東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

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平成29年度 活動ブログ

平成29年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2018.03.30

平成29年度 飛翔型「科学者の卵養成講座」カリフォルニア研修③(3/20〜3/21) by Non Sato

こんにちは。岩手県立一関第一高等学校2年の佐藤暢です。3/17〜3/26のカリフォルニア研修の様子をレポートから抜粋・改変してお伝えします。

4日目 3/20(火)
今日の活動内容と感想

今日は市長表敬訪問の後、Art Museumを見学しました。

実際にお会いしてみると市長さんは大変気さくな方だと感じ、人の上に立つ人間としてあるべき姿を改めて認識しました。市長室のベランダから市内を一望したときに薄桃色の花弁を呈した植物が見えました。恐らく気温的に考えても梅の木ではないはずなので、きっと桜の木だと思います。アメリカには日本から贈られた桜が植樹されている話は以前聞いたことがありますが、実際に咲いているのを初めて見ました。カリフォルニアのような乾燥したステップ気候であっても咲く様子を見て、桜の生育に適した環境と枝垂れ桜について調べてみました。

①日照時間が長い
サクラは陽樹で日照を好むので常緑樹や建物の陰になるような場所ではよく生長しません。特に樹冠部に日が当たらないと花つきが良くありません。
②水はけがよい
サクラは生育上、肥沃で適度に湿った排⽔の良い壌土や砂質壌土が最も良く、砂礫地や低湿地を嫌います。
③人や車の往来が少ない
サクラは浅根性であるため、根を踏み固められたり、車の往来などにより土壌が固結すると呼吸作用が衰え、生育不良や根腐れなどの原因になります。
④剪定をしない
剪定部分からの萌芽力が弱いので、なるべく切らず自然樹形にします。しかし、病害枝やからみ枝など不必要な枝は細枝のうち早めに切り取る必要があります。
⑤海からある程度離れている
オオシマザクラのように比較的強い種類もありますが、多くのサクラは比較的潮害に弱いです。
⑥連作でない
サクラには「いや地」現象があり連作を嫌うので、前に桜を植えてあった場所では生長しにくいです。

桜の樹形には上に向かって伸びるもの、横に広がるもの、下に向かって枝が垂れるものがあります。種類や育つ環境によって樹形は様々ですが、枝垂れる桜には枝の年輪に特徴があります。
木の幹の年輪は、ほぼ同心円状に並んでいます。しかし、桜をはじめとする被子植物の枝は、発達している上半分が広く、下半分が狭い年輪になっています。枝の上半分が発達すると、重力に負けず、引っ張り上げられる形になるので、枝垂れることなく生長します。
一方、枝垂れ桜はというと、上下の年輪の幅に差がないため、枝を引っ張り上げることができません。ちなみに、ジベレリンという植物ホルモンの一種を施すと、枝垂れることなく生長するようです。

Art Museumでは、第二次世界大戦での日系人の遺品類を用いたアートや古代のメキシカンアートを見学しました。個人的に美術館や博物館が好きなのでArt Museumでの活動は楽しかったのですが、科学者の卵でアート活動をするとは思いませんでした。なぜアート活動が盛り込まれたのか見学やデッサンを通して分かったような気がします。デッサンをするときには対象物をよく観察します。これは科学者として対象物を科学に置き換えても同じことが言えると思います。また、想像的な活動を通して柔軟な発想を養ったり、創造的な活動を通して発想を形にする力を養ったりすることが目的だったのではないかと考えます。
Art Museumでの活動を通して科学者に求められる力を養うことが出来たと思います。

明日は待ちに待ったSTEM Worksです。皆さん、明日以降も体調に配慮しつつ元気に頑張りましょう。

5日目 3/21(水)
今日の活動内容と感想

Engineering Challenges、STEM Worksの後、Red Cross Clubの授業に参加し、Senior Receptionがありました。

Engineering Challengesでは、ポップスティックと呼ばれるアイスクリームバーの棒の部分に似た形態の木材を使って、机と机の間を渡す橋を作成しました。見本の写真からは構造が分かりにくく初めは戸惑いましたが、同じグループのSTEMの生徒が紙に見取り図を描き、部分的な構造についてもメモしていたのを見て、非常に関心しました。頭の中であれこれと考えてどこから手を付ければいいのか分からない状態を打開するために把握出来ていることを整理して書き出してみるということは、状況を理解するだけでなく思考を整理する上でも重要であると学びました。
また、座っている場所の反対側の作業をする際に手元が見えにくく効率が悪いということに途中で気付き、向かい側に座っている人に、自分が着席している側のパーツを製作することを提案出来たことが私にとって大きな進歩であったと思います。この度の研修を通して、自分のことだけでなく全体を見渡すことが出来るようになったと実感することが出来ました。

STEM Worksでは、私はお習字の担当でした。今日は30分しか時間が無かったために、生徒の名前の漢字の意味まで教える時間が少なく全員に手が回らなかったのが心残りです。明日はもっと時間があるので、漢字の意味まで教えたいと思います。
生徒の名前を尋ねているときに、似た名前があると感じたので、時間短縮のためにもポピュラーな名前にあてる漢字をある程度事前に考えておけば良かったと思います。この反省を明日に活かすために、現在漢字の案を考え中です。また、日本語に無い音の名前に対しては意味や直感で漢字をあてることも必要だと感じました。
参加してくれた生徒の中には、中国出身で名前が既に漢字であるという方もいました。1つの教室の中には様々なバッググラウンドを持つ生徒がいるのだと実感すると同時に、アメリカが人種のサラダボウルと呼ばれる所以を納得しました。
同じ班の皆さんと初めてとは思えないほどスムーズに担当テーブルなどの連携をすることが出来ました。また、先生方やメンターさんのヘルプもあり、人数不足も解消されました。皆さん今日はありがとうございました。明日も頑張りましょう。

Red Cross Clubの授業では、各教室に設置してある募金箱に集まった金額を集計しました。先生に「集めたお金はどんなことに使われるのか」と尋ねたところ「世界中の子供たちや病人やホームレスの支援をしている」と返答して下さいました。実際に、東日本大震災のときに寄付金が復興に使われたそうです。アメリカ赤十字社の方々もいらしていて、285人の子供たちを助けるために517ドルが必要だと試算して下さいました。今週私たちが集めたのは383.71ドルだったので、来週の授業のときには目標に到達していることを願います。
授業そのものは科学との直接的な関わりはありませんでしたが、現状を打開し、社会を変えるためには科学の力が必要です。例えばワクチン開発、薬の開発、栄養剤の開発などが挙げられます。
科学者としてすべき社会貢献の一端を垣間見ることが出来、新たな科学者の視点を得ることが出来たと思います。

Senior Receptionでは、流しそうめん形式でビー玉を転がすゲームをしました。途中から雨が降りましたが、通り雨だったようで直ぐに止みました。カリフォルニアでは通り雨が多いのかと疑問に思い調べたところ、雨季でも2〜3時間のスコールのような通り雨の場合が多いとのことでした。今は雨季ですから、明日も恐らく急に雨が降るでしょう。

出発前から楽しみにしていたハラダハウス見学とシカモアパーク見学がどちらも中止になり非常に残念ですが、明日の活動も頑張ります。

投稿者:岩手県立一関第一高等学校

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