東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

  • TOP
  • News Release

News Release

≪ Prev 9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19

【研究成果】ウメの雄性不稔性と蛍光物質の関連性「Plant Biotechnol.」(9/29)

2021年9月29日 (水)

 こんな実験を共同研究でやるようになるとは。出張先へのmailからでした。神戸大の中西先生が昔、ウメが花粉不稔になるものがあると言う報告を出されていたとかで、京都大の平井先生から中西先生を経由して、渡辺の所へ。仙台に来て、ウメの開花がサクラの開花時期と近いことを実感していましたが、愛媛にいた頃は、早いと1月末に開花したような。寒い時期です。愛媛とはいえ。あの寒さで不稔性にならないのかと考えるレベルになったのは、農学部を卒業して、職員になった頃。ただ、それを研究することになるとは。。。

20210929172827-79cf6c93e0490e30fdcf744a214025e67e080799.JPG そんなウメの花粉不稔について、形態(実体顕微鏡、光学顕微鏡、電子顕微鏡など)、蛍光物質などとをlinkさせて。顕微鏡担当は、増子さん。今回もお世話になりました。さらに、訪花昆虫であるハチがどの様な物質を見ているのかと言うこともあわせて議論したような、ちょっと変わった論文がようやく完成しました。執筆を担当された森さんとはどれくらいやりとりをしたでしょうか。思い出になった論文です。京都大出張で打ち合わせて、忘れ物を京都駅まで届けて頂いたことをついこの前のように思い出します。で、肝腎の論文は国際科学雑誌「Plant Biotechnol.」に掲載(Mori et al. Fluorescnece from abnormal sterile pollen of the Japanese apricot. Plant Biotechnol. 38: 355-366.)。pdfはfree downloadですので、是非、ご覧下さい。

 今回の研究は、京都大、大阪大、神戸大、京都薬科大、香川大との共同研究でした。高校生くらいまでは「化学」が得意でしたが、最近はすっかり。。。と言うことでまた、次のことでコラボできればと。


 わたなべしるす

 PS. とある書類を見ていて、JSPS-PDの林さんが渡辺の所に着任される前のデンマークでの研究成果を2つの論文にまとめておられました(Hayashi and Palmgren 2021, Welle et al. 2021)。論文という形にすることは、何よりも大事なことですので。これからも楽しみにしています。

20210929172854-5922894109d96b4bbe9314431707f79a53d1ad61.JPG

ページの一番上へ

【お知らせ】染色体学会 第72回年会 公開講座「みんなに知ってもらいたい、最新の染色体研究--9月18日(土), 13:00-15:30--(オンライン開催)」(9/2)

2021年9月 2日 (木)

 8月が終わり、9月に。8月中の宿題が終わらず、あくせくする毎日。染色体学会と言えば、6/22にお知らせした学会誌「Chromosome Science」のSpecial issueに「禹博士」の研究履歴を書いたこと。そのリクエストを頂いた大阪教育大・鈴木先生から学会の公開講座のお知らせ。

20210902151826-0dec0c27311c6c7ebbef17c13ff668c184cf53f3.pdf
 コロナ禍と言うことで、オンライン開催。もちろん、高校生などもwelcomeです。是非、ご参加下さい。詳細は上記のpdfにあるとおりです。多くの高校生、中学生などが参加頂けることを楽しみにしております。


 わたなべしるす


ページの一番上へ

【新聞掲載】河北新報に「Genes Genet. Syst.への論文掲載」関連記事が掲載(7/26)

2021年7月27日 (火)

 台風8号が北上。27-28日の夜中に宮城県に上陸の可能性。この季節に珍しいコース。中心気圧が990hPaというのが救いか。大きな被害がないことを祈るばかりで。

 7/7にお知らせした「ハマダイコンの遺伝的多様性をS対立遺伝子で評価」というGenes Genet. Syst.に掲載された論文河北新報の7/26(月)付の朝刊に「仙台の高3実験参加、論文が学会誌に 東北大の植物遺伝子研究」と題して、記事が掲載されました。co-first authorの仙台一高・鹿股さんに焦点を当てた記事に。これからも様々な形の共同研究ができればと。。。ありがとうございました。

20210727095648-0d68d4984613071e03d58c23b110b35c000f95fa.JPG
 わたなべしるす


ページの一番上へ

【研究成果】鹿児島県屋久島におけるハマダイコンの遺伝的多様性を自家不和合性遺伝子で評価「Genes Genet. Syst.」(7/7, 26, 11/17追記)

2021年7月 7日 (水)

 自家不和合性の研究を始めたのは1987年。学部4年生の時。それ以降、基本、自家不和合性の分子機構の解明をしてきたわけですが、大学院修士課程1年の5月だったと思います。留学生として韓国から来たNouさんの実験を支援すると言うことで、日向先生と山形県へアブラナのサンプリング。Nouさんはその個体からS対立遺伝子を単離し、その後の日向研、磯貝研、高山研、渡辺研の基礎となる系統を確立。その当時に、サンプリングした個体毎の位置関係等を調べておくという頭があればよかったのですが、そんなことも考えつかず。いまごろになって、自然生態系での自家不和合性遺伝子を考えることになるとは、。。。

20210707102328-26d3e6a4013d37ecf7ab2e32629cb755b26250e8.JPG で、思い立ったのが、一昨年。現地の方と綿密な情報交換をして、2019年秋に屋久島のハマダイコンを調査し、2020年春にサンプリングを計画。ところが、コロナ禍で出張が中止に。そんな中でも効果的だったのが、リモートでの情報交換。現地の方から情報を頂きながら、サンプリング。緊急事態宣言の中での葉、種子の収集。遺伝子解析。その時々で動ける方にhelpをしてもらいながら、また、議論をして。コロナ禍でありながら、このような形で、論文発表できたのも、共同研究頂いた方々がそれぞれの「プロ」の部分を提供頂けたからこそ。ありがとうございました。という言葉がこんなにもfitしたのも、コロナ禍があったからだろうと。で、その論文は、国際科学雑誌「Genes Genet. Syst.」に掲載(Fukushima et al. (2021) Spatiogenetic characterization of S receptor kinase (SRK) alleles in naturalized populations of Raphanus sativus L. var. raphanistroides on Yakushima island. Genes Genet. Syst. 96: ***-***.)。現時点ではvolumeは分かっていますが、最終的なpageが不明なearly publishingの状態。pdfはfree downloadですので、是非ご覧下さい。

20210707102426-0be5b01c9dae95bba4fd91fdbd2d1c5bccf18151.JPG 今回の研究は、宮城県仙台第一高等学校、屋久島環境文化研修センター、順天大学(韓国)、(株)トーホク、東京大学、三重大学、大阪教育大学との国際共同研究であり、コロナ禍での多くの方々の協力の下、自然界での自家不和合性遺伝子の多様性、分布などを解明することができました。これまでとは少し毛色の違う自家不和合性研究ですが、このことを基礎として、研究を発展させることができればと思っております。


 わたなべしるす

 PS. 14:00に、大学HPのtop研究科HPのtopにも記事が掲載されました。

 PS.のPS. 7/26(月) 河北新報に関連記事が掲載されました。
 
 PS.のPS.のPS. ページ番号がつき、Final versionになりました。こちらからどうぞ。

Kazuki Fukushima, Toko Kanomata, Aoi Kon, Hiromi Masuko-Suzuki, Kana Ito, Sadayoshi Ogata, Yoshinobu Takada, Yukihiro Komatsubara, Tsuyoshi Nakamura, Takumi Watanabe, Saori Koizumi, Hitoshi Sanuki, Jong-In Park, Satoshi Niikura, Keita Suwabe, Sota Fujii, Kohji Murase, Seiji Takayama, Go Suzuki, Masao Watanabe (2021) Spatiogenetic characterization of S receptor kinase (SRK) alleles in naturalized populations of Raphanus sativus L. var. raphanistroides on Yakushima island. Genes & Genetic Systems., 96; 129-139.

ページの一番上へ

【お知らせ】NHK Eテレ 思考ガチャ!「身近な人ほど反発してしまうワケ」(7/9(金) 22:00-22:30)に渡辺が出演(7/3, 5追記)

2021年7月 3日 (土)

 先日、NHK Eテレの「植物に学ぶ生存戦略 話す人・山田孝之 ディレクターズカット版 DVD 全2枚」が6/25(金)に発売される、ということをお知らせをしました。その時は、資料の提供などでした。

 今回、不思議なご縁で、NHK Eテレの「思考ガチャ!-前代未聞の「知」のライブ! 化学変化が止まらない!-」という番組に出演し、7/9(金)の22:00-22:30に放送される「身近な人ほど反発してしまうワケ」として、公開されます。番組の予告版も見ることができますし、当日の写真も。金曜日という週末で、土曜日のことを考えなくてもよいという方、是非、生放送で。あるいは、夜なので落ち着いてみることができない方は、録画でも。ローカルのラジオ番組には出演がありましたが、全国放送ははじめて。どの様なものができたのか、。。。乞うご期待!!

20210703160136-b8dfddc7bf821e6d8167e3e325e0e5240ca043e2.JPG
 わたなべしるす

 PS. 7/5(月), 研究科のHPにも関連記事が。あわせて、ご覧下さい。

ページの一番上へ

≪ Prev 9  10  11  12  13  14  15  16  17  18  19

ARCHIVE