【アウトリーチ活動】魚島小中、日高小、大西小・出前講義(10/25, 26追記)
2017年10月25日 (水)
今週はプロ野球のクライマックスシリーズ、ドラフト、日本シリーズが。渡辺は、現在の球団名より、その前身の「大洋ホエールズ」のイメージのまま、応援。。緑とオレンジの湘南カラーの帽子、そのあとの紺色に白いダブリュー(W)の帽子を小学校時代にかぶっていたこともあって。そんなで、ここ数日、落ち着かなかったですが、無事、日本シリーズに進出。CSと日本シリーズの間には、ドラフトも。どの様な結果になるのか。。。大学の教官にドラフトが導入されたら。。。いずれ、三原マジックのようなことが必要になるのであろうと。もちろん、10ゲーム以上離れた3位だったのに。。。という申し訳なさはあるわけですが。。。そんな今週は。
上島町立魚島小中学校「花の不思議な世界--りんごの花からリンゴができるまで??--」(2017年度ふるさと出前授業-8, 10/25)
秋のふるさと出前授業も、今年度は6月、9月に続いて10月に。11月が意外と予定が飛び飛びで入り、その関係もあって、この時期に。いつもより暖かい日差し中、台風一過でできるのはありがたいことです。ただ、一難去ってまた一難、この週末に台風22号が日本に近づくとか。。。そんな中、最初は、上島町立魚島小中学校へ。昨年度のふるさと出前授業では、同じ上島町立岩城小学校、弓削小学校へ。平成の市町村合併で越智郡魚島村だったところが、岩城村、弓削町、生名村が合併して、上島町に。渡辺が子供時代を過ごした桜井小学校から東へ海上を行くと、途中に、銅の精錬をしていた「四阪島」が。そのさらに東に、魚島が。子供の頃、「さかなの島??」と思ったところへ、こうして出前講義で伺うことができるとは。ありがたいことで。。。魚島小学校・中学校へは、弓削港を経由で。学校の予定表には、9月22日から、この日に、渡辺の講義があることを。感謝です。
弓削までは去年、岩城小学校、弓削小学校へ伺っているので。ここまで走っているところ。そこからは、新境地。途中、高井神島を経由して。何でも、島方で漫画家を知っている方がお願いして、港にはいくつかの家に漫画の主人公が。。。40minくらいだったでしょうか。無事、魚島に。初めてのところは感動もの。学校へは港から山の中腹に坂を上がるのですが、少し遠回りをして。。。玄関先には、welcome boardがお出迎え。ありがたいことです。田井校長先生は出張でお目にかかれず、残念でした。教頭先生、理科の谷川先生と簡単な打合せをしたあと、講義時間まで校内を見学。
講義は、去年の岡村小学校・関前中学校の合同で行ったときと同じで、魚島小学校、中学校の児童生徒の皆さん。今回のチャレンジは小学校2年生から中学校3年生までという7学年という離れた児童生徒の皆さんに楽しんで頂ける講義にすること。講義の中身は、リンゴをモデルにした「花の不思議な世界」。開花から結実まで。中学生は学んでいることも、小学生にはということも。。。最初に、教頭先生から丁寧な渡辺の紹介を頂きました。ありがとうございました。そうした教頭先生の話の前からですが、児童生徒の皆さん、静かに待っていて、静かに話を聞いているところ。渡辺が子供の頃は、お客さんが来たら、静かにするというのは、ある種の約束事だったのですが、。。。そんなことを実行できる児童生徒の皆さんはすばらしい!と、感動。渡辺からも少しだけ自己紹介。なぜ、遺伝学、育種学ということを学ぶきっかけになったのか。遺伝子を混ぜたら、何が起きるのか。そんなイントロをしたあとに、花の名前のクイズ。
花の名前、島内での栽培はほとんどないので、島外から来るような花もよく知っていて、よく考えてくれたのは、感動でした。その時、中学生は小学生が答えるのをサポートしたり、ヒントを出したり。もちろん、小学生が分からないときは、しっかり、お兄さん、お姉さんという立場で、ピシッと。まさに、その場を読んで、どうすればよいか、分かっているのが、感動でした。それと平行して、花の分類。○○科、ということも考えてもらい、その仲間に何があるか。よく考えてくれていました。さすが!!
花の雌しべの先端の構造を電子顕微鏡、動画で。実際の大きさを実感してもらったり、花粉が吸水をして、花粉管を発芽することを観察で発見してもらい。。。中学生は理科の時間に習ったことかも知れないですが、小学生にはもちろん、初めてのこと。そんな中でも、吸水する過程で何を起きているのか。また、リンゴの開花から結実までに何が起きているのか、写真を見ながら。そんな中で、とても現実味があったのが、リンゴの大きさの日本とアメリカの違い。いつもなら、渡辺が何となく説明するところを、今回は、アメリカ・ノースカロライナ州から来ておられるALTの先生がその当たりをサポートしてくれて、理解を進めることもできました。ありがとうございました。摘果をすることで、栄養を集めることがこんなにも果実を大きくするのだと実感できたのでは。。。
リンゴの品種をどれくらい知っていますか、というところで、あわせて、ミカンの品種をどれくらい知っているか。さすが、柑橘の生産一位の「愛媛県」の児童生徒の皆さん。よく知っていました。あと、リンゴは赤いと思いがち。青いリンゴというか、黄色系もずいぶん、育成されてきました。ところが、赤いリンゴが消えてしまうと。それは、より赤いリンゴをほしいと思うから。。。リンゴの着色に多様性があるのは、環境の影響。そんなのも受け入れることができるようになったのでは。また、リンゴの果実のどこに花があったのか。これかは、花があったところを上にしておけるかな?
講義の最後のところは、自家不和合性。自分の花粉がきらいで、他の花粉がよいと。不思議なことだったかも知れないですが、動画の効果はてきめん。なるほど、理解してもらえました。遺伝的多様性を持つことの重要性はさすが、中学生。しっかりと答えてくれました。また、果実がどのような遺伝的背景になっているのか。考えてもらったり、種子を捨ててしまうのは。。。それは、植物にとっての子孫をなくしてしまうこと。改めて、植物のどこを食べたり、そうでないかなど、これからの給食の時間にちょっと考えることができれば。毎日の食生活がおもしろく見えるのでは。講義が終わったところで、中学生の代表の方がしっかりとした挨拶を。これからも頑張ってください。この豊かな自然を観察しながら。最後の最後は、世界に向けて情報発信。
最後になりましたが、今回の出前講義の準備を頂きました魚島中学校・教頭先生、理科の谷川先生をはじめ、関係の先生方には、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。また、機会を見つけて、伺うことができればと思います。とても楽しい講義でした。ありがとうございました。
PS. 最初に書けばよかったのですが、魚島小学校中学校は、昨年度のふるさと出前授業まで、統括頂いていた元・吹揚小学校・高橋校長先生の母校。さら、その魚島小学校中学校に勤務された先生方もご一緒に。道中で、あれこれとお話を伺いながらで、。。そんなことを伺えたのも、とても貴重で、ありがたい経験でした。ありがとうございました。
PS.のPS. 当日は、愛媛新聞社の記者の方が取材。ありがたいことでした。明日の新聞に掲載されると。楽しみして拝見したいと思います。
PS.のPS.のPS. 昨年の国分小学校に伺ったとき。渡辺が子供時代から俳句、短歌、作文などの登校にチャレンジする「うしお」というのが。この魚島小学校中学校でも発見しました。その「うしお」に採択された俳句、詩、作文が。渡辺は俳句だったか、たんかで掲載されたのを思い出しました。文章を書くのは大事なことです。これからも頑張ってください。校長先生から表彰される記事もありました。あと、理科に興味がある人。教室と同じ2Fだったでしょうか。理科のことを解説した本がたくさん、シリーズである(空想科学読本)のを見つけました。
PS.のPS.のPS.のPS. 渡辺の研究室がある片平キャンパスの近くにある片平丁小学校に出前講義に伺ったとき、お宝と思えるような書き物があったですが。。。この魚島小学校中学校の校長室でも。歴史があるので、色々なものがあるのだなと。何れ、感動の1日でした。ありがとうございました。
PS.のPS.のPS.のPS.のPS. 21:25. 魚島小学校中学校のHPに、今日の出前授業のこと、その中で話をした「子孫を大切に」ということで、リンゴの子孫である種播きをしたと。。。うまく発芽してくれれば。。発芽して、うまく生長することを楽しみにしておりますので。ありがとうございました。
今治市立日高小学校「花の不思議な世界--りんごの花からリンゴができるまで??--」(2017年度ふるさと出前授業-9, 10/26)
10月のふるさと出前授業、2日目は今治市内からスタート。今治駅から見ると、西側になるのでしょうか。日高小学校へ。ふるさと出前授業が決まったあとだったとはいえ、来年の新入生関連のイベントがあり、いつもより短い時間割でしたが、とてもactiveな児童の皆さんで。最初に、森校長先生から渡辺の丁寧なご紹介を。ありがとうございました。渡辺の最初の話は、体育館できちんとできていた児童の皆さんについて。先生方もピシッとした指導で、こちらが体育館に伺うときちんと静かにできている。今治の先生方の指導であり、子供たちだなと。大事なことですと。是非、続けてほしいなと。
渡辺から自己紹介をしたあと、花の名前のクイズ。ガーベラ以外はGoodな理解。ヒルガオの判別も。しっかりとした観察が理科の基本ですから。あと、キク科のアスターという植物を知っていたのは、niceでした。で、講義はリンゴをモデルに開花から結実へ。電子顕微鏡での雌しべの拡大写真から、花粉に模様がある理由。花粉が雌しべにつきやすい、さらに、媒介昆虫の表面にも。それを実際に代表の方に協力してもらって実演。花粉、ムシの大事さを理解してもらえたのでは。花粉が発芽して、花粉管伸長する様子は感動だったようです。おーーーと。
リンゴだけでなく、多くの果樹の栽培では摘果をするのは、普通のこと。より大きな果実形成のため。昨日の魚島小学校中学校のように、ALTの先生がいないので、機能のことを説明しながら、実演。大きなリンゴを作ることの大変さを理解してもらえたのでは。今回のふるさと出前授業で、話題にした「赤いリンゴ」と「黄色いリンゴ」の違い。このまま、赤いリンゴでむらがあったり、そうでないものを区別するというか、むらがあるものは、おいしくないようなことをしていると、大変なことになると。もちろん、真っ赤なリンゴの方がおいしそうかも知れないですが。。。赤くすることの大変さなど、分かったもらえたのでは。
最後のポイントは、自家不和合性。なぜ、他の遺伝子を持つ花粉と混ぜることが大事なのか。実際の自家不和合性の動画には、感動をしてもらいました。では、なぜ、遺伝子を混ぜることが大切なのかを。しっかり考えてもらいました。ずいぶんと苦戦しましたが。そんな風に考えることが大事ですから。そのあと、リンゴのどこに「花」があったのか、観察。こんな風になっていたのかと分かってもらえたのでは。
さらに、リンゴの果実の部分を食するわけですが、種子の部分は捨ててしまいます。それでよいのか。本当はどうしてほしいのか。もし、リンゴがこの世の中を統括していたら。。。そんなことも考えて、命の大切さも実感してもらえたかと。最後は、全体で世界に向かって情報発信。
講義が終わったところで、森校長先生とお昼を頂きながら、これまでのふるさと出前授業であったり、不思議なご縁のお話も。今回のふるさと出前授業を統括頂いた理科の大谷先生は、渡辺の高校時代の同期。渡辺は理系で大谷先生は文系でしたので、直接存じ上げないのですが。。。また、pick upでお世話になった野間先生には、以前、乃万小学校でお世話になったと。いずれ、世の中の狭さというか、人のつながりのありがたさを実感できた時間でした。ありがとうございました。最後になりましたが、森校長先生、西坂教頭先生、野間先生、理科・大谷先生をはじめとする6年生の先生方をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
PS. この記事を書いているのが、10/26(木), 21:50. この時点で、日高小学校のHPに出前講義のことが記事に。ありがとうございました。
今治市立大西小学校「花の不思議な世界--りんごの花からリンゴができるまで??--」(2017年度ふるさと出前授業-10, 10/26)
午後からは、造船業で有名な今治市立大西小学校へ。渡辺が子供の頃は、越智郡大西町。平成の大合併で、今治市に。少し時間的に早く伺ったこともあり、理科の芥川先生、手塚教頭先生と植物・昔と現在の子供たちの違いなどについての色々なことを議論できたのは、貴重でした。ありがとうございました。芥川先生には、以前、今治自然科学教室でお目にかかったことがあると。渡辺は名前などを覚えるのが苦手なので、申し訳ありません。また、何かの機会にお声かけ頂ければ、幸いです。
講義では、芥川先生から渡辺の簡単な紹介を。そのあと、渡辺から簡単な自己紹介と小学校の頃の渡辺について。そんなことを話したのも手塚教頭先生との話から。子供のうちに、色々なことにチャレンジすることは大事だと。それから、高校時代に、なぜ遺伝学、育種学を目指したのか。その中で、日本型、インド型のイネについても。インド型のイネの方がパサパサしているというのを知っているのは、対したものだなと。また、普段のご飯粒を「のり」の代替として、使うことができると。しっかり使っている方がいたのは、さすがでした。
植物の花のクイズは、少し苦戦だったでしょうか。それでもしっかり考えて、なぜ、そうなるのかを導き出すことの大事さを学んでもらえたのでは。これからの理科の時間にも大切にして下さい。また、リンゴの花と似ているということで、たくさんのバラ科果樹の花をイメージできたことはよく観察できているなと。で、受粉時の訪花昆虫の意義などを考えてもらう時、いつもように代表の方にモデルになってもらい。花の蜜を集めているときに何が起きるのか。是非、来春、観察してみて下さい。
リンゴ果実の生長の時、小さな時は、サクランボに類似している形態。よくイメージできたなと。また、摘果をする理由、摘果しないアメリカのリンゴが小さいことも同じく、代表の方の協力で分かったと思います。今年の講義のはやりは、リンゴが赤いものが栽培されにくい状態になっていると。それは、消費者の問題があると。。。確かに、真っ赤なのがよいかも知れないですが、なくなるよりは。。。そのことの大事さも分かったと思います。
最後は、自家不和合性と果実のどこに花があったのか。なぜ、他の遺伝子と混ぜることが大事なのか。それについて、的確にピシッと答えてくれた方。とてもniceというよりもexcellentでした。植物だけでなくて、生き物にとっての遺伝的多様性の重要性もあわせて分かってもらえたのでは。果実の横断面の観察から、蕚片のあとがあることも分かってくれたのでは。もちろん、リンゴの果実を食べること、大事な子孫である種子を捨ててしまっているのは。。。子孫である種子を大事にして下さいね。
今回は、最後に質問、今日の講義の感想を答えてもらうということで、少しだけ時間をとったのですが、たくさんの質問、感想を。とても立派でした。是非、夢を持って、日々、努力をして下さい。きっと夢をかなえることができますので。
最後になりましたが、手塚教頭先生、理科の芥川先生、6年生の先生方をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。所用で山本校長先生にお目にかかれなかったのは残念でしたが、また、来年も伺うことができればと思いますので。よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
PS. 校長室で歴代の校長先生の写真を拝見していたところ、渡辺が中学校の時に技術家庭でお世話になった先生とおぼしき先生の写真が。色々なことを教えて頂いたことを思い出したのでした。不思議なご縁であり、時間でした。
PS.のPS. 最後の集合写真を忘れていましたが、気がついてくれた児童の方が。最後まで片付けをしてくれた方々が、代表で。世界に向かって情報発信。
PS.のPS.のPS. 大西小学校のことではないのですが、ずいぶん前の行になるので、ここに。木曜日の愛媛新聞に前日の魚島小学校中学校での出前授業のことが。愛媛新聞の電子版というか、HPのtop pageにも掲載頂きました。慌ただしくして見る時間がなかったら、魚島小学校中学校の田井校長先生からmailでお知らせ頂いたり、今年度のお世話役をやって頂いている吉海小学校の村上校長先生からも新聞記事を見ながら、吉海小学校の児童の皆さんと喜んで頂いたと。ありがたいことです。これからもがんばる力を頂きました。残りの愛媛での出前講義をがんばりたいなと。。。