それとは別の試みとして、学会が仙台で多数、開催されるという利点を生かして、学会が行う公開シンポジウムを共催で実施することとしました。その第1弾が、「日本植物細胞分子生物学会」との共催シンポジウムです。植物がもっている様々な能力を活かすことが、21世紀の科学者に求められるひとつの方向性だと思っています。現に、「光合成」と言う植物で行われていることを、完全に模倣して、人工系で「光合成」を行うことはできません。つまり、植物の様々な現象を理解し、それを模倣することが、農学、理学だけでなく、工学、環境科学など多くの方面に応用されることが求められています。
今回は、植物バイオ最先端と言うことで、バイオエネルギー生産、花の色、花の香り、花の中でのコミュニケーション、と言うことで、4人の講師がわかりやすく、お話しいただきます。その中の1人として、渡辺も入っており、昨年はこの科学者の卵、最初の講義であった「自家不和合性」にお話しします。
夏休み明けの土曜日だと思います。時間のある方、近くの方、ぜひ、いらしてください。
わたなべしるす

以下、シンポジウム内容
日本植物細胞分子生物学会市民公開シンポジム
「植物とともに活きる-有用成分から眺めた植物の魅力とバイオテクノロジー」
平成22年9月4日(土)13:30-17:00
東京エレクトロンホール宮城(宮城県民会館)大会議室
宮城県仙台市青葉区国分町3-3-7
(TEL: 022-225-8641 FAX: 022-223-8728)
参加費無料、登録必要なし
1. 奈良先端科学技術大学院大学 助教 明石欣也
「エネルギーを産みだす植物たち - 地球環境を守るための植物バイオ先端技術 -」
2. 東京農工大学大学院工学府 教授 小関良宏
「植物の色の不思議---花の色と紅葉の化学と生物学」
3. 静岡大学創造科学技術大学院 教授 渡辺修治
「花香の不思議からテクノロジーへ」
4. 東北大学大学院生命科学研究科 教授 渡辺正夫
「植物の花の不思議---植物の花粉と雌しべは、どうやってコミュニケーションしているのだろう」
5. 総合討論
主催:日本植物細胞分子生物学会
共催:東北大学「科学者の卵養成講座」、科学研究費補助金・若手研究(S)「アブラナ科植物自家不和合性」
問い合わせ先:
中山 亨(東北大学大学院工学研究科バイオ工学専攻)
電話・FAX:022-795-7270
E-mail:nakayama@seika.che.tohoku.ac.jp
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PS. 渡辺のHPにもこのシンポジウムについて、別角度から、コメントしたものがあります。お時間のある方は、ぜひ、どうぞ。