福島県立福島高等学校2年の渡邉瑛士です。
第5回講義を終え、多くの刺激を受け、より一層自分の成長を感じることが出来た1日であったと感じます。
はじめに、サイエンスチャレンジでは、今まで科学者の卵養成講座を受講してきた中で初めて"競う"ということ意識したものであり、この中で私は特に2点心に残った事があります。
まず1点目はありふれた事を述べるようではありますが、やはり、協力する事の大切さを再確認できた事です。私が所属する科学部では、日々一人で研究をする事が多く、目標に向かって協力し合うという経験があまりありませんでした。しかし、今回のサイエンスチャレンジで、到底1人では考えもつかないような素晴らしいアイディアが飛び交い、私自身その中で意見を述べる中で、非常に良い刺激を受ける事ができたと感じます。
そして2つ目は、"競う"という環境に置かれた中で、時間を意識しながら目標達成のために取り組む事の難しさです。ここでも自分の経験を挙げさせて頂きますが、私自身競う事を意識し、かつ時間に追われながら物事に取り組むという経験が少なく、今回のサイエンスチャレンジは非常に厳しく感じ、私にまだまだ足りないスキルなのだと痛感しました。
結果は2位になる事ができ、難しいと感じていた私をリードして下さった班員の3名には感謝しかありません。今回の高い志を持った仲間と協力しながら取り組んだという経験は私にとって財産であり、思い出となりました。
次に、浅井圭介先生によるご講義、「進化する航空機〜ライト兄弟から火星飛行機まで〜」では、ライト兄弟の功績を中心としたご講義で、私はそのライト兄弟の生き様に感銘を受けました。何より、素晴らしいと感じた事は、彼らの実験結果に合わない教科書の内容は否定していくという彼らの取り組み方の姿勢です。私自身の経験に置き換えて考えてみると、教科書に書いてある事が全てだと思いがちであると感じます。このライト兄弟の考え方は私の考え方を変えたように感じ、私は今後、自分が出した結果がたとえ他人が出した結果とは違くとも、自分が出した結果を信じる事も非常に大切な事なのだと思いました。このライト兄弟の、『自然の模倣からの脱却』をした『システム工学的アプローチ』が今の航空技術に繋がっている事は、彼らの功績はいかに偉大な事であるのかがよく分かります。
最後に、堀井明先生のご講義、「分子・遺伝子で診断し、治療への道を拓く『分子病理学』」では、分子、遺伝子といった非常に微細な視点から病理学についてを学ぶ事ができました。非常に興味深く、印象に残ったところも多かったこのご講義の中でも特に印象に残っている事が1つあります。
それは、乳がん予防策、卵巣がん予防策の1つとして、予防的乳房、卵巣の切除という手段があるということです。まだがんが見つかっておらず、しかもこの先がんが見つかるかどうかもわからないまま切除というのは非常に勇気の必要な決断なのではないかと思います。しかし、そうではありながらも、がんの予防策の1つとして、有効だという事も事実であります。それと同時に、私はこの予防的切除というがん対策を、がん予防策の1つとしてもっと世界に知られるべきであると考える立場にあります。これによって助かる命は多いと思います。私はこのご講義で、がんに対して考え直すきっかけとなりました。
長くなってしまいましたが、今回の講座も実りの多いものとする事が出来ました。
次回の講座も、意欲的に、集中して、たとえ難しい内容でも諦めずに取り組みます。
投稿者:福島県立福島高等学校