東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2016.12.18

第八回講義を終えて

こんばんは。県立前橋高校の山田桂一です。

昨日は、第8回講義がありました。午前は英語サロン、午後は安藤晃先生による「プラズマと核融合」ののちに科学者の卵OBOG、東北大学学生・院生との交流会、といった日程でした。

午前の英語サロンでは、減災アクションカードゲームを行いました。ルールは簡単で、問題文の示す状況でとるべき行動を表すカードを探し、なぜそのカードを選んだのかを英語で説明し、納得してもらえたら自分に得点が入るといったものでした。

問題文を即座に理解し、短時間でふさわしいカードを探しだすのには苦労しました。また、他の人に自分の考えていたものと同じカードを先に取られてしまい、視点を変え機転を利かせて異なる切り口からとるべき行動を考えて探し出すことはさらに難しかったです。このゲームでは、迅速かつ適切な状況判断能力相手を納得させうるスピーチ力が求められていたような気がしました。

今回も、12回目での談笑と比べると、より高いレベルのことを要求されていたように思いいます。しかし、初めのうちはなんとか話すことだけで必死だった英語サロンの時間を楽しむ余裕が次第に生まれてきました。未だに文法事項などは稚拙であり、支離滅裂なカタコト英語を話していますが、留学生の方々はいつも私の話に耳を傾け、意見を掘り下げるような質問を投げかけてくださったり、さらには、アドバイスをしていただいたり、ユーモアあふれる話を聞かせてくださったりと、毎回の英語サロンが非常に楽しいです。そして、頭を振り絞って話したことが通じたときの達成感も素晴らしいものです。そのため、英語を話すこと自体が楽しく感じられるようになってきました。英語サロンを通じて、英語の学習に向かうための良い土壌を作ることができたと思うので、次の課題は英語力のさらなる向上です。次回は、なんと、6月に一度受けたTOEIC bridgeではなく、さらにレベルの上がったTOEICテストを受験するとのことなので、これに備えてしっかりと勉強をしておきたいと思います。

午後の講義では、安藤先生にプラズマについて実験を交えて教えていただきました。

私は、プラズマというと「なんとなくすごく強そうな電気みたいなもの」程度のイメージしか抱いていませんでした。そのため、プラズマの正体が物質の第四態と呼ばれる電気を帯びた気体であったことにまず驚きました。(多少なりイメージとの一致は見受けられますが......。)そして、高温・高密度のプラズマは、エネルギーや宇宙開発などの先端の多角な分野への応用が利くことを知り、さらなる興味が湧きました。核融合によってエネルギーを取り出す方法は、その効率や危険性といった観点から見ても、将来的に実用化されれば現在のエネルギーの状況を大きく変えうる非常に素晴らしいものであると感じました。しかし、核分裂によるエネルギーを扱う原子力発電の失敗から、たとえそれが問題の核分裂でなかったとしても、核エネルギーというだけで、それに対する世間一般の人々の不信感はつもりに積もっているはずです。そしてそれは専門家が「安全だ」と一言発してもなかなか払拭できないでしょう。実際、福島原発の事故の例をとってみても、専門家の安全だという証言の後押しを受けなんとか反対派を押し切って建設されたと聞いていますが、結局、大規模な事故が発生してしまいました。核融合を用いた発電の実用化には、技術面だけでなく世間の評価の面でも課題が根強く存在していると思います。科学者の卵を通してより一層の科学者へのあこがれを強めている私には、講義の中で安藤先生がおっしゃっていた「福島原発のような重大事故が起こったのは科学者の知識不足が原因」といった言葉が非常に強く印象に残っています。これはどんな科学技術を扱う科学者にも該当することであり、研究するからには自分の専攻分野については責任を持って不測の事態の防止に努めなければならないのだと痛切に感じました。

講義のあとは、大学生の方々との交流会がありました。私は、農学部の方2人と工学部の方のところに行きました。一つの机を一人の大学生の方と五人程度の卵受講生で囲み、興味のあること・研究していることについて話すのは新たな知見を得ることもでき、とても楽しく有意義なものでした。農学の魅力について語り合えたのもとても楽しかったです。また、海外留学についても少し話を聞くことができよかったです。私は大学院から留学しようと考えていたのですが、やはり在学中から留学することも視野に入れたいと思いました。次回の科学者の卵×トビタテ座談会で海外留学についてさらに詳しい話を聞けることを楽しみにしております。

本日の最後に、この活動ブログへの投稿数が3番目に多かったため表彰していただきました。その際に渡辺先生がおっしゃっていたように文をたくさん書けば文章力は自ずと伸びるもので、私自身、ここに毎月の講義の記事を載せてきたことで、文章力が飛躍的に向上したと感じています。他にも、毎回の講義のレポートを通じて論理的な思考力が、英語サロンを通してコミュニケーション能力が次第に養われてきたように思います。この講座では、毎回が新鮮な学びや驚きに溢れており、参加できたことを非常に光栄に思っています。今年度も残り少なくなってまいりましたが、東北大学に行き講義を受けている間だけでなく、日常の中からもサイエンスな出来事を発見して、あまり投稿できていなかったまちかどサイエンスにも記事も寄せていけるように努力していきたいと思います。

投稿者:群馬県立前橋高等学校

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