新しい年度が始まった。2017年度というのか、平成29年度というのか。入社式の類いがあちこちであったとか。そういえば、片平キャンパスの中でも、それらしき人々が、旧制二高の碑があるところで、説明を聞いていた。始祖がここで何をなし得たのか、そんな歴史を知ることはよいことのような。。。同じくらいの年代となれば、ほぼ30年前。ずいぶんと年を重ねたものである。もちろん、研究室にも4名の新しいM1が来てくれる。楽しみにしているというか、期待している。若い世代が己の限界まで挑戦して、新しい境地を開いてくれるであろうことは、次世代のことを考えても、重要な大学人としての任務であると考えている。昨今、AIが色々なところで活躍(??)し始め、将棋の電王戦第一局では、佐藤名人も撃破とか。。。研鑽を積めば、という世界ではなくなりつつあるのかも知れないが、人間にこそできると言うことがまだまだあるはずである。そんなことを考えて、年度初めのスタート、乾坤一擲。気合いを入れ直さないと。。。 仙台に帰任してからで言えば、2005年から数えて、13年目が始まる。あっという間である。そういえば、先週の3/31で、農学部があった雨宮キャンパスが閉鎖。。。。青葉山新キャンパスへ。何とも寂しい限りである。土曜日に立ち読みをしていて、興味深い新書を見つけた。戦前にできた総合大学。7つと思われている方もいるかもしれないが、戦前と言うことを鑑みれば、9つと言うことは理解できるのでは、どうだろうか。。。。その一環で、本学にも農学部があったが、北大ができるとき、分離され、一次的になくなった。そのあと、1940年くらいだったろうか。附属農学研究所ができた。それが、渡辺のポストの始祖である。場所は、片平市民センターの場所。1965年頃までそこにあったらしく、その後、今の場所に。戦後、雨宮キャンパスというか、北四番丁に農学部が。この時、附属農学研究所と農学部の関係は。。。今となっては、知る人は少なくて。。。というか、渡辺も知らない部類に。ただ、原初に何があり、柔軟に現実的な対応があったのか、そんな歴史を知ることも。。。ただ、そんなことをしている時間もなさそうである。日本の科学研究がこの10年で失速と。。。英国科学誌「Nature」の特集号に。大学、分野ごとの失速ぶりが。。。といっている場合ではなく、日々、研鑽し、乾坤一擲のこれからの10年にしないと。自分自身だけでなく、組織としても立ち行かなくなるはずである。組織論を含めて、急ぎ、検討をしないと。。。光芒一閃とはいかないにしても、そんなに時間はない。
大学と言えば、大学ランキングが先週、発表されていた。東北大は全国で2位。現状に満足せず、精進しないと。。。教育リソース、教育満足度、教育成果、国際性の観点から評価されているが、どれくらい貢献したのか、大学単位というバルクなので、個人が見えてこない。個人が見えるのがよいかどうかわからないが、いずれ、個人の集合体が組織なので。ただ、教育を小学校から大学まで串刺しにして、物事を見ないといけないような気がしている。小学校での教育成果が大学生としてくる訳なので。。。指導要領改訂案がそれなりの方向に修正されたのはよいことではないかと。ただ、もっと、きちんとやるべきこと。なかなか、こんな所に書きにくいことなのであるが。。。また、場所を変えてでも。。。ただ、全文を読んで正しく理解しないといけないような問題もあったりして。。。部分的に取り上げて正しそうに見えるのは、ちょっとミスリードのような。。。そんなことよりも、もっと単純に、「師匠を超えるのは弟子の務め」であって、そんな使命感を持って、という気がする。。。それをなし得て、始祖の思いを、次世代に継承できる、そんな気がした年度初めであった。
わたなべしるす
PS. 愛媛で改良された晩柑の皮に肌保湿効果があるとか。。。確かに、この品種が並んでいたのは、見たことがあるような。。。写真のものと違って、多分、レモン色に近い果実だったような。。。
期待、原初、師匠(4/3)
2017年4月 3日 (月)
ご挨拶
2017年3月27日 (月)
こんにちは。
M2の渡邉です。
このたび、晴れて卒業ということになりました。
同期の岡本君はドクターに進学ということで、今年度ラボから出て行くのは僕だけです。
僕がうちのラボに着てから早二年、いろんなことがありました。
最初はなじむのに時間がかか、、、
る事もなく、割と早い段階からなじめた気がします。
それは勿論、僕のポテンシャルがすごかったのではなくラボの方々がひじょーーに温かく迎え入れてくれたからです。
院生の最初はめちゃくちゃ授業があり、レポートに追われて最初の一ヶ月くらいはまともに植物にも触れられなかった気がします。
そしてGW明けくらいに?テーマも決まり、授業も落ち着いてきて、やっとこ研究が始まったのがそのくらいでした。
ここから翌年の2月まで、四苦八苦してました(笑)
難しいテーマだったこともあり、上手く結果が付いて来ず、何回かくじけそうになりながらも周りの励ましに助けられました。
そしてM2に入ってからは就職活動に東奔西走してました。
ほんとにつらかった、、
先が見えないんだもん、、
+ 研究の結果もなかなか付いてこない事もあって、5月くらいはかなり追い込まれていました。
あの頃はつらかったなーと笑い話にできる時が来ればいいなぁ。
で、なんとか内定も頂くことができ、また実験に打ち込む生活へ。
この頃からは実験の結果も上向きになりつつあり、本筋に絡めていろんなこともする余裕が出てきました。
結果、当初思っていたゴールよりも厚みのある結果を出すことができました。かと言って僕が一人で導き出したわけでは勿論なく、いろんな方々の力添えあってのことです。本当に感謝しております。
修論執筆では、僕の仕事が遅いために指導教員の方々に本当に迷惑ばかりかけてしまいました。
自分の力量をしっかりと見極めて、スタートする時期を早め早めにすることを学びました。
ただ、反省点も多い中で改めて感じることもありました。
力不足の僕をしっかりとサポートしてくれる方々に恵まれているなと。
僕自身のせいなのにしっかりと最後まで面倒を見てくれました。
感謝の念が尽きません。
今、全ての仕事が終わり改めて、仙台での僕の生活に関わってくれた全ての方に感謝の気持ちを伝えたいと感じています。
なべさんを始めとしたラボの方々、僕の実験を終始サポートしてくれた工学部の小室先生、近所のラボの方々。まだまだ書ききれませんが、書き出すと本当に多くの方に支えられてきたんだなと実感します。
来月からは新たな地での生活が始まりますが、ここで培ったスキルを存分に発揮して、これから出会う人に対して、うちのラボ、東北大学ってこういう人材が育つんだーと良い方向でめちゃくちゃ印象付けてやろうと思います(笑)。
最後になりますが、2年間、本当にお世話になりました。
またこちらに来る機会があったら、そのときはぜひ、相手してください!
ありがとうございました!!
Final M2 わたなべ
【アウトリーチ活動】2017年・飛翔型「科学者の卵養成講座」・米国リバーサイド研修-4(3/25)
2017年3月27日 (月)
リバーサイド研修も最終日。というか、ホストファミリーと朝のお別れをして。ロサンゼルス市内でのサイエンス研究。1つ目が宇宙工学とその歴史を。カリフォルニアサイエンスセンター。宇宙開発のメッカともいえるカリフォルニア州。最後のflightを終えたスペースシャトル「エンデバー」を中心に、アポロ計画など。今の高校生には、少し世代が古いかと思いましたが、物理好きには、やっぱり刺激的で、。また、せっかく、各flightのメンバーであったり、「コロンビア」、「チャレンジャー」、「アトランティス」のいずれを使ったかも。また、渡辺が教養部の2年の時、「チャレンジャー」が発射後に、爆発。あの当時、日系のオニヅカも搭乗しており、あまりにショックで。。。数名の受講生たちと、その後、日本人がオペレーションをするために、搭乗したことも。そんな日本人がずいぶん、搭乗し。。。宇宙環境適応生態研の高橋先生のところは、微小重力下での実験を。研究室でも見たことがあると、発展コースに参加した武田さんが。渡辺も何度か高橋研に伺い、向井千秋さんの写真など見たことがあったし、スペースシャトルの模型も。そうした展示に加えて、地球科学、生態系、植物など、様々なサイエンスを学ぶことができたのでは。。。 夕方にかけては、グリフィス天文台。フーコーの振り子というのでしょうか。何を証明したのか。物理が苦手なこともあって。また、地動説を唱えたガリレオの絵画も。サイエンスの根本。dataを元に、何を考え、何を主張するのか。どこまでそれが最も正しいと言い切れるか。。。色々な難しい問題はありますが。
ロサンゼルス国際空港では、メンターさんからの提案により、今回の研修でサイエンスとして何を学び、どう考えるようになったのか。また、それぞれの英語力には違いがあるので、今回の研修で個人として、どのように変化したのか。この研修全体を振り返る意味では、メンターさん、4人からのよい提案であり、organizeでした。ありがとうございました。
渡辺が受講生の方々とご一緒して、4日。名前を覚えるのが苦手なので、どこまでなじめたのか。ただ、こちらが見ていて、それぞれの面で成長したなと。。。これからもがんばって下さい。また、日々の活動ブログへのコメントでは、宮城教育大・渡辺先生がサポート頂きました。ありがとうございました。あとは、無事、各自が自宅に戻ること。さらには、たまごのHPにも記事を書いてくれるでしょうから。それも楽しみにしております。
わたなべしるす
PS. 無事、飛行機に搭乗し、休むことができる間にで、日中からいくつかのトラブルも。。。このHPがuploadされる頃には、それぞれの受講生から、卵事務局に到着のお知らせがあるのでは。今日1日眠いと思います。でも、米国で学んだことは、数多くのことがあったはず。それをむねに、最後の最後まで「気合いと根性」で、これからもがんばって下さい。また、どこかで。もちろん、出前講義は賜りますので、渡辺まで、ご相談下さい。いつも辛口で、気合いの講義になりますが。。。
PS.のPS. 仙台への帰り道。福島県内はかなりの積雪。いっしょに仙台まで帰った受講生が仙台とLINEをしてくれて、仙台市内は、みぞれ、雨模様というので。少しほっとですが、砂漠のような所から、一転、雪国。。。まあ、これも一興かと。。。
【アウトリーチ活動】2017年・飛翔型「科学者の卵養成講座」・米国リバーサイド研修-3(3/24)
2017年3月25日 (土)
リバーサイド研修も渡辺が参加してから、3日目。この日は朝からUCRへ。UCRは、ご存じの通りカリフォルニア大・リバーサイド校。大学での見学・実習。午前の最初は、地学分野の施設見学をしたあと、午後からのRASでのプレゼンの準備。材料工学というか、半導体工学の研究室見学を。東北大でも金研で見たことはあるのですが、半導体ができるための装置、また、基板にするために、オレンジ色の安全光の下で作業するクリーンルームも。もちろん、クリーンルーム内に入れないのですが。。。半導体ができる過程は、理解してもらえたのでは。そうそう、半導体の出来具合を観察する顕微鏡は、Nikon製。こんなところで、日本の製品ががんばっているのは、うれしいですね。 お昼前までは、昆虫学研究室へ。一昨年、UCRに伺ったとき、偶然、お目にかかったのが山中先生。渡辺が院生・助手の頃、東大・農学部の鈴木研究室の磯貝先生のところに実験に。その時、研究で助手をされていたのが、片岡先生。化学のことは分からなかったので、実験で伺うたびに、教えて頂きました。その片岡先生が今は、東大・新領域の片岡研究室をもたれており、昆虫の研究を続けておられ、その片岡先生のお弟子さんが、山中先生。世の中の狭いことを実感したのですが、昨年は、いろいろあり、伺えなかったですが、2年ぶりにお目にかかり。初めての海外での日本語での研修。もちろん、TAをやってくれている方は英語でですが。。。日本語で高等な学問を学べることの大事さも改めて、実感できたのではないかと思います。それより、問題だったのは、昆虫をhandlingすると言うこと。ナナフシ、実験用のマダガスカルゴキブリ等々。かなり、大変な状態になったり。。。こんな遠く離れたところで、日本の言葉で議論ができることもグローバルの1つ。ありがたいことです。
午後からは、バイオインフォマティクスの研究室で分子生物学の基礎である「ピペット操作」。半分以上の方はやったことがあったようですが、希釈をするにしても、やっぱりなれないことのようで。メンターさんたちだけでなく、渡辺も久しぶりのピペットマン。生徒さんたちがやっているのを見て、いくつか修正。ずいぶん、様になってきたような。格好も大事ですから。
RASに移動して、最後のイベントの研究内容のプレゼン。4つのグループが、発展コースIでの研究内容を。4つの教室に、分散だったので、渡辺がfollowしたのは、「キュウリの根っこの重力屈性」。旧遺伝生態研の高橋先生のところでお世話になったテーマ。発表は、武田さん。最後になってきて、疲れもあったと思いますが、英語にもなれて、とてもしっかりした発表でした。プレゼンのあとには、質疑もあって、よかったと思います。というか、よい経験だったと。ちなみに、渡辺は初めてのプレゼンは、質問があったら、お昼ご飯を食べながらというので、逃げたのでした。。。というか、無理でした。そう考えると、今の生徒さんたちは、立派なものだと。。。
最後は、お疲れ様、お別れの交流会。それぞれが出し物だったり、色々と。。。詳細は、写真で。。。
長かったリバーサイドでの研修も今日で終わり。明日は、ロサンゼルスまで移動をしながらの研修。明日の最終日の研修はまた、後ほど。
わたなべしるす
PS. 色紙の代わりに、T-shirtにサインをしてもらう。なるほど。今の時代、こんなことをするのだなと。。 PS.のPS. 山中先生のところでは、生徒さんたちもとてもactive。母国語でサイエンスを語ることができることがどれだけありがたいか、そんなことも感じてもらえたのでは。留学であったり、研究のことなど、deepに語っていました。これも、明治の初めに、外来語を日本語にしてくれたご先祖様というか、サイエンスの始祖に感謝したのでは。渡辺は、先の片岡先生のお弟子さんと言うことで、いっしょの写真を撮って頂きました。これからもよろしくお願いします。
祝・卒業/修了(3/24)
2017年3月25日 (土)
科学者の卵養成講座で、高校生をリバーサイドでの研修のため、出張。そんなで、卒業式の前祝いを前の週に設定したのですが、その時も会議で、最初だけ、参加。今年卒業の岡本君、渡邉君、卒業というか、修士課程の修了。おめでとうございます。 ちゃんと24日の早いうちに、HPにコメントを思っていたのですが、バタバタで。申し訳ありません。色々と思うところがあって、渡辺の研究室に来てくれたと思います。新しいfieldを開拓するために、チャレンジングなテーマで、実験をしてくれたのではないかと思います。きっと、この2年間の実験はそのあとの世代で発展させたり、まとめてもらえるようになると思います。これから先、岡本君はあと3年、研究室で。渡邉君は社会へ出るわけですが、新しい環境に適応して、さらに大きな花を咲かせて、結実させて下さい。渡邉君、また、お立ち寄り下さい。
卒業式に出ることができない代わりに。。。贈る言葉として。。。がんばってください。
わたなべしるす