東北大学・飛翔型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

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平成25年度活動ブログ

平成25年度活動ブログ養成講座の活動を記録しています。

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2014.09.07

2014 UK-Japan Young Scientists Workshop に参加して

こんにちは。宮城第一高校2年の小松陽花です。
とてつもなく長いのですが、最後まで読んでくれると嬉しいです♪


夏休み期間中の8月3日~11日に、宮城と福島を舞台に、23人のイギリスの高校生と33人の東北の高校生が、幅広い科学分野で、実験や討論をすることにより国際交流をしました。

私は、科学者の卵枠で参加させていただきました。


今回のプログラムは、本当に、私の心に残るものになりました。


私たち、日本の高校生は、学業を含む日常生活において、英語を使う機会がほとんどありません。使う、と言っても、授業や卓上だけで、「実践」することは滅多にありませんよね。

今回のワークショップでは、毎日が英語。

つまり、英語による会話ができなければ、コミュニケーションが成り立たないため、いわゆる「英会話」を実行しなければなりませんでした。

最初は、彼らの話していることが理解できず、また、自分が伝えたいことを理解できず、もどかしい気持ちになることも沢山ありました。

最初は、分からない単語が出てくると、とたんに会話についていけなくなり、あいまいな返事をすることしかできませんでした。
(もちろん、これではコミュニケーションは成り立っていませんよね。)

しかし、英語に慣れ、分からない、と伝えてみると、彼らは簡単な表現で私たちでも理解できるように、ゆっくりと話してくれました。

理解できないなら、分からない、そう正直に伝えることも、大切なことです。
困っているだけで、言葉に出さないと伝わりませんから。

時が経ち、相手と打ち解け合うなかで、次第に、恥ずかしがることなく、ジェスチャーも交えながら、伝える努力をするようになりました。

お互いに、「理解する努力」「伝える努力」をして、初めて、コミュニケーションが成立するのです。



今年から、英語交流サロンというものが始まりましたが、ネイティヴの方や、そうではない外国人の方と英語で会話ができるということは、とても素晴らしいことだと思います。
将来、大学に進学し、研究を行う中で、英語で会話をする相手は、ネイティヴの方だけとは限りませんよね。

英語交流サロンは、自分の英語力を飛躍させる大きな機会だと思います。^^





Workshopでは、Seeing Nanostructures Uing SEM つまり、「SEMを用いた物質の構造観察」というテーマで研究させていただきました。


SEMとは、走査型電子顕微鏡のことで、100万倍まで拡大できるというから驚きですよね!!


(SEM・・・電子銃をうち、物質の表面にあて、そこから放出される二次電子を集め、画像化することで拡大して見るというかなり優れた電子顕微鏡。ものを直接見るのではないので、色は当然のことながらついていない。つまり、モノの構造を見ることに特化した顕微鏡、ということ。)



非常に小さなスケールの世界では、物質の表面の構造が、その性質に大きな影響を与えます。
構造と性質の関係性について考察をすることが、このプロジェクトの主な内容でした。
(軽くおさらい、abalon shell つまり、アワビの貝殻の表面の構造が六角形を形成していて、それがあの赤みが強い虹色のきらきら、構造色を生み出している原因となっていることとか、、、)

DSCN1885.JPG

私にとってその内容は難しく、日本人のプロジェクトの友人と、最初は2人だけで分からないところを解決しようと悩んでいました。
イギリスの仲間にも1度は尋ねてみたのですが、英語で説明してくれた内容がおおまか過ぎて理解が深まらず・・・

ワークショップに参加していたSSH高の顧問の先生に、物理の先生がいらっしゃったので、友人と質問をしに行きました。

一度は疑問は解決しました。
その後、夜1時まで考え、議論を続け、ましたが、また新たな疑問点が見つかり、再び物理の先生にお世話になることになりました。



そこで得たのは思いがけない答え。

君たちは、それを理解できないことを、言語の違いのせいにしているんじゃないか。

自分に問い正してみました。
正直、それは図星でした。

このワークショップは、ただ単に研究することだけが目的なわけじゃないんじゃないかな。いかに言語の壁を越えて、イギリスの高校生と、日本の高校生が、意見をぶつけ合って、新しいものを生み出していく、それが目的なんじゃないかな。

衝撃でした。


プレゼンのために準備し、完全に理解しきっているイギリスの仲間に追いつこうと、自分たちだけでなんとかしよう、理解しよう、確かにそれしか考えていなかったのです。

その先生は、
もう一度、イギリスの仲間にきいてみなさい。分からないと伝えてみなさい。そう助言して下さいました。


イギリスの仲間に助けを求め、理解することもでき、今まで以上にコミュニケーションもとることができるようになり、プレゼンも成功させることができました。


今でも、あの、先生の言葉は忘れることができません。

当たり前のようなことですが、
意外とできないものです。


将来、大学や社会で、国際的な交流をすることが多々あるでしょう。
そのとき、この体験は必ず生かされてくると思います。


また、このプログラムに参加すろことで、多くの友人ができました。これらの友人と様々な場面で意見交換することができ、大変、刺激になりました。

加えて、友人それぞれの知識の多さ、考え方の多様性に感銘を受け、
自分自身も、もっともっと貪欲に知識を深めなければならないと感じました。

ワークショップ終了後も、国を問わず、連絡を取り合っています。

このようなプログラムでヨコの繋がりをさらに広げることができて、(さらに海外へも)とても嬉しいです。

科学者の卵の皆さんも、科学者の卵で得たつながりを大切にしていってください!
将来、ここでできた友人と再会し、研究をしているようであれば、異なる分野を融合させ、また新たなものが生まれるかもしれません。(渡辺先生談)


次回お会いするのは9月13日でしょうか。
次回も楽しみですね^^

では、それまで($・・)/~~~
BYE!!笑

uk-japan.jpg
回折格子を用いた実験の風景

DSCN1864.JPG
プロジェクトの仲間たち

kaudera.jpg
日英の仲間たち

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卵メンバー!!!

1407477506997.jpg
松島(ちなみに私は一番左(笑))

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