東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

平成30年度 活動ブログ

平成30年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2019.01.29

卵な私の成長簿 その2 後篇 第1幕 ―一元化と二極化、時々価値観―

 こんにちは、福島県立福島高等学校2年、安斎 公記(あんざい・まさき)です。

 前回の続き、第2回「探求型『科学者の卵養成講座』」を受けたご報告の後篇を投稿いたします。今回は総合討論についてのご報告ですが、かなり密度の濃い内容だったため、複数パートに分けて投稿いたします。


7.総合討論
 全講演が終了し、德山豪東北大学大学院情報科学研究科教授を司会に迎え、パネリストに山極壽一京都大学総長を加えて総合討論が始まりました。

Ⅰ.価値の一元化

 総合討論最初の質問は、「AIが広く行き渡った社会で何をするのか」。講師の先生方はそれぞれ、「価値観を正しく言えるようにする」(丸山フェロー)、「目的関数は要る」(徳山教授)、「高品質のデータを長期に渡り持ち続けること」(土井理事)、「『新しく出来る仕事』を考える」(久世最高技術責任者)、「どの業務が無くなるのかを考える」(堀田教授)、「質の高い情報を学ばせる」(山本機構長)、「情報に生きる意味を与えられるのではなく、自分が生きる意味を作っていく」(山極総長)と回答しました。山極総長は、人と人との繋がりについて、昔は「身体」に結びついていたものの、今は「情報」に結びついていることを指摘し、ローカルからグローバルになることで「価値の一元化」がなされてしまうのではないかと危惧しているそうです。

 グローバル化することによりこれまで内輪や近場といった自分の足が辿り着く範囲内しか届かなかった自分の価値観が全世界に発信される。そうなると、世界は価値観の飽和状態になるのではないかと考えました。しかし、それには自分の主張が外部の意見や圧力によって変えられてしまってはいけないことに気付きました。「一年の流行色を決めるのは一企業である」という話を聞いたことがあるが、自分よりもステータスが上だという精神的バイアスがかかった相手に「これがいいものだ」と言われたら、それをいいと感じてしまう人は多いはずだ。結果、浮遊しているカリスマ性のみが尊重され、他は異質なものとして排除されたり、軽蔑されたりしてしまう。価値の一元化は、このように引き起こされているのかもしれません。

Ⅱ.進化の方向①

 一通りの回答が出てから、フロアから質問が上がりました。「AIと情報の進化の方向はどうなるのか」。

 この質問に対し、山際総長は、これからの情報の進化について、「分別不能であって分別可能なものに二極化するだろう。」と話していました。

 分別不能で分別可能、あまりにも早い矛盾に思えます。これは一体どういうことなのか。真意と合致しているかは分かりませんが、私なりにその意味を考えてみました。

 私が考えた「分別不能で分別可能」の意味は続く第2幕で書きました!是非続きもご覧ください!

 安斎 公記 

投稿者:福島県立福島高等学校 |個別ページ

2019.01.09

微生物を使って美味しくなりたい卵。

こんにちは、宮城第一高校の金川恵都です。
今回は第7講座の「微生物と私たちの環境暮らし健康」について筆をとっていきたいと思います。
実は私自身この科学者の卵以外で学会の方のお話を聞くことが初めてでとても心が踊りました。その中でも私が特に興味をそそられた二つの内容について話そうと思います。

「環境浄化で活躍する微生物」
このお話は環境汚染によって生じる、自然の物質循環のバランスの乱れの解消に臨むものでしたね。
石油成分、重金属、人為起源物、悪臭などを微生物を利用したバイオレメディエーションによって補正する、と大雑把に説明をすればこのような感じでしょう。そのなかでも栄養素(窒素、リン等)や酸素を注入し、土着菌を活性化させるものが一般的だそうです。
このバイオレメディエーションは利点として
①環境負担の軽減
②低濃度で広域に働く
③(ケースにもよるが)コストを抑えられる
④パブリックアクセプタンスを得やすい
※パブリックアクセプタンスとは
何か大事業を行う際近隣住民から合意等を貰うこと。
等々があります。その点を考えると、とても活気の良い素晴らしいものですね。しかし光の陰には闇があるとでも言うのでしょうか、勿論不利点もあります。
①効率が悪い(特に高濃度の汚染)
②思っている効果が得られない可能性がある
等々と、生命環境の直接的な害はありませんが、これを支柱として扱うにはまだまだ火力不足な点があるんです。
一番の問題点といえば、
環境汚染物資の分解なされやすさが場合により異なるという不安定要素でしょう。
つまりそのような問題点を抱える今私たちが考えるべきは、効果を増大させるために微生物の生態、進化の機構を解明したり、
高濃度、低濃度でも力を発揮できる、平均的な汚染除去の仕組みを考えていくべきだと思いました。

次に特に個人的な興味ですが、
「ミドリムシで広がるものづくり」です。
最近注目されつつあるミドリムシ、実は名ばかりでその生態はめっきり未知だった私にとってこの話は衝撃的でしたね。
髪の毛の太さよりも小さかったり、
二酸化炭素耐性が強かったり、
植物性、動物性、どちらの栄養素も持ち合わせていたり、と。
これまでにない素晴らしい生物なのだと再認識させられました。
その他特徴にも
①ビタミン、ミネラル、不飽和生脂肪酸等々の豊富な栄養素を含んでいる
②多糖パラミロンを持っている
※多糖パラミロン
脂肪、コレステロールの排出や、プリン体吸収抑制などが期待されているもの。
③発酵条件下、ワックスエステルに代謝させる
といったこれからの研究が捗るような、生物系統の学者さんなら好奇心が止まらなくなりそうなコンテンツが揃いに揃っていますね。
(仮にそう思われる方が少なくとも私は思いました。)
現在ミドリムシは多段利用されており、
ファイバー、フィード、ファーティライサンなどなどそれぞれの段階によって作られるものが異なっています。これから期待すべきはそれぞれの段階が作れる部類のものを見つけることでしょうか?個人的にはまだまだ未知数ですが医療用の化成品が増えていってほしい所存ですね。

今回二つの内容についてお話しましたが、紹介しきれなかった他のお話も素晴らしいものばかりでした。このような機会に巡り会えて良かったと思うばかりです。
次回は薬学と素粒子についてですね。どちらも私が気になっている分野なので待ち遠しいばかりです。

さて、ここらで紙面が尽きてしまいましたので
また次回の講義の際はよろしくお願い致します。

それでは。

投稿者:宮城県宮城第一高等学校 |個別ページ

2018.12.24

第7回を受講して

 栃木県立栃木高等学校1年の新井涼太です。

 今回の講義は,日本農芸化学会と東北大学が共同で企画した公開シンポジウムへの参加でした。シンポジウムのテーマである微生物に関する6つの講義を受けました。
 講義での中では特にミドリムシ(ユーグレナ)の生態に興味を持ったので,株式会社ユーグレナのホームページを覗き,さらに詳しいミドリムシの生態を知ることができました。これらと講義の中で私が分かったことは次の通りです。

 ミドリムシは体長30マイクロメートルから50マイクロメートルの微生物です。光合成を行う植物としての特徴と,鞭毛を持ち自由に動くことができる動物としての特徴を併せ持っています。
 1日で2倍に増殖し,1時間に1m44cmのスピードで移動します。ミドリムシの仲間は約1,000種類もいます。また,他の微生物にはない特徴をたくさん持っています。

 今日,クッキーを頂きましたが,ミドリムシは植物性栄養素と動物性栄養素の両方を含む,59種類の豊富な種類の栄養素を持っています。一つの栄養素に特化しているわけではなく,人間が生きていくために必要な栄養素の大半がまんべんなく含まれています。ミドリムシは細胞壁をもっていないため,摂取した食物を消化しやすく,効率的に栄養を吸収することが出来ます。
 また,食物繊維の一種である多糖パラミロンを持っています。これはグルコースが600~700個つながったβグルカンの一種です。脂肪とコレステロールを排出し,プリン体吸収の抑制が期待できます。

 また,ジェット燃料用に精製しやすい油脂を酵素が少ない条件の中でも生成することが出来ます。次世代の燃料として関心を集めているのが植物,藻類などから作り出すバイオ燃料です。バイオ燃料は,石油などの化石燃料と違って資源が枯渇する心配がありません。 
 化石燃料は燃焼により二酸化炭素を排出していくだけですが,バイオ燃料は原料となる植物,藻類が成長する際に二酸化炭素を蓄積し,それを燃料として排出しています。全体で見れば二酸化炭素の排出量が増えないことになり,地球温暖化の防止に効果があるものと考えられています。

 ミドリムシに関する研究はかなり進んでいます。マウスの実験ではインフルエンザ感染からの生存率が上昇したり,アトピー性皮膚炎を治したり,細胞を脂肪細胞にしにくくする結果が出ています。しかし,どの成分がこの効果をもたらしているのかはよくわかっていないものもあります。品種改良も進められており,油の多いミドリムシも開発されましたが,成長速度がかなり遅く,まだ研究の余地があるそうです。
 飼料としてもミドリムシは使われることがあります。ミドリムシを取り続けた鶏は,体重とDHAが増える一方で飼料の量は減ったという記録があります。

 最後に,ミドリムシの種類による違いです。最初に挙げたようにミドリムシの仲間は1,000種類ほどいるといわれています。その中でも研究に向いているのはユーグレナグラシリスというミドリムシです。
 ユーグレナグラシリスはとても増殖しやすいため研究に多用されています。他にも,講義の中で二種類のミドリムシが紹介されていました。ユーグレナミュータリビスは環境適応能力がとても高く,火山周辺にも生息することが出来ます。ユーグレナサンギニアは赤い色素が特徴で増殖しにくく,毒を作ります。そのため薬を作ることができるのではないかと講義で話されていました。また,湖に多く生息すると生態系に影響を与えることもあります。ほかにも様々な種類のミドリムシがいると,研究の幅も広がるのではないかと思いました。

 他の5つの講義では,それぞれ違った観点で微生物を研究していることを知りました。

 最初の小林先生の講義では,酵素が触媒として働いていることが分かりました。スクリーニングの技術も知ることができました。

 永田先生の講義は私たちの身の回りの環境で活躍している微生物についての話だったので,より興味を持って聞いていました。環境浄化で活躍している微生物のメリットとデメリットがしっかり示されていて,理解しやすい内容でした。

 五味先生の講義は,食生活に関係している微生物の話でした。こうじ菌も聞いたことがあったので,微生物は人体にとって悪影響なものばかりではないというイメージを持つことが出来ました。
 
 小嶋先生の講義では,酵素が何から作られているのかが一番印象に残りました。動物の臓器や,植物からも酵素が作られていることが非常に驚きました。

 北里大学の高橋先生の講義は,ノーベル生理学・医学賞を受賞したこともある微生物を使った新薬の開発についてでした。内容は少し難しかったのですが,放線菌から薬が作れたり,新物質が発見されたりなど,これからの新たな医療の可能性を感じられました。
 
 今日の講義では微生物の意外な用途や,知らなかった使い道について詳しく知ることができました。顕微鏡では見えない小さな生物ですが私たちの生活に大きな影響を与えていることを感じました。

投稿者:栃木県立栃木高等学校 |個別ページ

2018.12.24

初投稿

福島県立橘高等学校の佐藤竣哉です。今年ももう終わってしまいますが、一度も活動ブログを書いていませんでした。私の殻を破るためにも前回の科学者の卵を振り返ろうと思います。 今回のテーマは「微生物と私たちの環境・暮らし・健康〜世界に誇る日本の微生物研究〜」ということでした。その中で興味を持った2つについて書こうと思います。 1つ目は「環境浄化で活躍する微生物」についてです。私は海水を飲み水にする技術を発達させたいと考えていて環境浄化という共通な点があり興味深く聴くことができました。先生はγ-HCHの分解細菌の研究を行っていました。特に面白いと思ったのは[それぞれの菌はそれぞれの物質しか分解できない]ということです。様々な分解菌が存在するという意外性を感じました。 2つ目は「ミドリムシで広がるものづくり」についてです。参加する前から気になっていて、様々なわかりやすい例えや驚いた部分があり楽しいばかりでした。ミドリムシはラテン語でEuglena(美しい目)ということでユーグレナと名付けられたそうです。そして驚いた部分というのはミドリムシの特徴1の豊富な栄養素を持つということです。聴いた瞬間に食品?え!?食べれるの?と驚きました。ユーグレナクッキーはとても美味しかったです。そしてミドリムシはβ-グルカゴン(パラミロン)を持っていて分解しワックスエステという油をつくるということを知りました。正直な感想ですが、凄いという言葉しか出て来ません。その他にもミドリムシの可能性を感じことが出来き、ぜひ商品を使用したいと強く思いました。 次回の科学者の卵は英語交流サロンがありますが、間違いは気にせず積極的に参加しようと思います。少し卵が温まりました。

投稿者:福島県立橘高等学校 |個別ページ

2018.12.18

世界って広い。新たな視野の構築。ーシンガポール研修で学んだこと 

皆さんこんにちは。山形県立米沢興譲館高等学校の我妻孝樹(わがつまこうき)です。私は学校代表でSSH事業の一環として10月31日から11月4日まで株式会社リバネスが主催して行っているサイエンスキャッスルinシンガポールに参加してきました。日本からは約12名程度で行ったのでとても少ない人数ではあったのですが、全国で様々な研究をしている人、そしてアジアの多くの学生とふれあう機会となり、大変貴重な機会となりました。1日目と5日目は主に移動が中心でしたので、2日目から4日目までの研修の内容を報告させていただきます。是非多くの方々に読んでいただければ幸いです。

11月1日(木) 2日目です。最初に行われたのは、シンガポールについての導入研修でした。シンガポールは建国してからまだ日が浅い国ですが、急速に科学技術を発展させ国の力を伸ばして来ました。その成長に隠された戦略は初代大統領の戦略にありました。初代大統領は国にとって大きな負担にならずかつ小さすぎない目標を政治の目標として掲げて国民と共に成長してきたそうです。また、国の科学技術を発展させたもう一つの要因として、海外の先進国の研究者を多く集めたことにあるそうです。アジアでトップを争うシンガポール大学を中心として、全部で5つの大学に国がお金をかけ優秀な人材の育成に図ってきました。大きさで言うと東京23区と同じくらいのシンガポールですが、その小ささでアメリカや日本、中国と並ぶもしくはそれ以上の力をつけてきたことは他の国も学ぶべき点だと考えます。またシンガポールは多国籍な国であちこちに中国人のためのエリア、イスラム圏の人のためのエリア、インド人などのためのエリア、またキリスト教徒のためのエリアなど一つの国、23区と同じくらいの大きさで多くの国を訪れているかとおもうくらい様々なエリア、人とふれあうことができました。

2日目はおもにシンガポールの企業研修を行いました。研修させていただいた企業は、「Fusion World」「Rolls-Royce」「NeWater」の3つです。一つずつ消化させていただきますが、これらはシンガポールを代表とする企業で、世界的にも有名な会社にも行かせていただき、生で最先端の工場、技術を見させていただきました。

「Fusion World」この会社は名前にFusionという文字があります。この意味は「異分野」という意味です。私の学校では、「異分野融合サイエンス」という学校指定科目があります。我が校の1年生はFS(Fusion Science)で様々な領域と科学を結びつけて課外学習を行います。特に地球環境と化学、ロボットと物理学、郷土料理と家庭科、歴史と科学など様々な領域に踏み込み、普段の授業では味わうことのできないものをこの授業を通し大学などに行って学びます。今回行ったこの企業もこの活動とすごく似ていて、ゲームと脳科学を結びつけて、脳に障害を持ってしまった人が脳の感覚を取り戻すためにゲーム感覚でできるように医療に役立てたり、シンガポールはバス通学が多いらしく、GPSやAIなどの力を借りてバスがいつ到着するか,最短の距離はどこを行けば良いのかなどを運転手に伝えるため、効率化を図るために科学技術を用いてそのようなアプリを作ったそうです。また、近未来の家として、台所がタッチパネル形式になっており、レシピや取り寄せたい料理などを提示してくれるようになっており、電気も有機ELのように折り曲げ可能になっていることなど様々な体験をさせていただきました。企業説明はバーチャルで作られたガイドさんによって英語でおこなわれました。なかなかできないこの体験に心を踊らせ研修に臨みました。また最後に1番驚いたものとして3Dをめがねのような物をつけなくても裸眼で3Dを体験できる映像が作られていたことです。この技術は医療分野や、映像界に大きな影響を与えられるのではないかと未来への躍進に期待しこの企業研修は終了しました。

続いて行ったのは「Rolls-Royce」です。ここは世界的には有名な大企業です。ここは主に飛行機や車などの部品を作っている企業です。実際に工場の中を見させていただきました。まるで下町ロケットに出てくるのではないかと思わせるくらい大きすぎる工場でした。飛行機のエンジンが天井を伝って運ばれていたり、多くのエンジニアが細かい細部まで手作りで作られていたりと、この研修を通じてシンガポールの技術力の高さを身にしみて感じました。ちなみに、部品の95パーセント以上が手作りで作られているそうです。シンガポールに住む人も多かったのですが、フランスや他の地域から来ているエンジニアが多くそのように世界的に優れた技術者がそろっているという点でも優れていると感じました。また2人の女性エンジニアの方々から将来の進路選択についての話も聞くことができました。その話をしてくださった方々も大変悩み、エンジニアになって大丈夫なのか、不安であるという気持ちを抱えていたそうです。ですが、なろう!という意志を持ち続けて頑張ったことが成功につながったとおっしゃっていました。お二人とも大変レベルの高いトップ大学からの就職でそのくらいのレベルで成り立つこの企業を見れたことに感謝、感動しました。名残惜しい気持ちを残しつつも意志を持ってやり続ける、頑張り続ける大切さを心に刻みながら次の企業に移動しました。

2日目最後に訪れた企業は「NeWater」です。シンガポールの水の多くはマレーシアからの輸入で成り立っているそうです。シンガポールとマレーシアの水に関する協定は2060年で終わってしまうそうです。そこで、シンガポールで水を浄化する力を身につけようと国をあげて水供給に向けて取り組みを開始しているそうです。全部で3STEPに分かれている水の浄化処理は、フィルターを通す2STEPまでと紫外線消毒を行う3STEPまであります。日本と違っていた点は紫外線消毒をしていた点です。シンガポール独自の技術を使っているそうで、今では浄化力を身につけることができるようになったそうですが、まだ国民をまかなうだけの力を持っていないそうです。これからもっと改良を重ねさらに良い水を提供していけるようにしてきたいとおっしゃっていました。シンガポールは、雨がすごく多いのですが、決して飲める水が降ってくるわけではないそうです。そのような雨も利用して水を提供できるようにしたいとおっしゃっていました。体験コーナーなども設けられており、世界、シンガポールの水の状況を考える良いきっかけになりました。浄化も、シンガポールの水事情について知らない人のためにも知ってもらおうとしていたのはとてもわかりやすく、工夫されているなと感じました。このような国も世界にあることを考え、日本のように水に恵まれた地域もあることに感謝して生活していきたいと思いました。最後には、NeWaterでつくられた水をいただくことができました。まだ飲んでないのですが見た目は普通に変わりなく、僕の友達が飲んでいてとてもおいしかったと言っていました。ぜひ頑張ってほしい技術だなと感じました。

3日目 11月2日(金) Science Castle in Singapore 2018が行われました。主に参加国はマレーシア、日本、フィリピン、シンガポールでした。やはり、多国籍が集まったことで様々な研究を間近で見ることができ、そして英語で話すことができ自分にとってかなり濃い一日となりました。ポスター発表のデビュー戦が今回のサイエンスキャッスルシンガポール大会でありました。自分の中で反省点なども多く見つかったこの研究発表会でした。ポスター発表と口頭発表の部があり、僕はポスター発表のみでの参加でした。ポスター発表で大切にした点は簡潔にわかりやすく、そして相手の目を見て伝えることです。英語はしっかり伝えたいことが明らかになる言語なので伝え方次第で印象が変わります。ポスターがいくら良い内容でも伝えられなければ意味がないです。僕の研究は微細藻類という(この間ユーグレナの話を聞いた物と似ています)ものが過酷な環境下で住めることを生かして、それを環境問題に生かせないかと考えています。この研究では、寒さ、暑さなどさまざまな耐性を持つ微細藻類を探すために様々な環境の地域からとる必要があります。僕の住む米沢は冬極寒地域なため、寒さ耐性を持つ微細藻類が多く見られます。このような研究はシンガポールで大変高評価でした。シンガポールは常に夏のような環境でどちらかというと梅雨のような状態なのでこのような四季に合わせた研究が行えません。日本は四季がはっきりとしているためこのような研究も行うことができます。このことを伝えたら、日本ダカールこそできる研究を世界に発信していってほしいといわれました。僕もその通りだと思います。その地域ごとにできる最大限の特長を生かしてやるからこそ良いし、このように各地から集まったときに様々な意見交換ができるのだと思います。このような機会を大切にしたいと感じる3日目でした。

4日目 11月3日(土) 3日目の参加者による地球環境問題改善に向けたディスカッションを行いました。様々な地域から様々な視点で環境問題を見るという企画だったので、多くの地域の人から多くの意見をいただき、またそれを言うことができてとても有意義な時間になりました。日本ではそんな問題ないのにという問題でも他の地域では深刻的であったり、逆に日本で深刻的な問題が他の地域でもそんなことがない場合もあり、それぞれの地域で多種多様なのだなと感じました。このように世界では様々な地域で様々な問題があります。そのような理解も必要なのだと思いました。日本が良ければ良いのではなく、世界全体が良くなるように努めていくことが大切だと感じました。4日目に英会話をして感じたことと伝えたいことは、やはりそれぞれの地域でそれぞれ独特のアクセントがあることです。日本で言うカタカナ英語のようなものです。他の地域はなまりような物が入っていて理解が大変でした。僕がそこで感じたことは、英語は理解しようとする心、そして伝えようとする心が大切だと言うことです。なので、皆さんも外国の人と話すときにこのようにアクセント、ネイティブと違うように聞こえても驚かないで、逆にどんどん話してみてください。英語を学ぶ上で、外国の人と話すことを恐れてしまっては何も始まりません。是非チャレンジ精神を持って行ってください!

4日間を通して新たな視野が広がり、そして考え方、価値観も少し増えたように思います。このような経験はいつでもできるわけではないし、貴重な経験でした。だからこそ僕は皆さんに伝えたいと思いました。皆さんも是非調べてみてください。新たな視野が広がっていくはずです。僕たちの知っている世界は本当に一握りです。みなさんも殻を破って飛び出していきましょう!!ここまで長い文章を読んでくださった方ありがとうございます。これからも僕自身も様々なことにチャレンジしていきたいと思います。渡辺先生の進路選択の話でもありましたが、基本的には諦めない心が大切だと思います。もちろん時に諦めをつけて新たな視点から見つめ直すことも大切ですが、このような英語、研究発表においては諦めないで頑張り続けることが大切だと感じました。僕自身まだまだ研究発表など課題が多く残っていますが一つ一つ積み重ねて多くの経験にしていきたいと思います。この研究ができたことも科学者の卵のみなさんのサポートあってのことです。本当にありがとうございました。これからもまたよろしくお願いします。

最後となりますが、この研究発表会の実施報告はこちらから見ることができます⇒ https://lne.st/2018/11/06/report_science-castle_singapore2018/IMG_1321.JPG

 

投稿者:山形県立米沢興譲館高等学校 |個別ページ

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