みなさん、こんばんは。宮城県仙台二華高等学校の高澤徳成です。今日は、初めに開講式と先輩方からの有意義なアドバイスがありました。開講式ではこの講座を企画・運営してくださっている方々から、ほかの講座とは違う、「科学者の卵」ならではの魅力と講義を受ける上での心構えを話してくださいました。また、先輩方からは、よりこの講座を活用するために必要な積極性について具体的に教えていただきました。お話しを聞いているうちに、自分の能力をめいいっぱい生かし毎回の講義に真剣に取り組むことを改めて心に刻むことができました。
今回の講義は、「DNAと遺伝子組み換え植物」についてでした。伊藤先生の話は時折ユーモアを交えながら進められていてとても興味深く、時間を忘れてしまうほどでした。僕は以前から遺伝子について興味を持っていました。生き物の形質や生態を伝える重要な器官として考えていたからです。DNAの発見に関するワトソンとクリックの物語を読み、人体の不思議について思いを巡らせたこともありました。そのため、今回の講義を僕はとても心待ちにしていました。今日、伊藤先生はおもに植物の面からDNAについて話をしてくれたので、自分が知らなかった遺伝子についての知識を数多く学ぶことが出来ました。僕がその中でも一番強く印象に残ったのは、アグロバクテリウムを用いた遺伝子組み換え技術についての話です。今までは、遺伝子組み換えについて漠然としたイメージしか持っておらず、しかも完全に人間がコントロールしている人工的なものであるととらえていました。しかし、遺伝子組み換えはアグロバクテリウムという一匹の生物を利用して行われているのだと知り、強い感動を覚えました。また、遺伝子組み換えを行う際に「どうしたら思い描いているような結果が得られるか」ということをよく考え、その目標を達成するために試行錯誤することで自らの求めているゴールに到達できるという話が心に残りました。僕は将来研究者になりたいと思い、この講座に応募しました。先生がおっしゃられたこの言葉は、研究をする時の大本にになるはずです。これは、初めの開講式で話された「成功するだけではなぜ成功したのかがわからない。失敗を積み重ねたうえで成功することで、成功した理由がわかる。」というお話と通じるものがあると思います。これから一年間実験をする機会もあると思うので、大切にしていきたいです。
講義の後に書いたレポートは、時間が足りず完璧なものは作れませんでした。しかしそれでも、自分が納得できる範囲で解答することができたと思っています。1番の「自分が将来作りたい植物と、それを実現するために使う遺伝子」という問題が、個人的にはいちばんおもしろかったです。僕は、一度花が咲いてからもう一度色が変わる花を考えました。初めの色を脱色するところまでは思いついたのですが、その後に色を添加する遺伝子を考えることが難しかったです。自分は特別聴講生なので、少しでも早くみんなと同じ土俵に立てるよう、積極的に意見を提案していきたいと思います。
1年間、この講座を通じて周りの高校生と協力し合いながら自分の能力をより高めていきたいと思います。改めまして、1年間よろしくお願いします。