こんにちは。岩手県立一関第一高等学校2年の佐藤暢です。9月9日の第4回科学者の卵養成講座に参加した感想を述べたいと思います。
1. 英語交流サロン
今回初めて英語交流サロンが開かれ、私は以前からこのサロンの開催を非常に心待ちにしていました。私の参加した班の留学生の方は、ベトナム出身とパキスタン出身のお二人でした。二人とも私たち卵が緊張しないように笑顔で和やかな雰囲気を作ってくださったので、全く緊張することなく楽しいトークタイムを過ごすことができました。私たち卵は主にベトナムの生活環境や学校制度についてお話を伺いました。
そのお話の中で私が最も驚いたのは、ベトナムではピンクだけでなく黄色の桜花が咲くということです。桜は日本との結びつきが強いイメージですが、ベトナムにも咲くということに親近感を感じました。また、ベトナムの学校の始業時間は日本に比べて2時間も早く、終業時間も2時間早いそうです。赤道付近に位置するため日照時間が長いことを利用した上手な時間の活用方法だと感じました。
サロンの中でThaoさんに「あなたはどうして英語を学んでいるのか、その目的は何か」と質問され、回答を導くまでに時間が掛かりました。これまで漠然と英語を学んでいたということを自覚し、目的意識を持って学ぶことの大切さ、バーバルコミュニケーションの大切さを改めて感じました。また、今回のサロンでは卵と留学生の一対一のコミュニケーションが多く、日本人同士での英語を用いたコミュニケーションが少なかったように感じたので、次回から増やしていきたいと思います。
2.「理論計算機科学への招待~数学を使った実世界の問題解決~」
数学はどのように実生活に生かされているのか、これからどのように生かしていくかということについての講義でした。私はそれまで数学という学問は専門性が高まれば高まるほど実際にその知識を生かす場面は少なくなると思っていました。しかし、第二次世界大戦でドイツ軍が用いたエニグマ暗号やトランプの賭け事に関する儲けの計算など、数学は歴史にも大きく関わるほど私たちの生活に密接に結びついている学問だということ、また、今私が机上で向き合っているパソコンやスマートフォンの情報管理にも決して欠かすことのできない存在だということに改めて気付くことができました。更に、講義の中で出題されたクイズを通して、柔軟な発想の大切さを実感しました。徳山先生、ありがとうございました。
3.「進化論を唱えたダーウィンも注目した高等植物の自家不和合性~花粉と雌しべの細胞間コミュニケーションとその分子機構~」
植物の自家不和合性、和合性によるメリット、デメリットに関する講義でした。自家不和合性と品種改良との関連性のお話しの中で自家不和合性が品種改良に影響していることを初めて知り、非常に関心を持ちました。自家不和合性植物は自殖がほとんど行われないために近しい遺伝子で交配せず、多様性が保たれるということは種の発展の上で大きなメリットであると考えます。それに対して、自家和合性植物は自己の花粉を用いて子孫を残すことができるので、環境の変化などによって風や虫などの媒体が無くなった場合にも種の生存が保たれるということがメリットであると考えます。いずれも、メリットは相対する性質を持つ植物においてはデメリットになり得ます。植物は長い進化の過程で自己にとってより有利な生殖方法を選択する性質を持つように進化し、環境の変化にも柔軟に適応してきました。植物の賢さに感心するとともに、人間活動によって種の多様性が失われる事態を招いてはならないというメッセージを植物から受け取った気がします。渡辺先生、ありがとうございました。
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