東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

令和元年度 活動ブログ

令和元年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2019.09.14

卵からひよこへの成長記録その4

 群馬県立中央中等教育学校4年の栁澤日和梨です。

今日は講座4回目ということでだいぶ慣れてきて、迷わずに東北大学にたどり着くことができました。

 今日もサイエンスな1日でした。

 

 午前中は長神風二先生によるサイエンスカフェで、4人グループで1時間「科学・社会・生命倫理」についてたくさん考えました。

「今(2019年)から、10〜20年後に初めて実用化されそうな技術を想像してみて下さい。」この質問から、グループディスカッションは始まりました。私は、空飛ぶ車やドラえもんのひみつ道具などありきたりなものばかりしか思いつきませんでしたが、同じグループの方は、月へのエレベーターや家畜のクローンなど、夢のようでたしかに現実化されそうなものをたくさん挙げられていました。自分なら考えつかないようなことばかりで、これがグループディスカションの醍醐味だなと思いました。

 この後の展開が驚きでした。「グループで挙がった意見で、もしこれらの技術が悪用されたらどうなるかを徹底的に考える」というのです。ということで私たちは、もしこの技術が悪用されたら...と考えました。結構盛り上がり、自分たちで挙げた技術のデメリットが案外たくさん挙がりました。あとになって長神先生が「悪用されたときのことを考えているみなさんの顔がとても生き生きしていた気がする」と笑いながらおっしゃっていましたが、実際楽しかったです。

 今日のサイエンスカフェからいえるのは、科学は、科学者たちが研究成果をどう世に問うか、また私たちがそれをどう受け取るかで、良いものになるか悪いものになるかが180度変わるということです。科学の在り方について、これからきちんと考えていかなければならないと思いました。

 

 午後は、滝澤博胤先生によるご講義「化学反応の場を探る〜マテリアル・デザインと新物質探索〜」がありました。滝澤先生は、極限環境下、日常とは違うところを反応場として、新しい材料を創製する研究をなさっています。

 まず一つ目は、超高圧力場です。超高圧とは、地球の内側で起こっている現象で、その名の通り気圧がとても高い環境のことをいいます。地球の内部の超高圧によって、地球にある石などは形成されているそうです。

 元素の数は決まっているため、その組み合わせにも限度があります。そこで、超高圧環境場にかけることで、新物質探索・材料合成の幅が広がります。また、超高圧下では、原子が近接することにより、全ての元素が金属化するそうです。

 二つ目は、マイクロ波環境場です。マイクロ波は、電子レンジなどで使われている電磁波です。電子レンジで例えば紅茶を温めたとき、紅茶のカップはさほど熱くなりませんが、中の紅茶は熱くなります。これは、マイクロ波と固体物質の相互作用にあります。マイクロ波を反射するのが金属、マイクロ波を透過するのがガス、それ以外は程度の違いはあってもマイクロ波を吸収し発熱するそうです。つまり、紅茶は温められたのではなく、マイクロ波によって発熱した、ということです。

 私は以前まちかどサイエンスで電磁波について少し調べたため、今回電磁波、特にマイクロ波についての知識をより深められたので良かったです。

 

 最後は、東北大学と京都大学のコラボ企画 パネルディスカッション「これからの科学、社会を考えよう!」がありました。東北大学、京都大学、そしてアメリカのプリンストン大学出身の5名の方にきていただき、5つのトピックについてたくさん話していただきました。

 何よりおもしろかったのが、渡辺先生の司会進行です。テンポよく、ときに安藤先生や滝澤先生との絡みもありながら、約2時間とても有意義な時間を過ごすことができました。

 一番印象に残ったのが、「科学は社会・世界を幸せにするか?」というトピックでのパネルディスカッションです。午前中、サイエンスカフェで考えたことと似ていて、これは答えるのが難しそうだと思っていました。するとパネラーの5人は私の予想のずっと上をいく回答を挙げられていました。

「幸せにしなくてはならない」「できないならやめるべき」「幸せの形を変える」「局所最適解で満足するしか」「わからない。必ずしも人類を幸せにはできない」

 ただ「する」「しない」のどちらかだと考えていた私にとってこれは衝撃でした。そして、科学の在り方は本当に難しく、これからどんどん進化していく科学を享受する私たちが、真剣に考えなければいけないことだと改めて感じました。

 

 科学者の卵養成講座4回目にして、難しい問題に突き当たりました。

 科学って、なんだろう?

 科学者の卵としてこの講座に参加させていただいている身なので、これからは今まで以上に、科学ときちんと向き合いたいと思います。

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投稿者:事務局 |個別ページ

2019.09.07

変 身

20190901012324-8bf3fd82e6801eed08dcc451ed7946878ef646c4.JPGのサムネイル画像どうも。

青森県立青森高等学校のダークマター系料理男子、

新岡 昂也 

(ニイオカ コウヤ) です。


 といっても夏休み中に始めたばかりなんですけれどもね。夏休みの宿題のひとつ、自由研究。青森高校には「自由研究」はありませんが、それっぽいポジションの宿題がありました。

なんと「家庭科」なのです。(もしかしてほかの学校も同じ?)


 青森高校の校訓のひとつに「自律自啓」というものがあります。要するに「自己管理をしっかりして自律(自立)した人間になろう!」という意味です。

やっぱり「自律する」にしても「自立する」にしても、「生活スキル」というものは必須ですよね。


 これを達成するために、青森高校は割と家庭科に力を入れています。今回の課題もその一環として「自分の弱点を発見、克服する」をテーマにしたレポートが出されました。


 せっかくなので、私もこの機会にオシャンティーもしくはもこみち系料理男子への一歩を踏み出すべく、日々真剣に料理に取り組みました。


 

 テスト勉強などにも言えることなのですが、まず自分ができることの実態把握が重要だとあらためて感じました。できないこと、間違えたことは自分を変えるきっかけになる、という言葉の意味も深く理解できた気がします。


結局これを一番頑張らなければ、「指針」が見えてこないんですね。そうして結果的に目標もハリもない時間を過ごしてしまうんです。何にでも材料は必須。


 結果、今ある料理を「進化」させていくことにしました。自分が出来そうなものから少しずつ広げていく。これも勉強にも当てはまりますね。いきなりもこみちLVをMAXにしようとて無理な話です。だからできることからはじめて経験値を積んでいくことも大事なんです。長続きもしますからね。


 それと今回、「卵」の偉大さを改めて感じることができました。そう、「レポート作成」です。
「卵」で毎時間書くことになる修羅のような地獄のようなレポート作成によって培われた記述力、論理的思考力をフル活用させることで、レポートを高速で書ききることに成功しました。(テスト期間中のため)


こうやって自由に使える時間が作られていくことに、我ながら感心してしまいました。


この夏で私の料理スキルはかなり上がりました。そろそろメタル斬りなんかも覚えられそうです。


 


自分にできることから、目標と指針をしっかりもって行う。


この本質を実感することができた、良い夏休みにできたのではないかと思います。みなさんはいかがお過ごしでしたでしょうか。


さて、「卵」に戻りましょう。


今回の講座は、

サイエンスチャレンジ(サイエンスキャンパスホール)
1.「量子アニーリングと未来の情報科学」
2.「DNAと遺伝子組換え植物」

の三本立てです。


まずはサイエンスチャレンジ。インタイムでアライヴできました。やったぜ。


内容はなんと「ピンポン玉が載る最も高い建造物をつくる」というものでした。


材料:割りばし二膳、モール30本

のみです。


 かなり大変だったのが「二膳しかない割りばしの有効活用法」を考えることです。いくら高いものを作っても、ある程度キープできなければ記録にはなりません。


耐久性と高度のギリギリのバランスを模索する、スリリングな競技でした。


 私は主にピンポン玉を格納するための籠を作っていました。頭の中では完璧に役割を果たす籠のイメージがあるのに、それを現実世界に具現化できないもどかしさを常に感じていました。


 最初はとても美しい形だったのに、だんだん不気味でグロテスク(?)な感じに成長してしまいました。(個人的には好き)


 しかし、完成したときのあふれんばかりの喜びは、そういったもどかしさを吹き飛ばすことによって快感を生み出してくれます。


これがクセになってしまい、まるでかっぱえびせんのようにやめられない、とまらない。

止まるんじゃねえぞ......


 


 


 ちなみに私は一昨年「科学の甲子園ジュニア全国大会」に出場したことがあります。科学の甲子園にもこのようなその場で考えて行動する実技試験のようなものがありました。


今回はそのときの経験を活用することが出来ました。というか慣れたので比較的落ち着いて物事を考えられるようになりました。成長ですね。


ちなみにちなみに他の班はピンポン玉を「挟む」物体を作っていました。その発想はなかった。こういうのがあるからみんなで発明することって面白いんですよね。


自分の価値観を伸ばすことも重要ですが、自分と違う価値観に触れることも重要だと考えます。結果的に自分の世界を広げることが出来ますからね。


 


だが......


 


しかし......


 


上位入賞は果たすことが

出来ませんでした......


チキンさが過ぎて三回しかない計測チャンスを使い切ってしまったことも敗因の一つと考えられます。かたじけない。


でも芸術点が二兆点ぐらいあるので優勝だと思っています。やったぜ。


私は割とこういうのが好きです。美術部だったこともあり、モノを作ることを通じて自分の考えを具現化させることが好きなんです。


しかし高校生活はやることがなかなか多く(当たり前)そういったことにゆっくりと取り組んでみる時間がありませんでした。


だからこのサイエンスチャレンジで、久しぶりにクリエイティブな精神と知的好奇心を呼び覚ますことができてうれしかったです。


機会があったらまた考えを張り巡らせていく快感を味わいたいです。


お昼を挟んで次の講義です。担々麺うまし。


さて一発目。


「量子アニーリングと未来の情報科学」です。


" なんでもできる。なんでもなれる。

輝く未来を抱きしめて。"


という言葉の通り、大関先生には様々な肩書があります。


あるときは教授、あるときは先生、そしてあるときは社長、作家、イラストレーター、などなど......。


そんな大関先生が高校生の時に作った文化祭のオープニング映像から、講義は始まりました。


初代PS好きの私にはドストライクでした。


某タイムクライシスと某スリルドライブと某FF7が繊細なバランスで織り交ぜられたようなニオイのする素晴らしいOPでした。


一年後、つまり高校二年のときに作られたものも上映されました。某FF7がFF8に進化していました。


割とレトロフリークな私は大興奮でした。


 


テーマは「二次関数の応用」です。


要は「本質は」二次関数と同じ、ということです。


私はまだ物理はそんなに習ってはいませんが、さすがに物が下に落ちていくことくらいはわかります。


実は、量子アニーリングとはこのような考え方でできているのです。


万有引力の法則を発見したのはアイザック・ニュートンです。


しかし、それを「創造」したのは誰か?


そう、「神」です。


つまり自然界で起きる事象は、全て神がパソコンでプログラミングしたものだったのです。


我々人間がスーパーコンピュータを使うときは大抵、プログラミングをしてから数値を入力します。


しかし地球上には、神が創造したプログラムがすでにあります。その一部を利用して考案されたのが、まさしく「量子アニーリング」なのです。


 


ルートを最適化する(√じゃないよ)といえばその最短距離を求めるというように、「最適化する」という言葉には「最小値を求める」という意味もあります。


つまり、" 関数の最適化=関数の最小値を求める "ということなのです。


そして、どんぶりの内に沿ってビー玉を転がせば、そのビー玉はどんぶりの底、つまり関数の最小値に到着します。


つまり、二次関数というどんぶりを式で作ってしまえば、あとは自然というプログラムにまかせてビー玉を落とせばよいのです。


これが「量子アニーリング」の基本的な考えになります。


しかし、現実には二次関数ほど単純な問題はありません。三次、五次関数でも済まない場合がほとんどです。


それを様々発見された現象を活用して、いかに現実世界に応用させるか、というのが醍醐味なのです。


量子アニーリングは「組み合わせ最適化問題」つまり「どっちにしようか迷っちゃうなあ問題」に使うことができます。


しかし応用の幅はすさまじく、「どこに組み合わせの要素が入ってんの?」みたいな問題もいっぱいあります。


「巡回セールスマン」「避難時の最適ルート構築」「RPGにおける装備」などが、具体例として挙げられます。


量子アニーリングが適用できれば、今までの計算タイムを大幅に縮めることができます。またそのことによって、現実世界への応用の幅も広がってきます。


実用まであと一歩というところまで迫ってきています。ぜひ今後に期待ですね。


 


 


 


当時まだ少年であった大関先生にはやりたいことがたくさんありました。


それを早い段階でひとつに絞る必要はないのです。やり方、なり方なんてものはいくらでもある。だから「やろうと思えば何でもできる」なのです。


だからといって、目標のない生活を送っても良いというわけでもありません。この話には続きがあります。


ただこれもそれもあれもとなったままでは、どれ?と結局自分のやりたいことを

見失ってしまいます。


大切なのは、自分の興味のあることを続けること。そして、自分の信念を貫くこと。


大関先生は興味のあった物理学の勉強を続けてきました。そして、自分の研究している「量子アニーリング」で社会に貢献する、という信念を貫いています。


そのための「教授」「先生」「社長」「作家」「イラストレーター」なのです。あくまでも「目的」ではなく「手段」なのです。


また、続けることも貫くことも、容易なことではありません。生半可な、「逃げ」の気持ちが入ったまま続けても何も変わることはできません。


勇気と覚悟がなければ、将来をつなぐことはできないのです。


私も将来就きたい職業がいっぱいありすぎて、決めることができていません。周りがどんどん将来なりたい職業を決めて言っている中、私は大きな不安を感じています。


今こうして考えてみると、結局未来の自分はどうでありたいのか?ということを考えることが先決なのではないかと思います。


そこから逆算していけば、自分のこれからの目標、そして達成のためのビジョンがおぼろげながらも見えてくるのではないでしょうか。


人生における目的を見つけるきっかけとして、様々な価値観にどんどん触れていきたいと思います。


「 科学者なんだよ、キミたちも。」


 


 


ラスト。


「DNAと遺伝子組換え植物」です。


お子さんがハイテンションな伊藤先生による講義でした。なんか顔とか似てる気がする。


テーマはもちろん「遺伝子組み換え」です。


そもそも、遺伝子組み換えとはなんでしょうか?


それは「ある生き物の遺伝子を他の生き物に入れること」です。まあ当然といえば当然ですよね。


では「どうやってそれを行う」のでしょうか?

それにはある一つの「バクテリア」が関わっています。


そう、「アグロバクテリウム」です。


アグロバクテリウムは自分の遺伝子の一部を入れ、遺伝子を組み換えることで、自分専用の栄養分を植物に作らせることができます。


つまりこの能力こそが、遺伝子組み換えなのです。


確かに遺伝子を「入れる」だけであれば人間にもできます。しかし、「組み換える」ことは、人間にはまだ難しいです。


今ある遺伝子組み換え植物は、人間がアグロバクテリウムに目的の遺伝子を入れ、組み換えの部分をアグロバクテリウムに任せることでできていたのです。


この技術は食品にも使われています。大豆などがその一例ですね。


ちなみに、サツマイモはアグロバクテリウムが「自然に」行った遺伝子組み換え食品だそうです。

不思議。


そして、この技術はなんとエネルギーにも活用させることができるのです。


そう、「バイオエタノール」です。


バイオエタノールは、稲わらを糖化させたものを発酵させることでできています。


しかし従来の稲では、糖化させても多い量の糖は得られませんでした。


ここで遺伝子組み換えの出番です。


糖化させるうえで弊害となるセルロースを、セルロースが脆い個体のものと組み換えします。


そうすれば、糖化させたときにより糖が出てくるようになり、結果的にエタノールの産出量が増えるのです。やったぜ。


これがさらに進めば、世界のエネルギー問題がより解決に近づきます。


バイオエタノールは化石燃料に代わることができるようになるのでしょうか。

今後の研究に注目です。


 


しかしこの遺伝子組み換え技術はまだ、多くの問題を抱えています。


それは「遺伝子のバグの発生」です。


万物が神によってプログラムされたものなのであれば、「遺伝子」もそのひとつだと考えられます。


つまり遺伝子組み換えとは、「プログラムの編集」と同義なのです。


しかし、神によってつくられたプログラムとは完璧なものです。


完璧なものを編集する、つまり「完璧を崩す」ことに繋がってしまいます。


 


ひとつ具体的な話をすると、組み換えによって入れられた遺伝子というものは、本来はいらない遺伝子なので作動しないものです。


よって、「プロモーター」という起動システムも組み込む必要が有ります。


このプロモーターが厄介で、なんと目的ではない遺伝子をも起動させてしまうのです。


望ましくない遺伝子が起動してしまった結果、植物が毒性を持ち、人間に害を与えてしまう、ということがあるのです。


それを防ぐために、例えばプロモーターを時間経過で動かなくするようにプログラムするなど、様々な工夫が進んでいます。


 


また、神のつくったプログラムにない生物を生み出すので、生態系の破壊も懸念されています。


 


これを阻止するために、遺伝子組み換え技術は法によって規制されています。


しかしこれには「人為的な」遺伝子組み換えのみが対象となり、アグロバクテリウムのような生物がやったものには適用されないのです。


そのため「アグロバクテリウムによる遺伝子組み換えも法の規制を受けるべきだ」という意見が生まれています。


その一方で「アグロバクテリウムだって自然の生き物なのだから規制する必要はない」という意見も生まれ、対立しています。


 


 


遺伝子組み換え技術はこれから多方面で活躍していくでしょう。この技術を応用すれば、社会はより発展していくでしょう。


しかし、それと同時に起こる問題についても、これからの私たちは深く考えなくてはいけません。


物事の利点だけをとらえて、問題点を考えないことは決してあってはならないと考えます。


問題点をどう分析し、いかに改善につなげるかということが、これから先重要になっていきます。


そして、「問題点を主体的に探す力」も必要になってきます。


与えられた問題を解決するだけでは、全問題の解決はできません。まだまだ問題はそこらじゅうに眠っていますからね。


そうやって問題点をひとつづつ解決していくことが、持続可能な社会への発展へとつながってくると考えます。


 


「文章題が与えられる立場から

文章題を探す立場への変革」


これが私たちがなすべきことであると、大関先生は教えてくれました。


遺伝子組み換えに限らず、答えのない問題というものは多く社会の中にあります。


これから社会に出る私たちは、答えのない問題と格闘していくことになります。


そのためにも、問題の解決策を考える思考力と、問題の本質をとらえる洞察力を、日ごろから鍛えていきたいと思います。


未来はすぐそこに。未来は僕らの手の中。


 


 


 


 


 


 


 

投稿者:事務局 |個別ページ

2019.09.05

科学者の卵 第3回

みなさんこんにちは!
大変、大変遅くなってしまいまして、9月に突入してしまいました。すいません...。
岩手県立釜石高等学校の後藤朱音です。
科学者の卵第3回が開催されました。今回は、午前にサイエンスチャレンジ、午後に大関真之先生による「量子アニーリングと未来の情報科学」、伊藤幸博先生による「DNAと遺伝子組み換え植物」の2つの講義が行われました。


サイエンスチャレンジでは、「ピンポン玉4つが乗る構造物を作ろう!」ということを目標に20分間で、割り箸2膳とモール30本を使って構造物を作りました。なかなか苦戦しました。同じグループのメンバーの方と協力してあぁでもない、こうでもない、と話し合いながら紙に書いたりして進めましたが、やっぱり行動するのが1番ですね。こうゆうのは、大人よりも幼稚園児の方が得意だ。ということを聞いたことがありますが、実際にやってみて本当にその通りだと感じました。創造力と行動力、とても大事ですね。


午後の講義1つ目は大関真之先生による「量子アニーリングと未来の情報科学」でした。
量子アニーリングという言葉を、私はこの講義で初めて耳にしました。最適化問題を解く技術が、津波災害時の避難経路システムに活用され実際に社会の役に立っているということを知り驚きました。そして、その技術に、私達も既に学校の授業で習っている二次関数が使われているということも更なる驚きでした。また、この講義の中で「超伝導」このワードが出てきた時はおっ!と思いました。第3回科学者の卵の数日前に筑波研修に行ってきたばかりで、超伝導について興味が高まってる中での事だったのでとても嬉しかったです。
今回の講義では、正直言って頭の上に?が浮かぶ場面が目立ちました。まだまだ予習が足らないなと感じました。これからはしっかりと意味のある予習に取り組んで行きたいです。


午後の講義2つ目は伊藤幸博先生による「DNAと遺伝子組み換え植物」でした。突然変異体が普通の遺伝子と何が違うのか、どう違うのかということを比較することによって遺伝子の機能が明らかになっていくということを知りました。科学の進歩は、こうして進むのか...とひしひしと感じました。そして、アグロバクテリウムという土の中に住んでいる細菌は、遺伝子組み換えの技術を持っている。ということがこの講義で最も驚いた点でした。このアグロバクテリウムの性質を真似ることで、人間も遺伝子組み換えを行い、それによってもたらされた結果(食品の生産性や、機能性の向上)を私達は享受しているということを実感し、アグロバクテリウム、とても興味深い生物だと感じました。

私は物理選択なのですがここ最近科学者の卵の影響で生物分野に(もちろん物理分野もですが)とても興味が湧いてきています。今回も、授業の後に遺伝子組み換えや、品種改良などについてインターネットで調べていますがとても面白い内容のものばかりです。これからも科学者の卵や、科学者の卵をきっかけとして、自分の世界を広げていきたいです。

投稿者:事務局 |個別ページ

2019.08.22

第三回の振り返り

こんにちは。都立大泉高校2年の岩野志織です。

夏ですね~!学校の桜並木ではセミが「ミィィィィーーーーンッ!!(ドヤ)」と鳴いています。あの小さな体でよくその声量を...と思い調べてみると、セミはおなかで音を共鳴させているそうです。鳴くのはオスのセミだけで、大きな声で存在を示すことで求愛行動をしているそう。セミについてのサイエンスネタは色々あって面白いです(夜に鳴く理由、素数ゼミなどなど)。


それでは本題に移ります。

第三回科学者の卵、スタートはサイエンスチャレンジ「ピンポン玉が4つのる構造物を作ろう!」でした。開始前のホールはかなり緊張ムードでしたが次第にみんな話しだし、私も同テーブルの人達と仲良くなれました。(校庭にサルやシカ、イノシシが乱入、とは本当でしょうか...。)

競技のルールは「割りばし2膳とモール30本で、ピンポン玉4つをなるべく高い位置に持ち上げて自立させる」というものです。私たちの班の一押しポイントは、「モールを3つ編みにして補強!」というところです。ただ、土台を安定させるのがなかなか難しく、最終的には測定するのがやっとでした。でもチームのメンバーからはさまざまなアイディアが出てきて、他の人と取り組むことで視野が広がるなぁと感じました。優勝していた班の、割りばしを小さく切って土台を安定させるアイディア、思いついてはいたものの切る勇気がなく採用しませんでした。やっぱり思い切ってトライするのは大事ですね。

お昼を挟んで午後は2つの講義です。時間に余裕があったので、午前に仲良くなった子とその学校の人と一緒に過ごしました。他の地域の学校の様子や勉強・行事の話も聞けて楽しかったです。この月一回の一人旅は、自分の殻を破って新しい友達を作る良いチャンスになっています。少しずつ、内気な性格を変えられてきているかも...?と思うと嬉しいです。


午後1つめの講義は、大関真之先生による「量子アニーリングと未来の情報科学」でした。

実は以前、東工大の西森教授のご講演を拝聴したことがあり、量子アニーリングの仕組みについては少し知識を持っていました。今回の講義で活用法について学び、知識が繋がっていくのが感じられました。一見関係のない量子の特殊な世界と身近な問題が「組み合わせ最適化問題」を通して社会とつながるのはすごいと思います。講義のあと、活用方法を2週間ほど考えましたが、私の中のお気に入りは「テーマパークのアトラクションの回り方の最適化」です。夏休みのディズニーのルート決めに悩んでいる友達を見てひらめきました(笑)待ち時間、距離、優先順位などの項目を、一度に加味して「このルート!」と示せたらいいな~と思います。


午後2つめの講義は、伊藤 幸博先生による「DNAと遺伝子組換え植物」でした。
特に面白かったのは突然変異体を用いて遺伝子の機能を解明する、という話です。正面から遺伝子を調べるのではなく、「なかったらどうなるのか?」を探る視点はなるほど~と思いました。観察力が大事な研究だと思います。

突然変異体を待たなくても、意図的に遺伝子を機能させないようにし、変化を見る方法もあると思います。詳しくは知りませんが、ノックアウトマウスなどはこういった考え方のものでしょうか。

遺伝子組み換えによって実際に生物の機能が変わるというのは、とても面白い現象だと思いました。アグロバクテリウムを扱う機会があれば、自分でもやってみたいです。


ここまで読んでくださりありがとうございました。

少し話が逸れますが、8/12~8/16で「数理の翼 夏季セミナー」という高校生向けのプログラムに参加してきました。

参加者の皆さんが自分が興味を持つ分野に秀でていて、はるか上のレベルの学問を楽しんでいるのが刺激になりました。

また講義も他分野、そして深い内容まで追求するもので、とても良い内容でした(このブログでどこまで触れていいのかわからないので...)。

3月には同NPOで「伊計島セミナー」も開催されるようなので、興味がある方はぜひ参加してみてください!

それではまた!

投稿者:事務局 |個別ページ

2019.08.22

第二回の振り返り

こんにちは。都立大泉高校2年の岩野志織です。

あっという間に夏も終わりに近づいてきました。おいおい、今ごろ~!?という声が聞こえてきそうですが、記憶を呼び戻して書きたいと思います(汗)


午前は「英語交流サロン」で、海外からの留学生とディスカッションしました。

私の班は韓国とベトナムからの学生の方でした。韓国の方は物質をうまくDNAに取り込ませるための、薬品を包む箱(?)の開発、ベトナムの方は医学部で免疫について学んでいるとのことです(私の英語力での理解なので、間違っていたらごめんなさい)。

会話中感じたのは、出身地の訛りがかかった英語を聞き取るのが非常に難しいということです。特にベトナムの訛りは私にはほとんど分からず、アクセントや子音の違いに戸惑ってしまいました。後日橘先生に質問したところ、「気にしなくて良い」とのことだったので、「わからない、聞き取りにくい」ということを隠さず、ちゃんと相手に伝えてコミュニケーションをとりたいと感じました。

自分の英語が相手に伝わり、興味のある話題について英語を介して話せた時はとても嬉しかったです。また、数学オリンピックに参加すると話すと、両国の科学オリンピック事情も聞くことができました。日本ではあまりメジャーでないのに比べ、どちらの国でも価値や認知度が高く、代表はヒーローのような扱いなので驚きました。私自身、ある数理プログラムでそのようなコミュニティに入るまで知らなかったので、周りの人を巻き込んで裾野を広げていきたいな、と感じました。

午後1つめは、橘先生とLou Hanさんによる「英語能力獲得大作戦」の講義でした。英語を話すのは好きなので会話は何とか出来ますが、文法も感覚で解いてしまうことが多かったなあと反省しました。E-learningシステムはリスニングのスピードが速く、今までとは違った勉強になりました。使い倒して英語に対する感度を上げたいと思います(と言いつつまだあまり使えていない...今日からやります)。

最後は、堀井先生による「がん制御へ向けてのChallenge~分子病理学からのアプローチ~」の講義でした。前回の反省を生かし2週間前から予習を進めていたので、余裕をもって聞くことができ、質問もいくつか考えられました。ちなみに、オススメの予習ブックはNewton別冊です。イラストがあってわかりやすく、量も多くないので読み進められました。初めての分野に飛び込むときのワクワク感、知識が得られたときや質問が浮かんだときの気持ちなど、やっぱり学ぶのって楽しいなぁと感じました。

講義では、診断画像や文献を見て、文面だけでは分からなかったリアルさに感動しました。抗体を用いた治療はシステマチックで面白かったです。また、転移前に骨髄細胞に指令を出している、というのは初耳でとても驚きました。がん細胞の性質や生存戦略には未知の部分がまだ多くあり、心がウズウズします。

治療に関しては、がんが発生する前に発見できれば発症自体が少なくなると思うので、血管新生の段階で気づくことはできないのか気になりました。時間を見つけて調べ、また投稿したいと思います。

私は不器用かつ血が苦手なので、医療に携わることは無いだろうと考えていたのですが、この講義で人体に関する興味が一気に膨らみました。

数理の視点からがん研究に関われないかと思っていますが、今のところは考え中です。何か良いアイディアがあれば教えてください!

それではまた次の記事で(すぐに書くつもりです笑)。暑いのでお互い体調には十分気を付けたいですね!

投稿者:事務局 |個別ページ

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