先週の出前講義でもそうでしたが、秋と冬との季節の変わり目。仙台でも朝方、部分的な虹が見えたのですが、途中の福島駅周辺でもきれいな虹が観察。電車で移動中の方がきれいに見えたのですが。。。さらには、米沢駅でも。着実に冬が近いのだなと。そんな週末に近い木曜日。記事を書いて、木曜日を感じていることがすでに、感性が落ちているのですが。。。瞬間的に動けなかったという点では、雪国ならではの樹木を守る雪囲いというのでしょうか。そんな準備も校内では。その写真をと思ったのですが、帰る頃には日が暮れて。。。まさにタイミングの重要性を理解した瞬間で。。。
11/14(木):山形県立米沢興譲館高等学校・SSH異分野融合サイエンス「バイオ産業科学と社会課題」
昨年度から出前講義を年4回お願いされていたものを今年度から2回に圧縮になった山形県立米沢興譲館高等学校での出前講義。講義の大枠が「異分野融合サイエンス」。バイオ産業というのを広く捉えれば、学校周辺の農業も。ということで、これまで通り、果実の仲間分けから。縦横に切ったり、それぞれが何かを考えたり。身の回りのもので十分サイエンスができるというのを実感して頂けたのでは。というか、秋の野菜・果物を是非、観察してみて下さい。 観察の大事さを伝えると言うことは、最後のところでも書いたように、柿崎校長先生との話でも議論になったこともあり、半分の時間を消費。残りで、3つの課題を。かなり駆け足でした。その最初が植物の生殖の話。被子植物のほとんどが両性花。また、小学校からの理科の時間で自殖性、他殖性と言うことを習った記憶もないので。。。そう考えると、自分の花粉が自分の雌しべにつくのだろうと。一方で、多様性を高めるためには、他殖をすることが重要。その2つの局面をつなげて、理解してもらうことが大事だろうと。そんな理解してほしいところに力点をおいたら、自家不和合性のところなど、駆け足になり。。。サクランボ、リンゴなどを食べて、また、思い出してください。
歴史の話は、いくつかの事例を元に、先達が行った成功、失敗からたくさんのことを学んでほしいと。もちろん、失敗例は大事にして、同じことをしないように。また、歴史の影になっている部分に光を当てると、意外なことが見えてきますので。そんなことも。また、キャリア教育のところは、渡辺が科学好きになった理由、テレビの影響、科学が発達することでもちろん、よいこともあれば、そうでないことも。現実を受け止めると言うことでは、大学進学で仙台まで来てよかったと言うこと。もちろん、結果論ですが。。。なので、よりよい師匠のもとで学んで、師匠を超えてほしいと。。。質問の時間も十分でなかったですが、博士まで頑張りたいという生徒さんも。。。未来に光を感じた瞬間でした。頑張ってください。で、最後は、代表の方から今日の感想を。感想の内容もしっかりしていて、とてもniceでした。置賜の自然を見て、なぜと思い、考えるという習慣をつけてほしいと。また、その不思議同士をつなげて考える癖をつけることの大切さも。。
最後になりましたが、柿崎校長先生、山口先生、今崎先生をはじめとする関係の皆様にお世話なりました。今後ともよりよい形で何かのコラボができれば、幸いです。ありがとうございました。
PS. 講義が始まる前に、柿崎校長先生と少しだけお話を。以前、山形県内のことで教えて頂いたこともあり。また、講義のことなどを少しばかり。ありがとうございました。もっとゆっくり話ができる時間を作らないといけないと改めて、実感。次こそはと。。
PS.のPS. 講義で学校に伺った時点で、渡辺に声をかけてくれた生徒さんが。科学者の卵養成講座の受講生だと。ありがたいことです。
PS.のPS.のPS. 担当頂いた先生方との話の中で、課題研究を夜中まで頑張っている生徒さんもいるとか。ふと、学生時代に遅い時間までやっていて、守衛さんに声をかけてもらったことを思い出したり。。。しっかりと方向を見すえて、頑張って下さい。 PS.のPS.のPS.のPS. 12/15(金)となる翌日ですが、市内の小学校で「タマネギ」を材料にした「出前講義」を見学。自分が行う出前講義は終わったあとに、こうした文章を書きながら、あれこれと考えるのですが、自分の出ない講義を拝見することで、こんなこと、あんなことが工夫できるのではないかと。ありがとうございました。また、講義の合間の話で新しいコラボの機会も頂きました。人のつながりのありがたさかなと。その詳細は、また、どこかで。
11/16(土)-17(日):兵庫県立豊岡高等学校・サイエンスリサーチ
今年で5年目となる兵庫県立豊岡高等学校のSSHサイエンスリサーチ。大学での先端的な取組を通じて、観察する、注意力を持ってみる、考えるなどを学ぶというもの。渡辺が高校生の頃、自宅から大学に通うというのは無理な時代。豊岡高校も同じような環境。そんな不自由さはあるかも知れないけど、自然観察をする、その自然の変化から学ぶと言うことはとても大事なこと。小学校から高校までの12年間をそうした環境で学んで、大学でその感性をさらに高めるというのは、よいことではないのかと。そんなイントロで始まった今年のサイエンスリサーチ。4名の生徒さんは例年、男子、女子が半分ずつなのですが、今年は男子が4名と引率の清水先生。 時間を効率よく使うと言うことで、最初にガラス室にある菜の花を使っての自家・他家受粉を。結果の解析は翌日の午前中に。そのあとは、東北大の歴史、先端的なことを片平キャンパスを歩いて見学。科学の研究で言えば、先行研究という言い方が一般的になってきましたが、いわゆる、研究の歴史。それを知ることで、意外なことを理解できたり。。。と言うことで、1.5hrくらいかかったでしょうか。ちょうど、日が暮れるくらいまで、自然観察も兼ねての見学。不思議なところで、繋がっていたり、思わないものがそうであったりなど。あったのではないでしょうか。もちろん、自然の中にあるものを活かしての課題研究もありだと思いますので。チャレンジしてみてください。
この1週間くらいは日が暮れるとすっかり寒くなって。1日目の最後は「バナナからDNAを」と言う実験。7月の清真学園高等学校でも、恒例となっているmanualの行間を理解しながらの実験。悩ましいところもあったと思いますが、今回のテーマの考えて行動をすると言うことに繋がったのではないでしょうか。もちろん、ここのサポートは、TAの古井さんと矢野君。今年は、果実だけでなくて、皮からもと言う2つにチャレンジ。その差の違いも理解してもらえたのではないでしょうか。実験のあとは、研究室内の見学を。高校では見ることができないような実験器具もあったのではないかと思います。質問する時間が取れなかったのは、続きの日曜日にと言うことで。
2日目は、花粉管の観察、渡辺研究室での研究の概説と質疑の時間を。大学、大学院で何が行われているのか。将来の進学を考える時期に、それぞれの生徒さんの進路のことを聞きながら、大学で何を学ぶのか、その先の社会人を見すえて、大学、学部、学科を選んでほしいと言うこと。また、あわせて、渡辺の研究室で何が行われているのか、という概略的なお話しを。後半は、前日に交配実験を行っためしべのアニリンブルー染色。染色時間の合間には、昨日の実験等の質問コーナーもTAの方が設定してくれて。例年は実験時間をより多く取ることに重きをおいた面があったのを、できるだけ、高校生との対話の時間を多く取り、そのことを、豊岡高校に戻って、他のグループに広めてほしいと。
最後になりましたが、今回の企画を頂きました、豊岡高等学校・足立先生、清水先生をはじめとする関係の先生方、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。また、こうした機会を頂戴できればと思います。また、今回のTAをしてくれたM1の古井さん、矢野君、ありがとうございました。
わたなべしるす
【アウトリーチ活動】山形県立米沢興譲館高等学校・SSH特別講義、兵庫県立豊岡高等学校・サイエンスリサーチ(11/14, 17追記)
2019年11月14日 (木)
防災訓練 in 生命科学研究科
2019年11月14日 (木)
真冬並みの寒さの日もあれば、ポカポカの秋晴れの日もあり、目まぐるしい気温変化に日々の服選びにも慎重になる今日この頃。
生命科学研究科の総合防災訓練がありました。
震度5の地震が起こったことを想定して安否確認登録訓練も同時に行われました。
大学から届いた安否確認メールに「無事ですよ!」と返信した後、各自に配布されているヘルメットを被って避難です。
外は寒いから服を着込んでから避難しようかとか、研究室は施錠しておいた方が良いから・・・鍵!鍵!鍵はどこかな?と探したり、、、なんだかんだ避難までに時間を要してしまいがちです(反省)
研究棟の入り口付近で研究室ごとに安否確認をした後、消防署の担当者さんによる講話を聞いて訓練終了です。
地震や災害はなかなか我が身に降り掛かってくるとは思えないのもですから、訓練は大事ですね。
暖かい研究室に戻ってホッと一息。
訓練は訓練だけで終わるのが一番だな〜なんて思いながら仕事再開です。
いとう
生命科学研究科芋煮がありました
2019年11月 8日 (金)
11月8日(金)、生命科学研究科の芋煮がありました。
今年秋のソフトボール大会は台風21号の影響で牛越橋下運動公園が使えなくなってしまい、中止になってしまいました。停止線の張られている牛越橋公園。その隣で芋煮の材料を配布する院生会の皆さん方。
そこで、今回は芋煮のみ河原で行いました。(遠くに手を振っている皆が見える。。。)
風が強くて火がつきづらいけど、がんばる面々。
芋煮を見守るM1を見守る妖精(M2おがわ)。
待っている間、ソーセージを焼いたり、焼き芋を掘り出して食べたりしました。うまい!
M2おがわがおにぎりを作ってくれました、芋煮に合う!
追い白菜投入。
暦の上ではもう冬の仙台ですが、つかの間暖かい芋煮で温まりました。準備くださった院生会の皆さん、担当のM1矢野くん、お疲れさまでした!
マスコ
【アウトリーチ活動】山形県立東桜学館高等学校・SSH特別講義, 青森県立五所川原高等学校理数科課題研究発表会・講評者(11/5, 7追記)
2019年11月 6日 (水)
このところの晴れ間が続いていることで、湿度が急降下とか。また、あちこちの高い山では初冠雪が。確実に冬に向かっている感じが。確かに夕方の日が暮れるのが早くなってきたし、朝晩は寒くなって。10月には台風で大きな被害があったり、最終日には世界遺産で火災が。どれも痛ましい。1日も早い復旧・復興を願いたい。何ができるのか、考えないと。考えると意味では、身近である大学入試についての問題が。共通一次世代で、今のセンター試験よりもハードだったというのがある。その方向性だけは見間違いをしないようにと思うばかりである。
11/5(火):山形県立東桜学館高等学校・SSH特別講義「SSH課題研究を始めるに当たって」
今年度から運営指導委員を賜っている山形県立東桜学館高等学校。課題研究についての講義は2年生のはじめにというパターンを今年度から1年生の11月にシフト。前倒しで、基本的なことを。ちょうど、この時期、文理選択が終わったあとだったとか。質疑のところで、そんなことが分かったのですが。
課題研究をなぜやるのか。同じSSHを実施している観音寺一、福島などで行った講義をベースに。こちらの準備が至らないところがあったのですが。。。自然豊かな山形・東根。その自然の不思議を感じること。また、なぜと思う心を醸成することがどれだけ大事なことなのか。そんなイントロから、課題研究のある意味、方法論というか、ルールというか、そんなことは実験を始めてから覚えることからも知れないですが、お作法くらいは知っておいた方がよいかと。是非、繰り返して実験をしてみて下さい。 この時期に文理選択と言うことが分かっていれば、もう少し講義を工夫したのですが、課題研究とキャリ形成の接点。文理選択であれこれと悩んだ末に、どちらかに決めたはず。高校1年生と言うことで、キャリア形成と言われても、ピンとこないのかも知れないですが、キャリアと言うから難しいので、これからの人生全体と考えればよいのでは。成功もあれば、失敗も。課題研究もうまくいくこともあれば、失敗も。もちろん、子供時代からいろいろな経験で失敗をしているはずですが、昔に比べると失敗経験が少ないのでは。是非、この課題研究を通じて、自分のキャリアを高めてほしいと。将来のキャリア形成に向けて。講義の最後にはずいぶん多くの質問が。悩むと言うことは考えていると言うこと。頑張って下さい。
講義が終わったあと、2年生の課題研究の中から、3つの発表を拝見。そのあと、質疑応答というか、こちらが気になったことを質問。渡辺の専門外もありましたが、何かの参考になったのでは。。。是非、いろいろなところで発表して、刺激をもらって下さい。今回は出張で官校長先生、小野先生にはお目にかかることができませんでしたが、兼子先生をはじめ、企画頂きました関係の先生方にこの場を借りて、お礼申し上げます。ありがとうございました。次回は、年明けの東北地区の発表会でしょうか。楽しみにしております。
11/7(木):青森県立五所川原高等学校理数科課題研究発表会・講評・助言者
今年で4年目になるでしょうか。青森県立五所川原高等学校・理数科課題研究発表会の講評・助言者。五所川原高校への移動中に冬が近いと思えるような「雨」が。もちろん気温も仙台より低め。写真を忘れましたが、校内の木々も紅葉していて。秋の終わりから冬の近さを感じたのでした。 SSH実施校などとは違い、ここでは理数科だけの課題研究。deepな研究をやっていることもあり、質問、助言をするには楽しい時間でした。で、研究内容は、昨年度の研究を継承・発展させたグループ、新しいテーマにチャレンジしたグループ、領域融合的な研究にチャレンジしたグループなど、なるほどと思う8題の発表でした。細かなことは企業秘密と言うことで。プレゼンをする上で、大事なこととして、その内容を知らない人が聞いても分かるように説明をすることかなと。図の説明は下に、表の説明は上に、これは約束ですので。発表会の最後のところで、発表会全体への助言と言うことで、8つの発表の色々な面を取り上げながらのコメント。これからの残りの課題研究を行う上での参考になれば、幸いです。
講義が始まるまでの時間、中村校長先生、玉井教頭先生との昨今の教育事情についての議論、ありがとうございました。高大連携とか、高大接続というのが言われていますが、相互にdeepな議論をする時間を持てることは、これからの大学のあり方を考える上で、大事なことですから。そんな話の中で、授業(lesson)と講義(lecture)が日本語ベースでなくて、英語でも違う。つまり、明治の頃に英語が入ってきたとき、それに異なる意味をつけた先達に思いを馳せないといけないのだと。そんなことを実感できた時間でもありました。ありがとうございました。最後になりましたが、今回の企画を頂きました、五所川原高校・中村校長先生、玉井教頭先生、佐々木先生をはじめとする関係の先生方にお礼申し上げます。次回は、2月の1年生向けの講義でお世話になります。よろしくお願いします。ありがとうございました。
わたなべしるす
若手の会@レクトーレ湯河原
2019年10月30日 (水)
お久しぶりです。M1矢野です
10/27-29の間 神奈川の湯河原で開催された若手の会に参加してきました。
こちらが、開催場の最寄りの湯河原駅。某匠が活躍するリフォーム番組に出てきそうな作りですね。(感受性豊かで博識な人なら、木の温かみがある建築と明朝体で書かれた駅名がマッチしていて素晴らしい。さすがは新国立競技場も手掛けた隈研吾さんのデザイン!!ぐらいの感想を持つそうです。)
ちなみに少し見切れていますが手前に手湯もあります。
そしてこちらが、今回宿泊する宿。あれ?何かがおかしい、、、浴衣が二着。
と思っているとガチャリとドアが開いてはじめましての人が登場。相部屋でした。
なかなか珍しい経験になりました。
二日目はひたすら口頭発表を聴くだけと思っていたら昼食にBBQ!
ほとんど同席した方々が焼いてくれました。(一応矢野も肉を焼いています)
外で食べるお肉は格別!
BBQ奉行のうちの一人、京大・K君と話していると、なんと彼は去年まで大教(鈴木研)にいたそうです。
ちょうどなべ研には僕たちと入れ替わる形で大教の方々が来ているとのこと。意外なご縁もあるものですね。
彼とはその後、卓球をしたりするぐらい仲良くなりました笑
(※わかりにくいですがちゃんと右手にラケットを握ってます)
そして本題の口頭発表(特別講演)
中でも印象的だったのが、イネの体内時計に関する遺伝子群に対するインフォマ解析のお話(東大・井澤先生)とタンパク質の構造予測について。
イネは野外環境においても30分程度の日長差を反映することがわかっており、<時間と日長を正確に反映する遺伝子の発現量>2つに対して確率密度を求めることで、そのサンプルが何時に採取されたかを求めれるそう。またこれの応用で開花日や収量の予測も行えるとか。バイオインフォマ等の技術は持て囃されるんだろうと、しみじみ感じました。(お金の匂いがプンプンしますし笑)
タンパク質の構造予測では①部分的に似ている構造を持つ既知のタンパク質を指標とする予測、②ab initioモデリング、③ ①②の複合があり、①は構造の方が機能よりも保存されやすく、30%以上の配列同一性があれば意味のある予測ができるそうで、指標となる既知タンパク質さえあれば(Swiss-Modelなどのツールを利用して)素人でも使えると。矢野の扱っているタンパク質についても利用できるのか、検討してみたいです。
その後のポスター発表では、GA合成酵素の阻害剤をその構造をもとにして探索している方がいて、学部時代を思い出しつつディスカッションしました。
先生方が発表者に質問されているのを見て、「ポスター発表とはこんなふうに質問するのか」と思ったり、聞き手とコミュニケーションを取りながら、さらには疑問を投げかけながら発表される方がいて勉強になるな(この方はポスター賞を取ってました)と思ったりしました(聞き手とのコミュニケーションというのはポスター形式だからこその利点ですね)
その他にも色々なエピソード(だいぶ割愛してます)、出来事、収穫のあった、とても濃い3日間でした。
写真は東京駅で食べた天津飯(3日間を振り返りながら食べてました)
最後に、、、
「準天然温泉って温泉じゃないでしょ!」
とか言っていたら入浴する機会をすっかり逃して3日が過ぎていました 笑
なにはともあれ、とてもいい経験になりました。機会があればぜひ来年も!
M1矢野