2018.09.09
パネルディスカッション・高等植物の自家不和合性の講義を聴講して
こんにちは。東北学院高等学校の朝野徳(あさのなる)です。
本日は東北大学と京都大学とのコラボ企画パネルディスカッション「キミの現在と未来、そして、科学を語ろう!!」と「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性」の講義を聴講しました。
最初のパネルディスカッションでは、5つの課題について、大学院生であるパネリストの方々と司会の先生、そして、受講生で語り合うというものでした。私が特に印象に残った意見は、「高校のうちに文系科目の勉強もしておけばよかった」という意見です。私自身、文系科目の勉強を疎かにしがちな面があり、大変、心に響きました。理系の研究を行う上でも文系科目の知識が必要となることがあるとのことだったので、これからは文系科目も教養として携えておかなければいけないと思いました。
また、1番考えさせられた課題は、「科学は社会・世界を幸せにするか?」というものです。
私自身、このことについては、科学者がどのように科学技術を使うか、ということにかかっていると思います。科学は社会を発展させることもできますが、世界を滅ぼす力も秘めていると思います。このディスカッションでもパネリストの方から、ダイナマイトの話が出たのですが、例えば、ダイナマイトを、鉄道開発に利用することによって人を幸せにする力もある一方、人の命を奪う力もあると、思いました。科学によって良い社会を形成するためには、これからの科学の担い手となる、私たちが科学に対する正しい見識を身につけた上で科学技術を利用することが必要だと思いました。
講義の方では、「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性」というテーマで植物の生殖について、学びました。
一番印象に残ったお話は、自家不和合性を利用したアブラナ科植物の品種改良のお話です。
これは一代雑種育種法と呼ばれるもので、優れた形質を持つ純系の両親を、組み合わせると両親より優れた形質を持つ子ができます。
ただし、次代の形質は均等にならないことから、毎年種を買う必要はありますが、とても画期的な方法だと思いました。
ダイコンの場合、細くて長いダイコンと、太くて短いダイコンから、太くて長いダイコンの種子が取れるとのお話を聞いて大変驚きました。
また、大変面白いと思ったことは、他殖性植物の自殖への適応(ヒーロー)のことです。
本来は、他殖性のマルバアサガオを6世代自殖させてみたときに、5世代目までは自殖弱勢が現れていたが、6世代目から他殖個体より大きくなり、変化しなくなった株が現れたという話には、大変興味をそそられました。
自殖弱勢により、だんだん大きさが小さくなっていったにもかかわらず、途中で大きくなり、自殖へ適応したことの理由を知りたいと思いましたが、今現在、誰も証明できていないとのことで、残念でした。
今回の講座では、科学についてのディスカッション、先輩方のお話、私たちが普段食べているものにも関係してくる植物のお話が聞けて、楽しかったです。
今回学んだことを活かして、これからは更に積極的に参加していきたいと思いました。
投稿者:東北学院高等学校