東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2016.08.09

日英サイエンスワークショップ2016

科学者の卵養成講座事務局 サブコーディネーターの下山せいらです。
今回、日英サイエンスワークショップ2016に参加してきました。

このプログラムは、震災後に東北の高校生がイギリス・ケンブリッジ大学に招待されたことが始まりです。
今年度は6回目、日本での開催でした。
サイエンスな国際交流と震災からの復興状況をアピールするために開かれました。

7月31日
郡山駅で合流し、会津学鳳高等学校での開講式、そして鶴ヶ城へ行って、日本の文化を学びました。

とても暑い日でしたが、お城の1層目は蔵のようになっていて涼しく、天守閣も見晴らしと風通しの良い構造でした。

DSCN3207.JPG鶴ヶ城前で集合写真

その後、磐梯山噴火記念館で噴火についての文献を中心に学びました。
最古の地震計が素敵なデザインでした。
地震が起こった方角の龍の口の球が落ち、下のカエルがキャッチする仕組みです。
DSCN3221.JPG最古の地震計

夕食後は学校紹介や国際交流の時間で、書道に挑戦しました。
イギリスの高校生の名前を漢字で書いたり、ちょっとしたゲームをしたり。
かなり仲良くなれたようです。
鶴ヶ城の見学が福島民報福島民友に掲載されました。


8月1日
朝は大雨でしたが、浄土平につくと真っ白で何も見えませんでした。
小雨の中、吾妻小富士を登ってきました。
火山が噴火してできた凹んだ火口。
火口を覗ける火口壁を歩いてきました。
溶岩がかたまってできた石にも黒や赤、かたまり方の異なる岩石があり、
久利先生が石のでき方を教えてくださいました。
石ばかりかと思えば、植物が生えている部分もあり、生物が生息地を広げようとしていました。


DSCN3352.JPG霧が途切れた瞬間の火口。

そのあと、土湯温泉に行き、地熱発電をはじめとする地熱の利用について視察。
火山や地震は時に被害をもたらしますが、利用できるものもたくさんあります。
温泉や地熱で蒸したトウモロコシ、温泉卵を食べてそれを実感。
足湯にも浸かって、イギリスの高校生にも温泉の良さが伝わったようです。

8月2日~8月4日
東北大学でのワークショップが始まりました。
オープニングセレモニーの後、10つの研究室に分かれて研究室での実習へ。
6日の発表会に向けてプレゼンも作成していましたが、
イギリスの高校生が英語のプレゼンを一緒に作ってくれたのですぐに出来上がったチームも。
夕食後、津波被害についてプレゼンで紹介があったほか、プレゼント交換やジェスチャーゲームを行いました。

8月5日
東北大学へのワークショップを終えて、岩沼市へ。
千年希望の丘など、津波が来た場所が今、どうなっているのか視察に行きました。
千年希望の丘は仙台空港の近く、今は丘のある公園になっています。
中学生が暑い中、走っていました。
高い堤防と津波が来た時に避難する丘がありました。
津波などなかったかのようにきれいな公園でしたが、落ちている石には瓦の破片が多く混じっているところを見ると、
人が住んでいた形跡があります。
DSCN3566.JPG千年希望の丘、丘からの眺め(暑い中、走っている中学生たち)

塩釜から船に乗って松島へ。
津波が来たとは思えない穏やかな海、小さな島が波に削られて不思議な形になっています。
DSCN3618.JPG小さな島がたくさん。削られた地層が斜めに傾いていて、島ができた経緯が気になります。

牡蠣の養殖や漁の網なども見えました。
津波が来たと言っても、海とは切っても切れない関係です。

8月6日
イギリスの高校生と英語のプレゼンに挑戦した日本の高校生たち、そして、今年度の卵の受講生が英語で質問に挑戦。
活発な発表会でした。
記念撮影の掛け声が「ONSE--N!」になるほど、イギリスの高校生たちは温泉が好きになったようです。

Ferewell Partyでは、踊りだしたり、歌い出したり、1週間をスライドショーで振り返ったり、セルフィーしたり。
修了証の授与も行われました。
1週間ですっかり仲良くなった高校生たちは、歓声と写真を撮って大盛り上がりでした。
名残惜しい日本の高校生たちは、アーチを作ってイギリスの高校生たちを送り出したり、
バスを追いかけてダッシュしたり。
1週間で多くの経験をし、英語で過ごし、震災の復興を見て、国際交流を楽しみました。

海も火山も津波、噴火、地震と多大な被害がでますが、
日本人は海や山の景観を楽しみ、海で魚をとって食べたり養殖をし、
温泉につかり、地熱で発電や食べ物を加熱するといった活用をしてきました。

私は引率側(先生側)での参加でしたが、
高校の先生が目指す教育についてや、大学と高校のコラボでできること、
震災のあった東北や、地震大国の日本だからこそ学べることがあることがわかりました。









投稿者:事務局

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