東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

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【出前講義】愛媛県立西条農業高等学校・特別講義実習「高等植物における生殖・受粉反応--自家不和合性・受精・品種改良--」(6/7)

2016年6月 8日 (水)

 午前の課題研究昼休みのサイエンス。午後からの2コマは、野菜担当班への講義と実習。自家不和合性、品種改良などを中心に。最初のイントロは、作物の花とその作物のlink。半分くらいは理解していたと思います。ずいぶん、庭先での栽培を見かけるようになったトケイソウ。クダモノトケイソウがパッションフルーツというのは、さすがに感動のようでした。瀬戸内海のような温暖なところなら、栽培できるのではと思います。チャレンジしてはどうでしょうか。そんな野菜の果実形成には、受粉・受精が重要。ハチなどの訪花昆虫が飛ぶことで、異種の花粉が雌しべの先端に付着する可能性も。。。では、雑種は簡単にできるのか。そんなことはなくて、「種の障壁」というのが、存在するわけです。この話が、後半の圃場での実習につながることになるわけですが。。

20160608113406-4aa688f670f75af08e064a75c138755195cb4e9d.JPG20160608113440-ecc507e85f422dfa20294c6930c99b6b67f6f178.JPG 昼休みの講義と同じように、植物も多様性を維持する必要があるわけです。そのために、いろいろな工夫をしていて、自家不和合性のように自他識別をしたり、その自家不和合性を利用して、F1品種ができています。あと、種子の袋を見た時に大事なこと。意外と気にかけず、袋の上を開けがちですが、上の側には、種子の重要なことが多数書かれているので、下の方から開封すると。もちろん、これらの品種がどの様な過程を経てできているのかを、トマトなどを例にして。1つの品種ができるまでの大変さもわかってもらえたのではないでしょうか。ということで、講義はここまで。この後は、圃場に出て実習に。

20160608113530-e4bd8ce902f95e7ac57d979e5b9a5bddb3e0a6f0.JPG20160608113622-f39befdc4da335ad965f996f1f1d73defda212f6.JPG 午前中に圃場の状況を見せて頂いたこともあり、今回のテーマは、ウリ科。ちょうど、摘芯をしてないメロンの枝に雄花、雌花を発見。また、キュウリ、スイカも開花、結実のよいステージ。唯一の問題は、午後からの講義になり、受粉の時期としては、午前の早い時間がよいのですが、また、ガラス室、ビニールハウスなので、雨は問題ないですが、それでも湿度が高い分。。。少し問題ではありましたが。。。何とか、雨は降らずに持ちこたえてくれて。。。

20160608113722-cfa238f4f169b42375b46ef3ac8f9ef76dce4b97.JPG20160608113819-22ea0a520a927e1bf5366514008406ff5e8bbe0b.JPG キュウリの結実したものを見ていると、曲がったキュウリを発見。このキュウリが曲がる原因、確か、今でも正確には、解明されてなかったような。。。子供の頃、近所で作付けしていたキュウリのハウスで、キュウリが曲がらないようにするために、キュウリに石のおもりをつけていたのを思い出し。。。担当の別府先生もご存じでしたので、かなり昔はそんなことをしていたのだと。。。

20160608114036-db6a8a88353d4bf615b6428b30129b41b9efb7c9.JPG20160608114116-ec5de71a71dbb3bbe4395160080eb362637e21f2.JPG では、その曲がったところを観察するためには、実際に実物を切ってみるのがよいわけです。どうなっているか。生徒さんもかなり、わくわくのようでしたが、曲がっている方の種子形成がよくない。。。原因と結果はよくわからないですが、種子形成と果実肥大には、関係があるのだけは、判明。柱頭の先端は、3つに分かれています。なので、1つを切除して、2つに受粉したら、どうなるのか。もちろん、切除でなくて、受粉量を制御することもできると思いますので。やってみて下さい。

20160608114202-73b66aac1a0b9201bcb99e29753771fe9362a704.JPG20160608114236-c75eca9815e49ee88bb643add05a34cd8cea002a.JPG では、実際に受粉をしてみたら。。。モデル的にキュウリの雄花と雌花をサンプリングしてきて、練習。練習だけでは楽しくないので、雑種を作ってみよう。ウリ科のメロン、キュウリ、スイカをそれぞれ、花粉親、雌しべ親にして、交雑にチャレンジ。どれだけうまくいくのか、これから、日々の観察ですが、がんばってやってみて下さい。最後は、世界に向けて、情報発信。

20160608114314-66cb280af085e23d444745e69c1608fb471d47b3.JPG20160608114553-493accf5e84e787b606728a2275d1149be8941be.JPG 最後になりましたが、1日で3コマの出前講義と実習という慌ただしい日程でしたが、細かく対応頂きました、西条農高校長・倉橋校長先生、成高教頭先生、担当の別府先生をはじめとする関係の多くの先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 時間の関係で、これを書いているのは、翌日の水曜日。今年度の「ふるさと出前講義」については、また、後ほど。。。

 PS.のPS. 明日、木曜日にお世話になるのは、四国中央市川滝小学校の村上校長先生のところ。先日、同じ市内の四国中央市土居中学校へ出前講義にいかれたと。。。教員向けにも。。。8月に仙台市教育センターとコラボで、同様の企画をと思っていますので。その詳細も今回は、議論の重要な案件。また、このHPから、お知らせをしたいと思いますので。

 PS.のPS.のPS. 活動・観察記録票というのを生徒さんたちは書いていました。このformatを別府先生と共同開発したのが、愛媛大でお世話になっている先生だと。。。不思議なご縁だなと。こちらも参考にさせて頂きます。
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【出前講義】愛媛県立西条農業高等学校・特別講義「農学・生命科学入門」(6/7)

2016年6月 7日 (火)

 午前中は愛媛県立西条農業高等学校での課題研究実習の指導昨年もそうでしたが、昼休みには、短い時間ですが、希望者向けに「サイエンス」の講義。本来は、サイエンスとキャリア教育だったのですが、講義枠の時間が少し短いこともあって。。。植物の生殖、自家不和合性についての講義。聴講してくれた生徒さんが1年生中心だったので、可能な限りわかりやすいtermを使いながら。

20160607235429-b9e782e476d0a136a6027c728aa25ecac63f97f9.JPG なぜ、植物は生殖・種子形成を行うのか。子孫を残すためですが、子実形成の間には、ストレスに弱い時期があり、特に、受粉・受精の時。愛媛のような温暖なところでは問題ならないですが、最近は温暖化で高温ストレスの方が目立ちがちで、冷害という言葉もだんだんと薄れがち。ところが、実際には、1993年には夏の気温が20oCくらいで、冷害が起きたと。。。冷害になると、種子形成が起きないので、葉っぱのデンプンなどが転流されないので、実は、イネは緑色のまま。。。これには、かなりのびっくりのようでした。葉っぱが枯れるというのは、自然なことで、積極的にやっていることとは思わなかったようです。

20160607235511-76d0180de5c27362a586381b441c7698682fb06c.JPG その受粉で何が起きているのか、また、近親交雑を避けるために、植物も工夫しているのだと。近親交雑というのが、イメージが持てなかったようなので、イヌの純系を例にして。。。純系と雑種という言葉で、少しイメージは持ててもらったのではないでしょうか。自家不和合性というシステムが、この近親交雑を避けていると。。。雌しべの先端でこんな不思議なことが起きている。。。あまり現実味がないかも知れないですが。。。毎日、野菜を見ることがあると思います。そんな時に、思い出してみて下さい。

20160607235555-19321c94080129f26aeeb6bec221816751b61875.JPG20160607235619-a01a20d68a600cadef155f3cfb51cef81b34a02d.JPG 自家不和合性の詳しい仕組みより、実際の作物でどの様なものがあるか。今治地区であれば「ナシ」の栽培が多いのですが、「西条地区」ではあまり多くないと。。。実際に受粉をするための花粉を提供する品種が異なる樹木が必要になるのを何とか、イメージしてほしいのですが。。。ツツジ科に分類される「ブルーベリー」。学校の玄関先に果実が形成されておいてありますが、聞いたところ、果実形成が起きてから持ち込まれたと。。実際には、品種が違うものがあった訳なのですが。。。是非、来年からは、異なる品種を並べて、訪花昆虫が飛び交うのを見てほしいなと。これは、広義のあとに気がついたのですが。。。

20160607235647-5c71f23691c12de6e510ec089a542eeff1a37211.JPG20160607235713-04db47e09a43be635718ca3ba19861dbc3ddbf0a.JPG と言うことで、本当に駆け足の講義だったですが。何かあれば、また、質問をmailで下さい。最後は、世界に向かって情報発信。

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 わたなべしるす

 PS. 前の記事にも書いたように、夕方には、この講義の記事も含めて、愛媛県立西条農業高等学校のHPには、関連記事が。。。高速なのと、ありがたいこと、限りなしです。ありがとうございました。




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【出前講義】愛媛県立西条農業高等学校・特別課題研究実習「作物の観察・管理と受粉・受精」(6/7)

2016年6月 7日 (火)

 前日までは梅雨の晴れ間という感じでしたが、朝から霧雨。以外と気温が低いのには、驚きというか、高校までは徒歩か、自転車での通学だったので、気温が気にならなかったのか。。。意外と北からの寒気が強いのか。。。そのあたりの空気のバランスがよくわからないのですが。。仙台にいれば、確実に暖房がほしくなるくらいの気温。そんな雨模様でしたが、この日は、昨年も伺った愛媛県立西条農業高等学校へ。今年も講義枠の設定など、別府先生にお世話になりました。ありがたい限りです。前日の大阪府立天王寺高等学校のような所での講義も楽しいものがありますが、この日の愛媛県立西条農業高等学校のような農業現場を扱うところも、ほっとするものがあります。渡辺が学部から助手時代を過ごした農学部・雨宮キャンパス。今年度いっぱいで、青葉山に移転することから、ほっとする場所が少し遠くなると言うか、思い出の場所がなくなるのは、寂しい限りですが、こうした場所で、作物を前にして、あれこれと考えるのは、なによりも「初心に立ち返る」という感じを持たせてくれる空間であり、脳みそに抱えていたものを一度リセットでき、新たにがんばろうという気力をもらえるところでもあります。

20160607173121-79eb0a95318924d8e460e18be2a020ee40d465c3.JPG20160607173331-94095222badf33b0eb58286a52650b53aed00aa5.JPG と、ずいぶん、前置きが長くなりましたが、午前中は課題研究の実習指導。SSHの探求活動でも課題研究を行っていますし、農業高校の課題研究は作物を扱うという点では、もうすこし基礎的なことをやっている感じですが、観察をするという点では大事なことだと。最初は、トマトの土耕と水耕栽培での形態の違い。葉っぱの間の茎の長さを測定。水耕の方が、生長はよいわけですが、その違いでなく、栽培環境によって、植物生長の可塑性というか、どの様な影響が茎の生長に現れるのか。別の班は、メロンの本葉の生長を計測。葉っぱの多くは二次元平面と思っているかも知れないですが、そんなことはなく、少し湾曲していて、実際には、三次元の立体になっているわけです。それをいかに簡易的に、また、実際の長さに即して計測するか。結構、難しい問題です。生長の縦横比をとれば、細胞がどの方向に生長しているかも、考えることができる、おもしろい実験でした。最後の所は、イネ品種間での生長の比較。以前、別府先生からも相談を受けたことがあり、それもあって、種子発芽をそろえるのが難しかったようですが、環境によって、遺伝的背景が異なれば、生長のパターンも違うはず。その意味で、おもしろい結果が出るのではと思いますので。楽しみにしております。

20160607173417-76ea09bc6c9de288998c4b5c1882d73cbaff3bc9.JPG20160607173451-fdce41f842594162bec8a4728307db1af78e0e32.JPG20160607173529-3d98fcdf37d6967def710daf64d9511ab110d8a8.JPG そのあと、午後からの講義に備えて、利用できそうな作物の探索。ウリ科、ナス科など、この時期の夏野菜がありましたし、メロンはずいぶん以前に交配したものらしく、よく生長していました。収穫までもうすこし。あとは、水管理と日照の問題ではないかと。日照だけは制御できないですが、おいしいメロンが収穫できるのではないかと。また、班ごとに品種を違えているようでしたので、その点も実際に収穫した時、収穫時期、熟度など比較してみて下さい。何よりも観察は大事ですから。

20160607174016-be78e6186a9b427e400102ed5f5391e2f4e919a7.JPG20160607174043-abbe1a6999cb5876c006f01f0cf79b6592891491.JPG20160607174128-ed7f29b5d4ee1a4dd4d2ce4459edd837459f274e.JPG 最後になりましたが、西条農高校長・倉橋校長先生、成高教頭先生、担当の別府先生をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 午前の実習の前に、倉橋校長先生とお目にかかって、今日の講義のことなど、少し時間を頂戴して、お話しできました。ありがとうございました。

 PS.のPS. そういえば、去年もこの時期に伺った時、机の上に作物の種子などが並べられていました。イモ、マメ類はそれなりに区別はできるのですが、ムギを外部形態から見ると。。。コムギとオオムギは、かなり難しいなと。。。オオムギといっても、瀬戸内沿岸で栽培されているのは「ハダカムギ」と呼ばれるもので、作物学の時間に種子表面の何かの構造が変化しているのは習ったような気がするのですが。。。この区別も難しかったような。。。

20160607173621-863b790bc2655f5a1fe0a5c1e90871cfb6cfbf9e.JPG20160607173704-fe5d08a579ff562222adbda263f45089eb8acf21.JPG20160607173739-22568e7c6edb7137ffd74193a1b4a47321661aa1.JPG20160607173812-65daf94cb11fd345e68b28af9b1ad588e0af7653.JPG PS.のPS.のPS. 当日の夕方には、西条農高のHPに渡辺の講義のことが記されていたのを発見。丁寧に書いて頂き、ありがとうございました。担当されたのは、成高教頭先生だと。。。感動の速さでした。ありがとうございました。この後にも記しますが、残り2つの講義が終わったあと、農産利用物として、加工している「カルミン」をのどの渇きを癒やすためにと頂きました。ありがとうございました。できるだけ、残りの2つの記事をuploadしたいと思いますので。

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【出前講義】大阪府立天王寺高等学校・SSH天高アカデメイア「農学・生命科学系大学教授から見た高校生の進路選択へのアドバイス」(6/6, 9追記)

2016年6月 6日 (月)

 昨日で関東まで梅雨入りとか。その関係だと思いますが、大阪は曇りですが、ずいぶんと湿度が高くて。。。少々風邪気味なので、湿度が高いのは、のどにはやさしい環境で。始まったのは、2012年からでしょうか。大阪府立天王寺高等学校のSSHでの出前講義SSH関係のイベントで、福島県立福島高等学校へ。そこでお目にかかったのが、武井先生と鐵岡先生。鐵岡先生は異動になられましたが、武井先生は今もいらっしゃり、いつもなら、土曜日の午前に講義枠を入れるのですが、渡辺の学部1年生向けの講義「大学生のレポート作成入門--図書館を活用したスタディスキル--」がちょうど、来週、再来週と入った関係で。。。無理をお願いして、月曜日の午後枠の講義に。お昼ご飯が終わり、一番眠たい時間。この時間の講義になったのが、申し訳なかったのですが。。。学校の玄関には、今年も「ウメの果実」がちゃんとできており、講義で詳しいことは話ができなかったですが、結実しているウメとは、自家不和合性の異なる対立遺伝子があるのだなと。。。というか、今年も樹木がきちんと管理されているのだなと。。。これを見るたびに感動です。

20160606184006-ec8a06c8be9fb1ddcb2a08175b6cd5585e1c0c54.JPG 伺って、講義まで少しの時間、谷井校長先生、武井先生と昨今の生徒さんたちについて。先日の岩手県立盛岡第三高等学校でも、グレーゾーンへのチャレンジと言うことで、話になりましたので、ここでも。そんな話題があったからというわけではなく、普段から、谷井校長先生が生徒さんに向けて、将来、それもどんな職業で社会に貢献するのか、高校はその通り道でしかないと言うことを話されているからだと思いました。というのも、講義の最初に渡辺の紹介を谷井校長先生から頂きましたが、その時に、言われたことは、これからのキャリア形成、そのために、大学で何を学ぶのか、その学んだことを将来の社会に対して、どの様に貢献するのかというイントロでした。それを聴いている生徒さんたちが、とても自然でした。普段からこうしたことを話されていて、生徒さんたちの心の中に準備がなされているのだなと。そんなことを強く感じた一瞬でした。

20160606202440-d2e8db775138693c9f9afccfa8b1ba5d9caed612.JPG いつも言うことかもしれないですが、タイトルは少し仰々しいものになっていますが、話す内容は何のことはない、渡辺の小学校からの人生を振り返り、なぜ、そのように考えたのか、そのような決断をしたのか、また、ちょっとしたところに人生の転換点となるような「きっかけ」はあるものだと。。。で、イントロは、渡辺の小学校時代から。学校と自宅とのちょうど真ん中当たりに「ツバキ」の花がたくさん咲いている場所があり、そこで、花の蜜を頂いていました。昔なら、それはそれで1つの道草の1つ。もちろん、そこのツバキは、ヒトの背丈の数倍あったので、手が届かないような所にも。でも、そんな大きな木ばかりでなく、限られた花の場合も。では、そんな時、どうすることを考えるのか。もちろん、安全かとか、雨上がりで、蜜が薄まってないかとか。。。でも、なによりも帰り道で、ちょっと頂くわけです。こっそり。であれば、いわゆる、グレーゾーンへのチャレンジ。どこまでがよいか、ということを自分で考えること。そういえば、学部の4年生で、植物育種学研究室に配属なった時にお世話になった鳥山先生には「何を使ってもよいです。でも、それをちゃんと元の場所に戻すように」と。。。先輩方には、勝手にものを使うことにうるさい方もおられましたが、そうした中で、どうやって生きていくのか。うまくやるこつというと怒られるかも知れないですが。。。でも、その「よい加減」を知ること、いい加減にと言うことではなく、「よい加減」で。

20160606202735-ab3481d095b67219e714b44dc145782e7720cd54.JPG あと、子供時代に覚えたことは、意外と忘れないと言うこと。というか、繰り返してやること。大事です。あやとりをやってくれた方。ありがとうございました。時間の関係で渡辺が実演できなかったのは、少し残念だったのですが。。また、こんなことをやってみようというか、こんな職業に将来就きたいというのは、ちょっとしたきっかけであると。渡辺は当時のアニメ。マジンガーZ、仮面ライダーなどなど。その当時の科学力。もちろん、アニメの空想の世界ですが。今でも実現されてなくて。。。でも、博士、教授がかっこよくて。運動、絵を描くことなど苦手で、理科が好きだったので。。そんな博士、教授である科学者がかっこいいと、思ったのだと思います。そんなことでよいように思うわけです。

20160606202838-3a8049b5b5e16026628e08b62d5591feda043d10.JPG 高校時代に何が重要なのか。今から考えるとですが。もちろん。数学で論理的な考え方を身につけたのは、確かであり、それは「公式」に頼らず、自分で必要なら公式を導いて考えること。論理的な思考力は、文系、理系問わず、大事なことですから。また、苦手だった、国語と英語。でも、今となっては、論文、申請書などの文章を書く上で、不可欠な要素。また、昔のように原稿用紙に書くわけでないので、ワープロソフトが使える時代。つまり、まずは書いてみる。それをあとから、どの順番に並べるのかという構成力を鍛えればよいわけです。昔は、作家のように脳みそに文章構築力があらかじめないと書けない時代でなく、誰でも書くことができるわけです。後述するように、普段、先生方が書かれている文章を見習ってほしいなと。。。何より身近なよい手本ですから。英語。これが、最近はくせ者。グローバルと言うことで、しゃべることが重要視されていますが、日本は明治時代の先達のおかげで、「日本語」で高等教育までを学習できると言うこと。つまり、その反動として、他の国とは異なり、英語を使うことが少ないこと。また、AIが発達したら、ほぼ同時通訳も可能になるのではという可能性。。。日本語も英語もある種、1つの言語。そう考えると、どの様に接して、どの様に身につけて、活用するのか、その当たりは、これからの社会でも大事になることだと。何より、普段の生活が「日本語」ということ、その日本語で脳みそが論理的にできていることの大事を学んでもらえたのではと。。。

20160606202922-f3f58c61b9c8a9aae73f09ca2cb6b95e7d28fb5f.JPG あと、1年半もしないうちに大学進学という大きな岐路に。その時に、どの様に決断をするのか。それによって、人生は大きく変わるわけです。あのとき、もし、渡辺の共通一次試験がよくできていたら。。。そんなif(イフ)をいってもしょうがないですが、そうなっていたら、全然違う人生があるわけです。もちろん、今考えると、あのとき、試験の点数がよくなくてよかったと。だからこそ、今のniceな人生があるのだと。是非、人生を振り返り、その決断がよかったと思える人生にしてほしいと。そのためにも大事なことは、どんな教授の下で指導を受けるか。人間、教えられたようにしか、教えることができないというか、もちろん、反面教師にすることもありますが。つまり、自分にとってよい影響を与えてくれる、また、相性のよい教官と出会ってほしいと。週末には、京都大のいろいろな研究室を訪問するとか。是非、そんな目で見てほしいなと。。。もちろん、世界トップクラスを目指せるようなそんな場所を見つけてほしいと。。。渡辺もあと15年ほど、がんばりますので。

20160606203058-f615674c9d4407a60d060485b5a0b4147a584f07.JPG 是非、将来に対する展望、それでもできるなら俯瞰的に。近視眼的な目の前のことでなくて、5年、10年先のことを。なかなか、難しいことなのですが。。。また、これというような座右の銘を持ってほしいと。「蒔かぬ種は生えぬ」といいますが、「播いた種は収穫しないと。。」。雑草としてはびこってはいけないわけです、後始末の大事さでしょうか。また、自分がやってみたいという分野の歴史を知ること。それは、先人が何を考えて、今に至っているかを学ぶよい機会。そんな読み物、意外とどんな分野でもありますので、是非、探してみて下さい。ということで、駆け足の「キャリア教育」の〆は、いつもの「夢と野望を抱き、努力を惜しまず、失敗にへこたれない人」になってほしいと。

20160606203328-8090adfe03b7b20ccc0ae8844797e51f1b14922c.JPG20160606203345-45fa5a3ae198d76175478164b33d8d073254601d.JPG20160606203404-d20feafd4ebd72ba9993883dddb9535c1eb2795c.JPG 質問コーナーでは、現在の研究はどの様にして決めたのか。SSHの探求活動では、自分でテーマを考えることが大事と言われますが、大学、大学院でも大きなテーマは、教授から提供されるもの。ほとんどの場合。もちろん、実際の細かな手法は、それぞれが工夫をするわけで。また、研究が発展してくれば、それはそれで、教官と相談をしながら、細かなことを決めるわけです。それから、大学、公的研究機関、民間企業のそれぞれで研究を行うことの違い。。。これは、とてもシビアな問題ですが、というのも、大学が法人化され、研究費を獲得することが研究室を運営する上で、1つの大事なことになってしまったので。。。よいことか、どうかは別として。

20160606203535-b932d4c1c115b2244d8eb33852b78376ab08bf55.JPG20160606203552-bba64a4c89e688e0625097687ac37c613bd633fa.JPG 質疑のあと、代表の方からお礼の言葉。とても感動でした。最初のツバキの花のところで、少し時間をとって、生徒さんたちに考えることをしたわけですが、それがよかったと。今日のは少しおもしろそうな話になると。何というか、渡辺が今時の大学人らしい講義をしないこともあり、その違いを感じ取ってくれたのであれば、よかったなと。。。また、お礼の言葉に加えて、学年の歌といっていたでしょうか、「埴生の宿」という唱歌を全体で合唱。代表の方が指揮をしながら。これが感動でした。かなりぐっときてしまい、いつもなら、最後に気の利いたコメントをして、全体写真を撮るところ、そんなことを忘れるくらい。。。もう1つ感動だったのは、この2年生の学年が70期になると。。渡辺が35期。ちょうど、渡辺が高校を卒業して、それと同じ年数がたったのだと。。。学部・大学院生として7年。そのあと、大学人として。。若い世代に負けないように、こちらもがんばらないといけないのだと、。。先日の名人位を失冠した羽生三冠ではないですが。。。

20160606203650-e1811aa12de7888905d7705c6cefb9b1db19b438.JPG 最後になりましたが、谷井校長先生、SSH担当の武井先生をはじめとする関係の先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。昨年度は時間の関係で、自家不和合性の講義に伺えなく、申し訳ありませんでした。今秋には是非、伺って講義をしたいと思いますので。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 講義を行った場所に移動する間に、2つの黒板が。1つには、昨今の時事問題をどの様に考えるのか、また、それは、将来の皆さんが考えないといけない大事な問題だと。そんなことが書かれてありましたが、書いている内容に感動しただけでなく、このホワイトボードの記事を2年生の先生方で「毎日、書き換えている」ということ。渡辺も常々、HPへの記事をできるだけ頻繁に書こうと思いますが、3 wordsを使ったものを書くのは、どんなに多くても1回/week。学生さんにも月に1回くらいは、記事をといいますが、。。なかなか、達成は難しいこと。そんな中で、こうした文章を毎日更新というのは、本当に大変なこと。先生方の高い向上心と生徒さんたちを育てようという意識の高さを実感しました。渡辺もこれからの教育活動に活かさないといけないと。。。

20160606184141-3e9fd8452ca4f6c033e6bb6e2213884538f0ee10.JPG PS.のPS. また、あわせて、最初に少し記した、渡辺がなぜ、この天王寺高校にこうして毎年来るようになったのか、そのきっかけを進路指導部長でもある武井先生がプリントにまとめて頂き、掲示されてありました。ありがたいことです。

20160606184202-d902b06431ebae376787e1b1bd6d616719637270.JPG PS.のPS.のPS. 校長室で拝見した何というか、感動の言葉。毎日、生活していく上で、大事にしないといけないことだなと。これらの積極的な校長先生の思い・行動が生徒さんたちの行動をよい方法に変容させるのだなと痛感した1日でした。本当にありがとうございました。

20160606184236-2621d00442da63fe3b55af33b2a1279b72378d01.JPG PS.のPS.のPS.のPS. 6/9(木), 13:00。出前講義先で、天王寺高校での講義の時に、座長をされたり、帰り際のcareを頂きました、大向先生からmailを頂き、そのmailに2枚の写真が添付されていました。2年学年主任の富野先生がホワイトボードに、渡辺の先日の講義のことを記してくれました。そのボードの記事には、講義についてことだけでなく、普段の生活で、何を大事にしなければならないのか、最後の所に記されてあったのが、感動的でした。これからの講義の時、渡辺自身も気にかけないといけないと思いつつ。そのボードの写真が1枚目です。

20160609131132-154967785ba3eec8549e65147d2be11deb0ffe05.jpg 2枚目は渡辺が書いたHPの記事を印刷したものをホワイトボード横に貼り出して頂き、その記事に対してたくさんの生徒さんが関心を持って、読んで頂いたとのこと。。。ありがとうございました。HPの方には、linkを入れており、より深い理解ができますので、時間があれば、HPの方をパソコン、携帯端末から、読んでみてください。携帯端末からでも見やすいformatになるように調整してありますので。

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はじめまして!

2016年6月 3日 (金)

はじめまして!

今年度から学生アルバイトとしてお世話になっております、武田です。

まだアルバイトについては慣れないことだらけですが、研究室の皆さんのおかげで楽しい時間を過ごしています。

先日はこちらの研究室で歓迎会を開いていただきました。素敵な先輩方に囲まれながら、美味しいケーキをたくさんいただきました!

ショートケーキを食べているなべさんがとてもキュートでした。ご馳走さまでした!*_ _)

初めてのHP更新ということで、ここからは簡単な自己紹介をしたいと思います。面白いことは何も言えません!すみません!

20160603214924-271f7928cca4462b9cec2bfe0d4eaf2d288edce3.jpgそれでは改めまして...

4月から学生アルバイトをさせていただいています、学部生1年の武田です。

出身は宮城県です。

自宅から大学に通うため、特に自炊の必要も無く...まわりには県外出身の人がとても多いので、日々、皆さんの主婦力に感動しています。

わたしも趣味を「料理」と言えるようになりたいので、せめて3日に1度...いえ、週1で。頑張りたいと思います。

初対面の方に必ず言われるのは「背高いね?!」の一言です。

研究室では上履きに履きかえるので、厚底を履いているから、という言い訳が出来ないのが最近の悩みです(涙)

筋肉をつけると身長が伸びにくいと聞いたことがあるので、私もまゆ先輩をこっそり真似して、腹筋ムキムキを目指したいと思います。

まだまだ未熟者なわたしですが、周りの皆さんに支えられながら、何事も頑張っていきたいです。

最後に、具体的な6月の目標を...

①財布を失くさない
②パスワードを忘れない
③会話中に効果音を入れ過ぎない
④次のケーキ会にむけて甘いものを控える

これからお世話になります!
よろしくお願いしますm(_ _)m

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