東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

最終報告~日々成長~(農:竹本泰)

2020年1月26日 (日)

 最終報告から見る方もいらっしゃるはずなので自己紹介します。私は東北大学農学部1年の竹本泰です。この展開ゼミでは、アスパラ菜とブロッコリーとちょい辛ミックスを育てています。とんねこ、というサークルに所属しており日々野良猫のお世話を行なっています。画像は、私の2番目にお気に入りの物です。かわいいですよね?!きれいですよね?! この子は青葉山に住んでいる子で、名前がライムです。普段はもっと臆病で警戒した顔をしているので、この画像はなかなか貴重な一枚となっております。

ふと気がついたのですが、なべさん15回投稿していらっしゃるのですね。

では、最終報告に参ります。


(1) 植物の栽培において大変だったこと、うまくいったこと

IMG_4301_LI.jpgIMG_4390.JPG

 最も大変だったのが、今年に限らず毎年発生しているという、徒長の処理です。特にブロッコリーです。画像(左)は、11/5(火)のブロッコリーで、32日目です。青丸が徒長していまい子葉(赤丸)の下まであらわになっている部分です。この角度の画像からはこの2株だけのように見えますが、実際はどの株でも徒長がおきてしまっていました。私はこの約1習慣後の38日目まで徒長対策をしませんでしたが、日野原さんは10月の頭から、つまり子葉のときからちゃんと徒長対策をきちんと行なっていました。そのおかげで日野原さんは徒長に悩まされることなく、順調に栽培を続けていらっしゃいます。私はここまで大きくなってしまってから徒長に気づいたので、土寄せが思うように行かず生き埋めの状態になってしまった株もありました。(画像右)そんな事をしてしまいバチが当たったのでしょう、鳥にほとんどを食べられるという事件が発生してしまいました。。。毎年この事件は少なからずあるのですが、ここまでの被害はないそうです。

 しかし、こうなってしまったのは他でもない自分のせいです。バチなんて思っている方が無責任ですね。理由としては、温室や風よけをつくっていないことが大きな原因であると考えられます。今年は少ないようですが、これまた毎年温室を作っている方がいます。これも、早めに行なえば丈夫に育っていたと思うのですが、私は食べられてから被害を広げないために行なった簡素な物でした。今年の吉田さん、2018年の八巻さん阿部さんとは比べものにならないくらいの貧弱さです。温室を作らなくてもちゃんと育つので、言ってしまえば手抜きをしてしまいました。それから、いいわけにしか聞こえないのですが、ブロッコリーが低温にさらされないと薹立ちしないので、早く食べたいという思いが募ってしまったことも理由のひとつです。

 IMG_5099_LI.jpg

 次に、うまくいったなと思うことは、アスパラ菜の肥料の量による成長度の違いについての実験です。実験をしている人(金井さん粥川さんなど)の中で、なかなか顕著な違いが現れていると自負しております。実験の始まりは最初に行なった土作りが原因なのですが、これがなかなかどうしてうまくいきました。オガタさんには詰んでいると言われましたが、ここまで無事に成長しました。味の違いについては最後の食レポをごらんになってください。成長速度や成長の仕方は、肥料過多(画像左)が圧倒的に遅く、背丈が通常栽培(右)が23.5cm、肥料過多(左)が11cmと2倍以上の差がでました。葉の大きさも、肥料過多の方が圧倒的に大きいのが分かります。


(2) 展開ゼミを通して、他の講義への波及効果

 これは書く人が多そうなのですが、理系の1年生は1セメスターか2セメスターに自然科学総合実験という鬼のような授業があります。これは、毎週実験を行ない、結果をレポートにまとめるというものなのですが、展開ゼミで得た観察眼が役に立つことが多々ありました。例えば、導電性の高分子膜を電気合成する実験で、いつ電極の色の変化がおこり、どの色からどの色に変化したのかを敏感に気づけるようになっていました。日々植物の観察をする中で、何気なく過ごしていては気付なかった変化を、いまでは違和感のようなもので感じ取れるようになったのです。自然科学総合実験はそういった意味で、この講義で得た観察眼を発揮するいい機会だとおもいました。その名の通り、自然科学にかんする実験をおこなうのでこの展開ゼミとは相性がいいのですね。そして、農学部として忘れてはいけない講義、生命科学においても展開ゼミの波及がありました。いえ、これは波及と言うよりも相互関係です。生命科学では植物、動物の生殖、遺伝、代謝などを学びますが、学んで終わるのではなく、生命科学で得た植物の知識を展開ゼミで実際に確かめられるのです。もはや最高の学びかたをしていると言っても過言ではありせん。私的には、小数でやるからこの展開ゼミが成り立ちますが、農学部の生徒(少なくとも植物コース志望の生徒)は展開ゼミを受講したほうがいいと思います。植物を育てる大変さや楽しさだけでなく、自分で創意工夫をすることも学べるので、2年次以降の実験にとても影響を与えられると思います。果ては、農学部のランクアップにつながりますね。まあこれはどの学部に対しても言える事です。もし、展開ゼミを東北大学の1年生が受講したら、、、なんて考えたら、オガタさんやなべさんが500人くらいいないと成り立ちませんね。(笑)

(3) 毎日の観察でどんなことが身についたか

 美術の描写法に1点透視図法という物があります。この方法を用いれば奥行きや立体感を簡単に出すことができ、名画「最後の晩餐」でも用いられています。(ちなみに消失点はキリストの顔面です。) はて、どうしてこんなことを言い出すのかと疑問におられる方しかいないと思います。というのも、私がこの講義で身についたことが、1点視ならぬ1点視だからです。文字で理解できた方もいないと思うので説明します。11月あたりになると植物がある程度成長し、変化が見られなくなってきました。そんな折に、私は土の乾燥速度が肥料の量によって違うということに気づいたのです。なんで気づいたかというと、植物自体に1週間弱の間に変化が見られなくなり、このままでは何も投稿できない!という状態に陥り、いろんな所を必死に観察していたからです。で、その観察方法こそが1点通視なのです。植物全体を観察するのにくわえて、細かな部位(1枚の葉、茎、根、枝分かれポイント、土、、、)を1、2週間見続ける、というものです。全体として変化がないのなら細かいところであるはずと思ったのが賢明でした。1点通視を習得したことによって、全体しか見れていなかった景色が細部まで見えるようになりました。おかげで、日常生活においても、人の微妙な表情の変化や小さな行動から何を思っているのか、何をしたいのかなどを読み取れるようになりました。危険予測も同じです。曲がり角でも、その周囲のひとの目の配り方、顔の向きで曲がってくる車や自転車がいないか分かります。そうなってからは、世界は情報であふれていると思うようになりました。また、植物の栽培は始めこそ大変だったけど、だんだんと楽しくなってきました。そのきっかけが、おそらく1点通視だと思います。栽培やら課題やらに日々追われていましたが、よくよく考えるとまだまだ余裕があるとわかったのです。(水やりは1週間に1度でいいので、実際に毎日しなければいけないのは観察だけ、というふうに。)それからは、植物にも愛着がわくようになっていき、要領よく物事をこなすことができるようになりました。すると、みるみる余裕が増え、したかった事にも手を伸ばすことができました。植物を育てているという余裕感から、生活が1ランクUpしたような気でいます。

(4)展開ゼミの前後での文章を書くことに対する変化

 文章を書くということに対して、抵抗はかなりなくなりました。私は長文を書くというのが大の苦手で、小学校の読書感想文は半べそをかいて書き上げていました。今考えると、たかだか原稿用紙2,3枚、1200文字程度なんて、しかも好きな本についての感想文なんて楽しんで書けそうです。こう思えるのは年の変化ですが、実際に文章を書くということを克服したのはレポートにおいてです。この講義を受ける前、1セメスターのレポート課題はいつも直前にひーこら言いながら書いていました。ここまでは読書感想文と相違ありませんね。でも、この講義で毎週のように文章を書く、しかも自分で期日を決めなければならない、という状況になってからは、出されるレポート課題の大半が楽勝に思えたのです。さらに私をこんな風に変えてくれたのは、(2)でも取り上げた自然科学総合実験のおかげでもあります。これも毎週レポートを書かなくてはいけません。しかも手書きです。実験のレポートを手書きなんてどうかしています。もちろんグラフ、表も手書きです。そのおかげで、私は1週間に1度眠らずに朝まで手を、シャーペンを動かし続けるという生活になってしまいました。(3)の余裕な生活はどこへいったのかと言われても仕方ないと思われますが、それは自然科学総合実験とこの展開ゼミを両立させているからこそ味わえる余裕感です。ともかく、そのおかげで文章を書くということが、相対的に苦ではないと分かったのです。

 さらに、主題に立ち返り、展開ゼミに限って言えば、文章を書くことが楽しい物であると気付かされたのです。展開ゼミは自分の書きたい事柄を自由に書いていいので、自分が感じたこと、見たこと、学んだことを文章に落とし込めばいいと分かったからです。オガタさんのコメントを読んでいてそう思いました。オガタさんのコメント難しい内容もありますが、基本的に楽しそうな雰囲気をしています。毎日の様に受講生の投稿を確認してコメントを書く、しかも全員に同じくらいの長文で、、、これは文章を楽しんで書かないとできないことです。ですので、オガタさんのコメントには文章を書く上で見習えることは必ずあると思い、コメントを読みまくりました。そして、それは展開ゼミだけでなく、他のレポート等にも当てはまることに気付きました。どんな課題であってもレポートは自分の言葉で書く物ですので自分の考えが先決になってくるからです。気付いたときは、レベルアップしたんだな、と実感できました。

(5) 客観的にかつ自然科学的なものの見方を学び、習得できたことと研鑽が必要なこと

 まず、習得できたと思える点は、失敗を失敗で終わらせないことができるようになった事です。失敗してしまったことを前向きに捉えてそれを利用する、そんな考え方は今までしてきませんでした。失敗は失敗なんだと割り切ってしまっていましたが、失敗を継続させることで新たな成功が生まれることがわかりました。そんな風にしてできた最善の例がスマートフォンなどに使用されるタッチパネルですね。私の場合はアスパラ菜の肥料過多と通常栽培の成長度合いの違いです。失敗から生まれる成功がこんなにも喜ばしい、誇り高いかなんて思いもよりませんでした。すでに知られている事に対する事実確認のような小さな成功ですが、十分喜べます。

 また、とてもくだらない事ですが、味の表現を言葉にすることをこの講義で初めてちゃんと行なったおかげで、味を深く追求できるようになりました。味は人や気分によってかなり変化するので、自分が味わったことを客観視し、この味を他人の口の中に文章を読んだだけで表現、再現するには、どの言葉をどうつなげれば良いかということを考えていました。味は一瞬口の中に現れるのではなく、数秒続くもの何だと分かりました。しかも、口に入れる前から味は、空気を通して伝わるものだと気付いたのです。

 さらに、(3)でも述べたように一部と全部を一緒に見れるようになった事です。そうすることで、植物だけでなく世の中のすべてのことに意味があると分かりました。私は、食べられたブロッコリーの鉢の周りに落ちていた糞の形とその場所から、食べたのが雀と考察しましたが、そのくらい、1つの物事を客観的に見ることでさまざまなことを学べるのだと思います。

 しかし、私はその場のことを観察できても、その後のことをなおざりにしていると分かりました。変化が見られたらそこを見るのを止めて、別のポイントを観察する、という風にしていましたが内藤さんの記事を見てはっとさせられました。内藤さんは収穫後の株の様子について言及、考察しています。収穫&実食で終わりじゃないということに気づきました。むしろ、変化が見られてからの方が大切だと思います。ただ変化が見られた、だけでなくその後どう変化していくのかについてアンテナを張り巡らせないと本当の観察とはいえない気がします。つまり、物事をつなげて時間軸も取り入れて考えるということを研鑽しなくてはいけないと思いました。

 また、そういった観察においてスケールを入れるのを怠っていました。スケールがないと鉢の大きさも分からないし植物がどれだけ成長したのか分かりません。事実を伝えるのに大きさが分からないと意味がありません。粥川さんは手をスケール代わりにしているように身近な物でもいいので一緒に撮影すればわかりやすかったと後悔しています。

(6) コメントに対しどの程度followし、意味があったか

 この場において、followを単純に「従う」なのかSNS的に「返事を返す」的な意味なのか分からないので、両方について書きます。まずは、negativeから。私は各記事においてオガタさんのコメントに返信することがあまりできていませんでした。コメントに対して自分の中で完結してしまうことが多くありました。せっかくの双方向性がもったいなかったと思っています。もし、ちゃんとコメントを返信していたら気づけたことがあったであろうに、すみませんでした。返信がないと「こいつは本当に分かっているのだろうか」と疑心暗鬼になってしまいます。そういった点で、この講義の特徴を正しくつかめていなかったのだな、と反省しています。また、マスコさんの読みやすい記事の書き方や写真の加工の記事があってからは、写真などに矢印などを入れるようにしましたが、日野原さんのように本当に見やすくするように工夫できていませんでした。時系列に並べた写真を短絡てきに載っけるのと比べて、一枚にまとめられているので一目でどう変化したのかが分かります。

 つぎに、positiveについて書きます。なべさんに「(投稿回数)やばいぞ!!」とダイレクトコメントき、私は「任せてください!これからです!!」と生意気にも啖呵を切りました。本当に大丈夫かなと心の中では不安に思っていましたが、実際にその時から更新頻度を高めていくことができたので、従う、といった意味でfollowできたと思います。また、栽培において自分の力ではどうにもならなくなったときに大きな助けとなりました。ブロッコリーが食べられたとき、私は栽培続行をほとんどあきらめていましたが、オガタさんがまだ育てられるとコメントをくださったおかげで、少しの復活をすることができています。netの力も使いますが、それでも立ち行かなくなるときはあります。また、netの情報が間違っていることも多々あります。そんなときに、オガタさんが間違いを正してくれるコメントをしてくれます。しかし、答えを告げるのではなくあくまで考えさせる形でです。講義として生徒に考えさせてくれるというのは大変ありがたいことです。そういったことから、コメントは栽培におけるおおきな最後の砦になってくれました。さらに、オガタさんの博識ぶりにはいつも驚きながらもタメになることがたくさんです。猫については毎回私に付き合っていただいていますし、果ては歯の磨き方まで、、、いやはや恐ろしいです。知識豊富なスタッフ方のコメントから、歩んできた人生の分説得力が増して、植物の事だけでなく社会の厳しさまで教えていただきました。ありがとうございます。

(7) 中間報告での目標をどれだけ達成できたか

 私は中間発表の際に、ちょい辛ミックス、アスパラ菜、ブロッコリーのすべてを食べて記事にすることを目標にしていました。ちょい辛ミックスとアスパラ菜については食べることができましたがまだ記事にはなっていません。それに、ブロッコリーに関しては食べる以前に成長すらしていません。鳥によるところもおおきな要因ではありますが、そもそも展開ゼミの終了までにブロッコリーが大きくなりません。昨年の八巻さんは展開ゼミがおわってもなお、ブロッコリーができていませんでした。ブロッコリーは多年草ということから、収穫は来年になるのではないかと思っています。ですが、ブロッコリーだけでなく全体的に見て、ちゃんと育ち食べられるところまでいった株の数は多いのではないでしょうか。

 また、私は定期的に記事を更新しようという目標も立てていました。これに関しては予想以上の達成ができた思います。中間発表までは不安定だった更新回数も目標を立ててからは驚くほどきれいに(1週間に1度)投稿できています。これは、余裕が生まれたのと記事を書くのが楽しくなったからです。最初は更新ランキングがなかなか伸びずにいましたが、ちゃんと定期的に更新するようになってからは急上昇しました。粥川さんとは友達なので追いつけ追い越せの勝負をしていましたが、伸び始めてからはランキングが上がって行くのが楽しくて仕方ありませんでした。どうせなら1位になりたかったのですが馬渡さんを上回れませんでした。誰かと勝負する物でもはなく、他の受講生と自分を比較したり、参考にしたりするために他の受講生の投稿が見られるのですが、モチベーションをあげる役にも立ってくれました。

(8) 展開ゼミで学んだことをこれからどのように活かすか。また、未収穫の作物をどうしていくか

 レポートや文章を書くという点で大きな成長ができたので、この授業の到達目標にたどり着くことができたと思います。また、後期に入ってからこの展開ゼミを受講したことにより、ちゃんと生活を見直す事ができたおかげで投稿が安定したと思います。よって、今後はこのままの調子でぶれることなく、やるべき事を前もって準備し、早めの行動を徹底していきます。と言いつつテスト勉強がやばいので、そういう面でもしっかりしていこうと思います。展開ゼミが終わったからといってこの生活を崩すのはとんでもないことなので、今まで植物にしていたような管理は自己管理という形にして行きたいです。また、収穫できていない作物は、ブロッコリーは2株あるので1株は食べられるまで育てたいです。来年になるかもしれませんが、枯らさないようにして愛情かけて育てていきます。そして残った作物たちは、アスパラ菜は花が咲いたので心配ないのですが、すべて2世代目として種を残したいです。そして、いただいた種がかなり残っているので、それも来年にまた育てたいと思っています。さらに余裕が出れば種類の追加も考えています。そうなれば、展開ゼミが終わった後も記事の投稿をしたいので、今後ともよろしくお願いします。

7179文字


栽培記録もかねて食レポを載せます。すべて生で食べたものです。

IMG_E5013.JPGIMG_E5012.JPG

まずはちょい辛ミックスから。どれも、109日目です。

・三池高菜

IMG_5015.JPG

匂いがくさいです。なんというか、緑くさいというよりも青臭い匂いがグワッと喉や鼻を襲う感じです。そして味は、苦いの一言です。全く辛くありませんでした。三池高菜はどちらかというと香りを楽しむ物なのかもしれません。

・紫高菜

IMG_5014.JPG

口に入れる瞬間にふわっとすっきりとしたグリーンの香りがしました。ミントとは違います。)そして、味がまず甘さが口を満たし0.5秒後にさっぱりとした爽快な緑の味が広がります。そして、サラダからし菜よりも口には残らないが存在感は残りました。葉の色が紫なほど辛みや味、緑感は弱かったです。

・ちりめんからし菜

IMG_5016.JPG

口当たりがちくちくとちょっと痛いのが特徴です。草っぽい臭いにおいがしました。味は、最初に一瞬だけ苦みがあり、中間あたりで辛みはないけど名前の通りからしの風味が鼻を抜けます。最後にいっぱいの緑感があふれました。こちらも三池高菜のように香りが強いものでした。

・サラダからし菜

IMG_5017.JPG

言葉では表せられませんが、なんというか、フワッととはちがうファ~~っとした香りが続きました。(笑) 味は、甘いがトップに来て緑、そしてほんのちょっと辛いと言う風な順番でした。緑の味が食べ終わっても口の中に居続けます。特徴としては、とても甘みがあるので非常にサラダ向きです。

アスパラ菜の食レポ

IMG_E5112.JPG

左が通常栽培で右が肥料過多です。

・通常栽培

最初からかすかな甘みがありましたが、時間ごとにどんどん甘くなっていきます。約1秒後に甘さのピークになりました。そして最後にほんのすこしフワッと爽やかな緑が鼻を通り抜けます。水分が多めで茎の長さと関係があるのではないかと考えました。葉には苦みがあり、時間軸的に、苦・甘・苦と苦みで挟まれていました。花蕾には味がなく、花粉なのか粉っぽい感じがしました。上顎にひっつくざらざらなかんじです。

ゆでるとさらに甘みが増しました。最後の緑の味がなくなって、すっきりした味になりました。

・肥料過多

切り口の匂いがよりも青臭かったです。野菜の香りという感じが強いです。味は、甘いも確かにあるのですが、苦いといい具合に調和しています。味の時間変化は通常栽培とおなじでした。しかし、最後の緑が臭みのような濃さを伴って口に残りました。葉はしっかりしたかたさで、苦くておいしくありませんでした。茎が通常栽培よりも繊維質で硬いです。

ゆでると苦甘の均衡がくずれて、どうにも微妙な味になりました。ですが、濃いのはたしかです。ほうれん草に近い苦みとかすかな甘みでした。葉はさらに苦みを増して、グッと一気に押し寄せてきました。

生で食べる分には肥料過多も通常栽培もおいしいです。これは好みが分かれる味だと思います。しかし、肥料で味が変わるのは面白い。。。


これで私の最終報告は終わりです。本当は1番に投稿したかったのですが先を越されてしまいました。。。これまで、なべさんも含めてスタッフの皆様、たくさんのコメントをありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。

コメント

農学部・竹本さん

 育種の渡辺でございます。7,000も字を超える大作、その中に、文章の流れがあり、かつては泣きながら「読書感想文」を書いたとは思えないような文章力になっていると思います。reader-friendlyというか、おもしろい記事を書こうとしているのは、日々のコメントをしてくれた「オガタくん」からの影響でしょうか。それもよいことです。文章を書くとき、これはという人のよい文章をたくさん読んで、そこから学ぶ。できれば、1人から学ぶのではなくて、より多くの人の文章から影響を受けると、さらに文章力は上がると思います。なによりも、「展開ゼミ」と「自然科学総合実験」の相互作用の賜物でしょうか。農学部の植物系(オガタくんと渡辺が学生の頃は農学科と呼ばれていたところ)では、植物というか、作物について、いろいろな角度から学びます。その中に、C/N比というのがあります。Cつまり、炭素、Nつまり、窒素。C/N比が小さくなる、つまり、窒素肥料過多になると、栄養生長をする。それに対して、窒素肥料を少なくすると、花が咲きやすくなる。そんなことを学んでいますが、実際に、同じ植物を使って、実演できているのは、なかなかの例です。失敗を失敗とせず、そこから学ぶことができているのは、よいことです。

 農学部の学生さん、特に、植物系の方々にこの展開ゼミを推奨してくれているのは、望外の喜びです。是非、来年のサークルの友達などで、農学部で植物を学ぼうという方がいたら、ご推薦下さい。自分でコントロールして講義を行うという大変さは、1つ前の工学部・吉田さんのコメントに書いたとおりですが、それができることで、卒論、修論などの長い文章を書いたり、観察することに活かされると思いますので。観察と美術を関連付けて記事を書いてくれたのは、竹本さんがはじめではないかと思います。渡辺は絵を描くのが苦手なので、そうしたことについて詳しくないのですが。植物を見続けたことで、世界が変わる、こちらとしては、うれしいこと、この上ないです。たぶん、木を見ることもできるようになったし、全体としての森を見ることもできるようになったのではないかと思います。さらにversion upして下さい。

20200127193703-f76903a455f27d0a74409a42606bd4ef460885d8.JPG 観察を続けると言うことは、まさに時間軸をつけると言うこと。同じところにカメラを置いて、例えば、1hrに1回シャッターを切った写真をつなげれば、ぱらぱらマンガになります。その時は気がつかなくても、時間がたつと分かること。そのために、写真をつなげてみるというのも1つのやり方です。時間軸に対する感性を持った今。それを使ったら、何ができるのか、是非、考えて見て下さい。「follow」と言う単語を曖昧に使っていましたが、まさに、両面だと思っています。理解して、考えて、それに対して、どの様に反応したのか、そんなイメージを持っていたと思います。双方向性のところをもう少し活用できればよかったと言うこと、これから先、誰かと議論をしたり、相談をしたりということがあると思います。そんな時、双方向性で何を大事にすればよいのか、理解できたのではないでしょうか。オガタくんは、できるだけ、個別事案を。渡辺は全体を見て、受講生全体に注意、注目してほしいことを書いたつもりです。受講生ごとに刺激の度合いは違う化もしれないですが、双方向性が活かされたのであれば、この講義を開講して幸いです。

 同じことをやっても誰かと競うというのは、よい刺激です。それをpositiveに作用させて、想定される投稿数を達成できたのは、よいことです。きそわなくても、自分のペースでという考え方もあるかと思います。渡辺が過ごしてきた50年あまりを考えたとき、何かの刺激があること、自分よりも上があるというとき、それを目指そうとしたとき、何らかの意味でよい方向に進んでいると感じています。なので、他の講義、さらには社会に出たとき、自分と同じ位、ちょっと上を横目で見ながら、それに追いつけ、追い越せでやることができれば、これはという仕事ができると思っています。今回の展開ゼミがそんな刺激の1つになったのであれば、うれしい限りです。これからしばらく試験で忙しいと思います。文章を書く手を休めることはあっても、植物を観察して、食して下さい。もちろん、花を咲かせてみるのも大事なことです。記事の投稿もwelcomeですから。さらなる成長を期待して。。。


 わたなべしるす

 PS. 中間報告のところを見ていて、そういえば、〆切に遅れた投稿でしたね。時間、〆切を守ることはこれからさらに厳しくなります。そんなことにもしっかり気を配りながら、成長して下さい。