こんにちは。仙台白百合学園高等学校2年の石井美土里です。 私は昨年度の受講生で、現在は重点コース生として、 東北大学医学部・ 医学系研究科分子病理学分野という所で堀井明教授とメンターの先 輩に教えて頂きながら、" 家族性の褐色細胞腫と傍神経節腫の原因遺伝子の解析" をテーマに研究を行っています。
皆さんは、この2つの病名を見聞きしたことはありますか? 褐色細胞腫は主に副腎髄質に起因する腫瘍で、 傍神経節腫は頭頸部に生じやすい腫瘍です。 腫瘍には良性と悪性がありますが、 高い確率で悪性の腫瘍が発生することが大きな問題になることも学 びました。また家族性の腫瘍は若年で発生する確率が高く、 他臓器に転移することよりも、 全く違う組織に別個に発生することもしばしば見られるという特徴 があります。
私が今回行う研究は、 腫瘍形成の原因遺伝子が何かを調べることです。 私は学校で生物を選択していないため、 基礎知識をインプットする作業から研究が始まりました。 特に塩基配列は遺伝子の変異を調べる上で大切なので、 仕組みを勉強しました。
私が今、 主に行っている実験は生物の教科書にも掲載されているPCR法、 電気泳動に加え、塩基配列決定などです。 教科書で写真を使って説明されても、 意外とイメージが湧かないものです。 実際に自分の手を動かして理解するという経験をして、 この作業が何を意味するのかを考えるようになりました。 これまでの人生で最も脳を働かせているように感じています。 詳しい話は発表会の時にしたいと思いますので、 ぜひポスターを見に来てください。
学校の勉強とは異なり、 研究は模範解答が無いものを追い求めていくものです。 今まではただ、研究者になりたいと思っていましたが、 高校生のうちに研究の難しさを理解し、 現実を受け止める経験ができていることは本当に貴重だと感じてい ます。このチャンスを生かして、 自分の夢を切り開いていけるように今後も研究に力を入れていきま す。
投稿者:仙台白百合学園高等学校