小学校へ。今治港からフェリーで、1hrほどで、岡村港へ。途中、しまなみ海道の来島海峡にかかる吊り橋の下を通過。岡村港から関前中学校、岡村小学校に歩きながら、ミカンなどの自然を観察しながら。いくつかの庭に、大きなマツが植えられているのは、感動ものでした。
前回講義をしたのは、2年前。児童生徒の数は2名に。小学校6年生と中学校1年生。たぶん、出前講義での最少人数のような。。。ただ、地域の方々も多く参加頂きました。ありがとうございました。前回の「リンゴ」の話を覚えてくれたのは、うれしいことでした。今回は、2名と言うことで、「ヘチマとそのなかまたち」の講義を。ウリ科のキュウリ、ズッキーニ、ゴーヤ、ヘチマの実物を用意頂き、それを切って観察したり。また、スイカ、ゴーヤ、メロン、カボチャ、キュウリ、ヘチマの写真で、果実、花、子葉などを比較。ズッキーニを知っていたのは、かなりポピュラーな野菜になったのだなと。ズッキーニが、スイカをはじめとする野菜のどれに近いのか、というのは、意外と苦戦でした。ただ、栽培されている様子を観察して、果実がどの様に結実しているかを観察できているのは、さすがです。
ウリ科は、雄花、雌花があるのが一般的ですが、雌花を色々なウリ科で見ると、小さな果実があるのはもちろん、分かること。ただ、その中にも、ちょっとずつ多様性があることを是非、覚えておいて下さい。また、果実を切るとき、ウリ科だけでなく、多くの果実を縦に切ることが多く、横に切るのは稀。なぜなのか。。。ウリ科の果実を切ったとき、不思議な模様が見えるから。これが本当なのか。。。是非、テレビ番組に投稿してみて下さい。そうそう、今日覚えてこと、聞いたことをおうちで話してみて下さい。へーーと言われるでしょうし、復習することになりますから。講義の最後には、6年生が今日のお礼の挨拶。とてもしっかりしていました。最後は、世界に向けて情報発信。
講義が終わったあと、高須校長先生と学校のこと、地区のことなどを話す時間を頂きました。ありがとうございました。その中でも7月の「西日本豪雨」の被害が、あまりニュースになってないですが、島嶼部でもあちこちであると。学校から見えるところにも、崖崩れが。。。被害が人が住んでいない家だけであったことは、幸いでしたが、その後、そのままになっているというのは。。。遍路道という山間部などの道路もそのままだと。。。なんとか、1日も早い復旧を祈るばかりです。最後になりましたが、高須校長先生、担当の松岡先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。学校、地域として大変なときですが、また伺えることができればと思います。ありがとうございました。
PS. 渡辺がこの記事を書いているのは、出前講義をした当日の夕方。その時間には、すでに、関前中学校、岡村小学校のHPに渡辺の出前講義の記事がuploadされていました。ありがとうございました。
10/24(水): 今治市立吹揚小学校・ふるさと出前授業「花の不思議な世界」
前日の火曜日は、関前中学校、岡村小学校で出前講義。岡村小学校の1名の児童は、運動会、修学旅行などを、吹揚小学校と一緒にしているとか。たくさんの友達と生活するのも大事なことですから。前日とは異なり、快晴。講義の内容は、リンゴをモデルにした「花の不思議な世界」。あとにも書いていますが、伺ってすぐに、校長先生との話もあったことから、「なぜ?」、みているものを「当たり前」と思わないことの大事さを。今回のふるさと出前授業では、毎回使っているテレビ番組のイントロから開始。
それに続いて、花の名前と分類。そこでも、「なぜ?」ということを大事にして、考えてもらうと言うことを。その花の写真を撮った時間帯がいつ頃なのか、そんなことも大事に。花粉の発芽、花粉管伸長の動画を。どうやって、花粉がふくらむのか。雌しべが花粉をふくらませているというのは、びっくりのようでした。
リンゴの花が開花してから結実するまで。もちろん、花粉を運ぶ昆虫が花に来る目的も、なぜ、何をということで考えるように。。。さらに、日本の農業では、果実を大きくするために、摘果をします。では、諸外国ではしないのか。例えば、アメリカで。それは、栽培面積の違い。そんな大きなリンゴを食べることができる大事さを理解してもらえたでしょうか。
そんな摘果と同じくらい悩ませる問題が、果実の色むら。そんな色むらによって、将来「赤い」リンゴを食べることができなくなるかも。。。それでは困るだろうから、色むらを気にしないようにと。
最後は自家不和合性と果実の観察。動かない植物が、自分と他人の花粉を識別する「自家不和合性」。そんなものがある理由を同じように、考えて。少し難しかったかも知れないですが、遺伝子が混ざった子孫を残すことの大事さを。。。また、果実のどこに花があったのか、或いは、果実を縦に切る習慣に反して、横に切ってみると。以外と色々なことがへーーだったのではないでしょうか。講義の最後には、代表の方が、今日の講義を振り返ってということで、とてもしっかりした挨拶を。これからも、なぜを大事にして、がんばってください。
講義を始める前、終わったあとに、藤田校長先生と学校のこと、教育全般のことなどを話す時間を頂きました。ありがとうございました。藤田校長先生には、吹揚小学校に統合される前の日吉小学校時代、その後の理科教育大会で、日吉中学校に伺った折などにお世話になりました。今年度が最終年度ということで、長い間、お世話になりました。また、どこかでお世話になることができればと思います。ありがとうございました。最後になりましたが、藤田校長先生、教頭先生、6年生の先生方をはじめとする関係の先生方に、お礼申し上げます。ありがとうございました。
PS. 6年生の教室の後ろの黒板に、「アンパンマン」の主題歌の歌詞が。音楽があって聞くより、読んでみる方が遙かにインパクトが大きいことを実感。また、歴史を学ぶための冊子も。歴史を学ぶことは、先達の成功、失敗を学ぶことですから。しっかり読んでください。歴史と言えば、吹揚小学校からは、今治城が何ともいえないポジションで見ることができ、感動でした。
PS.のPS. この記事の構想は、当日の夜。書いているのは、翌朝。その時、すでに、吹揚小学校のHPに渡辺の出前講義の記事が。ありがとうございました。
10/24(水): 今治市立波止浜小学校・ふるさと出前授業「花の不思議な世界」
午後からは、波止浜小学校へ。しまなみ海道のインターチェンジを越えた今治市の北部。造船所がたくさんあり、新造船の進水式を見たことがあるという方もたくさん。また、渡辺の小学校の時に担任だった白石先生が、渡辺が通っていた桜井小学校に来る前に赴任されていたのが、波止浜小学校。さらには、現在、今治市教育委員会の教育長をされている八木校長先生が波止浜小学校の校長先生をされていたときにも、白石先生との繋がりを作って頂いたところ。いつうかがっても、感動する場所です。
講義内容は、午前の吹揚小学校に続いて、「花の不思議な世界」。最後にも書いたように、胡井校長先生との話で、将来は、AIとの違いをどの様に見せるかが、人間として大事なこと。そのためにも、不思議を不思議と捉えて、なぜと思う心が大事だと。そんなイントロでのスタート。それに続いて、花の名前と分類。○○科というものに、分類するとき、ヒマワリ、コスモスなどは、形が似ていると。キク科になるのですが。。。ちょうど秋、学校の帰り道には、どろぼう草というか、キク科の「アメリカセンダングサ」があり、それを投げて遊んでいるけど、あれは、種子であると。。。
リンゴはバラ科。リンゴの花に似たもとして、モモ、ウメ、ナシなど。よく観察しているなと。そんなリンゴができるためには、受粉、受精、結実というのが必要なこと。花粉管の発芽、伸長というのは、驚きの動画だったようです。また、リンゴだけでなく、ミカンでも、果実を大きくするために、摘果をしますが、それは、日本の農業に特有のこと。アメリカではできないのは。。。ここで、理科の知識だけでなく、社会の知識と連結できたのは、とてもよいこと。そんな風に、毎日の学校生活で学ぶことをつなげてみて下さい。意外なことが見えますので。あと、赤いリンゴがあることの大切さ、分かったでしょうか。
受粉反応でも、自家不和合性は不思議なこと。では、なぜ、他人の花粉がよいのか。ずいぶん、いろいろと考えてくれましたが、遺伝子を混ぜて、違う遺伝子をもらうことが大事だと言うことをこたえてくれた方、とても素晴らしかったです。最後のところは、リンゴ果実のどこに花があったのか、また、リンゴを縦に切ることはあっても、横に切ることはあまりないはず。。。なぜなのか。逆に、切ってみたら、どんなモノが見えるのか。毎日の生活で是非、色々なものを切ってみて下さい。
講義をスタートする前、終わったあとに、胡井校長先生と教育事情というか、小中高大できちんと連携して、小学校時代に何をやっておくのか。AIが登場し、今の子供たちが大人になった頃には、今の職種が一変すると。そのためには、考えることが大事だと。そのためにも、基礎学力をと。。。大学、その先の社会を見すえたキャリア教育の充実もと。。。とても貴重な時間でした。ありがとうございました。最後になりましたが、胡井校長先生、理科専科の井出先生、6年生の先生方をはじめとする関係の先生方にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
PS. 講義の間、こちらからの質問に手を挙げて、しっかりこたえていたのが、印象的でした。これからもこのことを続けて下さい。大事なことですから。
10/25(木): 今治市立日高小学校・ふるさと出前授業「花の不思議な世界」
3日目の午前中は、日高小学校。今年の秋は「花の不思議な世界」という、リンゴをモデルにした受粉、自家不和合性、結実などについての講義のリクエストが高く、この講義で、3校目。講義の最初には、森校長先生から渡辺の丁寧な紹介を頂きました。ありがとうございました。渡辺が遺伝学、育種学をやろうと思ったきっかけについて、渡辺から。日本型、インド型というイネの話を。雑種強勢という言葉を使わなかったですが、雑種が生長面ですぐれていると言うことを少しだけ話をして。
イントロのあと、花の名前を考えてもらうところ。いずれの花の名前にもチャレンジングにこたえてくれて、また、「科」の分類のところで、バラ科果樹の名前もたくさん知っていたのは、普段から、よく観察できているなと。雌しべの上での花粉発芽、花粉管伸長のところで、給水をするわけですが、そのことを問う前に、こちらで話をしてしまって、このあたりは、失敗でした。
リンゴの栽培で、日本では摘果をするのは一般的。もちろん、ミカンなど、他の果実でも。どうしてこうしたことをするのか、なぜ、できるのか。それを科以外の国々との比較で。。。この時、他の国から比べて、国土が狭いということに気がついたのは、理科だけでなく、社会の知識をうまく融合できているからだなと。また、赤いリンゴ品種でなくて、黄色系が多くなっているのは、全体を赤くすることが難しいから。そうなると、黄色系が多くなると。。。そうならないためにと言うことで質問をしたときも、赤くなっているのは、熟度が高いので、そうでない方がよいという方も多数いて、将来に向けて、しっかり赤いリンゴが残る素地があったのでは。大事にして下さい。
最後の大きなポイントは、自家不和合性について、なぜ、他の花粉がよくて、自分の花粉では受精しないのか。このことについて、ストレートで、それも他の生命体で説明してくれた方が。。。感動でした。いずれ、みんなよく考えていました。この考える素地を作ってくれている理科の大谷先生の賜物だろうと。感動でした。また、果実を縦に切ることはあっても、横に切るのは、珍しい理由。そんなこともあるのかと思ってもらったでしょうか。
講義の最後のところで、渡辺が出前講義の最後の〆のスライドで使っている「毎日、がんばること、努力すること、続けること」を話すのですが、この言葉を受講生全員が読んでくれたことは、はじめてのこと。100名を超える児童の皆さんのおおきな声に感動でした。ありがとうございました。そのあとは、世界に向かって情報発信。
講義の前後は、昨今の教育事情などについて、森校長先生と議論する時間を頂けました。なるほどと言うことがいくつもあり、小中高大連携で物事を考えるという体制の構築が早急に必要なのだと。そんな思いになりました。ありがとうございました。最後になりましたが、森校長先生、理科の大谷先生、5年生の先生をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。児童の皆さんからの感想文を楽しみにしております。ありがとうございました。
PS. 日高小学校のHPに渡辺の出前講義のことが当日(10/25)のうちに記されていました。ありがとうございました。感想文、手紙を楽しみにしております。
10/25(木): 今治市立桜井中学校・ふるさと出前授業「桜井中、一(いち)卒業生が見た教育、研究、人生」
午後からは、渡辺の母校の桜井中学校へ。中学生だけに出前講義というのは、渡辺はどうも不慣れで。。。愛媛県でも小学校と高等学校がほとんど。今回の講義としてお願いされたのは、1人の先輩として、これまでどの様に過ごしてきたのかと言うことを踏まえての3年生向けにキャリア教育。3年生は、これから受験など、それぞれの道を歩むと言うことで。
3年生と言うことは、2014, 2015年にふるさと出前授業で、桜井小学校、国分小学校へ出前講義に行った世代。講義内容を振り返ってみると、2015年には「キャベツとブロッコリー」の内容。キャベッコリーの名前など、覚えてくれていたのはうれしかったですね。そのあと、渡辺が小学生の頃の通学路と、今の通学路。ほとんど、その自然環境は同じ。帰り道で、むぎぶえなどを作ったり、寄り道したり。。。もちろん、そんなことをやった方がいる、つまり、渡辺の頃の遊びがきちんと継承されていたのは、うれしかったですね。縦の繋がり、物事の継承を大事にして下さい。それが地域、文化、日本を支えることになりますので。
中学校、高校、大学へと進むとき、色々な決断があると。。。そんな時、是非、相談できる自分の師匠というか、信頼できる方を持つことが大事だと。渡辺にとっては、小学校の担任だった白石先生だったと。。。また、自分でこれをやると決めたとき、それを最後までやってほしいと。また、何かを達成したら、さらにその上の目標を作って、さらなる高みを目指してほしいと。最後のところで、渡辺の同級生には、色々な職業で活躍している方がたくさんいると。。。だから、点数が高いとかというのが、今の現実かも知れないけど、そうでなくて、今から、20、30年先にきっと活躍できると思って、がんばってほしいと。
講義の最後には、代表の方から、しっかりとした挨拶を。これからは自分で考え、もちろん相談することはあっても、最後は、自分で決断することを大事にして下さい。また、どこかでお目にかかれるのを楽しみにしています。
本宮校長先生とは出張の関係でお目にかかることが残念でした。最初にお目にかかったのは、今治自然科学教室ではなかったかと。その後は、玉川中学校、桜井中学校で。長きにわたり、ありがとうございました。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
講義の前後、教頭先生と数学の石丸先生と桜井中学校の昔から現在までのことを色々と話す時間を頂きました。ありがとうございました。渡辺の卒業時の写真なども用意頂き、とても懐かしい時間でした。また、中学校へ出前講義にいくことが少ない渡辺にとっては、とても貴重な時間でした。今回のような「キャリア教育」という形でのコラボは、1つのあり方なのかと思いました。最後になりましたが、本企画を頂いた本宮校長先生、運営を頂いた教頭先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。また、こうした機会を頂ければ、と思います。ありがとうございました。
PS. 小学校、中学校、高校の6級上の先輩になる方と、30年以上のご無沙汰で、お目にかかることができました。ありがとうございました。今後もまた、どこかでお世話になる機会があればと思います。さらに、高校の同級生という方にも。渡辺は理系で、同級の方は文系で。。。また、帰って同窓会の名簿を見ることにしないと。。。
PS.のPS. この日の夕方には、急遽、愛媛県立西条高等学校の佐伯校長先生をはじめ、SSH関係の先生方とSSHの運営に関する意見交換会に。こちらがSSHの発表会、運営指導委員会などで、経験したことをあれこれとお伝えすることはできたのでは。。。何より、愛媛県立西条高等学校は、渡辺の母校の愛媛県立今治西高等学校の本校になりますので。さらなる発展と生徒さんたちへの課題研究の実施に当たって、キャリア教育などの講義で伺うことができればと思いますので。今後とも何卒よろしくお願いいたします。
10/26(金): 今治市立九和小学校、鴨部小学校、玉川中学校・ふるさと出前授業「キャベツとブロッコリー」
金曜日は、秋のふるさと出前授業の最終日。この日は玉川地区。近年、少子化により、学校の統合が進んでいる部分がありますが、そうしたことのさきがけで会ったのがこの玉川地区というか、旧玉川町であったのだと、そんな記録が記されたのを見つけて。
九和小学校、鴨部小学校、玉川中学校では、隔年で「花の不思議な世界」と「キャベツとブロッコリー」の講義を。今年は「キャベツとブロッコリー」の年。この金曜日は、管理職である校長先生、教頭先生がいずれの学校でも出張などでお目にかかれず。残念でした。九和小学校の前原校長先生、鴨部小学校の木山先生は、渡辺の高校の同級生。小学校、中学校の時は、すぐにとは思わないにしても大きくなってから、友達は大切ですからということを最初のイントロで。
用意頂いたキャベツとブロッコリー。ブロッコリーは、この日のために、畑にあったものを植木ばちに移植してもらったと。そのブロッコリーも昔の隣村から手配したと。。。これも同級生のおかげ。ありがたいことです。また、ブロッコリーを植木ばちから収穫したものを、実際に講義に使ったのも、はじめで感動でした。ありがとうございました。で、最初に、植物の生長パターンの復習。発芽から生長、結実まで。では、キャベツは、ブロッコリーは、同じような生長パターンなのか。キャベツの花が咲いたことがあるのを見たことあっても、どうなってかと言うのは。。。ブロッコリーの開花は、見たことがある方も多く。。。で、この2つの植物は、同種。つまり、雑種ができる。これを班ごとに、とりのこ用紙に書いて、プレゼンという課題に。
班ごとで、普段であれば、考えるところ、この場合は、3つの学校の対抗戦。というのと、小学生と中学生の勝負。J1のチームをJ2のチームが倒すという天皇杯で見られるような「ジャイアントキリング」は起きるのか、いつも楽しみな学校です。25minの制限時間で、しっかりかけていました。もちろん、仕上げるまでに、先生からのサポートがあるところもあれば、しっかり自分たちでというところも。。。
発表は、九和小学校、玉川中学校、鴨部小学校の順番。鋭い質問をしていたのは、2つの小学校の児童の皆さん。中学生は先輩として、失敗していけないというところがあったのか。まさに、ジャイアントキリングが。。。。合計9つの発表でしたが、いずれの発表質疑も白熱。そのあとに、渡辺から簡単な解説を。。。最後のところで、代表して、玉川中学校の方から、今日の講義への感想とお礼の言葉。とてもしっかりして、すばらしかったです。ありがとうございました。で、恒例の学校別の世界に向けて情報発信。
今回は、校長先生、教頭先生とも出張と言うことから、講義が終わったあと、玉川中学校の村上先生と今日の講義内容、教育事情などについての意見交換を。3校合同ということが多かったのですが、こうして中学校の先生とdeepな議論をできたのは、ありがたいことでした。今回はお目にかかることができなかったですが、越智校長先生、担当頂いた村上先生をはじめとする3校の関係の先生方にお礼申し上げます。ありがとうございました。次年度も楽しみにしております。
この日で、無事、2018年度の「ふるさと出前授業」も終了。次年度の計画については、この記事を書いている土曜日に開催の「四国中央市理科同好会研修会」で議論できればと。。。今年の秋は、天候にも恵まれ、準備も多様で楽しい時間でした。最後になりましたが、今回、講義でお世話になった学校の先生方、統括の乃万小学校・村上校長先生にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
10/27(土): 四国中央市立土居小学校・四国中央市理科同好会・第3回研修会「五感を大切にした理科の学び」
火曜日から金曜日までが、今治市でふるさと出前授業。土曜日は、ふるさと出前授業を統括頂いた今治市立乃万小学校の村上校長先生との繋がりで、四国中央市理科同好会へ。昨年に続いて、2年連続。30名近い市内の先生方が理科を専門とする市内にかかわらず、参画して頂いていたのは、この町の理科に対する熱意を感じ、welcome boardが出迎えてくれました。ありがとうございました。
午前中が研修会で、前半が前座として講義を。後半は前日までのふるさと出前授業を統括頂いた今治市立乃万小学校・村上校長先生が真打ちとして登場。実験・実習ができるというところが「えひめ授業の鉄人」であり、「真打ち」たり得るところ。毎回参加させて頂き、感動を頂きます。
前座である渡辺の講義は、前半に「ふるさと出前授業」でも使った果実を切って観察してみるというもの。ウリ科(ズッキーニ、ハヤトウリ)、ナス科(トマト)、カキノキ科(カキ)、バラ科(リンゴ)、フトモモ科(フェイジョア)、ミソハギ科(ザクロ)、アオイ科(オクラ)を村上校長先生に用意頂き、これらの果実を切るとき、縦に切るのか、横に切るのか。では、なぜ、縦に切ることが多いのか。。。横に切ると。。。というようなたくさんの観察を。意外な形態を見ることができたのではないでしょうか。児童生徒に理科などの興味を引く材料としては、ワンポイントで使って頂けるネタになったのでは。。また、最近、シナノゴールドなどの黄色系のリンゴが流行りになっている理由。同じようなことが、リンゴだけでなく、ブドウも紫系でなくて、緑系のシャインマスカットが多くなると。。。意外なことになると。現実の農業でも、きれいに着色させるのは、至難の業。その裏側を理解して、少しくらいむらがあっても。。。ということは、後半の環境面を考えても大事なことかなと。
後半は、環境・植物に関連した講義。環境の基本は「身の回り」。今年の仙台市教育センターでも話をした内容。教室で隣に誰が座るかで、結構、わくわくしたのが小中高の時代だったような。なので、そんなところからはじめて、環境を考えてほしいと。また、遺伝子汚染というか、その地域にいないような動植物を放置しないこと。一度、拡散すると、元に戻すのは、結構かなり大変なことですので。もちろん、教育環境をより積極的な組織にすることも大事なこと。理科に限ったことではないかも知れないですが、四国中央市の豊かな自然を観察し、最後まであきらめないでがんばるような児童生徒さんを育成してほしいと。
真打ちの村上校長先生は、色のある石膏で作った「メガロドン」の歯の化石。さらに、本物らしく着色する。そこに、鉄人たるプロの技が。。。また、磁石が離れていても機能するというか、磁力線は見えないけど、そんな現象があるというのを分かりやすく見せる教材も。これには感動でした。渡辺も頂きましたので、仙台で実演をしてみたいと思います。新しい使い方ができないかなど。。。
最後になりましたが、今回の企画を頂きました、四国中央市理科同好会の会長である土居小学校・越村校長先生をはじめとする関係の先生方、また、土曜日という忙しい中、参加頂いた先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。また、こうした機会を頂戴できればと思います。渡辺も講義だけでなく、実験・実習の技を磨いて、伺いたいと思いますので。ありがとうございました。
わたなべしるす
PS. 四国中央市は、かつての、川之江市、伊予三島市、土居町、新宮村が合併してできたもの。隣の新居浜市に別子銅山があったこともあり、校長室には、その岩石が。科学的な歴史遺産は大事なものなのだと。。。改めて。
PS.のPS. 講義のあとで、いくつかの質問をいただき、その中でも、植物にストレスを与えて、それを化合物の減少量で計測しようという試みについて。なるほど。。そんな発想があるのだと。渡辺なりに、こんな風に工夫したら、いかがでしょうかという提案を。うまく機能してくれるとよいのですが。。。うまくいかないなどありましたら、mailでお問い合わせ下さい。
PS.のPS.のPS. 渡辺が出前講義で出張の間に、渡辺が博士号(学位)を直接、手渡して頂いた当時の西澤総長が亡くなられたと。。。当時の迫力というか、気迫というか、そんなものを今でも思いだし、その大切さを残された研究人生でがんばらないといけないのだなと。。。ふと。。