【最終報告】 ~試行錯誤~ (医:金濱 央子)
2025年1月18日 (土)

こんにちは!ついに最終報告まで来ました。オリエンテーションで初めて片平キャンパスを訪れて、軽く迷子になりながら到着したのがついこの間のような気がします。オリエンテーション前に受講生の桜奈さんと外でみたらし団子を食べて時間をつぶしたのが懐かしいです。ここ半年の変化といえばスマホの写真フォルダが緑化したことです。植物の写真をこんなにもたくさん撮っていたことに驚きました。
さて、ここの部分は最後に書いているのですが5000字は案外簡単に書けました!書く前は5000字、自科総レポート1個分か...と気負っていたのですが杞憂でした。しみじみと自分の成長を実感しています。まだこの記事は15回目ではありませんが、テストなどが多く忙しいので締め切り最優先ということで先に最終報告を行います。
それでは始めたいと思います。
目次
1.大変だったこと、うまくいったこと
2.他講義への波及効果
3.毎日の観察を通して
4.文章を書くことにおいて講義前後の変化
5.自然科学的なものの見方について
6.講義の双方向性について
7.中間発表で目指した目標について
8.生活にどの様に活かすか、今後の管理の予定
1.大変だったこと、うまくいったこと
栽培面で大変だったことは日光の確保です。栽培を始める前から、私の家のベランダには日光があまりあたらないのではと薄々感じてはいたのですが、まあ大丈夫だろうと高をくくっていました。その結果がこのような徒長です。
栽培を進めるにつれて日光の不足は徒長に直結することを知ったので室内の日光が当たるところに置いたら、今度は室内の高温が徒長を促進させていたりと踏んだり蹴ったりでした。最終的にアルミホイルでの集光に落ち着きましたが、同じ作物を育てている宮野さんに比べて成長が遅く、収穫時期が大幅に違うという結果になった一番の原因は日光不足だと思います。栽培における日光の重要性を実感しました。
うまくいったことはトラブル発生時の対処が適切に行えたことです。栽培面では徒長に最も苦労したのですが土寄せと添え木をすることで株が倒れてしまう問題を解決することが出来ました。
また、スプラウトの2回目の栽培は成功したと思います。1回目の反省を踏まえ、適切な下敷き、水の量にしたことで最適温度には程遠い環境であったにも関わらず高い発芽率を達成することが出来ました。次の写真を見比べると2回目の方が高密度に栽培出来たことが分かると思います。
1回目の栽培(ブロコッリースプラウト)2回目の栽培(左がブロコッリースプラウト)
2.他講義への波及効果
この講義を通して養った観察眼の波及効果についてということでしたが、今セメは観察するような講義がなく一方的に講義を受けるタイプの講義が多かったので例を挙げづらいというのが本音です。強いていうならば基礎ドイツ語Ⅱで役だったと思います。ドイツ語は冠詞や助動詞、関係代名詞の格変化など英語に比べて覚える基本事項が多いのですが、格変化表をよく見てみると名詞の性や人称によって規則性があることに気づいたことで一気に覚えるのが楽になりました。私は今回の栽培でグラフ化してそこから気づきを得るということをよく行っていたのでこれが活きたと思います。また講義ではないのですが、学内実験バイトに被験者として参加した時にもこの講義の波及効果を実感しました。守秘義務があり、「レゴブロックでトラックを組み立ててコストを計算した」以上のことは言えないのですが、あるテーマを課されて達成のための方法を考えるという実験でした。問題を見つけ、改善案を考え、実行するというPDCAサイクルの思考が自然と出来るようになっていて、徒長や照量問題に苦しんで解決していった過程が身についていたのだと感じました。
他講義からの波及効果として数理統計学で学んだことを使って相関図を作ったりして考察することも出来ました。このあと述べる、「4.文章を書くことにおいて講義前後の変化」を考えるときに各記事の文字数と写真の数になにかしらの相関があるのではないかと思って図示してみましたが、相関係数は-0.24という弱い負の相関しか見られなかったです。
このように双方向に波及効果があり、大学で学んだことを自分なりに活用できるようになったと感じました。
3.毎日の観察を通して
毎日継続して観察を行うことで習慣化する力が身についたと思います。気温や湿度を記録していくなら定時観測の方が日ごとの変化が分かりやすいと思って7時台に温度、湿度の記録と写真撮影、計測をすることを最初に決めていました。たまに寝坊して7時台に間に合わないこともありましたが、ほぼ毎日継続することが出来ました。3日坊主しがちなので習慣化することが出来たことに自分自身の成長も感じられました。また早起きが大の苦手なので週4あった1限に出席出来たのはこの習慣のおかげかもしれません。また、毎日の観察の重要性はスプラウトの栽培から学びました。(その10)1回目の栽培時は毎日の計測が出来なかったのですが、2回目の栽培時は毎日データを取ったことでより正確なグラフが得られ、正確な考察をすることが出来たと思っています。各種データと気づいたこと、行ったことは昨年度受講生の田中さんを参考にこのようにメモをしていたので記事にまとめるときに役立ちました。
次年度以降の受講生にもおすすめします!ちなみに2週間くらいメモを続けていたら7:30頃にスマホを見るとSiriがこのメモを開くことを提案してくれるようになりました。賢いですね!
また、記事作成は大変でしたが、毎日の観察自体は楽しく行うことが出来ました。特に栽培初期段階は発芽して、本葉が生えてと成長が速かったので変化が実感できて面白かったです。発芽の瞬間と胚軸が肥大化してきたときが最も嬉しかったです。
4.文章を書くことにおいて講義前後の変化
私は文章を書くことに対して苦手意識があったので初回記事で書いた通りこの講義を通して文章作成力やタイピング能力を鍛えたいと考えていました。結果から言えば、達成できたのではないかと思っています。というのも、最初の記事を作るのに4~5時間かかったのですが、今では2時間ほどで、速いときは1時間くらいで記事作成が出来るようになりました。文章作成力が何をもって向上したと言えるのかは主観的で分かりにくいと思うので、ここで客観的に評価できる要素として作成した記事の文字数をグラフにしてみました。
中間発表や最終報告は文字数が指定されていて外れ値としての扱いになると思いますが、地味に文字数が増加していることが分かります。中間発表を境に考えると、後半は通常投稿でも2000字を超える記事が書けるようになっています。また、タイピングについても速くできるようになりました。寿司打というタイピングの速さを計測できるサイトがあるのですが、大学入学前にやってみた時は恥ずかしながら一番簡単なコースもクリア出来ませんでした。しかし今久しぶりにやってみたところ、真ん中のコースがクリアできるようになりました!私にとっては大きな進歩だったのでうれしかったです。他の講義の影響もあるとは思いますがこの講義でほぼ毎週ブログを書き続けたおかげだと思います。
加えて、変化ではないかもしれませんが、文章を書くときに読み手を意識することが出来たと思っています。私が一番意識したことはタイトルや目次を分かりやすくすることです。同じ植物の過去記事を探したいときにどの人がなんの植物を育てていたのかがぱっと見で分からなかったり、徒長で悩んだ時に徒長に関する過去記事を探すのに苦労したり不便だなと感じていました。なので自分自身もタイトルで記事を見分けられるように、そして来年度以降の受講生が万が一にも参考にするかもしれないという可能性に備えてタイトルは行ったことと植物名を明らかにすることを徹底しました。
これはレポートではなく読み手が複数いるブログ形式だったからこそ意識できた点だと思います。重要なところを太字にしたり色をつけたりすればさらに読み手を意識できた文章になったなと思いました。今後はもっと読みやすい、読んでいて面白い文章を書けるようになりたいと思います。
5.自然科学的なものの見方について
私が自然科学的なものの見方として習得できたことは中間発表のタイトルにもした、主観から客観に置き換えるということです。まず最初は過去の記事を参考にしながら成長をグラフにまとめることが出来ました。視覚化することで、単に成長していると表すのではなく、直線的に成長している、1次関数的に成長しているなどと具体化することが出来るようになりました。他にも照量を数値化したり、色を抽出したりと、様々な客観化の手段を習得出来たと思います。
さらに研鑽を積む必要がある点は、写真の撮り方です。読んでいて感心したのが宮野さんのカイワレ大根の記事です。背景を黒にすることで視覚的に余計な情報をさえぎることが出来、緑化の過程が非常に分かりやすいと思いました。また逆光などの時間帯による光の違いにも左右されないので緑化過程を伝える上で一番大事になってくる色味が実物通りに写真に写りやすいのではないかと推測します。私が写真を撮るときは特に何も考えず撮っていて逆光になっていたので科学的な見方にもっと細部までこだわる必要があると感じました。
6.講義の双方向性について
コメントから学ぶこと、助けられることが多くありました。例えばつい最近の記事その12では発生したカビについて助言を求めると、求めた以上の丁寧な解説を下さり、カビが植物に害はないという根拠まで知ることが出来ました。栽培に関する知識がほぼ0からのスタートだったので自分の行動が本当に正しいのかどうか毎回不安になるのですがオガタさんのコメントを見て安心したり、次はこうしようと対策を考えたりすることが出来てこの講義の双方向性を十分活用することが出来たと思います。講義を始める前は徒長なんていう言葉は知らず、水やりは毎日たっぷりあげた方が植物は成長すると思っていました。なので適切な水やりの量や、追肥の仕方を栽培初期に知ることが出来ていて本当によかったと思いました。コメントやアドバイスがなかったらここまで育てることは出来なかったのではないかと思います。農学に関することはもちろんですが、雑談に対する返答からも垣間見えるオガタさんの博識ぶりには驚かされましたし、植物栽培以外の新しい知識も得られました。
コメントを参考に行った日光対策
ブロッコリースプラウトに関しては読みやすさとまとめやすさを重視して1つの記事で発芽から収穫までを書いたので1回目の栽培では反省点が多く残る結果となりました。ここについては双方向性をあまり活用できていなかったと感じています。しかし、2回目の栽培に活かせたのはよかったです。
7.中間発表で目指した目標について
中間発表で私は以下の4つの目標を立てていました。①週1投稿を続けること、②記事作成にかかる時間を短縮すること、③人の真似でなく新たな見方で記事を書くこと、④カブとハツカダイコンの実食をすることです。
①については達成できませんでした。週1投稿が出来ていれば、これを書いている1/10時点であと1つか2つの記事をあげられたはずです。今回の受講生の三浦さんや宮野さん、過去の受講生のように曜日を決めて投稿すればよかったなと思いました。当たり前ですが、自分で時間を作らないと通常投稿には締め切りがないのでどんどん記事作成がおそくなってしまいました。
②については達成できたと思います。「4.文章を書くことにおいての講義前後の変化」でも触れましたが、文章を書くために悩んだりすることが少なくなったりタイピングが速くなったりしたおかげで初期に比べ大幅に記事作成にかかる時間が短縮できたと思います。
③についても達成できました。ブロッコリースプラウトの緑化過程の色見本化や、栽培スケジュールの図示は過去に行っている人はおそらくいないのではと思います。自分なりに多角的な視点から客観する方法を見つけられたのでよかったです。
④についてはまだ収穫していないので達成見込みということにします。
8.生活にどの様に活かすか、今後の管理の予定
今後もレポートなどで文章を書く機会はたくさんあると思うので読み手を意識した文章を書く技術を活用し、さらに磨いていければと思います。また、学年が上がれば実験や実習、卒業研究などが控えているので、主観から客観に置き換えることや継続すること、観察力などこの講義で身に付けたことを活かしていけると思います。
今後の管理については、まずカブ、ハツカダイコンを収穫までもっていきたいです。同じカブを育てている三浦さんを参考にすると私の現在のカブは三浦さんの12/15時点と同じくらいの大きさだということが分かったので講義期間は過ぎてしまうと思いますが、あと1か月くらい様子を見てさらに大きくさせたいなと思っています。
1/18 8:23 現在のカブ
ハツカダイコンの方も様子を見て収穫したいです。ミックスもまだ残っているのですが、同じ根菜シリーズでダイコンを栽培するのも面白そうだと思ったので、ダイコン以外は収穫してダイコンに特化して観察してみようかなと考えています。また今回は秋播きを経験したので、残っている種で春播きにもチャレンジしてみたいと思っています。最適温度に近くなるのでどのくらい早く収穫できるのか比較してみたいです。その前に、最終報告の後になってしまいますが15回目の記事投稿を1月中に行いたいと思います。
以上で最終報告を終わりたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
(5564字)
コメント
医学部 金濱さん
最初の300枚を超える写真は壮観ですね。5,000文字を書くことが「簡単」と思えるレベルになったことは、この講義の目標の1つは十分に達成できたのではないでしょうか。この文章力を次年度からも継続して下さい。テストとこうしたレポートのようなものをバランスにかけて、どうやって対応することがよりよくこなせるのかを考えることも重要ですので。こうした文章力がついたことで、タイピングの速さも改善されたのはよいことです。
さて、本題の最終報告ですが、栽培環境に悩まされながらも栽培にトライしたことはよくわかります。土寄せと言うことも、こうした栽培にチャレンジしたからこそ、また、適切に対応ができたことを、これからの活動の糧にして下さい。他の講義からこの講義にいかしているというのは大事で、それを実際にグラフ化ということで実現していること、さらに他の講義への波及を期待しています。さらに、自分が行ったことで、次の受講生に活かしてほしいと言う点を明確に示した受講生ははじめてだと思います。でも、大事な点として、次につなげることを明確化したことは、事の本質を理解できているからだと思います。
観察をするということはこの講義の2つ目の大事な点であり、それが楽しくなったと言うことは観察力、観察することの意義などを理解できているからだと思います。文字数をグラフ化できているのはよいことです。他の講義からの波及として。一方で、文章に書かれているように、中間発表と最終報告を外れ値として考えるのであれば、それをグラフ化してみることもチャレンジしてほしかったです。後半に各文字数のばらつきが大きいなど、もうすこし客観的に見ることができたと思います。今回の講義ではブログという形で書いていますが、ある種のレポートです。読み手はたくさんいますが、講義の評価につながります。そんな直球のつながりも大事にして下さい。
ラボスタッフのオガタ君のコメントが役に立ち、この講義を行う上に置いて、双方性の1つとして活用できたのはよいことです。これからの講義でも積極的に議論したり、質問することの大事さを忘れないで下さい。また、これからも15回目といわず、さらに上を見て投稿して下さい。こちらからのコメントは続けますので。また、この講義を通じて、様々なトライをしてきたと思います。そんな風に、自分オリジナルと言えるようなチャレンジをこれらも継続して下さい。これから栽培を続けて暖かくなってくると、カブの場合、植物体の真ん中から茎が出る抽苔が生じます。2月中くらいは大丈夫かも知れないですが、カブの白い部分があまり大きくならなくても早めの収穫がよいと思います。もちろん、食レポも書いて下さい。
半年でしたが、この講義が次年度からの講義にいかされることを期待して。
わたなべしるす