栃木県立宇都宮女子高校の平山陽菜です。先日、東北大学大学院環境科学研究科の准教授である、久保田健吾先生のもとでの活動が始まりました。テーマは「遺伝子情報を用いた微生物群集構造解析」です。
活動の初回であった昨日は、下水処理の基礎情報や久保田先生の今までの研究の説明をしていただいた後、研究で使用するソフトウェアの基本的な操作をしました。研究テーマが「遺伝子情報を用いた微生物群集構造解析」であることを知ってすぐはどのような微生物がどのように分布しているのかを遺伝子情報に基づいて調べるのだろう、と表面的にしか理解できていませんでした。しかし、久保田先生から下水処理や微生物について教えていただいたことで、下水処理の方法には好気性処理と嫌気性処理という微生物を用いた手段があり、その微生物は非常に小さく形態的に多様性がないため遺伝子情報から微生物を解析する必要があるのだと分かりました。また、遺伝子解析にソフトウェアのダウンロードや基本操作を行ってみて、今まで使用したこのないようなソフトウェアだったので分からない部分がありましたが、未知のものに対する高揚感もあり、これからの活動の意欲が高まりました。
先生の説明の中で特に印象に残ったことは、下水処理には脱炭素化が求められているということです。下水処理の方法のうち、好気性処理では水中に空気を送り込むために多量のエネルギーが必要で、嫌気性処理では強力な温室効果ガスのメタンが発生してしまうために脱炭素化が必要とされています。脱炭素化が叫ばれている業界として、私は自動車産業やエネルギー産業のようにメディアで頻繁に取り上げられている場しか知りませんでした。現在は日本全体で脱炭素化を目指しているため、下水処理場のように私が日常生活ではあまり関わらない場所でも、脱炭素化が必要になっている産業について知らなければならないと思いました。
3月の研究発表に向け、頑張っていきます!
投稿者:栃木県立宇都宮女子高等学校 |個別ページ