東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

令和2年度 活動ブログ

令和2年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2020.11.28

たまご日記⑤

 皆さんこんばんは。八戸聖ウルスラ学院の野呂知世です。今日朝目覚めると、庭が雪で埋まっていました!おそらく温暖化の影響で昨年の初雪はとても遅かったのですが、今年は早かったですね...なぜでしょうか?さて、第5回講義は福本 敏先生による「歯から臓器が作れちゃうってホント!?」と中山亨先生による「エンザイムハンター〜暮らしの役に立つ酵素を見つけ出し、利用する〜」、英語交流会に参加させていただきました。

 

 ますは、福本先生の講義のレポート課題にあった「動物に歯が必要な理由」について振り返ってみようと思います。

 まず、私たち人間に歯が無かったらどうなるかを考えました。そもそも歯がなければ私たちはコミュニケーションを取りづらくなります。例えば皆さんは乳歯から永久歯に生え変わるとき、今まではあったところに歯がないと、喋りにくいと感じたことはありませんか。私は、歯の隙間から空気が漏れてしまってとても喋りにくかったです。さて皆さんは、自分の抜けた乳歯をどうしましたか。捨てた方もいるでしょうし、私のように漂白してから瓶に保存している方もいらっしゃると思います。ここで中山先生の講義とつながってくるのですが、抜いた乳歯や親知らずから歯髄幹細胞を採取することができます。そのため入歯をただ捨てるのではなく、歯髄細胞バンクを検討することが大切になってくるのだと思います。ただ、私の保存してきた乳歯は冷凍保存していなかったので、歯髄細胞を取り出すことはできないそうです...。ここで話を戻しますが、コミュニケーションを撮ることができなければ、人間もウサギのように孤独死してしまうかもしれません(これも本当は嘘なようですが)これは私の行き過ぎた妄想かもしれませんが、孤独死までは行かずとも、精神的な病にはかかってしまうと思いました。

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 また、永久歯がない、つまり歯の生え変わりが無かった場合、どうなると思いますか。例を挙げると、歯の生え変わりのないキリンの寿命は、歯が生え変わるゾウのものと比べて短い傾向にあります。また私たちに乳歯が無かったら、30歳程度までしか生きていくことができません。

 その他にも、歯にエナメル質が無かったら...??エナメル質はモース硬度7というとても硬い物質です。宝石で言うと、石英がこれに値します。エナメル質のおかげで私たちの歯が硬いわけですが、もしエナメル質が無かったら、固いものを食べることができなくなってしまいますよね。無理に食べようとすると、歯を傷つけて、神経を痛めてしまいます。その傷口から菌が侵入することで病気にかかり、死んでしまうこともあるかもしれません。また、動物の場合、武器として歯を使っている動物たちが種の存続の危機に陥ってしまいます。私たちもを入れるときに歯を食いしばりますが、歯が柔らかかったら、力を入れた瞬間に歯が欠けてしまいますよね...怖い。

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 さらに食物を今よりも噛まなくなってしまうので、脳の活性化が妨げられ、「考える」ことができなくなってしまうかもしれません。肥満しやすい身体が形成されてしまうかもしれません。...歯ってとても大切な存在ですね。

 

 次は中山先生の講義中で疑問に思ったことについてです。皆さんはアジサイを目にすることはあるでしょうか。私の住んでいるところが田舎なのか、私は梅雨の季節にアジサイを目にすることが多いように感じます。アジサイには、赤と青いものがありますよね。その違いは、土壌のpH値に関係していると言われています。酸性の土壌では青、アルカリ性の土壌では赤いアジサイが成長するそうです。この色の変化は、ちょうどリトマス紙と反対になっています。さて、アジサイの花弁の色は、酸性の土壌に含まれ、水に溶けやすい性質を持ったアルミニウムが大きく関係しています。もうほとんど答えを言ってしまっていますよね笑。つまり、酸性の土壌にアルミニウムが含まれている場合、そのアルミニウムが水に溶け、その水をアジサイが吸い上げることによって青いアジサイが成長するのです。また、私は自分の家に咲いているアジサイには赤いものが多く、公共施設などで見かけるのは、青いアジサイが多いように感じています。これがなぜなのかも気になるので、ポートフォリオで中山先生に質問してみようと思います。自分の勘違いだったら恥ずかしいですが...

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https://lovegreen.net/languageofflower/p24296/

投稿者:事務局 |個別ページ

2020.11.23

第三,四回講義を終えて

 雪の便りが聞かれる季節となりました。皆さんいかがお過ごしでしょうか。仙台青陵中等教育学校4年只野佑之介です。先日青葉山キャンパスにクマが出没して話題になっていましたが、我が家でも半月ほど前、庭の柿の実が一晩で無くなっていました... 今年は森で木の実が不作だそうなので、飢えをしのごうと動物たちも必死になっているのかもしれませんね。

 今回は、第三回と第四回の特別講義の感想をまとめて書かせていただきたいと思います。


<第三回特別講義>

①大関真之先生「量子アニーリングと未来の情報科学」

 大関先生の講義では、量子アニーリングが、様々な問題を解決して社会を豊かにするためにどう使われているのかや、理科や数学の学習に対する姿勢、将来へのアドバイス等、様々なことを教えていただきました。私が最も驚いたのは、量子アニーリングを活用すれば「二次関数で世界を救う」ことができるという点です。大関先生は、組み合わせ最適化問題が物流・製造・農業・防災等の現代社会を支えているとおっしゃっていました。世の中において組み合わせが大切なのはなんとなく分かっていましたが、先生のお話を聞き、頭の中を整理することができました。そして、二次関数を用いればその問題をパズルのように解くことができると知り、今自分が学習していることが世界を救うことにつながるのだと気づくことができました。

 また、「世の中から文章題を見つけ出す」ことが大切だという言葉が印象に残りました。AIをはじめとした科学技術の開発により、従来の人間の仕事の多くが機械に肩代わりされている今、私たち人間に求められているものは、論理的に物事を判断し、課題そのものに気づくことができる力だということです。人間にしかできない仕事を成し遂げるために、幅広い分野の知識を身につけ、思考力や課題を的確に見極める力を高めることができるよう、しっかり学んでいきたいと思いました。

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②堀井明先生「21世紀のがん医療~Precision Medicineと遺伝子医療~」

 堀井先生の講義では、がんの発生の仕組みから、最先端の分子標的治療薬についてまで、詳しく教えていただきました。

 がんは日本人の二人に一人がかかる身近な病気であるのにもかかわらず、その治療は身体的、精神的、経済的にもつらく厳しいものであると聞いています。ですから、医療技術の発展に伴い"one size fits all″型から‶personalized″型の治療ができるようになったことは、大きな進歩だと感じました。これまでは数が多い症例に合わせた治療を行っていたので、治療方法が合わない患者さんも少なからずいたと思います。細胞や臓器ではなく、遺伝子や分子を標的にした「分子標的治療薬」の開発により、個人に合わせた医療が展開され、よりきめ細かで一人ひとりに合った治療ができるようになったのは素晴らしいことだと思います。

 しかし、‶personalized″型の医療が進んでいるといっても、個々の患者さんに合った治療薬を速やかに見つけることができなければ、苦しみから救うことはできません。ですから、がん遺伝子パネル検査の開発を進め、だれもが安価に利用できるようにすることで、迅速にクリティカルな治療を開始できるようになることが重要だと感じました。治療法の発達により、近い将来、がんがつらく苦しい病気でなくなることを強く願っています。


<第四回特別講義>

①滝澤博胤先生「化学反応の場を探る~マテリアル・デザインと新物質探索~」

 滝澤先生の講義では、マイクロ波についてや、電子レンジ等の私たちが普段使っている物の仕組みについて詳しく知ることができ、大変勉強になりました。電子レンジはマイクロ波を用いて水分子を振動させて加熱するものだと認識していましたが、選択加熱・内部加熱・体積加熱・急速加熱といったマイクロ波の特徴を詳しく知ることができ、理解が深まりました。 
 また、マイクロ波の利用に限らず、化学反応のステージを変えることで、自然界の法則を超越して新しい物質を作ることができると学び、興味深く感じました。「ブレイクスルーは常に新物質・新材料から!」とスライドにもありましたが、永久磁石や超電導の開発を見てみると、確かに従来とは異なる物質を使用した時に、ブレイクスルーが起こっています。特に、硫化水素が超伝導体のブレイクスルーを起こしたことを知り、驚きました。いろいろな方法を用いて新たな材料を生み出す材料工学という分野は、とても創造的な学問だと感じました。
 そして、大関先生の講義の感想にも書いたように、この講義でも、現在私たちが学習していることの大切さを実感することができました。動画で「新たな物質を作る」と聞き、どうやって物質同士を組み合わせるのか想像もつきませんでしたが、化学で習っている周期表にそのヒントが沢山散りばめられていると教えていただきました。「Chemistry=相性・調和によって引き出される効果」という言葉は、とても美しいと感じました。この言葉を忘れずに化学を学び、新しいハーモニーをつくり出せるようになれたらと思います。


②佐貫智行先生「次世代素粒子研究施設:国際リニアコライダー(ILC)計画」
 佐貫先生の講義では、現在見つかっている素粒子についてその性質や動作まで詳しく解説してくださり、私の宇宙や素粒子に対する認識が変わりました。
 まず驚いたのは、素粒子が現在17種類も見つかっており、それぞれに決まった役割があるということです。例えば、電子やアップクォーク、ダウンクォークは物質を作り、グルーオンは素粒子同士をくっつける役割を持っています。それぞれの素粒子が互いに違った役割を分担して、すべてのものを形作っているということに感動を覚えました。
 また、宇宙の誕生や素粒子の謎に迫る研究についても、多くのことを学ばせていただきました。まず印象に残ったのは、「宇宙をつくる」という言葉です。宇宙の起源を知るために宇宙を見るのではなく宇宙をつくるという発想は、今まで考えたこともありませんでした。ILC国際研究所は、宇宙の誕生であるビッグバンを再現し、その謎を解き明かすための研究施設だそうです。地元に国際的な研究所ができ、将来そこから大発見が生まれるかもしれないと思うと胸が高鳴りました。

20201123231926-e636d9351fdd8f86c8e860cb1bc2688e8e6a9304.jpeg<ミニ講義>
 科学者の卵養成講座の2回をまたいで行われたミニ講義では、科学記事を読みこなすためのグループワークや、現在起きている環境問題についての討論・プレゼンテーションを行いました。はじめは上手くいくかどうか不安でしたが、グループの皆さんと活発に意見の共有・整理をすることができました。グループワークを通して強く思ったのは、異なる視点を持つ人と話すことで、意見をより深めることができるということです。討論を通して、アイデアをより一般化できたり、どんな人にも通じやすいように改善したりすることができたと思います。質の高い議論ができたのは、住む環境が違う人、違った経験や興味・関心を持っている人、自分にはないスキルを持った人など、ある意味タイプが違う人同士で集まることができたからだと感じました。いろいろな人の視点や考え方を吸収し、話し合い、共有できるのは、この講座ならではだと思います。科学者の卵としてこのような機会を活用させていただき、少しずつでも成長していきたいと思いました。
 
追記:原因はわかりませんが、途中からこのページの文字が斜体になって公開されてしまうことがあるようです。申し訳
ありません。

投稿者:事務局 |個別ページ

2020.11.15

Mind Change! 〜多辺倒〜

 みなさんこんにちは、鶴岡南高校2年のの川村祐毅です。今回で4回目の投稿になります。なんか自分の中で、講義から1週間後の休日にブログ、2週間後の休日にまちかどサイエンスを投稿するのがルーティーンになってきました。人間何かを習慣化するには2週間必要だそうです。効率の悪い生き物ですね(笑)                                                                           先週11日から13日の3日間僕たち鶴岡南高校2年は宮城と岩手、秋田(主に岩手)に修学旅k.........進路研修に行ってきました。僕たちはいつも台湾に行き、そこで建国中学という現地でトップの学校の生徒さんたちと交流をしていたのですが、コロナの影響で海外渡航ができなくなり、一時は研修自体の中止も危ぶまれていましたが、先生方と旅行代理店の方々が早い段階から研修時期のコロナの感染状況に合わせたいくつもの代替案(ちなみに①大阪、京都案②北陸案③東北案の3つの案がありました)を提案していてくださり、結果近場の③の案とはなりましたが、3日間楽しんで行くことができました。研修では大川小遺構や中尊寺、猊鼻渓、小岩井農場、また2日目は短時間ではありましたが宿泊地の盛岡市内で外出を許されたりと様々な体験をさせていただきました。更にGO TOクーポンが11000円分使えたりして、正直「台湾に行くよりも良かったんじゃないか」とさえ思ってしまうほど最高でした。学校によっては中止になったり、行ったとしても県外から出ず、隣の市の施設に1泊2日といった学校もあったそうです。それに比べれば僕たちはとても恵まれていたんだなぁと思います。                                                                                              さて、今回の滝澤先生の予習動画に中に「永久磁石と超伝導体の開発の歴史」のスライドがありましたね。僕は今までずっと「磁石といえば鉄」「伝導体といえば金属」だと思い込み、それ以外の物質はありえないと考えていましたが、実際にはそれらよりも「磁石はネオジム」「伝導体は硫化物」という一見全く関係のなさそうなものの方がより良い性質を示すということを知りとても驚きました。僕は物事を一辺倒に見ていて、広い視点で考えていませんでした。                                                                                 このように理系の人は、物事を一辺倒に見たり考えたりしてしまう傾向にあるそうです。理系教科の問題には必ず一つの答えを導き出すことができ、途中の解答プロセスよりも計算結果に重点を置かれることが多いからこのようになってしまうのだそうです。ですが今日では、計算結果だけでなく、「どのようにこの答えを導き出したか」という解答プロセスの方にも重点を置かれるようになってきているそうです。実際今年度から始まる大学入学共通テストには、計算方法が誘導され、その誘導文の中の空欄を埋める問題が出題されるようになるそうです。ですので例えば、交点の位置ベクトルを求める問題は、実数s,tを用いて位置ベクトルを2本の式で表して解く方法と、メネラウスの定理を用いて解く方法のどちらかに誘導される可能性があるということです(もしくはもっと別の方法で誘導されるかも!?)   20201115222240-0dd52b046454db267bc831794b2069c5a40c65da.jpeg                                                                                                    そういえば前回の量子アニーリングの講義で、大関先生が「理系の人こそ問題文を理解するために国語力が必要だ」とおっしゃっていましたね。このことにもつながってくると思うんです。「与えられた限られた時間の中で問題文と誘導文からどのような方法で問題を解かせようとしているのかを即座に読み解き、与えられた誘導文と文脈が合うように順序よく組み立てて説明する」という力が今後生きていく上で必要となってきているということです。こりゃまた大変な時代に生まれてきたもんだなぁ...。                                                                                                 では話を進路研修の下りまで戻します。ここでも言えるのは、理系の人には「コロナの感染が怖いから、行かない。行くとしても県内だけだ」という一辺倒な考えよりも、「コロナが落ち着いていたらここ、少し増加傾向ならここ、急増していたらここ」という「多辺倒」な考えが必要だということです。つまり、理系の人こそ突然の変化にも対応できるようにオールマイティーでなければならないということです。                                                                                                                           なのでこれからは僕も、まずは問題を解くときに、「この問題にはこの解き方が一番に決まっている」と一辺倒に考えるのではなく、「今回はこの解き方で解けたけど、実はこの法則も使えるんじゃないか?」というように「多辺倒」に考えていこうと思います。                                                                                                                          さあ、進路研修も終わったし、次は期末テストだ!(あぁ、岩手から帰ってこなきゃよかった...。課題どうしよ...。)

投稿者:事務局 |個別ページ

2020.11.15

カラザには栄養がたっぷり

みなさんこんばんは。仙台二華高等学校1年の川村琉菜です。

みなさんはカラザを知っていますか?カラザとは卵を割ったときに出てくる白いひも状のものです。カラザにはシアル酸というウィルスの感染を防ぐ抗がん物質が含まれているそうなので取り除かず食べたほうが健康にはいいらしいです。

 

さて、第4回の講義内容について書きたいと思います。

今回の講義では「次世代素粒子研究施設:国際リニアコライダー(ILC)計画」「化学反応の場を探る~マテリアル・デザインと新物質探索~」を学びました。

 

まずは滝澤先生の「化学反応の場を探る~マテリアル・デザインと新物質探索~」。

科学にはブレイクスルーといって新材料などの発見により能力などが飛躍的に進化するポイントがあります。磁石の磁力の強さや超伝導体の開発など様々な分野でブレイクスルーは起こっているのです。

物質の性質は化学組成、化学結合、結晶構造、形態によって変わります。結晶構造の違いの分かりやすい例としては有名な黒鉛とダイヤモンドがありますね。この二つは結晶構造が異なるだけであり炭素原子からなっていることには変わりないのです。しかしその結晶構造が異なると地球上でもっとも固い鉱物になったり普段使っている鉛筆の芯になったりします。

また、形態の違いとしては酸化アルミニウムを例にしましょう。酸化アルミニウムは焼き固めると真っ白な坩堝に。溶かしてゆっくり覚ますと美しいサファイアやルビーになります。このような物質の性質の違いを生かして新物質、新材料を開発しているのです。

マイクロ波ついても学びました。例えば電子レンジはマイクロ波を発してそのマイクロ波を吸収したものが発熱する特性を生かした機械です。このマイクロ波が新材料開発のキーとなります。マイクロ波加熱の3つの特性(選択加熱、内部加熱・体積加熱、急速加熱)を利用することで開発の幅が広がるのです。これからも新物質開発により化学はさらに発展していくでしょう。夢が広がる話です。

 

次に佐貫先生の「次世代素粒子研究施設:国際リニアコライダー(ILC)計画」。

この世界のあらゆるものは素粒子からできています。電子やアップクォーク、ダウンクォーク、ニュートリノや光子。そのほか17種類の素粒子が存在し、それらによってこの世界は成り立っています。この世界が成り立っているということは宇宙も素粒子でできている...?そうです。宇宙は現在ダークエネルギーが68%ダークマターが27%と存在が謎に包まれているものが多くあります。その中で素粒子はたったの5%。ですが初期の宇宙は電子・クォークが12%ニュートリノが10%光が15%。そのほかを占めているのはダークマターですが、現在よりは何で構成されていたかわかりますよね。

宇宙の始まりを知りたいと思ったとき皆さんはどうするでしょうか。遠くの星からの光は何万年も前のものだという話を聞いたことはないでしょうか。つまり、遠くのほうを見ればいいということです。しかし原理的に30万年より昔の光を観察することはできません。したがって宇宙の始まりを知りたいとなれば宇宙を作るしかないのです。ビックバンは何もないような小さなところに大きなエネルギーが集中し生まれたことにより起こった現象です。したがって高いエネルギーの電子と陽電子をぶつけるとビックバンを再現することができるのです。

そしてこれを実行するためのマシンがILC(国際線形加速衝突器)です。このILCのアイデアが提唱されたのが1965年。この後様々な国や地域が自分の地域や国に設置したいと誘致しましたが選ばれたのは何と日本。そうして2020年から国際推進チームが発足しました。設置する場所は岩手県北上山地の地下に建設予定です。ILCではヒッグス粒子やダークマターの正体に迫っていくようです。

建設が始まると外国の研究者なども来日し、国際化が進みまちづくりが発展します。また建設のために先端技術も必要になっていきます。私たちがこれから活躍できるチャンスかもしれませんね。

 

今回は講義後一週間以内にかけてよかったです。そろそろ寒くなってきましたし、コロナも第三波が始まりました。どうぞ体調を崩さないようにしてくださいね。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿者:事務局 |個別ページ

2020.11.11

たまご日記④

 皆さんこんばんは。八戸聖ウルスラ学院の野呂知世です。先日行われた第4回講義では、滝澤先生による「化学反応の場を探る〜マテリアル・デザインと新物質探索」、そして佐貫先生の「次世代素粒子研究施設:国際リニアライダー(ILD)」に参加しました。

 

 まず滝澤先生の講義についてです。ここではレポート課題「科学技術のブレイクスルーが起きた例」を考えたことについてまとめてみようと思います。ちなみに皆さんは「ブレイクスルー」という言葉を知っているでしょうか。(私が知らなかっただけかもしれませんが...)ブレイクスルーとは、飛躍的な進歩、つまり新しい組成を持った物質の発見を指します。はじめに伝えておきますが、下記、レポートとはあまり関係のないことをまとめています。でもとても興味深いものだったので...すみません。

 私は「ペン」に着目しました。余談ですが、私の通っている学院では授業中にiPadを使うことが多く、私はApple Pencilを使うたびに技術の発展の素晴らしさを実感しています。今は空中に描くことのできるものだってありますよね?たしか「3Dペン」だったでしょうか。それと比べると、幼いときに何かを描くとなると、チョークを手に取ってコンクリートに、クレヨンや色鉛筆を使って自由帳や段ボールに、道端に落ちている木の棒を拾って地面に、などだったもので...皆さんはどのようにしてものを描いていたでしょうか?ここで本題に戻りますが、かつては「スタイラス」と呼ばれる先の尖った金属が使われていたそうですよ。それが裂いた竹の間に毛を括った「毛筆」が使われるようになり、乾燥させた羽の先を削ってインクをつけた「羽ペン」に移ります。そして私たちの使っている「鉛筆」が使われるようになるのです。この時代の鉛筆は筒状の木や金属の先端に黒鉛の塊を詰めたものでした。もっと昔には「パラグラフォス」と呼ばれる筆記用具が使われていましたが、これは鉄の塊をそのまま使った原始的な道具でした。しかし時が立ち、良質の黒鉛の発見によって今の鉛筆の原型にたどり着いたとのこと。一言で「ペン」と言っても、色や形などの細かいところまで分けると、数え切れないほどの種類がありますよね。ちなみに私はガラスペンが好きです!(使ったことはありませんが...)お年玉を貯めて買ってみようか迷っています...。元々は同じひとつものだったと思うのですが、それがさまざまな過程を経てバリエーション豊かになって行くのってとても素敵ですよね!...私だけですかね?私たち人間や植物のように共通の祖先がいる、ということと似ているからでしょうか...??

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https://kinarino.jp/cat2-生活雑貨/6035-実はとっても使いやすい!儚げな美しさが魅力のガラスペン

 

 さて皆さんは「素粒子」とはどのようなもののことを指すのかを知っていますか。素粒子とは、物質を細かくしていったときに,それ以上分割できないもの、つまり物質の最小構成単位のことですね。しかし「物質の最小単位」と聞くと、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?そう、原子です。英語で原子を表す"atom"も「分割不可能な存在」という意味でした。しかし20世紀前半には、原子がより小さい物質から構成されていることが発見されます。それが、電子と原子核、そして原子核を構成する陽子と中性子です。そして20世紀半ばに、陽子と中性子がさらに小さい物質の「クォーク」によって構成されていることが判明し、クォークが素粒子であると考えられています。他にも「レプトン」という物質も素粒子であると考えられているそうです。

 実はこの素粒子、宇宙を構成する物質のひとつだと考えられています。具体的な数値で表すと、素粒子5%、ダークマター27%、ダークエネルギー68%だそうです。私はレポートをまとめているときに「ダークマターとダークエネルギーは素粒子からできているものではないのではないか」と考えました。なぜかというと、もしダークマターとダークエネルギーが素粒子から成るものならば、「宇宙は素粒子100%でできている」というのだと考えたからです。そう言わないということは、ダークマターとダークエネルギーはやはり、素粒子ではないのではないでしょうか。さらに、私はこのブログをまとめながら、もうひとつの考えが思い浮かびました。それは「素粒子は本当に最小の物質なのだろうか」ということです。かつては原子が最小だと考えられ、それを意味する"atom"という名前が付けられていたように、もしかすると、素粒子は最小の物質ではないのかもしれません。そして宇宙を構成する5%の素粒子も、より小さい別々の物質で構成されているのかもしれません(例 A2%、B3%)。宇宙の謎はどんどん増えていきますね。

投稿者:事務局 |個別ページ

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