東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2016.09.18

エコライドの特徴と東京オリンピックを見据えた計画

仙台三高 鈴木 智寛です。突然ではあるがみなさんは、エコライドを知っているだろうか?

エコライドとは、ジェットコースターと同じ原理で走ることができる新しい交通機関の事をさす。ゆるやかな傾斜のあるレール上をなめらかに下りながら走行する。レール最下点まで下がった後は、レール側に設置したモーターで、元の高さまで引き上げられ再び走行が可能になる。

エコライドの利点として挙げられるのが、輸送にかかるエネルギーと建設費用等の節約である。ブレーキ本体もレール側に設置され、車両に動力もないため、車両本体の軽量化が可能になっている。また、1kmあたりの建設コストはLRT(次世代型路面電車システム)とほぼ同等だが、道路の中央分離帯や歩道上に敷設でき、建設用地を新たに確保したり、既存道路を広げたりする必要がないのも利点だ。

私が調べた範囲で現在は、東京大学生産技術研究所と泉陽興業が研究を進めているらしい。

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私がこの「エコライド」について調べ進めていくと、東京オリンピックとの関連性がある事に気が付いた。

「エコライド」を東京の街に導入すればいいのではないか。東京には高層ビルがたくさんあるし、そのビルの高低差を利用し、ビルに駅を作ればよいのだ。そう考えた。

しかし、調べていく中で、問題も見つかった。上記のようなLRTやエコライド等の鉄道型の公共交通システムを導入するためには、従来の鉄道に比べて安いとは言え、数十億円〜百億円単位の建設コストがかかる。費用対効果や用地買収について住民の合意形成が不可欠な公共事業のため、導入にはお金と時間がどうしても必要になるのだ。やはり、お金の問題も大きいようだ。しかし、お金だけでなく、地球の環境面のことだったり、利用のしやすさも念頭に置いて、事業を進めていくことも大切だと、私は考える。

そうした中、近年急速に進んでいるのがITによる交通リソースの有効活用だ。様々な技術が開発されている昨今。考えようによっては様々な応用方法が提案できる。今後は、カーシェアリング、オンデマンド交通、自転車シェアリングなどのサービスが既存の公共交通ともシームレスに結びついて、都市交通網を形作っていくことになるだろうと考えることもできる。日本の都市交通網がどう進化していき、日本の最新技術がどういった形で利用されていくのか。そういった点にも注目していくと、東京オリンピックが近づくまでの日本の変化が楽しみで仕方がない。

そして、私には東京オリンピックで叶えたい夢が1つある。東京オリンピックで日本語と英語の通訳のボランティアをしたいのだ。今年のリオオリンピックでは、ボランティアの人々の活躍も目立った。ニュースで、日本の大学生が現地で通訳のボランティア活動をしているのを目にして、感動した。自分の少し上の先輩達は、こうやって社会と関わって、社会の歯車の1つとなって世の中を動かしているのだ。考えを広げてみると、私にだってできることはたくさんありそうだ。あとは、勇気を持って行動に起こすだけ。東京オリンピックの時まで、どれだけ自分が成長できるか、自分次第である。

参考文献

テレスコープマガジン 007 都市交通網の新展開

http://www.tel.co.jp/museum/magazine/mobility/141014_topics_05/

物理基礎 数研出版

PS. 私は、9月18、19日に東京の一橋大学一橋講堂 中央講場で開催される「グローバルサイエンスキャンパス平成28年度全国受講生発表会」に参加する。1日目は「留学生向け減災アクションカードゲーム(身近な災害編)の開発と評価」という題で、研究成果のポスター発表がある。2日目は、アカデミックセミナーにて、東北大学のブースに参加予定である。初めての参加で緊張もあるが、せっかく得られた良い機会なので存分に楽しみながら勉強してこようと思う。

仙台三高 鈴木 智寛

投稿者:宮城県仙台第三高等学校

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