東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2016.05.29

質問への回答など(5/29)

 遺伝の渡辺でございます。昨日、今日とたくさんの記事の投稿とまちかどサイエンスへの投稿もありがとうございました。渡辺への質問がいくつか散見しましたので、今日の所までについて、投稿記事の最初の方から、コメント等も含めて、記しておきます。

DSCN1714.JPG 仙台育英学園高等学校・小原さん、最初の投稿、ありがとうございました。後の数多くの投稿に対して、大きな勇気を与え、呼び水になったと思います。質問もしてくれたのですね。次回もがんばってみて下さい。

 札幌日本大学高等学校・石ヶ森さん、2番目の投稿、ありがとうございました。きちんと文字数を数えていませんが、とてもしっかりした長い文章であり、土曜日のこと、そのあと調べたことなど、これからも続けて下さい。いくつか気がついたこと、質問への回答ですが、調べていた「一酸化炭素」とあるのは「二酸化炭素」です。5%程度がアブラナ科作物、キャベツ、ハクサイ、カブ、ダイコンなどの自家不和合性を打破するために使われています。「二酸化炭素中毒」というのが表現として、ちょっと気になりましたが、雌しべの先端の花粉管が入る乳頭状突起細胞に対して、何らかの影響を与えているのは、事実です。自家不和合性の植物も、年をとった状態になると、自家和合性を示すようになります。また、未熟な雌しべを蕾からむいて、成熟した花粉をかけると、自家受粉による種子が取れます。蕾受粉と言います。逆に、開花して数日放置した「老化した雌しべ」に、成熟した花粉をかけても、自殖種子が取れます。「老花受粉」といいます。先日、日本植物生理学会に、老花受粉のことを記したので、そちらの記事も参考にして下さい。自家和合性の植物でも、他殖性の程度は違うものの、自分でない花粉とも受粉します。その仕組みは、雌雄異熟という、講義で話をした、雌しべとおしべの熟すタイミングをずらせることを使います。

 秋田県立大館鳳鳴高等学校のだれでしょうか。タイトルだけ、書かれて。そのあと、書いてみて下さい。

DSCN2776.JPG 群馬県立前橋高等学校・山田さん、3番目の投稿とまちかどサイエンスへの投稿、ありがとうございました。野菜の畑があるのに、観察してなかったのは。。。是非、畑だけでなく、いろいろなことに注意を向けてみて下さい。昨日と違う風景が見えてきますので。まちかどサイエンスへの投稿にあった、柑橘の話。ミカン科は、かなり品種改良が進んでいますね。土曜日の話の種の障壁を乗り越えて、種間雑種もあります。また、自家不和合性の形質を示すものもあるのを聞いたことがあります。また、単為結果も有ったかも知れません。ただ、正確ではないですが、受精し、受精卵から種子形成が始まり、その結果、果実の肥大が起きていると思います。ただ、何かの理由で、種子の発達が止まる。なので、種子がないミカンの品種が多いというか、そうしたものを、品種改良で選抜したのだと思います。正確でないかも知れないですが。あと、写真は、開花後、ずいぶん果実が生長しています。花弁、雄しべがありません。白色の花弁があるはずです。今年観察できなければ、来年、観察してみて下さい。つまり、基本は、自家受粉で、自殖性だと思います。もちろん、近所にミカンがあり、訪花昆虫がいる可能性もありますが。。。

 岩手県立水沢高等学校・千葉さん、4番目の投稿、ありがとうございました。アブラナ科植物の自家不和合性ですね。先ほどの老花受粉の記事に詳しいことを書いてあります。渡辺のHPの記事にも少し書いていますので、そちらから読んで、linkで記事がわかるようにしてあります。読んでみてください。モデル図を見ながら考えると、きっとわかると思います。不明なとき、また、質問してください。だんだん、夜遅くなってきたので、筆が。。。

 古川学園高等学校・佐藤さん、5番目の投稿ですね。ありがとうございました。植物に限らず、生命体は子孫を残すために、いろいろな工夫をしていますので。たくさんの花を観察したのはよいことです。あと、キャベッコリーは、今、キャベツ、ブロッコリーの植物にできている種子を播くと、できている可能性があります。種をもらえるなら、秋に播いてみると、おもしろいと思います。雄しべの切なさ、是非、友達と語って下さい。卵だけでなく、普段の学校でも。

DSCN2894.JPG 群馬県立中央中等教育学校・加藤さん、6番目というか、今日のコメント、最後の方です。2回、記事を書いていた分、間違ったのでしょうか。削除しておきました。確認して下さい。動画は、やっぱり刺激になりますね。もう少しプレゼンも考えておきます。花粉管が伸びたとき、中の細胞質はどこにあるのか。先端ということを講義でも話しましたが。それがわかるようなものを。自家不和合性を示す果樹の場合は、クローンで増やします。アブラナ科作物の場合は、講義の誰かの質問にあったように、A系統、B系統という、自家不和合性のS遺伝子の番号違いのもので、A系統にはおいしい、B系統には病気に強いというのを持たせて、それによって、A, B系統だけを植えておくと、どちらの植物体からもABの両方の遺伝子を持った雑種ができます。F1雑種育種法というので、いまの野菜、花など、この育種法で、よい種を使っています。もちろん、農家は、このF1の種を買い続ける必要があります。F2は分離しますので。その当たりは、生物を学習していれば。わかるかと。


 できるだけ、コメントを書きましたが、是非、本であったり、netなどでも調べてみて下さい。もちろん、学校の先生との議論もよいと思います。


 わたなべしるす



投稿者:事務局

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