東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2016.12.16

国際女性会議 WAW!2016を聴講して

こんにちは。埼玉県立浦和第一女子高等学校の川崎弥矢です。先日(12月14日)に開催された国際女性会議WAW!2016ハイレベル・ラウンド・テーブル(2日目)に聴講者として参加させていただきました。この催しは日本国政府主催で、世界の第一線で活躍されている方々が国内外から東京に集結し、12月13日・14日の2日間に、世界的な女性問題について話し合うというものでした。今回のテーマは「行動するWAW!WAW! for Action」でした。私の通っている学校はSSHSGHに指定されている女子校ということもあり、1年生から各日数名ずつ聴講しました。私の聴講した2日目は、オープニング・セッション、ハイレベル・ラウンド・テーブル&スペシャル・セッション、クロージング・セッションという流れでした。

    

オープニング・セッションでは、担当大臣や第一線で活躍する女性の方々の挨拶を聴きました。テーマは、ジェンダー格差の大きい現状や、これまでの成果、このような世界でどのようにしていくべきか等でした。ある特定の人々の活躍を阻む法律はあってはならないこと、今はともかく実行しなければならないこと、それぞれの持っている力を発揮すること、自分が自分であることの大切さを認識すること、多様な働き方があることなどを教えていただきました。その中でも1番印象に残ったのは、一つひとつの個性を大事にする時代であるということでした。このセッションでは、呼吸法で自分を見直す方法も教えていただきました。気づいたときに少しずつ心がけたいと思います。

   

ハイレベル・ラウンド・テーブルでは、「STEM(科学・技術・工学・数学)分野における女性の人材育成・活躍促進」というテーマのものを聴かせていただきました。WINDS(女性の理系キャリア促進のためのイニシアティブ)から複数の大使がいらしていました。午前の部と午後の部に分かれており、午前の部では世界の状況と課題について話し合われました。世界の状況や課題としては、ジェンダーバイアスについての固定観念やステレオタイプが多く見られること、理系女性のロールモデルの数・多様性が不十分であるということ、学生に情報が必要であること、女性には社会的地位と自信に大きなギャップがあること、ライフイベントとのバランス、意思決定の場における女性の少なさ等が挙げられました。私は科学者の卵に参加する前と後では、大きく情報面やイメージ、ロールモデルの認識というところで変わったのではないかと思います。将来、自分もロールモデルになる可能性があることも考え、今から自分のできることをやっていきたいと思いました。

   

午後の部では、課題についての成果やこれからの行動について主に話し合われました。最初の方に高校生の意見ということで、傍聴者ではありましたが、発言させていただく機会をいただきました。私は女子校という最近では少なくなってきている環境に通っているので、それに関連させて意見を発言させていただきました。準備の時間があまり無かったというのもありますが、自分の意見を整理して発言するというのは、緊張もあり難しかったです。練習の必要性を感じるとともに、自分も参加者の方々のように話せるようになりたいと思いました。内容を聴いていて、欧米の国々を中心に取り組みが早く成果も出てきつつあるのかなと思いました。特に、メディアの利用等によるロールモデルの増加が成果として目立っていたように感じました。女性化学者のストーリー等のデータバンクの構築、ソーシャルメディアの活用、ワークショップによる現場の情報の共有、様々なアクション、個人のパワーを信じさせるための対策、組織上位層の女性割合の増加が進めていくべきということが、このテーブルの総括として挙げられました。

   

クロージング・セッションでは、各テーブルの報告と閉会挨拶が行われました。私が聴講させていただいたテーブルと、他のテーブルでの、「女性のリーダーシップの推進」、「ワークライフ・マネージメント2.0、女性の健康を考える‐特に性と生殖に関する権利の向上に関して」、「平和・安全保障における女性の参画とエンパワーメント」がテーマの報告がされました。それらに加えスペシャル・セッションとして、「若者が作りたいジェンダー平等社会とは‐現状と課題‐」、「地方からのイノベーション:女性が真に輝く社会とは?」というテーマの報告もされました。どのテーマも興味深く、おもしろかったです。大学生の方々がステージ上で話されているのを見て、とても刺激になりました。閉会挨拶では全体の総括等がされていました。自分でも全体の振り返りをして、考えを深めていきたいと思いました。

  

今回の経験を活かして、科学者の卵としても、一人の人間としても成長したいと思いました。最後になりましたが、このような刺激的な機会をくださった関係者の皆様、本当にありがとうございました。

投稿者:埼玉県立浦和第一女子高等学校

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