東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【中間発表】主観から客観へ(医:金濱 央子)

2024年11月19日 (火)

 こんにちは。写真は最近食べたオムライスです。卵がすっごくふわふわで私が食べたデミグラスオムライスの中では過去一の美味しさでした!最近は写真を見返してこのオムライスのかわいさに癒されています。今回はついに中間発表になります。この前夏休みが終わったばっかりだと思っていたらすでに2セメの半分が終了しているという事実に驚きを隠せません...。それでは中間発表に移ります。

目次

1.栽培を通して最も驚いたこと

2.参考にした記事

3.参考になったコメント

4.双方向の講義について

5.今後の展望

1.栽培を通して最も驚いたこと

 最も驚いたことはやはり植物の生命力です。最初は3~4㎜だった種が栽培開始から1か月と11日たった今では10㎝を超えるほどになりました。葉が増えたり、胚軸が太くなってきたりと、垂直方向だけでなく3次元的に成長しているので驚異的な成長スピードだなと感じます。

ハツカダイコンスクリーンショット 2024-11-19 211818.png

カブスクリーンショット 2024-11-19 212531.png

 ハツカダイコンとカブの経過を約1週間ごとに並べてみました。どちらも11/04あたりから徒長により倒れるというハプニングがありながらもその後は何とか順調に成長していて、簡単には枯れない強い生命力を感じました。また、毎日観察していると気づかなったのですがハツカダイコンはここ1週間で明らかに胚軸が太くなっています。ここがさらに膨らんでいってハツカダイコンの食用部分になっていくのでしょう。今回調べて初めて知ったのですが、ハツカダイコンもカブも食用部分は根ではなく胚軸だということでした。根菜なので土に隠れている根の部分が膨らんで実になっていくのだと思っていたので驚きでした。このことを踏まえて考察すると、徒長によって胚軸部分が長くなってしまったため、ハツカダイコンも球状に成長するというよりは人参のように細長く円錐状に成長していくのではないかと考えます。スーパーなどで売っている野菜は形が整っているので野菜は形が綺麗なことが当たり前と思いがちですが、綺麗な形で売られている野菜には農家さんの技術がつまっているんだなと実感しました。

 また日光の照量の比較をしたときにその違いの大きさに驚きました。目視では比較できないことを数値化することで客観視することができてよかったと思います。

2.参考にした記事

 記事その3で参考にしたのは2017年度阿部さんの記事です。今回で一番苦労したのが徒長によって倒れてしまうことだったのですが土寄せを何度しても改善しませんでした。ですがこの記事を参考に大量の土で土寄せしてみたところ上手くいきました。また、今年度受講生で同じくカブ、ハツカダイコンを育てている三浦さん宮野さんの記事も参考にしています。気温や天気がほぼ同じ条件で栽培している中でも生育状況が異なっているのが面白いなと思いつつも、自分のものが生育が遅いので心配になります。特に宮野さんのハツカダイコンは収穫まであと少しということで、種まきが早かったことを考慮してもすごい成長の速さだなと思いました。三浦さんは間引き株の実食やミックスの5種類の観察、葉の面積の計算など様々なことを実践していていつもなるほどな~と楽しく記事を読ませてもらっています。葉の面積の計算はいつか私もやりたいと思っています。記事の書き方については今年度受講生の佐藤さんを参考にしました。私の初回投稿は受講生の中で一番最後になってしまったのですが、他の受講生の初回記事を比較したときに、最初に目次がある方が記事の概要が見えてわかりやすいなと思ったので取り入れました。

3.参考になったコメント

 毎回のオガタさんのコメントが特に参考になっています。その5のコメントでは鉢について教えてくださいました。プラ鉢が光を通す、光が鉢内に入ると根の伸びが悪くなるという考えは私にはなかったので参考になりました。今回追加の土はホームセンターで買ったのですが、鉢は100均で買ってしまったので次回は気をつけようと思います。その2のコメントでは実際の光量を測定することの提案をしていただきました。コメントを読むまでは人間の目の調節作用によって室外も室内も同じく明るく感じてしまうということを知らなかったので日当たりを観察して日光が当たるかどうかだけ調べればいいと思っていました。しかし実際にスマホアプリで測定してみると想像以上の差があったので、数値化することで主観から客観に変えることの重要さを実感しました。

4.双方向の講義について

 双方向の講義でよかったと思う点はコメントでフィードバックがもらえる点です。添え木について質問をしたらアドバイスをいただけたり、追肥のやり方水やりの頻度についてアドバイスいただけたりと、参考にしたことが何度もありました。過去の受講生の記事がたくさんあるからといっても日光の条件や気候などの違いでまったく同じ状況の人はなかなかいなかったので、コメントがなかったらはじめての栽培はうまくいってなかっただろうと思います。また、単純に個別にコメントがもらえることが楽しみの1つでした。高校までの授業とはちがって大学では先生との関わりがほぼないので、このタイプの授業は新鮮というか懐かしさを覚えます。記事を投稿した後は小学生の夏休みの日記に書いてくれる先生のコメントを待っているような気分でした。また、コメントを見て次の計画を立ててそれを記事にし、またコメントをもらうというサイクルがまさにPDCAサイクルになっていて、主体的に計画・実践する必要があるのも良さではないかと思います。

 

5.今後の展望

 まずはこれからも週1投稿を続けていきたいです。たまに投稿の期間が空いたり逆に2日後に次の投稿をしたりと不定期になってしまったのでできるだけ定期的な投稿を心がけます。また、一回の記事作成にかかる時間を短縮していきたいです。それから、この講義は多角的な観察力が身につけられると思うのですが、今のところ私は植物の成長をグラフ化したりはしましたが過去の受講生がやっていたことを取り入れてみただけなので、新たな見方を自分なりに考えだして記事に出来ればいいなと思います。そしてなんといっても最大の目標はカブとハツカダイコンを食べることです。また直近の目標としては現在ブロッコリースプラウトを栽培中なので実食までたどり着きたいです。そしてすぐり菜大根も今後育てる予定なのでブロッコリースプラウトとの比較をしたいと考えています。これからますます寒くなり、順調に栽培出来るかどうかはわかりませんが寒さにも負けずに収穫までたどり着きたいです!

 これで中間発表を終わります。今後も引き続きよろしくお願いします。

(2692字)

 

コメント

医学部 金濱さん
 
〆切がスタートした翌日に「中間発表」をした受講生は初めてだと思います。〆切日に対する積極的な姿勢、とても評価できます。高校まで、あるいは大学の講義でも〆切について時間刻みで厳しいことはなかったのではないかと思います。大学での学びを終えて社会に出ると〆切に対してかなり厳しくなります。何かに申し込むなどもその時間を過ぎたら、それでだめになることもあります。これからの大学での学びでも〆切日に対しての攻めの姿勢、是非継続してください。
 
栽培環境があまりよくないところで、徒長に悩んでいたようですが、植木鉢を置く位置をモデル図を書いて計算してみたり、反射光を有効的に使う、計測した数値をグラフ化してみるなど、逆境をよい形でプラスに変えてチャレンジしてきたことも評価できます。中間発表にも記されていたように、金濱さんならではのチャレンジを後半戦も是非トライしてみてください。
 
栽培過程を時系列で写真を並べてみることで、植物に何が起きているのかを客観視していること、大事なポイントです。栽培を開始してから1.5ヶ月くらいかと思います。並べて比較することで、今まではある種、その日だけを見ていたわけですが、そうではなく、時間という軸に沿ってどこが成長し、連動して成長したところ、逆になっているところなども見えてくるのではないでしょうか。是非、最終発表ではそんな点からの考察があるとよいのではと思います。
 
ダイコン、カブの成長して食している部分が「胚軸」というのを理解したのはよい点です。実際にダイコン、カブを食するときに肥大した部分を観察してみてください。上部は根が出ていませんが、下部には根があります。つまり、食している部分は胚軸と根の融合したものということです。あと、「実」ができるという表現を使っていますが、「実」とは、種子を含む果実全体のことを示します。つまり、開花・受粉・受精をしてできたもののことです。食する部分を「実」と呼ぶわけではありません。
 
双方向でのこの講義の趣旨もしっかり理解しており、また、高校までのまなびのよかった点も振り返りができていると思います。夏休みの日記のイメージ、ぴったりの表現と思います。残り半分、気温が平年並みに下がってきます。そのことで、成長のスピードも遅くなります。そんな中でも工夫をして、前の週との違いをしっかりと表現してください。投稿を楽しみにしております。
 
 
わたなべしるす