東北大学大学院生命科学研究科 植物分子育種分野 渡辺研究室

【出前講義】愛媛県立西条農業高等学校・特別講義「農学・生命科学入門」(6/16, 17追記)

2015年6月17日 (水)

 午前中の生殖関係の講義・実習遺伝学の講義に続いて、昼休みには、希望者向けの特別講義。メインに講義を聴きに来てくれた生徒さんは、3年生でこれから大学進学を考えている方々。時間の関係で前半の自家不和合性というか、生殖の話を駆け足で。普段から農作物を扱っているだけに、農作物の花は、基本的に理解できていたのは、1, 2時間目の3年生と同じというか、それ以上だったかも。

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DSCN7595.JPG そんな植物の生殖の中では、自家不和合性という果樹などで習うイベントがあることを改めて、理解してもらえたのでは。果樹の講義の時間に自家不和合性を学習しているだけあって、果実形成、種子形成における細胞のゲノム構成というか、受精した細胞からできるのが何であって、果実は何が肥大したのか、大事なポイントですから。ここで、リンゴの花と果実の対応関係。別府先生の方で、リンゴを用意頂き、観察できたことはよかったのでは。改めての認識かも知れないですが。

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DSCN7597.JPG 農業高校という実業系の高校からの大学への進学で大変と伺っているのが、農業以外の一般教養など。どうしても高校での履修時間などが少なくなるので。ただ、それは、乗り越えないといけない道だから、是非、がんばってほしいと。と言うことで、本当に駆け足の講義だったですが。何かあれば、また、質問をmailで下さい。

DSCN7598.JPG 午後からは、農場の中を幅広く見学させて頂きました。ちょうど、水稲の田植えの時期。育苗箱がたくさん並べられてあったり、新しい施設園芸の花卉のはち植えが。花卉の担当は、山元先生と明日先生。渡辺も初めて見る花卉・グロキシニアで、種子から栽培し、色が多様になっているバルクのため、開花まで色がわからないとか。それにしても見事な管理で、出荷時期を見越して、開花時期を調整していたのは、さすがプロの仕事。こうしたことを考えて、花を研究しているわれわれも植物材料の調整をしないといけないのだなと。よい刺激を頂きました。ありがとうございました。

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DSCN7602.JPG また、水耕栽培初期モデルと言われていましたが、レタスの栽培も。異なる色のテープをつるしているのは、異なる害虫をターゲットとか。labでの害虫管理にもこうしたものを探してみようと。参考になりました。ありがとうございました。

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DSCN7607.JPG 1日で3コマの出前講義と農場見学という慌ただしい日程でしたが、細かく対応頂きました、西条農高校長・信尾校長先生、成高教頭先生、担当の別府先生をはじめとする関係の多くの先生方に、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。今後ともよりよい連携ができればと思います。よろしくお願いいたします。


 わたなべしるす

 PS. 21:10、この記事の修正をしていたとき、ふと、おもいだしたことが。。。農場見学の折、管理をされている白石先生から、いろいろなことを伺っていると、なんと、渡辺の小学校の後輩。前日までの「ふるさと出前授業」の2校目で伺った、今治市立桜井小学校卒。。。。びっくりです。というよりも、世の中どこまでも狭いと感じた今回の西条農高での出前講義でした。今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 

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