東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2017.03.28

海外研修を終えて その2 アメリカ二日目 小さな成長?

こんばんは。県立前橋高校二年の山田桂一です。

海外研修報告二件目の投稿です。

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【活動内容】

7:15~ 歓迎会とオリエンテーション

9:00~ 大学訪問研修 

NASA 宇宙生物学

Bourns Inc 企業訪問

・環境・科学技術 施設見学

(しおりより引用)

【成果と感想】

アメリカの朝はとても早いです。毎朝8時近くに起きる生活を送っていた私にはつらいものがありました。STEM高校はホストファミリー宅より車で20分強の距離でした。途中フリーウェイを飛ばしていたので実はかなりの距離なのではないのでしょうか。自転車で10分弱の距離とは比べ物にならない気がします。さすがアメリカ。スケールが大きいです。

高校についてすぐドーナツをいただきました。私はチョコオールドファッションをいただいたのですが、日本のものと比べると甘すぎるくらいで驚きました。他にも、現地の高校生がstrangeと評価していたオレンジ色のドーナツを友人と半分に分けていただいたのですが、特段strangeでもなくおいしくいただきました。もしかしたら日本人とアメリカ人では味覚が違うのかなと少し感じました。ドーナツパーティーの間、現地の高校生の集団に2度ほど単身で話しかけてみました。自己紹介をするところまでは威勢よく事が運んだのですが、それからは相手が何を言っているのかわからず、それきりで終わってしまいました。やはり言語の壁は高いものでした。その後屋外に出てレクリエーションをしました。人間知恵の輪のようなゲームでした。日本にいると手をつなぐことには抵抗がありますがこちらでは不思議とそんな感覚はありませんでした。このときはランダムにつないだのに一つの輪にほどけましたが、確実に一つの輪になるものではないような気がしますが、実際のところどうなのでしょう。

次にSTEM高校を案内してもらいました(もちろん全部英語で)。このとき案内してくれたのは向こうの学生だったのですが、日本の高校生と比べるとずいぶんと大人びて見えたため、最初は高校生だとは思っていませんでした。化学・数学・技術といった理系のクラスと、フランス語のクラスを見学しました。運動場等のその他施設も見学しました。バスケットコートを通ったとき、ちょうど現地の中学生が坂道で手作りの車を走らせていました。何をしているのか質問するとすぐに答えが返ってきて、アメリカ人は日本人よりも自己説明に慣れていて感心しました。技術のクラスでは全員が自前のパソコンで授業を受けていて日本とは大きく異なっていました。記憶があいまいなので定かではありませんが、3DCGを使っていたような......。日本人はパソコンに触れる時間が短いので使えない人が多い偏見がありますが、こちらの人は授業で使うので慣れていて、こうして差がつくのかと感じました。情報社会ではパソコンすら使えないと話にならないので少し見習うべきなのかなと思いました。言語の授業ではこちらの学生は第一外国語としてスペイン語かフランス語を履修するようです。日本語は「世界で最も影響力のある言語ランキング」で9位に入るくらいなので話者数は決して少なくありませんが、おそらく国外にはそんなに多くの話者はいないでしょうから、母国語と第一外国語で世界に広く普及している言語を学べるのは羨ましいと少し思いました。

海外研修3.JPG校内ツアーの合間に撮影。Genius!!!

海外研修4.JPGフランス語のクラスにて。まさかの富嶽三十六景。日本のものが飾ってありました。

校内ツアーののちは講堂(のようなところ)で伊藤先生からの科学者の卵養成講座についての説明と卵生の自己紹介をしました。伊藤先生が何か一つジョークを入れるといいと仰っていたので、(これがジョークかはわかりませんが)現地の高校生に受けてくれることをと期待して自己紹介用スライドに盛り込んでおいた剣道をしている写真が出てきたときに「Who is this cool guy? Oh, it's me!」と言ってみたところ想像以上の反応で、とても大きな拍手をもらいました。嬉しかったのですが、拍手がなかなかやまずにとても困惑しました(苦笑)。おかげで名前を覚えてもらえたようで後日現地の高校生たちからcool guyとからかわれる場面がちらほら。結果として打ち解けるもとになってくれたのでよかったのですが。

自己紹介の後は別の教室に移動して宇宙についての講義を受けました。(ここでは佐藤玲子先生の通訳付きでとてもわかりやすかったです。英語の説明を聞いた後ですぐに答え合わせをできました。何不自由なく使える言語は素晴らしいなとつくづく感じました。)この講義は宇宙のにおいや味についてでした。生物の授業で、においは気体に溶けた化学物質を嗅上皮で、味は液体に溶けた化学物質を味覚芽でキャッチして感知すると習ったので、授業の初めは何を根拠ににおいや味を議論するのか疑問で仕方がありませんでした。さまざまなもののにおいを嗅いだり食べたり飲んだりして、どの配られたカードの写真と対応するのかを3つのグループに分かれて考えました。私たちの班では全問正解だったのですが、考えている間も、私としては全部地球のにおいと味ではないか、と思っていました。答え合わせをしたときに、宇宙のその場所で発見された化学物質を根拠ににおいや味を特定していたようで納得しました。銀河の中心ではギ酸エチルが発見されているようで、ラズベリーに似たにおいや味がするそうです。なんだか素敵ですね。新しく知見が広がりました。ただ、人間が宇宙空間で直接的ににおいや味を感じられる日は来ないと思います。

海外研修5.JPG宇宙の講義の一部。

講義の後はスクールバスに乗ってBourns Incへ企業訪問にいきました。タイプライターのようなレトロな製品からギターや自動車のような身近な製品まで、多様なものを見せていただき説明をしていただきました。可変抵抗器を開発した企業であるようで、生物系くらいにしか精通していない私には難しい説明でした。ただ、ここで聞いた説明は聞き取れたことがそれなりにあったので、19日と比べて少しだけ成長を感じました。

海外研修8.JPGBourns Inc にて。

この倉庫は鶏小屋だった部分をつぶして拡張したのだとか。

その後UCRで聞いた説明はほとんど理解できませんでした。圧力、密度、粒子といった単語は聞き取れたのですが......。ホストファミリーの家に帰った後で調べてみたところ、そこでは持続可能なエネルギーについて研究しているそうです。難しいです。紫外線を発する特殊な電灯のある部屋にも入れていただきました。洋服の白い部分だけが青白く浮き上がって見えたり肌の血色が著しく悪そうに見えたりしていて記念撮影をしている人もいました。(私はここの説明もライトについてなんとなくわかっただけでした。)

帰りのバスでは現地の高校生と隣に座って1対1で話してみることにしました。ここでもあまり会話を発展させられず、言語の壁を感じました。英語サロンで抵抗なく話せていたのは、留学生の方も母国語が英語ではなかったことと、一人の留学生に対して日本人数名で話していたため安心できていたことが大きかったのではないかと感じました。

これだけ充実した研修を受けてもまだ15時でした。時差ボケもあり時間の感覚がよくわからなくなってきていました。この日も多くの家庭でホストファミリーと様々なアクティビティーを楽しんだようです。

海外研修10.JPGBourns Inc にて集合写真を撮影。

投稿者:群馬県立前橋高等学校

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