東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2017.03.16

佳き思ひ出

 こんにちは。重点コース生の仙台白百合学園高等学校2年の石井美土里です。高1から始まった科学者の卵養成講座も3月11日に行われたポスターセッションをもって終了しました。2年間やりきったという達成感の方が大きいですが、とても寂しいです。
 
 私は、高1の春、一枚のプリントを見ました。それは、科学者の卵養成講座の応募要項でした。それを見たときに、私は運命を感じ、気づいたときには、自己推薦の紙に記入していました。10時間かけて、下書き、清書をし、自分がこの講座に参加したいという気持ちを全て書きました。
  
 その後、合格したとの通知を受け、興奮したことを鮮明に覚えています。学校の先生からは、"これからが大変だから。"と厳しい言葉が。これは、発展コースの選抜のことを言ってるんだろうと思いました。実際、聞いたばかりの講義に対してレポートを書くことは難しかったですし、質問の意味が分からないものもありました。ただ、私がずっと心掛けていたのが、もらったレポート用紙一ぱいに書くことでした。自信が無くても、科学的根拠が無い事でも、とにかく書きました。分からないものをひねり出す力がここで育ったように感じます。そこで、レポートを評価して頂き、発展コースに選抜して頂きました。
 
 発展コースでは、ナノ粒子の研究を行いました。この時は、実験をすることができませんでしたが、最先端の磁性材料を見ることができました。昨年の発表会では発展コースのプレゼン、ポスター共に受賞することができず、研究不足を実感する結果でした。この表彰式で私はレポートで最優秀賞を受賞し、そこで少し自信がつき、この発展コースで感じた悔しさを重点コースで挽回したい!という思いになりました。
 
 重点コースの選抜を受ける直前に日英サイエンスワークショップの卵代表に選ばれ、一週間のプログラムに参加しました。私は土壌中の放射性物質の定量的測定を行いました。この時の講義は全て英語で、理解しにくい部分もありましたが、同じ班のイギリス人と協力して、プレゼンを作ることができました。
 
 7月下旬に重点コースの研究室が決定し、癌の研究がスタート。ここから私の研究室通いが始まりました。テーマはHPPSで、褐色細胞腫と頸動脈小体腫瘍の原因遺伝子の解析を行いました。遺伝子の変異を調べるためには、多くの作業を行う必要があり、初めて実験したときには、流れが掴めなくなるほどでした。しかし、何度も実験をやる機会を与えて下さり、今ではきちんと理解できるようになりました。また、実際に医学生が使う本で、研究内容について勉強もしました。今回は、一人で発表したので、発表時間の45分を一人で乗り切らなくてはならない状況でした。本当に緊張しましたし、自分の中の集大成として、受賞したいという気持ちが大きかったです。結果、2位を受賞でき、科学者の卵養成講座を気持ちよく終えることができました。ご指導下さった堀井先生と山中さんには本当に感謝しています。
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 科学者の卵養成講座は、レポート選抜もあり、シビアな部分も多いです。ただ、自分のやりたい!という強い気持ちと努力があれば、評価して下さる方は、必ずいらっしゃいます。私は高校に入るまでは文系でした。特に生物、化学を始めとした理科科目は最高に苦手で、理系は未知の世界でした。しかし、この講座は私の人生を大きく変えてくれて、視野を広げることが出来ました。多くの素敵な出会いも有り、良い先生、学外の良い友達、更に国境を越えた友達にも出会えたことが本当に嬉しかったです。2年目まで、この科学者の卵養成講座に関わることができて、そして素晴らしい経験をさせてもらって本当に幸せです。この講座は私の高校生活の全てでした。
 
 私は来月から3年生になります。自分の志望校に合格できるよう、努力して参ります。今度は、ひよことして科学者の卵養成講座に関わりたいです。また、宜しくお願い致します。

投稿者:仙台白百合学園高等学校

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