東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【アウトリーチ活動】グアダラハラ補習授業校へのサポート、仙台市立北仙台小学校・出前講義(9/26)

2017年9月26日 (火)

 3ヶ月予報によると、東北地方は10月は低め、11, 12月は平年並みか高めとか。これであれば、10月に材料のアブラナがあまりいたむこともなく、11, 12月の寒さがなければ、日持ちもして、長く実験ができるのでは。。ふと、そんなことを。日本の技術を集めたものが1億台を超えるとか。渡辺も学生時代にお世話になった名車です。。。なにより、継続してやることなのでしょうか。話は変わりますが、アウトリーチ活動のHPへの掲載方式を少し変えてみました。タイトルにどこでというのが分かるので、読み手には少し優しいのでは。。。できるだけ、その週の分をまとめて、書く予定で。


 メキシコ・グアダラハラ補習授業校・学習発表会サポート「ヒマワリの花の不思議」(9/24)

 先週も何かの記事の追記のところに書いたように、川前小学校七北田小学校で長きにわたってお世話になった内藤校長先生から、1枚のヒマワリの写真が届いたのがきっかけでした。途中までちゃんと成長しているのに、何かが原因で先端のヒマワリが折れて、枯れたのか、その当たりが分からないのですが。。。そのあと、腋芽(わきめ、えきが)が生長して、小さなヒマワリがたくさん。。単純に考えれば、頂芽優勢が失われて、腋芽が生長して、花が咲いた。なるほど。。。

20170925222902-822db7ab45e550d1c3de01c0d0bc117868aa1f48.jpg20170925222916-620272135d7f10a5d4807ab58d2bb2b54f79cc0e.jpg こんな観察をされていたのが、日本の反対側というのか、メキシコ・グアダラハラ補習授業校で、教鞭を執っておられる佐藤先生。内藤校長先生のつながりで、震災の前年だったでしょうか。七北田小学校に出前講義を行ったときに、お世話になった先生。このヒマワリは、何でも、震災の時に難を逃れて生きていたヒマワリの花に結実した種子の数世代あとの植物。これでだめになるのか、心配されていましたが、先端から花が枯れて種子形成されたものを花ごとに集めて、来年、また、咲かせてみては、どうでしょうかと。。また、先日の仙台市立館小学校の廊下で見かけた「アサガオ」の写真を紹介して、早速、分解したり。

20170925222938-7e18d063f090abba6b9b17ee69721e7191745607.jpg20170925222954-4d31f6bbcd1efdea00dd33f9f437bdb72f920409.jpg ちょうど、先週の土曜日(日本時間は、日曜日になるのだと思いますが。。。)が、学習発表会。9月に入り、メキシコでは大きな地震が2回(9/89/20)。グアダラハラは、大きな被害がなかったとは言え、日本の子供たちがこうして元気に活動出来るようにサポートしているというのは、頭が下がります。当日の掲示もとても素晴らしいです。子供たちもみんな、とても、海外とは思えないような笑顔で。。。不思議なご縁でつながったこの数週間でした。ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたしいます。

20170925223748-02c2cde7e65711a6b4c4fac946007c5b7d95081f.JPG20170925223808-1cc4e91c6d960f7fde5ae1053c1d11f27eb4efc5.JPG20170925223826-6c80cc2292b49767027eb58836a402dc2b224666.JPG
 仙台市立北仙台小学校・仙台市理科特別授業「花の不思議な世界--りんごの花からリンゴができるまで??--」(9/26)

 「北仙台」という名称は、渡辺のイメージでは「北仙台駅」。農学部で学生、助手をしていた頃、雨宮キャンパスから歩いて、10minくらいだったでしょうか。いずれ、農学部の近くというイメージ。今回伺った仙台市立北仙台小学校は、北仙台駅から少し、かなり北に寄った場所。北四番丁から北山トンネルを抜けると、意外と近いもので。。。初めて伺う小学校ですが、こんなところにという感じでした。というか、近くを通っていたにもかかわらず、気がついてなかったのだなと。。。本来なら、9/7(木)の午後に、伺う予定だったのですが、渡辺が体調を崩していて伺えず、日程を変更頂き、今日の訪問になった次第でした。日程の変更をして頂き、ありがとうございました。で、玄関先には、welcome boardがお出迎え頂き、講義始まるまでの間、北仙台小学校の沿革(荒巻小学校から別れたということなどを。。。)であったり、地域の自然というか、歴史の遺産というか、教育のことも含めて、大切にすることについて、高橋校長先生とお話しする時間を頂戴でき、ありがとうございました。仙台の町だけでなく、渡辺の出身の愛媛の町との比較の話ができたのは、望外の喜びでした。

20170926162456-88e7f05baf87f69a92fe4b7027ec12a38265a82e.JPG20170926162512-ed3ae80fe2ef9bbeec3b7ee85f7370e9637989c8.JPG 講義の内容は、先週の仙台市立片平丁小学校と同じパターン。同じパターンとはいえ、児童の皆さんの雰囲気なども違うことから、その当たりを見ながら。渡辺の自己紹介と思ったら、理科を担当されている先生から簡単な渡辺の紹介を頂き、そのあと、渡辺が、博士、科学に憧れた理由なども。で、本題の花の話を。花の名前と分類群である○△科というような名前も考えてもらったり。花を校正する4つのパーツについて、復習を。ちょうど習ったところらしいです。外側から、蕚片(がく)、花弁(花びら)、雄ずい(おしべ)、雌ずい(めしべ)となるわけですが、外側の2つの区別が。。。学校の帰り道に花を摘んで帰りながら、改めて、観察してみて下さい。昔の子供たちもそうやって覚えたものですから。。。

20170926162532-c4614ce899c87a9b32cfbb3c0d0198b950566f80.JPG20170926162555-274f9973c7eca42e837d867d71dc44bd56def5a5.JPG 花粉管伸長の動画を見てもらい、どうやって花粉管が伸びるのか、花粉が膨れるのかを考えてもらい。。。吸水、給水という言葉を使うのを忘れましたが、雌しべと花粉の相互作用だと。そのあと、自家不和合性という、雌しべが自分と他人の花粉を区別できるという動画を見てもらったら、さすがに「へーーーー!!」でした。なぜ、そのようなことをするのか、遺伝子を混ぜる、均一ではいけないということもしっかり答えてくれました。最後のところは、リンゴの形態観察。蕚片、雄しべ、雌しべの残骸、覚えてくれたでしょうか。

20170926162616-19d96d0670a7798c96e4bd93b44191cf991e8e61.JPG 最後になりましたが、高橋校長先生、文屋先生をはじめとする5年生の先生方、関係の先生方には、大変お世話になり、ありがとうございました。また、次年度以降もこうした機会があれば、幸いです。

20170926162634-30d5dd9244661175d6080212e5bfa6d7812eee15.JPG PS. 仙台市立北仙台小学校は、研究室の実験補助をしてもらっている増子さんの母校で、現在の校舎などは、当時のままだとか。。。世の中、狭いものだなと、今回も改めて。。。

20170926163628-7611a5e2fa6b263fa42283c8814f82aead87c1ac.JPG PS.のPS. もっと世間が狭かったのは、去年、つまり、4年生の時、仙台市立七北田小学校で渡辺の出前講義を聴いたという方が。。。ということは。渡辺の講義の時の「秘伝の技」を知っているという方が、2名も。。。手の内がばれているというのは、やりにくいもので。。。

 PS.のPS.のPS. 講義が終わったあと、こちらがパソコンなどを片付けている間に、講義でお世話になった先生方と、講義の意見交換などを。植物が基本、他殖性であることが意外であったと。。。被子植物の多くが、両性花であることから、自分の花粉が自分に付着すると思われていたようですが、というか、こうしたことを、小学校から高校までの「理科」教育の中で、ほとんど教わることもなく、渡辺も自家不和合性をやるようになったので、こうしたことを知ったわけで。。。小中高大連携の重要性を実感出来た瞬間でした。ありがとうございました。

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 わたなべしるす

 PS. 今月のアウトリーチ活動もこれで終わり。前半戦、体調を崩していて、その分、後ろにずれ込んでいますが、来月はそんなことがないように。。また、宿題をしっかり片付けるようにしないと。。。来月中旬くらいまでは時間もありそうですので。。。





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