こんにちは。
岩手県立一関第一高等学校2年の八幡佑奈(やはたゆな)です。
非常に遅くなりましたが、第9回の反省をしまようと思います。
最近は暖かい日が多くなり、確実に春が近づいてくるのを感じますね!しかし、同時に科学者の卵養成講座の終わりが近づいていることを意味します。
そして、今回がついに、最後の講義&英語サロンということで、来る前からとても悲しく思っていた...はずなのですが、こんな私の気持ちとは裏腹に、今回の活動も非常に有意義なものだったので、悲しさが吹き飛んでしまいました。では、早速、反省を記したいと思います。
第9回の活動は次の3つでした。
*英語サロン
*岩渕好治先生による「薬を創る化学技術」
*佐貫智行先生による「次世代素粒子研究施設:国際リニアコライダー(ILC)計画」
*英語サロン
今回も非常に充実した時間を過ごしました。交流していただいた留学生はカメルーン出身の方で、最初の英語サロンでお会いしたことがあり、覚えてくださっていて嬉しかったです。
留学生の「売り込み」の内容は、郷土料理でした。「タロ」と「イエローソース」という料理名を紹介していただき、地理と英語を同時に学習できるという、なんとも贅沢な時を過ごしました。
中でも印象に残っていることは、その2つの料理で使われる「red oil, yellow sores」という、字の通り、全然違う色の調味料がどちらもパーム油から作られているということです。アフリカがパーム油やタロイモなどの生産量が多いことを考えると、やはり郷土料理がその地域の気候や生産を明確に表していることを実感しました。
文化、食、気候など、世界の国々の違いを知ることは非常に楽しく、同時に他の知識と関連づけることで、さらに多くのことを学ぶことができました。今までの英語サロンは、英語でのコミュニケーション能力の向上のみならず、多文化理解にもつながりました。
素晴らしい機会を提供してくださった、今まで交流していただいた全ての留学生と科学者の卵養成講座の方に感謝申し上げます。
* 岩渕好治先生による「薬を創る化学技術」
薬の歴史を中心とした講義でした。最初に紹介されたのは「The Gods of Medicine」。古来から、人々はそれぞれの土地で神の存在を考え、その力を崇めてきたそうです。しかし、私は、「病は気から」という言葉があるように、神々しい力が治療をしていたわけではなく、その存在自体が「薬」となっていたのではないかと考えました。
紀元前3000年から薬が登場しましたが、今の私たちが考える薬からはほど遠いものでした。病気の原因が悪霊だと考えられていたため、「汚物薬」といって、動物の糞、腐肉、ブタの耳垢etc ...という、悪霊払いをするためのものが薬でした。
紀元前400年には、ヒポクラテスが植物由来の薬を発見し、今でも使用されているそうです。
このような歴史の流れがあったおかげで、薬が今、私たちの身の回りに存在するのだということを実感しました。また、創薬研究の成功確率が非常に低く、必要経費が非常に高いことに驚きました。その薬がいかに有効であっても、人体に有害なようでは本末転倒なのです。先生の講義を聞いて、創薬はとても気を使う仕事なのだと感じました。
*佐貫智行先生による「次世代素粒子研究施設:国際リニアコライダー(ILC)計画」
岩手県民なら誰でも知っている、しかし詳しくは知らない国際リニアコライダーについて、知らなかった部分を学ぶことができて嬉しいと感じました。特に、ずっと疑問だったことを講義後に先生に質問できたことがよかったです。
1つめは「電子と陽電子を衝突させると莫大なエネルギーが発生するならば、そのエネルギーを他のものに利用できないのか。」という内容です。先生のお答えは、利用できるかもしれないとのことでした。ILCで衝突を起こした際のエネルギーを他のものに利用する研究も同時に進められているそうです。特に、熱が発生するので、それをそのまま暖房の熱に利用したりすることが可能になるかもしれないという事でした。
2つめは「クォークに色はあるのか。」という質問です。先生のお答えは、色はなく、同じ名前のクォークであっても違う性質を示すので、光の三原色を使って区別しているということでした。
疑問が解決できたことで、ILCに興味を持つことができました。今までは、学校や地域でILCについての話題があってもあまり関心を示していませんでしたが、以前よりも詳しく知ることができたので、積極的に関わっていこうと思いました。
今回、初回に自分が書いたレポートの返却がありました。自分の書いたことを見返して、初心を思い出しました。
次回は最後の科学者の卵養成講座です。十分な準備をして臨みます!
投稿者:岩手県立一関第一高等学校