東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業))

東北大学・探求型「科学者の卵養成講座」(グローバルサイエンスキャンパス協定事業)

平成30年度 活動ブログ

平成30年度 活動ブログ養成講座の活動を記録しています

2018.12.15

第7回科学者の卵

皆さん、こんにちは。宮城第一高校の秋澤彩乃です。科学者の卵養成講座は7回目を迎え、今回が年内で最後の講座となりました。そのような中で、今回は「微生物と私たちの健康・暮らし・環境〜世界に誇る日本の微生物研究〜」と題された、微生物・バイオマス利用研究領域第二回シンポジウムに参加させていただきました。6つほど行われた発表の中から、ここでは2つ書かせていただきたいと思います。
まず、東北大学の永田教授による「環境浄化で活躍する微生物」についてです。はじめに環境汚染のお話の中で、環境汚染とは自然循環のバランスの乱れと言えるとの言葉がありました。環境汚染問題が世界的に重要視されている事は知っていましたが、そもそもそれが何を表すのかと言う事はあまり考えたことがなかったので、はっと気付かされるような心地がしました。これらの問題を解決するために「微生物」を用いたバイオレメディエーションという方法が紹介され、微生物の小ささからは想像もつかないような大きな力がよくわかりました。デメリットは教授のおっしゃるように効率の悪さなどがありますが、低コストで環境への負担が少ないと言うメリットに私は惹かれました。難分解性物質分解菌はまだ新しいものだとのお話がありましたが、研究が進めば環境汚染問題を解決する手段としてバイオレメディエーションが有効なものになるのではないかと思いました。
次に天野エンザイム株式会社の小嶋裕三研究員による「酵素産業と微生物」についてです。この講義では、微生物酵素の利用に加えて、微生物の培養方法を詳しく学ぶことができました。固体培養と液体培養の2種類があり、固体培養では味噌を始めとする伝統的発酵食品に、液体培養では酢に使われる酵素が作られていることがわかりました。液体培養の方が世界的に容易だとして使われることが多いとの事でしたが、酢にもこのような酵素が使われていると言うことを知らなかったので、他にはどのようなものに使われているのか調べてみたいと思いました。さらに、メディカル用酵素と産業用酵素とに酵素が分類されることを知り、酵素は多岐にわたる分野で活躍するものなのだと感じました。食品には微生物由来の酵素が圧倒的に多く使われることを知り、思った以上に微生物は身近なものなのだと思いました。
このように、今回の科学者の卵では微生物の様々な応用例を学びました。微生物の持つ力は絶大で、多くの可能性を感じました。これを機に微生物についてもっと詳しく知りたいと思いました。

投稿者:宮城県宮城第一高等学校 |個別ページ

2018.12.15

麹って、書けない?

自分も書けません。すみません、本題に入ります。
「微生物なんて所詮微生物でしょ」と思っていた自分が情けなくなるくらい、充実した第7回科学者の卵養成講座でした。群馬県立前橋高等学校の東桔也と申します。今日は「Visionary農芸化学100シンポジウム」ということで、世界に誇る日本の応用微生物学の研究者6人の講義を受けることが出来ました。中でも、特に印象に残った2つを紹介していこうと思います。
1つ目は、「お酒や醤油作りに必要なこうじ菌の酵素はどのように生産されるのか?」です。難解な内容の研究が続いたせいか、(それとも長旅の影響が出たのか、)疲れ切っていた私の脳はこの研究を聞いてやっと活動を取り戻しました。ずっと疑問に思っていたことが解消されたときの興奮は計り知れません。その疑問とは、「甘酒がなぜ甘く、小さい子でも飲めるのか」ということです。答えは、こうじ菌が原料中のデンプンを分解してぶどう糖(グルコース)にするからであり、ここで止めれば甘酒の完成です。このぶどう糖を酵母が分解し、アルコール発酵が起こると、よく知っている日本酒が生まれます。これらは研究の導入部分であり、(講義開始5分で今年最大の感動を迎えた私はさておき、)その後には分解酵素などの発展的な内容が続きました。日本には、日本酒、醤油、味噌、甘酒といった素晴らしい食文化があります。それらを守るためにも、こうじ菌の活躍をもっと詳しく調べていきたいと思いました。
2つ目は、「ミドリムシで広がるものづくり」です。ご存じの通り、生物的特徴(光合成)と動物的特徴(鞭毛)を併せ持つミドリムシですが、その可能性について視野が広がったような気がしました(5/3πくらいですかね)。印象的だったのは、ジェット燃料として精製しやすい油脂をミドリムシの体内に生成させる話題です。これらの燃料はカーボンニュートラルなので、二酸化炭素排出量削減が期待できるそうです。また、機能性食品がコストダウンすれば、発展途上国への食料支援によって栄養失調の子どもたちを救える可能性があります。講師の方が目指していたような、直接社会のために役立てる研究を自分もしてみたいと思いました。
その後は、学会の方とテーブルを囲んで交流会を行いました。第一線に立って研究されている方々と、微生物のことや日本の将来のことについて意見交換できる、とても貴重な時間でした。学会の方々のお話にどんどん引き込まれてしまい、お茶菓子が手につかなかったのが唯一の悔いです。
今日一日を通して感じたものは、なんと言っても研究者たちの「熱意」です。科学者の卵養成講座も残り2回となり寂しい思いでいっぱいですが、「熱意」を持って悔いの無いようにしたいです。では、また来年。

投稿者:群馬県立前橋高等学校 |個別ページ

2018.12.15

小さな微生物の大きな役割

福島県立福島高等学校2年の渡邉瑛士です。

年内最後の講義、テーマは『農芸化学』でした。私は部活動で微生物を扱っており、農芸化学は科学の中でも特に興味のある分野の内の一つであり、今回の講義が非常に待ち遠しく感じていました。本日6つの大変興味深い講義を拝聴し、特に印象に残った2つの講義から感じたことや考えたことを記したいと思います。

まず1つ目は、小林達彦先生によるご講義「微生物の無限の可能性を探る:探索のすすめ」についてです。特に集積培養による微生物スクリーニングに興味を持ちました。その内容は、ある化合物を分解する微生物を取得したい場合、その化合物を単一炭素源とした液体培地で集積培養を行い、こうすることでその化合物を分解する能力を有する微生物ができるというもの。私はこれを聞いて、自分が思うままの新しい生物を生み出しているような、そのような気がして自分もこの培養を行ってみたいと思いました。また、私は部活動で細菌である酢酸菌が生成するバクテリアセルロース膜についての研究を行っており、紙の耐水性向上を目指した実験を行なっています。そのような背景もあり、アクリルアミドにも非常に興味を持ちました。これは、紙力増強剤として使われているそうなので、私の研究にも応用できないか、詳しく調べて知識を深めようと思います。


次に2つ目は、岩田修先生によるご講義「ミドリムシで広がるものづくり」についてです。この講義ではなにより、ミドリムシの応用例の数多さ、幅広さに大変驚きました。今までのミドリムシについての知識といえば、機能性食品や飼料としての応用でしたが、今回新たにミドリムシの持つ油分をジェット燃料として精製するというものがあり、私にとってまさかの応用法であり、ミドリムシは無限の可能性を秘めたとても興味深い生物であると感じました。小さな体で大きな機械を動かす。ミドリムシの素晴らしさは想像をはるかに超えてきました。

本日、年内最後の講義を終えました。年内最後の講義も非常に充実したものとなり、今年を振り返ると大きく成長できた1年であったと強く感じます。来年、次は2月の講義です。気持ちを改めてまた講義に臨みたいです。

投稿者:福島県立福島高等学校 |個別ページ

2018.12.15

第7回講座を終えて

こんにちは。仙台青陵中等教育学校5年の小川祐奈です。仙台は雪が降り、本格的な寒さとなってきました。私はついつい活動ブログを書かないで後回しにしてしまう癖があり、今回こそはその日中に書いて投稿しようと7回目になってやっと達成できました。ついに年内最後の講座となり、終わりが見えてきて悲しいですが、一回一回気を引き締めて講義に臨もうと思います。農芸化学会のシンポジウムは、事前にレポートも書いたのでどんなものなのかとても楽しみにして臨みました。


微生物をテーマとした6つの講義を受けました。

  1. 「微生物の無限の可能性を探る:探索のすすめ」
  2. 「環境浄化で活躍する微生物」
  3. 「お酒や醤油造りに必要なこうじ菌の酵素はどのように生産されるのか?」
  4. 「酵素産業と微生物」
  5. 「ミドリムシで広がるものづくり」
  6. 「薬を創る微生物」

1.ほとんど微生物について触れたことがなかったので、初めの講義はなかなか頭に入ってきませんでした。しかし、微生物はたくさんいるのでスクリーニングをたくさん行い、工夫することでベンゾニトリルを代謝するニトリルヒドラターゼのように今まで発見されていなかった効果や、新たな代謝の経路が見つけられるということが分かりました。今回のお話ではたくさんの物質が出てきましたが、知っているものが非常に少なかったので、時間を見つけ次第どのような物質なのか調べて覚えられたらいいなと思っています。

2.バクテリアが水をきれいにしてくれる程度の話は知っていましたが、バイオレメディエーションは思ったより進んでいて、環境問題を解決できるほどまで進んでいるどいうことはとても衝撃でした。そして、その種が非常に多く、害をなすものから、汚染物質を分解するもの、何か有益なものを作り出すものまであるということも驚きでした。まだ、未熟で分かっていないことも多い分野ではあるもの、γーHCHを分解する菌の話はとても興味深かったし、未来のある話だと思いました。

3.今回の講義の中では一番身近なものであるこうじ菌の話でしたが、こんなにたくさんの種類があるのは知りませんでした。発酵の仕組みを学んでいくと、これも生物で学んだような遺伝の話と似ていて、遺伝子が発現する場所を見つけていくような研究は面白そうでした。発酵についてたくさんのことが分かると、今まで普通に食べていたみそ、醤油などについての見方が変わるし、これらにいるこうじ菌について見てみたいなと思いました。

4.講義は製品化のところまでではなく、研究の内容に焦点を当てているものが多いので企業の方のお話を聞けるのはとても興味深かったです。酵素という単語は知っていたけれど、よく考えるとどこから作られるのかや培養方法は分かっていなかったです。また、大きな生物に対する遺伝子組み換えは普通だったけれど、微生物にまでするんだと思って驚きました。酵素は工業、医療、食品の自分の知らないところでも広い分野に生かされているので、もっとこれから微生物にも注目して生きていきたいと思いました。

5.ミドリムシを食べる、という概念はだんだん広がってきているけれど、まだ私は少し抵抗があります。しかし、講義の内容から想像以上にたくさん利点があって、もっと広がってもいいのではないかと思ってしまう程でした。どうしてたくさんある微生物からミドリムシが選ばれたのかは疑問ですが、ここまで実用的になっていると、微生物ということを忘れてしまうようで逆に面白いなと思ってしまいました。製品にしている中でミドリムシは死んでいるけれど、生で食べたほうが栄養があるということはないのか少し気になりました。家に帰ってからクッキーを母と妹と一緒に食べてみました。私の感想として、見た目はそんなに緑ではなかったけれど、昆布のような味がして、クッキーとしては微妙な味でした。話題性はあるけど継続して食べてもらうには難しい、いっそのこともっと海藻の味を出した食べ物のほうがいいのではないかと思いました。

6.線虫の生きるために必要なわけではない熱帯病のオンコセルカ症に有効なエバーメクチンという二次代謝物を偶然発見し大村博士はノーベル賞をお取りになったということを説明を受けて理解しました。スクリーニングの方法、培養の方法を考えてもエバーメクチンを見つけるまでの作業は地道で大変だったと思いますが、このように医学に生かすことで、人を助けられるようなものが微生物から作れるということが素晴らしいと思います。どの研究を見ても、実際それが製品化されるまでとても長い期間がかかるので、実際製品化し、社会に貢献できるような研究を私もしたいと思いました。


6つの講義は同じ微生物というテーマながらも、すべて違った内容でとても面白かったです。残念ながら研究者の方々と話すことができなかったのですが、また新たな分野のことを知ることができてよかったです。これから金子先生のもとで今回学んだ微生物のことと関連のある納豆菌の研究ができるのはとても楽しみです。せっかっく頂いた貴重な機会なので、頑張っていきたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

投稿者:仙台市立仙台青陵中等教育学校 |個別ページ

2018.12.15

実力を痛感

こんばんは。
高崎女子高校2年の畑中佳乃です。
《第7回講義を終えて》
今日は自分の実力を痛感させられた1日だったように思えます。以前、微生物に関するレポートを書く課題がありましたが、私はその時から今日の講義が不安で不安で仕方ありませんでした。レポートのお題を見ても何を書いていいのか全く見当もつかず、ただ自分が知っていることを書いただけのレポートになってしまいました。でも逆に今日の講義で自分の実力を改めて実感できたり、大学ではこのもっと上のレベルのことをやるんだということがわかったのは、私にとって大きな収穫だったのかもしれません。


私は今回理解できた部分が少なかったので、興味を持てた後半2つの講義について書いていこうと思います。まず、『ミドリムシで広がるものづくり』についての講義です。今日配られたミドリムシクッキーは以前から知っていましたが、他にもミドリムシには生活習慣病を改善する、アレルギーを和らげる、肥料や燃料になる、栄養不足の改善に期待されるなど、自分が今まで知らなかったミドリムシの面白さが知れました。これからミドリムシの商品が増えたり、研究の結果、発展途上国の子供達を栄養失調から救うことができたらとても素敵なことだと思います。
最後の講義は『薬を作る微生物』でしたが、興味はあったものの理解できた部分は少なかったのが残念です。また、高橋先生の50年間同じ研究をやり続ける継続力がとても素晴らしいと思い、見習いたいと思いました。
今日は薄い内容になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。


最後にサポートしてくださったスタッフの皆さん、講義してくださった先生方、一緒に学んでくれた卵の皆さんに感謝です。ありがとうございました。また次回会えるのを楽しみにしています!

投稿者:群馬県立高崎女子高等学校 |個別ページ

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