東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成30年度 活動ブログ

平成30年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2018.10.13

将来の夢

こんにちは。群馬県立高崎女子高校2年の
畑中佳乃(はたなかよしの)です。
《第5回講義を終えて》
今回は、始めにサイエンスレクチャーがあり私はそこでとても有意義な時間を過ごせたと思っています。私たち7班の戦略は、ある程度形ができて積み上がったらそこで一旦計測し、次はその形を利用して改善を加えながら距離を伸ばしていこうというものでした。まさか、こんな戦略で3番になれるとは思っていませんでしたが、素直に嬉しかったです。しかし3番だ!やったー!では全く成長がありません。ここで大事なのは、時間内にどんな戦略を立ててどんなタイミングで計測するか、周りの状況を把握しながら自分たちの立ち位置を確認することが大事だと思います。それは研究においてももちろんそうですし、生活の中でも必要とされる力だと実感しました。また、メンバーの子たちとコミュニケーションを取れたのも良かったと思います。りんりん、しょんやん(しょんよん⁈ごめん、どっちだかわからなくなっちゃった笑)、かいちゃん、ありがとう!また次回お話しできるのを楽しみにしています!


午後の講義は『進化する航空機~ライト兄弟から火星飛行機まで~』で始まりましたが、私は正直今まで工学分野に興味を示したことは少なかったので、楽しみにしていたわけではありませんでした。しかし、この講義は途中で実験もありわかりやすくて、未来の火星の話など自分の想像していたものとは違い最後まで心が折れることなく聞けました。まあ当たり前なのですが。個人的にはレイノルズ数、物体が小さくなると流体はネバネバと感じられるというのは、じゃあ自分が小さい時はもっとネバネバ感じていたのかな⁈とか想像してみて面白い話でした。この講義を受けて、今まで自分はいろんなところで学ぶ機会を失ってすごく勿体無いことをしてきたんだなと思いました。自分は、興味のあることはわかるまでとことん聞いたり調べたりするけれど、興味のないことになるとほんとに何もしなくなってしまいます。最初からこの分野は興味ないと決めつけるのでなく、まずは何事にも学ぼうとする姿勢が大切だし、たとえ興味がなかったとしても後になってそのやってきたことが自分の興味のある分野において生きてくることだってあると思います。まずはやってみる、そんなことを身をもって教えてくれたような講義でした。


最後の講義は私が前々から楽しみにしていた講義で予習もバッチリしてありました。予習した内容と講義の内容がずれてしまいましたが、みなさんにも自分が予習したことを共有したいと思います。まず私はここに参加する前、テレビでエクソソームという物質ががんのこれからの治療にとても期待されているということを知りました。以前からがんの研究に興味を持っていたので、それはとても興味深い話でした。高校の教科書にも出ていない内容で自分で資料を使って調べるのにも限界がありました。そこでこの科学者の卵に参加すればなにかわかるのではないか、いま実際にはどこまで研究が進んでいるのか、これからどのようなことが期待されるのか、もっと詳しく知りたい!そう思ってこの養成講座への参加を決めました。まずエクソソームという物質がどのようなものなのかを説明すると、これ自体は決して悪い物質ではなく、RNAという遺伝物質を内包しており、情報を詰め込んだカプセルのようなものです。細胞内に存在し、細胞内から出されます。エクソソームは遺伝情報をそのカプセルに内包したままの状態で血流にのって遠く離れた臓器までたどり着き、そこで遺伝子の働きを調節する役割を担っています。このエクソソームの特徴を生かせば病気の診断や治療に応用できるかもしれないと特にがん分野で期待されており、日本はその研究においてリードしているそうです。エクソソーム自体の歴史は浅くスウェーデン・ヨーテボリ大学ヤン・ラトバル博士によって発見されました。なぜ特にがん分野において期待されるのかというと、がんが周辺の正常な細胞とさまざまな情報をやりとりして存在することは以前からわかっていました。しかしエクソソームの発見でがん細胞によって、がん細胞ががん細胞自身から出すエクソソームを周囲の特定の細胞に届け、その部位で遺伝子の働き方を変えてがん細胞自身が有利になるように導き、人の体内で生き延びることがわかったのです。私はこれを資料を見て知った時、だったらその遺伝物質を読み取ってがん細胞の働きを抑えてしまえばがん細胞の思うがままに遺伝子の働き方を変えることはできなくなるのではないかと私は考えました。そこで講義が終わった後に堀井先生に質問したところ、そんな夢のような話があればいいんだけどね、現実はそう上手くはいかないんだよ。と、遺伝子の配列が多すぎてそれを1つの細胞だけ読み取るのにも大変なのに全部の細胞を読み取ることは現段階ではとても困難なことなんだということを教えてくださいました。私は小さい頃に、がんで祖父を亡くしなぜ祖父のような人がこんなちっさなちっさながん細胞なんかによって死ななければならなかったのかと思うと本当に今でも心の底から悔しいです。大切な人を失うことはすごく悲しいことだし、自分と同じような思いをする人が1人でも少なくなってほしい、私はいつしか自分もいつかはそのような人を助ける職業に就きたいと思うようになっていました。つい最近、本庶先生がオプジーボの研究によってノーベル賞を受賞されたという嬉しいニュースがありました。オプジーボはすべての人に効果を示すわけではありませんが、2.3割の人には効果を示すそうです。たったのそれだけと思うかもしれませんが、患者さんやその家族の方からしてみたらその2.3割はすごく大きいと私は思っています。もし、その中に自分が入れたなら生き延びる可能性が広がるわけですから。将来私は医療の道に進みたいと考えていて、臨床医になるか研究医になるかはっきりと現段階で決めているわけではありません。でも研究医の道に進んだら、ぜひがんの研究をしてこの2.3割という可能性を広げていきたいです。今回の講義は自分にとって本当にためになった講義でありました。堀井先生ありがとうございました。


かなり長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださりありがとうございます。最後にサポートしてくださったスタッフのみなさん、一緒に学んでくれた卵の皆さん、今回講義をしてくださった先生方に感謝したいです。ありがとうございました。


投稿者:群馬県立高崎女子高等学校

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