東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成28年度 活動ブログ

平成28年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2016.10.14

平成28年度GSC全国受講生研究発表会~ポスター発表報告~

宮城県仙台第三高等学校 鈴木 智寛です。先日、東北大学 科学者の卵受講生代表として、グローバルサイエンスキャンパス(以下GSC)の全国受講生発表会に参加させてもらいました。レポート形式で、この発表会の内容と、私の研究、大会で経験したことを少し紹介しようと思います。

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(ポスター発表会場の様子)

開催日:平成28年9月18日19日

場 所:一橋大学一橋講堂 中央議場(学術センター2階)

主 催:国立研究開発法人科学技術振興機構

GSC全国受講生発表会は高校生が主役だ。生物・化学・数学・地学・環境・物理・生命科学・医科学・防災・総合・その他、という多岐にわたる分野から53題のポスター発表があり、全て高校生の研究発表なのである。なんといってもこれが特徴であろう。

 2日間の日程の中で私たちは大きく分けて4つのプログラムに参加した。

 1日目......受講生ポスター発表1(審査対象)、受講生ポスター発表2(受講生相互発表)

 2日目......アカデミックセミナー、ランチミーティング

この活動ブログでは、1日目のポスター発表について報告する。

私は、発表10分、質疑応答5分で計5回のポスター発表を行った。

 「留学生向け減災アクションカードゲーム(身近な災害編)の開発と評価」という題で研究発表を行った。この研究の目的は、防災教育教材として東北大学のG-Safetyのメンバーにより開発された減災アクションカードゲームを留学生にも分かりやすい教材へと発展させることである。私は、留学生に向けて英語でDMAC(Disaster Mitigation Action Card Game/減災アクションカードゲーム)を行い、事前・事後のアンケート結果を集計し、ゲームの理解度や分かりやすさに加え、防災意識の変化、国ごとの防災の違い等を考察し、留学生向けDMACの有効性を証明した。

 高校生になってから研究発表を何度か行い、やっと相手の目を見て話す、質疑応答でも自分の意見をしっかり話すということが出来てきたと感じた。ポスター発表では決められた時間内で自分の言いたいことを分かりやすく説明することが要求される。発表する時は、自分の研究の一番の成果を念頭に置き、主張を進めて行くことが重要だと学んだ。反省点としては、ポスターの文字の多さ、統計処理の甘さがあった。実験データに関しても、丁寧に正確に行うことが、濃密で面白い研究につながると学んだ。

 去年、研究を始めて分からないことが多かったが、研究を通して色んな事が分かって、発見があってとても充実していた。まだまだ分からない事もあり、GSC全国受講生発表会では、全国の大学教授や大学生、科学が大好きな高校生の方々と意見を交えることで、自分では発見できなかった謎も見つかり、もっと勉強して、もっと深い所まで知りたい!という気持ちに繋がった。また、全国でも自分と同じ高校生が頑張っているという事を体感して、私もやってやるぞ、という思いになった。良い刺激を受ける事ができた。科学を知りたい、という志をもった友達も増えたことは、とても嬉しかった。

 今回のGSC全国受講生発表会で一番印象に残ったのは、みんな楽しそうに自分の研究について話して、発表していた、ということだ。それゆえ、自分はポスター発表の質疑応答の時間がとても充実したものであったと感じた。楽しい、面白いという感情は研究に対するとても大切な気持ちのように感じた。私も、謎を解明した時、新しい発見があった時、考えても考えても分からない事に遭遇した時の楽しさ、深さ、興味、熱中する気持ちをいつまでも持ち続けたいと、強く思った。

 今回、GSC全国受講生発表会の準備や手助け、アドバイスをしてくださったJSTの皆さま、GSCの大学教授や講師の先生、東北大学 科学者の卵の先生方、事務の方々、一番お世話になった久利 美和先生、ありがとうございます。多くの事を学べたGSC全国受講生発表会、来年も参加したいと、ひそかに思う私...。

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(ポスター発表)

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そういえば、GSC全国受講生発表会のポスター発表で地学分野の研究発表を聞いていた時に質疑応答の中のディスカッションで「現場に実際に行って、良く観察して勉強することが大切だ。」という事を再確認する場面がありました。この時、私の尊敬する先輩、徳永 翔さんの記事(http://www.ige.tohoku.ac.jp/mirai/hiyoko/2016/09/01134645.php)の中で、「自分でいろいろな現場をみにいくそれにより違った見方や、自分の考え方を含んだ伝え方ができるようになる」という言葉を思い出しました。研究していく中で、現場を見ることの大切さを心にとめ、これからも邁進していきます。

投稿者:宮城県仙台第三高等学校

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