宮城県仙台第三高校 鈴木 智寛。
第一回 GS講演会 「分光実験~緑を仕分け~」レポート
仙台第三高校 鈴木 智寛です。
今回から始まった仙台三高の理系イベント!昨年も色々な理数科行事が行われましたが、今年も三高は熱いですよ。第一回目のGS講演会は、分光実験を探究的に行い、ディスカッションを通して科学の考え方や探究心を試す実験をしました。順を追って、どんな実験をしたのか、簡単に説明します。
場所 宮城県仙台第三高等学校
講師 宮城教育大学 内山研究室の大学院生
H28 9月30日 16時50分~18時
目的 探究的な実験内容に取り組み、試行錯誤の中から新しい答えを導き出す新しいタイプの実験を経験する。
対象 一・二年生の普通科・理数科生徒
まず、写真1にある6種類の緑の物が渡された。これをグループ分けしてみよう、という課題であった。机の上には、虫眼鏡、画用紙、LEDライトの赤、青、緑色、プリズム、スリットがおいてある。これら器具について、最初はあえて説明が無しで挑戦させられた。
第一段階。私達の班は、溶液によって含まれる何かの濃度が違い、光を当てることで区別を出来るのではないかと仮定した。
先ほどの仮説を元に、実際にプリズムにスリットによって光源の出る方向を一方向に定め、画用紙に投射してみた物が、写真2である。白い光源を使った時、プリズムを回転させ、画用紙と光源の距離を変えてみる事で、画用紙に虹が現れた。これは、光の波長がプリズムによって変化している為に起こる現象である。
(光には、紫外線、可視光線、赤外線等ありますが、人間の目で見る事が出来るのは可視光線です。そして、空に出来る虹だって、上記で説明した原理で、あのように見えているのです。あれは、空気中の水分が、さっきのプリズムの役割をして、7色に分解されているのです。)
次に私達の班は、光源の出る所に、それぞれの溶液、セロハンを設置し、白色の光を当ててみると、各自、現れる虹に特徴があったので、それを元にグループ分けを行いました。
・絵具と蛍光ペン:変化なし
・葉:黄色の範囲広い
・中性溶液:青強い
・セロハン:全体緑がかる
・LED:単色
という風に分けました。まだ数が多く、もっとグループ化できそうですね。
次に、配られたのがそれぞれの物質の吸光度と透過率を表したグラフです。これを詳しく分析して、話しあうことで、グループ化は更に進みました。(資料1,2,3参照)
最終的なグループ分けはこのような結果となりました。(写真5参照)
LEDは特殊なタイプの緑の発光体でしたが、葉、セロハンは緑以外の光を吸収し、絵具、中性溶液、蛍光ペンは緑と赤以外のほとんどの色を吸収する、また、緑と赤が残っているが緑のエネルギーが大きいために人間の目には緑色に見える。
これらの情報からだけでも、多くの事を考えられる。みなさんも、資料1,2,3をよく見て考えてみて欲しい。
レポートが長くなってしまったので、考察と、僕の考えは別に記すことにします。
今回、講義して下さった宮城教育大学の内山研究室の皆さま、本当にありがとうございます。楽しく、根気強く、実験することが出来ました。
仙台三高 鈴木 智寛
写真1(今回グループ分けする緑の物は6種類ある。写真に向かい左から葉の抽出液、中性溶液、緑蛍光ペンの色素、緑の絵具を溶かした溶液、緑のセロハン、そして写真には写ってないが緑色のLEDライトである。)
写真2(プリズムを使って、白いライトから出る光の波長の長さを変えて、画用紙に虹を映してみた。)
写真3(実験を進める班の様子)
写真4(講義中に使ったメモ。5人グループでの話し合いの結果や、実験結果をメモして考えを進めた。)
資料1
資料2
資料3
写真5(最終グループ分け)
写真6(真ん中の紫の服が自分、周りの6人が講義をしてくださった内山研究室の大学院生の方々です。写真アップの許可は頂きました。ありがとうございます。)
仙台三高 鈴木 智寛
投稿者:宮城県仙台第三高等学校