2020年コロナ禍の7月1日に届いた1通のmailからスタートした「農学(部生)のための植物生理学」という内容の教科書出版計画。初めての教科書作成で、どのようにまとめるのがよいのか、試行錯誤の連続でした。渡辺担当分の第1, 2, 5, 6章の写真、情報を多くの方々から提供頂き、この本の特色を出すことができたと思います。ありがとうございました!!
執筆スタートから2年弱の今年前半にはゲラができ、校正を始めるとあっという間でしたが、立場の異なる色々な方に助けて頂き、教科書が10/17(月)に完成しました。手元に見本が来たのが、10/19(水)。他事案もあり、お知らせが遅くなりました。10/24(月)から書店などに並ぶと聞いています。ご覧頂ければ幸いです。
教科書のコンセプトは「農学を学ぶための基礎としての植物生理学」を学ぶためにはどのような執筆内容がよいのか。本来なら、植物生理学とは独立した、形態学、遺伝学なども含み、紹介素材には可能な限り「作物」での事例を写真とともに記述しました。また、作物名で関連記事を検索できる索引も作成しました。詳細は、出版社である講談社サイエンティフィク、講談社BOOK倶楽部のHPをご覧下さい。また、あわせて、講談社サイエンティフィク@生命科学のTwitterでは、2minちょっとの動画で260 page近くの内容を紹介(必見!!!)。編集担当者の方が気合いを込めて、作成してくれました。また、途中で止めると、文字の判読までは難しいまでも、中身としてこんなことを扱っているのだということを事前に味わって頂けるかと思います。
ほぼ完璧に校正できたつもりでいますが、誤字脱字、誤記などが残っているのだと思います。本書を読まれ、そうしたことに気がつかれましたら、お知らせ下さい。反省と次への学びとしたいと思います。共著となっている農学部の牧野先生、福井県立大の村井先生、名古屋大の榊原先生、講談社サイエンティフィクの編集担当者の五味様に感謝です。協働でということでなければ、ここまで到達できなかったと思います。ありがとうございました。
わたなべしるす
PS. 10/26(水), 16:00追記。10/23-25は、学術変革領域研究の若手の会(詳細はM2の益子さんの記事を)だったので、書籍の発刊の食事・ケーキ会を研究室で開催。大学近くからお弁当、ケーキを手配して各自の机でお祝いを。アルバイトの学生さんは学部生ということもあり、著書の構成、概略などを説明して、植物生理学に加えて、土壌微生物学、食品化学の本も手に取ってもらいました。こんな教科書で学びたいなど、positiveなコメントがあったのが何よりでした。
【著書刊行】「エッセンシャル植物生理学-農学系のための基礎-」完成!!(10/21, 26追記)
2022年10月21日 (金)
【受賞】みらい型「科学者の卵養成講座」が三菱みらい育成財団賞を受賞(10/18)
2022年10月19日 (水)
2009年にスタートした「科学者の卵養成講座」。○○型という形で色々なトライをして、現在はみらい型「科学者の卵養成講座」。運営に携わって14年目。現在の立場は「統括コーディネーター」。全体を見て運営しつつ、講義なども行うということ。このみらい型「科学者の卵養成講座」に、三菱みらい育成財団賞が授与されることに。20013年の「総長教育賞」、「科学技術分野の文部科学大臣表彰」に続いて3件目の受賞。ありがたいことです。これからも「科学」の普及に向けても精進したいと思います。
わたなべしるす
PS. 大学HPのtopにも関連記事があります。あわせてご覧下さい。
【お知らせ】日本植物生理学会・みんなのひろば・植物Q&A・質問コーナー「オクラの小さい粒について」への回答(9/22, 9/28追記)
2022年9月22日 (木)
5月には「イチョウの雄花と雌花について」、7月には「同じ種の植物なのに、できた果実の子室の数に違いが出る理由について」という質問が植物Q&Aに届き、植物生理学会のサイエンスアドバイザーをされている山谷先生経由で回答。今月は夏野菜の「オクラ」についての質問。今年の夏の天候が不順だったからでしょうか。先日の出前講義の時に準備頂いた「オクラ」が例年の品質ではないのではと。そんな影響が、今回の質問にも反映しているのではと思った次第です。
5月は研究室のスタッフ、7月は岩手大学で助教授時代の学生さんが支援してくれましたが、今回は何とか自力で。。。植物を観察することで色々な気づきがあるのだと。改めて実感。こちらが勉強になりました。ありがとうございました。
【お知らせ】科研費学術変革領域研究「挑戦的両性花原理」に計画研究班として参画、公募研究の公募スタート(8/1)
2022年8月 1日 (月)
今年度からスタートの科研費学術変革領域研究「植物の挑戦的な繁殖適応戦略を駆動する両性花とその可塑性を支えるゲノム動態(略称名:挑戦的両性花原理)」が採択されました。採択後の事案などと重なり、また、領域のHPが立ち上がってないなどもあり、お知らせが遅くなりました。領域のweb siteは、http://www.ige.tohoku.ac.jp/prg/flower/です。現在、概要、研究組織が公開されています。渡辺は総括班、清水班の分担として参画します。
公募研究については近日中に公開予定ですが、文科省の科研費のweb siteから見ることができます。植物の繁殖戦略を支える「両性花システム」について新たな視点で解析します。公募研究に応募頂ければ幸いです。
↓クリックでポスターのPDF版がダウンロードできます(size=1.41MB)
わたなべしるす
【お知らせ】日本植物生理学会・みんなのひろば・植物Q&A・質問コーナー「同じ種の植物なのに、できた果実の子室の数に違いが出る理由について」への回答(7/19)
2022年7月19日 (火)
5月には「イチョウの雄花と雌花について」ということについて植物Q&Aに回答を。今回も植物生理学会のサイエンスアドバイザーをされている山谷先生から、みんなのひろば・植物Q&A・質問コーナーに「同じ種の植物なのに、できた果実の子室の数に違いが出る理由について」という質問への回答のリクエスト。確かにトマトの果実を観察すると、種子が入る場所が果実の大きさでずいぶん違うということは気がついていましたが、そのからくり。さすがにこれは考えました。
前回は研究室のスタッフにお手伝い頂きましたが、今回は岩手大学時代の学生さんとの議論、情報交換はとても有益なものでした。その議論などを参考に、あれこれと。回答者自身が「なるほど!!」と思えるものでした。こちらが勉強になりました。ありがとうございました。
わたなべしるす