東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2017.03.17

第十一回講義を終えて

こんばんは。県立前橋高校の山田桂一です。

先日、3/11には研究発表会がありました。

私は研究発展コースに選抜していただいたので発表する側でした。口頭発表では、多くの人の前で話すことは想像以上に緊張が大きく、失敗ばかりの実に醜い発表しかできませんでした。自分では早口で話したつもりはなかったのですが、父親からもっとゆっくりと話したほうがよかったと言われました。大衆の面前で話すことには常々なれておらず、しかし、社会に出るうえで確実に何とかしなければならない課題です。せっかく選抜していただいたのにとんだ醜態をさらしてしまい、深く反省しております。今回の失敗からも学べることはたくさんあります。同じ失敗を犯さぬように努めていきたいです。

どのような仕事に就くにしろ、話し言葉での発信力を求められる場面は多くあることでしょう。私はこのブログへの投稿を一年間続けることで文章による発信力は非常に高めることができたように思います。しかし、口頭での発信力はまだまだとても未熟です。(これは日々の生活の中でも頻繁に痛感することなのですが......。)これは私の直近の課題として改善に取り組んでいきたいものです。

最後にあった表彰式では、発展コースの優秀賞と、活動ブログ・まちかどサイエンスの賞をいただきました。本当に嬉しかったです。それと同時に、この一年間が本当に終わってしまったような気がして少しだけ寂しくも感じました。

しかし、思えばこの一年、本当にあっという間でした。たった一年、されど一年。私がこの講座を通して得たものは、昨年の私には計り知れないほど大きなものでした。

今年の四月、学級担任からこの講座を紹介されたことがこの講座を知るきっかけでした。先月のブログにも書いたように、私は自己推薦書を提出するにあたって、父親に手取り足取り推敲をしてもらい、やっとのことで応募しました。それだけあって、研究基礎コースに選抜していただけたときの喜びは大きなものでした。

それからというものの、毎月の講義の日を心待ちにして過ごしてきました。私には、第一回講義で昨年度の受講生の方々の発表を聴いたときに受けた殴られたような衝撃がまだ記憶に新しいです。簡潔で、それでいて要点を抑えていた発表に心底感心するとともに、一年間何としても頑張りたいと心から思えました。毎回の講義のレポートは、時間いっぱいギリギリまで使ってとにかく書き上げることで精一杯でした。しかし、そのレポートを評価していただけたのか、研究発展コースに選抜していただいたときには本当に嬉しかったです。

英語サロンも、私の低い英語力で上手に話すことなど決してできるわけもなく、そのため、身振り手振りを駆使して、わからない言い回しは知っているフレーズの組み合わせで無理矢理話し......、と、周りの人との差を埋めるべく必死でした。留学生の方々はしどろもどろになって話す私の言葉にも真剣に耳を傾けて下さったため、始まる前は不安で仕方がなかった英語サロンは、想像以上に楽しくて、いつも話したりないくらいでした。ただ、実践的な英語力については私の不徳の致すところであまり改善できていません。ここも直近の課題として改善していきたいものです。

さらに、たった十一回の講義でしたが、住む地域も関心のある分野も違う友人ができました。中には学校で日ごろ科学的な研究をしている人もいて、かつて研究の「け」の字にかすりもしないような日常を送ってきた私は、彼らから良い刺激を受けてきました。その友人たちとは恐らく高校生のうちは会う機会も激減するでしょうし、大学に入っても同じ学部で顔を合わせることもない人がほとんどだと思います。しかし、最後に渡辺先生がおっしゃっていたように、科学の世界で、いえ、科学の世界に限らず社会の中で、このつながりはいつか再び結ぶこともあるでしょう。「科学者の卵」で関わることのできた人たちと将来再び会いまみえる日を私は心待ちにしています。

私にとってこの講座は、「学問の楽しさ」を知るきっかけとなったものでした。私の言う学問の楽しさとは、勉強の楽しさでは決してありません。点として存在していた知識たちが繋がって一連のものとなることの喜びのことです。私はこれに喜びを見出すようになりました。このとき、それぞれの知識たちを包んでいた靄が晴れてすべてがはまって感じるような、世界が広くなるような感覚を私は抱きました。私がこのブログでたびたび書いてきた「科学者へのあこがれ」とは、これに由来するものです。

私は自分の理想とするものに到達できるようこの講座で得たものたちをさらに磨いていきたいと思っています。

最後になりますが、私が今年度この講座に通わせていただくことができたのは、東北大学の先生方、事務局の方々、ひよこの方々をはじめとして、本当に多くの方の支援があったからこそです。一年間、誠にありがとうございました。いくら言葉にしても表しきれないほどに感謝しています。

投稿者:群馬県立前橋高等学校

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