こんにちは。宮城県仙台二華高等学校の関 百咲です。
返ってきた第1回レポート。書けなさ過ぎていて見るのも嫌でしたが、なんと先生はこんなのにもコメントをつけてくださり、本当に感謝するとともに申し訳ない気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。
ということで、今ここで付け加えさせてもらいたいと思います。
まず、私が考えていた遺伝子組換え植物のアイデアは「なるべく虫の寄ってこない家庭菜園用トマト」です。虫の寄ってくる原因については色々あると思いますが、特に花の蜜に寄ってくる虫への対処法について考えました。
ここで私は蜜のにおいを抑える遺伝子を入れようと思いましたが、すべてなくしてしまうと受粉ができなくなってしまうので、最小限だけ虫がやってくるようにバランスをとれないか考えました。しかし具体的な遺伝子の機能やバランスのとり方などが思いつかず、不完全なまま提出せざるを得ませんでした。
さらに後から調べると、花のにおいと蜜は関係がないそうで、それぞれ別の特性を用いて虫をおびき寄せているらしいです。他にも花は紫外線を通して見ると特有の模様が出るなど他にも多々例があり、自分の考えの浅さを思い知るとともに、虫媒花の執念深さ(というか進化の賜物でありますが)を感じられました。
伊藤先生にはやはり、これらのアイデア考えるようにアドバイスをいただきましたが、さらにその一例まで教えて頂きました。においの元の物質について、「合成を抑制する」「ほかの物質に変える」「放出を抑制する」という、3つの手段を示していただいたので、それらの長短を検討するところから入りたいと思います。
においの元となる物質の合成を抑制する
これが一番オーソドックスなのではないかと思います。合成する遺伝子を弱くする、もしくははたらきを弱める遺伝子を入れることによって実現できそうです。メリットは、シンプルであることでしょう。特に前者は元をいじることで、他の遺伝子を要せず、遺伝子間の相互作用を鑑みずに研究することができ、効果も出やすいです。デメリットは、なんといっても元々あった遺伝子をいじってしまうので、他に植物に影響を及ぼす確率が高いのではないかと思います。また虫が最低限くるバランスを考えるときには、その元々の遺伝子にたくさんの情報を加えなければならないので、その可能性が大いにあると思われます。後者については次項で同時に検討します。はたらきを弱める遺伝子を入れる
においの物質を他の物質に変える
これらの場合は元の遺伝子自体を改変するというより、遺伝子を追加することに焦点を当てることになります。よって元来の植物の遺伝子にはほぼ手つかずでよいという長所があります。同時に、付加する遺伝子ならば細かい制御を施すのが比較的容易なのではないかと思います。すると虫のくるバランスをとるにももってこいなのではないでしょうか。しかし遺伝子を追加するならば、それがはたらく対象の遺伝子だけでなく、他の関係ないような遺伝子への影響も考えなければなりません。放出を抑制する
2と同じようなことが言えますが、この二つの大きな違いは、においの物質のその後です。他の物質と言っても何に変えられるか? 放出を抑制するならば、外に出されない分はどこへ行くのか? 前者ならば無害な物質と言いたいところですが恐らく種類は限られますし、後者は植物内に溜まったままで大丈夫なのか、というところがあります。
この中で私は、においの物質を発生させる遺伝子を弱める遺伝子を入れるのが一番効率・効果ともに良いのではないかと思いました。決め手は元からの遺伝子を改変するのではなく新しく入れるという点、物質自体を抑えることで発生後の処理というものを考える手間が省ける点です。問題は、先に述べた通り、他の遺伝子への影響を減らさねばならないとことです。
また、虫のくるバランスをどうやってとるか、という課題が未解決です。花粉の残っている量を検知するセンサーのような機能があればいいのですが......。と、思い浮かんだのはハエトリグサとホウセンカ。ハエトリグサは口のような葉で虫を感知し、挟み込んで捕まえます。調べてみると、葉の内側に感覚毛という毛が生えており、それの反応が電気信号になって伝わり、体内の水分が葉の内側から外側に移動して葉が閉じるらしいです。また、ホウセンカの種を飛ばす仕組みはというと、果皮の内外で圧力の差が生じ、それによって果皮が丸まるように弾けるそうです。どちらも遺伝子一つで付け加えられるような機能ではありません。センサーはつけられてもそれと関連するプログラムがなければ機械は動きませんよね。
もっと検討したいところでしたが、時間がないのともっと書籍等で調べる必要が出てきたので、今回はこのへんで失礼します。キリが悪くてすみません。思いのほか長くなってしまったので、ニュートリノのことは後日か特別講義のブログの中でちょこちょこ話を出すことにしたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
投稿者:宮城県仙台二華高等学校