皆さん、こんにちは。宮城県仙台第一高等学校1年の栃木陽太です。
土曜日に、今年度七回目の飛翔型「科学者の卵養成講座」が行われました。午前中は英語交流サロンで、今回はインド出身の留学生の方とお話ししました。日本に来てから数年たっているそうで、日本語もかなり上達したそうです。授業の内容を理解するために必死で勉強するしかないので、上達のスピードも圧倒的に早いのです。もちろん日本人が英語を学びに留学することで、日本で学ぶよりも早く英語を身につけることができます。自分の努力は必要不可欠ですが、自分を追い込める環境に身を置くことができるというのも留学の魅力の一つであると再確認しました。今回は、スイスに留学していたトビタテ生の方ともお話しすることができました。スイスは治安がよく、留学先の大学であるチューリッヒ工科大学もとても優れた大学であることから選んだそうです。留学する国を決めるとき、あらかじめ自分の留学の目的や好みにあった国がどこか調べておくことが大事で、国ごとの特徴をしっかり把握しておくべきだと話していました。また、海外旅行などで日本以外の空気や雰囲気を感じてみるというのも留学というもののハードルを下げられるのでいいということを知りました。今回の英語交流サロンを通して、留学という形ではなくても一度日本から離れて刺激を受けてみたいなあと考えました。
午後は中山先生による「エンザイム ハンター~暮らしの役に立つ酵素を見つけ出し、利用する~」の講義と、科学者の卵OB・OG、東北大学の学生・院生との交流会がありました。
まず講義ですが、話の中で出てきた二次代謝産物というものが、普段の私たちの生活で用いられているものばかりで驚きました。カフェイン、カプサイシン、ジンギベレン、β‐カロテンなどの食べ物系や、モルヒネやカンプトテシンなど医療に役立つものなど、人間の生活と密接な関係があることを知りました。普段の生活で植物の二次代謝について考えることはほとんどありませんが、それを生み出す生合成回路の解明は、人間の生活の向上に繋がるものであると、その重要性を感じました。また、黄色のキンギョソウの花色を発現させる酵素と野菜や果物の褐変を引き起こす酵素が仲間であるということは意外でした。ここでいう褐変とは酵素的褐変なのですが、紅茶やウーロン茶の色もこの酵素的褐変によるもののようです。一見全く違うもののように見えますが、酵素の構造を調べることで新たな事実が分かっていくというのも、こういった分野の面白い点だと思います。
科学者の卵OB・OG、東北大学の学生・院生との交流会では、大学や大学院に進んでからの様子、就職先など、以前から聞きたかったことを知ることができました。また、他の方が質問したことから新たに学ぶことも多かったように感じます。分かっていたような気になっていた大学生活の様子についてのイメージをつかめるようになったことや、大学ごとのシステムも若干の違いがあること、研究室を選ぶときに大事なことなど、収穫は非常に多かったです。今回学んだ事も頭に入れつつ今後も積極的に情報収集をして、受験やその後の生活で失敗しないようにしたいです。
さて次回はTOEIC テストと「科学記事を読みこなす:地球の未来を考える討論会」です。どちらもしっかり準備をして臨みたいと思います。
投稿者:宮城県仙台第一高等学校