東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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News Release

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【お知らせ・緊急告知】2021年度展開ゼミ 開講 (定員10名)

2021年9月29日 (水)

 早めのお知らせと思いながら、8月末までの宿題が終わらず。。。結局、この時期のお知らせになり、申し訳ありません。今年で8年目になる学部講義・展開ゼミ 「秋冬野菜を盆栽として育ててみよう--栽培を通して、観察眼を養い、栽培の大変さも理解してみよう--」を後期の木曜日、5コマ目に開講します。来週の木曜日が第1回目の開講日になります。

 例年であれば、web上での双方向の講義というのが、この講義の特徴であったのですが、コロナ禍を受けて、全ての講義がweb上としました。レポートを書くのは、敵わないという方は「スルー」で。そうでなく、ベランダをちょっと憩いの場にしてみようかなとという方。前期のwebでの講義とはちょっと違う講義があるなら、やってみようという方、昨年度までの受講生のpageを見てもらい、ご参加下さい。例年であれば、初回のみ、片平キャンパスの生命科学研究科に集合頂いたのですが、コロナ禍をうけて、三密を避けるという意味でも、今年度も講義に必要な栽培セット、種子などを取りに来るのは、それぞれのペースで。これまでに希望してくれた学生は2名。明日、木曜日の13:00から実験の材料を取りに来られます。

20210929174856-c90d527392f41439fc04af66740b06eed405dd49.JPG 3番目以降の方はまた、別の日にちを設定します。もちろん、事前に来訪日程は、お知らせ頂くとして。全く、皆さんと顔を合わせないのも、両方にとってあまりよくないことと思うので、webで1-2hrくらい、講義のことなどを話す機会を設けようと思っています。これまでの講義形式については、昨年度までの展開ゼミブログを参考にして下さい。

 なお、3年間継続した種苗会社とのコラボ。夏休みの多忙さで、今年は見送り。これまでに分譲頂いた各社の趣旨から選んでもらう形式に。また、本講義システム上、受講生の上限は【10名限定】とします。双方向でのコメントをと言うことになるので、これが最大人数であるとご理解ください。なお、以下に記した受講要件がありますので、確認の上、検討・申込をしてください。

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 【受講要件】
(1) 【東北大学の学生】である方
 東北大生にとっては、本講座はTGLプログラム指定科目です。(例年は、高大連携事業の一環としていますが、コロナ禍を受けて、今年高校生を対象外としました。ご了解下さい。)

(2) 渡辺にメールで連絡し【受講可能】の返信をもらっている方
 まず、下記項目に記入の上、渡辺にメールでご連絡ください。当HPのお問い合わせフォームからご連絡頂いても構いません。

 必要な情報は、学部、学籍番号、名前、講義を受講するに当たっての抱負・受講理由です。こちらでmailを受信後、渡辺から【何番目の受講者であり、受講可能】である旨メールをします。(@ige.tohoku.ac.jpのドメインを受信許可にしておいてください)

 返信メールを必ず確認し、こちらからの来訪日程調整にご協力ください。尚、履修登録は渡辺への連絡後、別途必要ですので、忘れずにお願いします!数年に1回、忘れている学生さんがいます。登録をしないと、単位が出なくなってしまいます。ご注意を。

(3) 【初回のwebでのmeeting】にきちんと参加できる方
 初回webでのmeetingについては、都合などを聞きながら、調整します。詳細は頂いたmailに返信します。

(4) シラバスの内容を熟知して、【作物を積極的に管理・栽培しようという心意気】のある方
 シラバス(9/1に、それまでに公開していたものから、1回目に集まらないことなど、一部、修正)に詳しく記載していますが、当ゼミは作物を栽培し、その経験を自らの学びにします。そのため、作物をちゃんと育て・観察し・収穫する、という強い意志が必要です。これから寒くなる仙台、さらに鉢栽培。栽培難度は高めです。

 コロナ禍を受け、様々な制限があるとはいえ、サークル活動、バイト、友達付き合い、日々の講義とか色々あるけど、その分、工夫する余地がある、と捉えて、挑戦できる方お待ちしています。実家生の方は、かえって管理しやすい場合もあるようです。奮ってどうぞ。

(5) 栽培で学んだことを【展開ゼミブログにて報告】できる方
 栽培の様子は展開ゼミブログで報告頂きます(今年度ブログはこちらから)。ブログの管理画面を開き、自ら記事作成できる方。PCから投稿すること(マニュアルあります)。

 週1回それなりの文章量(写真つき)です(+中間報告と最終報告はもっとボリュームあり)。それが出来る・やってみたい方の参加を歓迎します。作物を客観的に観察し、それを他人に分かりやすく正確に伝え、そしてコメントをもらって次に生かす。これを定期的に行うことで、アウトプット力を鍛える訓練に繋がると考えています。

 一生を通じて他に無い経験だと思いますので、ポジティブに捉えて取り組んでみてください。もちろん、コロナ禍で、受講生が置かれている環境は、様々かと思います。川内での教養の講義は途中で放棄ができないとのこと。。。(渡辺が学生の時は、可能というか、何となく判断されていました。)。なので、上記のことを読んで、できそうという方、チャレンジをお待ちしております。

 ということで、今年も多くの皆さんとお会いできるのをスタッフ一同、楽しみにしています。

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 わたなべしする

 PS. 昨年まで、コメントを担当していたパート職員の尾形さんは6月で退職。なので、あのおもしろいコメントが楽しみだった。してほしかったという方は。残念ですが。。。



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【研究成果】ウメの雄性不稔性と蛍光物質の関連性「Plant Biotechnol.」(9/29)

2021年9月29日 (水)

 こんな実験を共同研究でやるようになるとは。出張先へのmailからでした。神戸大の中西先生が昔、ウメが花粉不稔になるものがあると言う報告を出されていたとかで、京都大の平井先生から中西先生を経由して、渡辺の所へ。仙台に来て、ウメの開花がサクラの開花時期と近いことを実感していましたが、愛媛にいた頃は、早いと1月末に開花したような。寒い時期です。愛媛とはいえ。あの寒さで不稔性にならないのかと考えるレベルになったのは、農学部を卒業して、職員になった頃。ただ、それを研究することになるとは。。。

20210929172827-79cf6c93e0490e30fdcf744a214025e67e080799.JPG そんなウメの花粉不稔について、形態(実体顕微鏡、光学顕微鏡、電子顕微鏡など)、蛍光物質などとをlinkさせて。顕微鏡担当は、増子さん。今回もお世話になりました。さらに、訪花昆虫であるハチがどの様な物質を見ているのかと言うこともあわせて議論したような、ちょっと変わった論文がようやく完成しました。執筆を担当された森さんとはどれくらいやりとりをしたでしょうか。思い出になった論文です。京都大出張で打ち合わせて、忘れ物を京都駅まで届けて頂いたことをついこの前のように思い出します。で、肝腎の論文は国際科学雑誌「Plant Biotechnol.」に掲載(Mori et al. Fluorescnece from abnormal sterile pollen of the Japanese apricot. Plant Biotechnol. 38: 355-366.)。pdfはfree downloadですので、是非、ご覧下さい。

 今回の研究は、京都大、大阪大、神戸大、京都薬科大、香川大との共同研究でした。高校生くらいまでは「化学」が得意でしたが、最近はすっかり。。。と言うことでまた、次のことでコラボできればと。


 わたなべしるす

 PS. とある書類を見ていて、JSPS-PDの林さんが渡辺の所に着任される前のデンマークでの研究成果を2つの論文にまとめておられました(Hayashi and Palmgren 2021, Welle et al. 2021)。論文という形にすることは、何よりも大事なことですので。これからも楽しみにしています。

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【お知らせ】染色体学会 第72回年会 公開講座「みんなに知ってもらいたい、最新の染色体研究--9月18日(土), 13:00-15:30--(オンライン開催)」(9/2)

2021年9月 2日 (木)

 8月が終わり、9月に。8月中の宿題が終わらず、あくせくする毎日。染色体学会と言えば、6/22にお知らせした学会誌「Chromosome Science」のSpecial issueに「禹博士」の研究履歴を書いたこと。そのリクエストを頂いた大阪教育大・鈴木先生から学会の公開講座のお知らせ。

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 コロナ禍と言うことで、オンライン開催。もちろん、高校生などもwelcomeです。是非、ご参加下さい。詳細は上記のpdfにあるとおりです。多くの高校生、中学生などが参加頂けることを楽しみにしております。


 わたなべしるす


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【新聞掲載】河北新報に「Genes Genet. Syst.への論文掲載」関連記事が掲載(7/26)

2021年7月27日 (火)

 台風8号が北上。27-28日の夜中に宮城県に上陸の可能性。この季節に珍しいコース。中心気圧が990hPaというのが救いか。大きな被害がないことを祈るばかりで。

 7/7にお知らせした「ハマダイコンの遺伝的多様性をS対立遺伝子で評価」というGenes Genet. Syst.に掲載された論文河北新報の7/26(月)付の朝刊に「仙台の高3実験参加、論文が学会誌に 東北大の植物遺伝子研究」と題して、記事が掲載されました。co-first authorの仙台一高・鹿股さんに焦点を当てた記事に。これからも様々な形の共同研究ができればと。。。ありがとうございました。

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 わたなべしるす


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【研究成果】鹿児島県屋久島におけるハマダイコンの遺伝的多様性を自家不和合性遺伝子で評価「Genes Genet. Syst.」(7/7, 26, 11/17追記)

2021年7月 7日 (水)

 自家不和合性の研究を始めたのは1987年。学部4年生の時。それ以降、基本、自家不和合性の分子機構の解明をしてきたわけですが、大学院修士課程1年の5月だったと思います。留学生として韓国から来たNouさんの実験を支援すると言うことで、日向先生と山形県へアブラナのサンプリング。Nouさんはその個体からS対立遺伝子を単離し、その後の日向研、磯貝研、高山研、渡辺研の基礎となる系統を確立。その当時に、サンプリングした個体毎の位置関係等を調べておくという頭があればよかったのですが、そんなことも考えつかず。いまごろになって、自然生態系での自家不和合性遺伝子を考えることになるとは、。。。

20210707102328-26d3e6a4013d37ecf7ab2e32629cb755b26250e8.JPG で、思い立ったのが、一昨年。現地の方と綿密な情報交換をして、2019年秋に屋久島のハマダイコンを調査し、2020年春にサンプリングを計画。ところが、コロナ禍で出張が中止に。そんな中でも効果的だったのが、リモートでの情報交換。現地の方から情報を頂きながら、サンプリング。緊急事態宣言の中での葉、種子の収集。遺伝子解析。その時々で動ける方にhelpをしてもらいながら、また、議論をして。コロナ禍でありながら、このような形で、論文発表できたのも、共同研究頂いた方々がそれぞれの「プロ」の部分を提供頂けたからこそ。ありがとうございました。という言葉がこんなにもfitしたのも、コロナ禍があったからだろうと。で、その論文は、国際科学雑誌「Genes Genet. Syst.」に掲載(Fukushima et al. (2021) Spatiogenetic characterization of S receptor kinase (SRK) alleles in naturalized populations of Raphanus sativus L. var. raphanistroides on Yakushima island. Genes Genet. Syst. 96: ***-***.)。現時点ではvolumeは分かっていますが、最終的なpageが不明なearly publishingの状態。pdfはfree downloadですので、是非ご覧下さい。

20210707102426-0be5b01c9dae95bba4fd91fdbd2d1c5bccf18151.JPG 今回の研究は、宮城県仙台第一高等学校、屋久島環境文化研修センター、順天大学(韓国)、(株)トーホク、東京大学、三重大学、大阪教育大学との国際共同研究であり、コロナ禍での多くの方々の協力の下、自然界での自家不和合性遺伝子の多様性、分布などを解明することができました。これまでとは少し毛色の違う自家不和合性研究ですが、このことを基礎として、研究を発展させることができればと思っております。


 わたなべしるす

 PS. 14:00に、大学HPのtop研究科HPのtopにも記事が掲載されました。

 PS.のPS. 7/26(月) 河北新報に関連記事が掲載されました。
 
 PS.のPS.のPS. ページ番号がつき、Final versionになりました。こちらからどうぞ。

Kazuki Fukushima, Toko Kanomata, Aoi Kon, Hiromi Masuko-Suzuki, Kana Ito, Sadayoshi Ogata, Yoshinobu Takada, Yukihiro Komatsubara, Tsuyoshi Nakamura, Takumi Watanabe, Saori Koizumi, Hitoshi Sanuki, Jong-In Park, Satoshi Niikura, Keita Suwabe, Sota Fujii, Kohji Murase, Seiji Takayama, Go Suzuki, Masao Watanabe (2021) Spatiogenetic characterization of S receptor kinase (SRK) alleles in naturalized populations of Raphanus sativus L. var. raphanistroides on Yakushima island. Genes & Genetic Systems., 96; 129-139.

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