8日目 3/24(土)
今日の活動内容と感想、海外研修の成果ベスト3・反省点ワースト3、全体を振り返って
初めに今日の活動内容と感想を述べたいと思います。
California Science Centerでの見学で最も印象的だったのはEndeavorです。地球に帰還して表面が傷付いた機体を見て、Endeavorはまさに科学者たちの「努力」の結晶なのだと感じました。宇宙への挑戦は未知の世界を知るということです。そして、未知の世界を知るということは科学の根本的な要素であると私は考えます。< br>Endeavorを実際に目にしたことで、科学者としての好奇心や探究心が改めて呼び覚まされたように感じます。将来もし研究に行き詰まったとき、Endeavorを見たときに感じたことを思い起こし、心の支えにしたいと思います。
Natural History Museumでは、主に化石と鉱石、鳥類の剥製の見学をしました。
鳥類の剥製の見学をしているときに建物前の石段でハトが首を振って歩いていたことを思い出し、その理由が気になったので調べてみました。
ハトの歩行ビデオを解析したところ、首振りの一回は歩行の一歩とシンクロしていて、歩行で生じる重心の不安定性を補っている、という結果があります。また、ハトは片足立ちのときに頭を停止させ、両足をついて一方で地面を蹴るときに首を伸ばしていることも分かりました。首振りは歩行を安定させるだけでなく運動効率を上げることにも一役買っているそうです。
博物館内では様々な種類の鳥が展示されていたので、ハトのように首を振る鳥とスズメのように首を振らない鳥がいるのはなぜか、その違いは何から生じるのか調べてみると、歩いて餌を探すかどうかの違いだそうです。言われてみると確かに、スズメなどの鳥類は飛距離を両目の視差に対応させて立体視しながら飛んで餌を探すので、視線を下に落として地面の上の餌を探す必要がないのだと考えます。
23日の山中先生の講義で、昆虫は生態に応じて様々に進化したために多くの種類が存在するというお話があったことを思い出しました。生物がその生態に応じて進化したことを実感すると同時に、山中先生の講義を思い出し、山中先生のお話を再度深く考え直すことが出来ました。
次に海外研修の成果ベスト3を述べたいと思います。
1つ目は、未知の世界を知ることが出来たということです。ここではただ単純に知識量が増えたことだけでなく、自分の科学者としての「枠組み」が大きくなったことをも指します。
2つ目は、苦手なものにも挑戦しようとすることの重要性を学んだことです。爬虫類や昆虫はあまり得意ではありませんでしたが、実際に触ってみると触ってみなければ分からないことを知ることが出来ました。科学においても同様に、実際にやってみなければ分からないこともあると山中先生も仰っていました。
3つ目は、科学者の卵として様々な新たな視点から物事を考え、視野を広げることが出来た点です。日米の様々な人と交流し、新たな視点や多角的な考え方を得て柔軟な発想をすることが出来るようになったと感じます。
その次に海外研修の反省点ワースト3を述べたいと思います。
1つ目は、BOURNSでの研修で社長の質問に答えなかったことです。自分の意見を持っていても、その場で発言しなければ相手には伝わりません。頭の中であれこれ考えるよりも、まずジェスチャーなどを介してでも伝えることが大事だと学びました。
2つ目は、研修序盤で、その場で疑問を見つける力が欠けていたことです。ホストファミリーの家に帰ってレポートを書きながら疑問に思ったことが幾つかありました。それらは全て見学中にもっと深く考えていれば見つけられたことです。その場で質問する力の大切さを学びました。
3つ目は、準備不足だったことです。訪れる場所の下調べや事前学習をもっと徹底しておけば、研修が更に有意義なものになったと思います。
最後に全体を振り返って述べたいと思います。
この10日間、様々な経験をし、沢山の人の意見を知ることが出来ました。また、私が研修前に立てた目標は全て達成することが出来ました。これらは全て、将来私が科学者になった際の糧となることを確信しています。研修で学んだことを生かし、これからもEndeavor──努力します。高校生の時期にこのような素晴らしい機会を頂きましたこと、心より感謝しております。ご引率下さりご指導頂きました渡辺先生、伊藤先生、下山先生、福本先生をはじめとする研究室の先生方、事務局の皆様、現地でお世話になりました佐藤先生、川村さん、ジミーさん、STEMの皆様、共に体験を共有した9人の仲間、そして科学者の卵養成講座に関わる全ての方々に感謝申し上げ、この度の研修の締めくくりと致します。そして、来年度以降も科学者の卵養成講座が継続しますことを心より祈っております。
投稿者:岩手県立一関第一高等学校