平成28年度文部科学省科学研究費補助金 新学術領域研究

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植物新種誕生原理植物新種誕生原理

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研究経過

本領域のメンバーが2021年度日本植物生理学会賞を受賞しました。(東山班、岡本班、伊藤班)

March 26, 2021 6:20 PM

Category:受賞関連

main:伊藤班, 岡本班, 東山班

この度、本領域のメンバーが、以下の通り2021年度日本植物生理学会賞を受賞しました。

トリプル受賞、おめでとうございます!

 

〈奨励賞〉

山口 暢俊 氏(奈良先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科):公募研究 伊藤班
「花の形態形成を制御する遺伝子ネットワークの解明」

 

〈PCP Best Paper Award〉

岡本 龍史 他10名(東京都立大学大学院 理学研究科):公募研究 岡本班

受賞論文Md Hassanur Rahman, Erika Toda, Masaaki Kobayashi, Toru Kudo, Shizuka Koshimizu, Mirei Takahara, Momoka Iwami, Yoriko Watanabe, Hiroyuki Sekimoto, Kentaro Yano, and Takashi Okamoto (2019)
Expression of Genes from Paternal Alleles in Rice Zygotes and Involvement of OsASGR-BBML1 in Initiation of Zygotic Development.

Plant and Cell Physiology, 60 (4): 725-737 (2019)

 

〈PCP Top Cited Regular Paper Award〉:計画研究 東山班 

Hiroki Tsutsui and Tetsuya Higashiyama
"pKAMA-ITACHI Vectors for Highly Efficient CRISPR/
Cas9-Mediated Gene Knockout in Arabidopsis thaliana"
Plant and Cell Physiology, 58(1): 46-56 (2017)

 

◆詳細はこちらをご覧ください → 日本植物生理学会HP

渡辺班の2019年9月以降の活動総まとめ

March 12, 2021 2:05 PM

Category:アウトリーチ活動, 受賞関連, 研究成果

main:渡辺班, 計画研究班

sub:高山班, 瀬々班, 丸山班

 班員であれば、このHPから情報発信をすべきところなのですが、気がついたら、1.5年ほど方向ができないまま。。。申し訳ありません。

DSCN1702.JPG 全てをカバーできているかは不明ですが、トピック的な活動のタイトルを並べ、それをclick頂くと、それをfollowする記事にjumpする様にしました。折しも、この記事を書いている3/12は、この領域のリモートでのmeeting。それまでに何とか投稿できればと。。。

 2020年度はコロナ禍ではありましたが、リモートでの出前講義を活用して、可能な限りと言うことで。

DSCN1704.JPG
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新規自家不和合性因子同定に向けた解析(渡辺班、高山班:国際共同研究)

natureダイジェスト2月号「疲弊する指導者と遠慮する若手研究者」への取材記事(渡辺班)

NHK「植物に学ぶ生存戦略3 話す人・山田孝之」番組に取材協力(渡辺班)

2019年度仙台市内小学校への出前講義で感謝状(渡辺班)

自家不和合性花粉側S因子SP11が発現しないB. napus系統の解析(渡辺班、高山班)

東北大学出版会会報「宙(おおぞら)」にエッセイ掲載(渡辺班)

シロイヌナズナが自家和合性になった2つの原因の相乗効果(渡辺班、瀬々班、高山班、矢野班:国際共同研究)

アブラナ科植物の自家不和合性を制御する雌雄因子(SP11-SRK)複合体の立体構造解明(高山班、渡辺班)

日本植物生理学会・みんなのひろば・植物Q&A・質問コーナー「アリノトウグサの雄性先熟について」への回答(渡辺班)

2020年度仙台市内小学校への出前講義で感謝状(渡辺班)

日本植物生理学会・みんなのひろば・植物Q&A・質問コーナー「異型花柱性」への回答

出前講義一覧

研究室訪問一覧
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DSCN1829.JPG
 わたなべしるす




異質倍数体が親種の生息地の中間的かつより変動の大きい環境に適応可能であることを明らかにしました(瀬々班)

March 1, 2021 6:47 PM

Category:研究成果

main:瀬々班

チューリッヒ大学 秋山玲子研究員、清水(稲継)理恵グループリーダー、産業技術総合研究所 招聘研究員 瀬々潤(株式会社ヒューマノーム研究所 代表取締役兼任)、横浜市立大学 木原生物学研究所 清水健太郎 客員教授(チューリッヒ大学 教授兼任)、農研機構 孫建強 主任研究員らの研究グループは、スイスおよびドイツの研究機関との共同研究で、タネツケバナ倍数体と親種の生息地環境の定量的評価と遺伝子発現パターン解析を実施しました。その結果から、異質倍数体が親種の中間的かつ変動の大きい環境に生息することと、それぞれの親種から引き継いだ遺伝子を水分環境に応じて使い分けていることを明らかにしました。

特定の生息地にすでに適応した既存の種から誕生した倍数体が存続するためには独自の生存戦略が求められると考えられますが、倍数体の分布は広域なスケールで見た場合に親種と重複することがよくあります。今回の研究では、倍数体と親種の生息地の複数の環境要因を微小なスケールで調査することによって、異質四倍体のCardamine flexuosaが親の生息地の中間かつより広い水分環境に適応可能なことを明らかにしました。また、異質四倍体はそれぞれの親種から引き継いだ遺伝子のうち水分環境の変化に対応するための遺伝子の発現を生息場所によって大きく変えることから、親種由来の遺伝子を上手く使い分けることにより独自の生息地に適応したことが示唆されました。

 

図1.png

図:倍数体がいずれかの親種と同所的に乾燥(左)または湿潤(右)環境に生育している様子。 

 
 
<発表論文>

Fine‐scale empirical data on niche divergence and homeolog expression patterns in an allopolyploid and its diploid progenitor species
Reiko Akiyama, Jianqiang Sun, Masaomi Hatakeyama, Heidi E. L. Lischer, Roman V. Briskine, Angela Hay, Xiangchao Gan, Miltos Tsiantis, Hiroshi Kudoh, Masahiro M. Kanaoka, Jun Sese, Kentaro K. Shimizu*, Rie Shimizu‐Inatsugi* (* co-corresponding authors)

2021 New Phytologist 229(6): 3587-3601
https://nph.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/nph.17101

様々なウメ系統群の成立進化過程を明らかにしました(赤木班)

January 4, 2021 1:54 PM

Category:研究成果

main:赤木班

和歌山県ウメ研究所の沼口孝司博士と公募班の赤木らは、アジアにおけるウメ品種・系統群を中心としたサクラ亜属のゲノムワイドエクソームデータを用いて、現在の様々なウメ系統群の成立進化過程を明らかにしました。

 

独自に考案したサブゲノム断片レベルでの系統間移入の推移パターン検出法と選抜ゲノム領域の検出法を組み合わせた解析を行い、ウメの種成立後においてもスモモやアンズを中心とした種外からのゲノム断片流入が積極的に起こっており、これらの領域に対して強い正の選抜が生じることで、現在のウメ系統群が成立していることが明らかになりました。

 

<発表論文>

Numaguchi, K., Akagi, T., Kitamura, Y., Ishikawa, R. and Ishii, T. (2020), Interspecific introgression and natural selection in the evolution of Japanese apricot (Prunus mume). Plant J., 104: 1551-1567.

https://doi.org/10.1111/tpj.15020

共同研究成果がPNAS誌に発表されました(丸山班)

December 9, 2020 4:28 PM

Category:研究成果

main:丸山班

 被子植物の重複受精の過程において、これまで精核の移動はメスの配偶子の核に向かって移動するアクチン繊維の動きによって制御されていることがわかっていましたが、どのような分子がこのアクチン動態を制御しているのかわかっていませんでした。今回は精核の移動制御がクラスXIのミオシンによって制御されていることを明らかにしました。また、この精核の移動はアクチン繊維を足場として新たなアクチン重合を誘導するARP2/3複合体には依存していないこともわかりました。これは被子植物のメスの配偶子では他の細胞には見られない特殊なアクチン制御が行われていることを示唆しており、重複受精がスムーズに行われる謎の一端を解明した成果といえます。

 

本研究成果は、2020年12月8日に米国の「PNAS誌」に掲載されました。

 

<発表論文>

ARP2/3-independent WAVE/SCAR pathway and class XI myosin control sperm nuclear migration in flowering plants. Mohammad Foteh Ali, Umma Fatema, Xiongbo Peng, Samuel W. Hacker, Daisuke Maruyama, Meng-Xiang Sun, Tomokazu Kawashima.

Proc Natl Acad Sci USA. https://doi.org/10.1073/pnas.2015550117

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